各種降雪強度センサーによる時間降雪深の比較 Ⅲ -新型降雪センサーとの比較- ○石丸民之永・山崎正喜(新潟電機株式会社) 熊倉俊郎(長岡科学技術大学) 1.はじめに 降雪量の多寡を議論するとき降水量換算値は単純積算できる利点はあるが社会生活上、人間の見た目 の感覚と多少ズレがあり、できれば降雪強度を降雪の深さで表せないか検討している。圧密沈降に関 係しない降雪々片の反射光カウント式降雪強度計では 1 冬季間などの長い期間で見ると極めて良い相 関を示すが1イベントのような短期間では相関係数がそれぞれ違ったものとなり高精度化は難しかっ た。今冬、多少ではあるが雪片の寸法要素を取り込んだ透過光式降雪センサーを試作したのでその実 験結果を報告する。 2.供試測器、測定方法及び実験環境の概要 透過光式降雪センサー(SPN-96)の外観は右図の通りで 感知域光膜は 10(W)×72(L)×3(H)の大きさである。 降雪の深さの基準測器として時間降雪深計(SPH-1 回 転積雪板+光電透過式、回転積雪板上の積雪深を 5mm ピ ッチの光透過式積雪深計で 5 分ごとに計測し、毎正時に 回転積雪板を反転させてリセットする)を用いた。 SPN-96 写真1 SPH-1 実験場所は長岡市内住宅地にある当社構内の露場で行った。 3.結果 10,000 合計個数(1day) 図 1 に雪片径分布の一例として今冬季 12 月 7 日 24 時間 の雪片径別合計個数を示す。雪片径は降下物体を球と仮定 し球状ガラスビーズを用いて検証を行った。最大径(φ 7.6)以上は表示値φ7.6 に集約されている。図 2 に光電回 1,000 y = 926.57e-0.796x R² = 0.8467 100 10 1 路からの出力波形の一例(2 月 9 日 11:30 頃)を示す。 「時間降雪深計(SPH 型)」に対する相関と参考として「雪 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5 8.0 粒径 (mm) 片カウント式(SHK)」積算値を比較したグラフ・1 冬季間を 図 3 に、図 4~図 5 に一例として各降雪イベントでの関係 2014-12-7 雪片径別合計 個数 図1 を示した。 長期間での相関は非常に良いが短時間での比較 例えば 降雪イベント毎の相関はそれぞれでの勾配が違っており 「雪片カウント式(SHK)」に比較しても良くなったとは言 えない。 図2 0.5V/div,1sec/div 0.5V/div,2ms/div 雪片 SHK 雪量 SPN-96 雪温 準拠 1,200,000 600 120,000 60 120,000 60 50 100,000 50 40 80,000 600,000 400,000 200 y = 0.9171x R² = 0.9919 200,000 0 0 0 100 200 300 400 500 600 SPH-1 時間降雪 積算値(cm) 図3 2014-2015 時間降雪深 積算値 80,000 60,000 30 40,000 20 y = 2046.6x R² = 0.9922 20,000 10 0 0 0 10 20 30 40 50 SPH-1 時間降雪 積算値(cm) 図4 12/31~1/02 60 40 y = 2205.1x R² = 0.9805 60,000 30 40,000 20 20,000 y = 0.6986x R² = 0.9726 10 0 0 0 10 20 30 40 50 SPH-1 時間降雪 積算値(cm) 図5 1/28~1/29 60 SPN96 降雪量(cm) 400 y = 2028.7x R² = 0.9901 y = 1.1395x R² = 0.9788 SHK パルス 積算値(pls) 800,000 SHK パルス 積算値(pls) 100,000 SPN96 降雪量(cm) SHK パルス 積算値(pls) 1,000,000 SPN96 降雪量(cm) 予
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