つぎ ぶんしょう よ しつもん こた 【 4 】次の1から5の 文 章 を読んで、質問に答えなさい。 こた もっと えら 答えは A・B・C・D から 最 もよいものを一つ選びなさい。 1. にほんじん しょうがくせい か んじ か と く ろう ひと すく か んじ おぼ 日本人 なら、 小 学 生 のころ漢字 の書 き取 りテストに苦労 した人 は少 なくないだろう。なぜ漢字 を覚 える べんきょう きら 勉 強 は嫌われるのか。 ねんまえ しょうがっこう せんせい か んじ さとる Kさんは、3年前まである小 学 校 で先生をしていた。そのとき、漢字を一つ一つそのまま 覚 えさせるので か んじ い み か んじ まな かんが か んじし どう はなく、漢字の意味や漢字がどうやってできているかを学ばせる「 考 える漢字指導」をした。 さいしょ か んじ す き こた きら こ た Kさんによれば、「最初に漢字が好きかと聞けば、嫌いと答える子がものすごく多い」という。そこで、 「じ き ょう か んじ ぶんしょう よ よ ゃあ、今日から漢字をなくしちゃおう」と、ひらがなだけの 文 章 を読ませてみる。すると、どんなに読みに こ し ぜん か んじ べ んり やくわり くいか。それで、子どもたちは自然に漢字の便利さや役割にきがつくのだそうだ。 もんだい き ょう か んじ い 問題:Kさんはどうして「今日から漢字をなくしちゃおう」と言ったのですか。 か んじ べんきょう きら こ か んじ おぼ おも A:漢字の勉 強 が嫌いな子どもは、漢字を覚えなくてもいいと思うから。 こ か んじ おぼ B:子どもたちに、漢字を一つ一つそのまま覚えさせたいから。 よ ぶんしょう よ れんしゅう ひつよう C:ひらがなだけの読みにくい文 章 を読む練 習 が必要だから。 こ か んじ べ んり やくわり き D:子どもたちに、漢字の便利さや役割に気づいてほしいから。 (『読む トレーニング 基礎編 日本留学試験対応』スリーエーネットワーク社による) 2. おそ ふ あん も い きょうふ 恐れてはいけないとか、不安を持 ってはいけないとか言われることがあるかもしれない。しかし、恐怖や ふ あん くるま くるま あんぜん じゅうよう 不安は、 車 にたとえればブレーキである。 車 の安全にとって 重 要 なのはアクセルではなく、ブレーキなの で き けん さ っち と だ。(注1)アクセルをふかしてスピードを出すことより、危険を(注2)察知してブレーキをかけて止まったり、ス お じ こ さまた い み くるま はし ピードを落としたりすることで事故は 妨 げる。その意味で、ブレーキのない 車 を走らせることはできないの にんげん きょうふ ふ あん な し じ ぶん あんぜん やく だ たいせつ だ。われわれ人間も恐怖や不安という名のブレーキを使って、自分たちの安全に役立てることが大切だ。 つよ ふ はや かいてん (注 1)アクセルをふかす:アクセルを強 く踏んでエンジンを速 く回 転 させる もんだい ひっしゃ きょうふ さっち き (注 2)~を察知する:~に気がつく ふ あん 問題:筆者は、恐怖や不安をどうとらえているか。 きょうふ ふ あん きょうふ ふ あん きょうふ ふ あん きょうふ ふ あん あんぜんせい こうじょう さまた A:恐怖や不安は、安全性の向 上 を 妨 げる。 かん あんぜん B:恐怖や不安を感じることが、安全につながる。 あんぜん やく だ C:恐怖や不安を取り除くことが、安全に役立つ。 あんぜん い D:恐怖や不安があるうちは、安全とは言えない。 (『日本語能力試験 JLPT 公式問題集 N2』にほんごの凡人社による) 3. おも し かく か けっ か いが し かく ぼくはいつも思うのだが、視覚にとらえたものをただたんに描いても、決 して絵画にはならない。視覚の が めん ていちゃく か いが たんじょう (注1) かなたにかくされているものをとらえて、それを画面に 定 着 させたとき、はじめて絵画が 誕 生 する。 か いが め まえ し ぜん こころ しょうか い ちど は さぎょう しょう 絵画とは目の前の自然を 心 のなかに消化し、それをもう一度吐きだす作業によって 生 まれるのだ。そうする ふへんてき び せ かい しゅつげん おも げいじゅつ り くつ ことによってはじめて (注2)普遍的な美の世界が 出 現 するのだと思う。だから 芸 術 というものは、 (注3)理屈で かいけつ り くつ こ び ほんとう は解決できないものなのだ。理屈を超えたところに本当の美がある。 む ふへんてき (注 1)かなた:向こう りくつ ろんりてき ひろ きょうつう み (注 2)普遍的な:広 くすべてのものに 共 通 して見られる せつめい (注 3)理屈:論理的な説 明 もんだい ひっしゃ かんが か いが 問題:筆者が 考 える絵画とはどのようなものか。 め み そうぞうりょく め み こころ め まえ め まえ おぎな うつく か あらわ A:目で見たものを想 像 力 で 補 い 美 しく描き 表 したもの。 かん と か あらわ B:目で見たものを 心 のなかに感じ取って描き 表 したもの。 そんざい そうぞう か あらわ C:目の前に存在しないものを想像しながら描き 表 したもの。 げんじつ ちか か あらわ D:目の前にあるものをできるだけ現実に近づけて描き 表 したもの。 (『日本語能力試験 JLPT 公式問題集 N2』にほんごの凡人社による) 4. わたし ふる す し んぽ しん でんとうてき い かた そんちょう ほこ も 私 たちは、古いものを捨てることが進歩だと信じてきた。伝統的な生き方を 尊 重 し、誇りを持つことより、 べ んり こうりつ せいかつ ようしき なか と い じ か ん かんさん し ごと もっと便利なもの、効率のよいものを生活様式の中に取り入れつづけてきた・・・。時間換算された仕事をこ とお しょくば かよ りゅうこう ふく な んど か なお たの じ かん す なすために、遠い職場まで通 いつめ、 流 行 とされている服 を何度も買 い直し、楽 しい時間を過 ごすために、 こうそく ど う ろ くるま と み かよ く 高速道路を 車 で飛ばし、レストランに通い、ビデオを見て暮らしている。いらなくなったものは、ゴミとして ぶくろ つ こ いえ まえ だ いっけん ゆた み わたし く ビニール 袋 に詰め込んで家の前に出しておけばそれでよい。一見、豊かそうに見える 私 たちの暮らしだけれ は ど、果たしてそうなのだろうか。 もんだい ひっしゃ いちばん い なに 問題:筆者が一番言いたいことは何か。 ぶくろ い いえ まえ だ A:ゴミはきちんとビニール 袋 に入れて家の前に出しておけばよい わたし でんとうてき い ゆた み かた そんちょう ほこ も たいせつ B: 私 たちにとって伝統的な生き方を尊 重 し、誇りを持つことは大切だ わたし く はってん C: 私 たちの暮らしは豊かに見えるけれども、もっと発展しなければならない べ んり こうりつ せいかつようしき と い D:もっと便利なもの効率のよいものを生活様式に取り入れたほうがよい (『パターンで学ぶ 日本語能力試験 1 級』J リサーチ出版による) 5. に ほん せ かい ほうえいりょう ろくわり し べいこく おうしゅう ひろ ほうえい 日本のアニメは世界の放 映 量 の六割を占めるといわれ、米国、 欧 州 、アジアで広く放映されている。この にほんせい かいがい たか ひょう か ゆしゅつ の ようにアニメをはじめとする日本製コンテンツは海外で高く 評 価されているにもかかわらず、なぜ輸出が伸 なや び悩んでいるのだろうか。 にほんせい かいがい ゆしゅつ の なや げんいん ゆうのう りゅうつう ふ そく 日本製コンテンツの海外輸出が伸び悩んでいる原因の一つに、有能な「 流 通 プロデューサー」が不足して し てき りゅうつう ふ か か ち しじょう てんかい いることが指摘されている。 流 通 プロデューサーとは、コンテンツにさまざまな付加価値をつけて市場展開 はか はいきゅうぎょうしゃ げんざい え いが に ほん せ かい りゅうつう べいこく を図る配 給 業 者 をいうが、現在アニメや映画などの日本のコンテンツを世界に流 通 させているのは、米国を かいがい はいきゅうぎょうしゃ はじめとする海外の配 給 業 者 である。 はいけい に ほん せいさく りゅうつう こくない かんけつ かいがい とりひき この背景 には、日本 においては、コンテンツの制作 および 流 通 が国内 のみで完結 しがちで、海外 取引 の じ つ む けいけん こうしょうりょく ちくせき かいがい じょうほう しゅうしゅうりょく 実務経験や 交 渉 力 、ネットワーク、ノウハウが蓄積されていないことがあるようだ。海外 情 報 の 収 集 力 こくさいてんかい じょうほうはっしんちから よわ せい さくしゃ りゅうつう かいがい はいきゅうぎょうしゃ や国際展開のための情 報 発 信 力 も弱いため、コンテンツ製作者は流 通 パートナーとして、海外の配 給 業 者 せんたく え じつじょう み を選択せざるを得ないというのが実 情 と見られる。 もんだい ひっしゃ いちばん い なに 問題:筆者が一番言いたいことは何か。 にほんせい ゆしゅつかくだい かいがい はいきゅうぎょうしゃ にほんせい ゆしゅつかくだい ゆうのう りゅうつう にほんせい ゆしゅつかくだい かいがいじょうほう にほんせい ゆしゅつかくだい せい さくしゃ きょうりょく か A:日本製コンテンツの輸出拡大には海外の配 給 業 者 との 協 力 が欠かせない いくせい ひつよう B:日本製コンテンツの輸出拡大には有能な流 通 プロデューサーの育成が必要だ しゅうしゅうりょく か C:日本製コンテンツの輸出拡大には海外 情 報 の 収 集 力 が欠けている かいがいとりひき じ つ む けいけん ひつよう D:日本製コンテンツの輸出拡大には制作者の海外取引の実務経験が必要だ (『パターンで学ぶ 日本語能力試験 1 級』J リサーチ出版による)
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