Vol.6 電子書籍との共存を考える戦略!

Kurashiki Communication Report
Vol.6 電子書籍との共存を考える戦略!
満を持して登場した、米アップル社のタブレット型コンピューターiPad。
そして今、iPad だけでなく iPad を端末に、閲覧することができる電子書籍も話題になって
いるのは、既に皆様ご存知の通りです。
これから電子書籍が、従来からの紙に印刷した書籍に取って代わる存在になってしまうの
でしょうか?
それとも、双方で相乗効果を発揮しながら、共存共栄という道を歩んで行
くのでしょうか・・・?
そこが、出版会社様にとっても、そして我社にとっても気になる所です。
一つの考え方として、従来からの紙に印刷した書籍は、電子書籍に対して敵対政策を取
るのではなく、共存の救いの手として捉える事が必要になるのかもしれません。
先日、自宅でテレビ(確かTBSの王様のブランチだったと思います)を観ていたら、ミ
ステリー作家の京極夏彦氏が、ご自身の新作発表の会見で、書籍の今後を占う興味深いコ
メントをしているシーンに遭遇しました。
京極氏は電子書籍が、紙に印刷した従来からの書籍を横に追いやるのではなく、電子書籍
の出現が、紙に印刷した書籍が再び陽の目を見る後押しになると発言しております。
電子書籍は読者に対して、本との新しい関わり方を提供してくれるのは確かです。
例えば iPad で電子書籍を読み、読み終わったら画面から作者にメッセージを送れたりする
こともできるのです。
勿論、手をマウスの様に自在に扱って、iPad の画面上の文字を拡大・縮小できるのは周知
の通りです。(前回配信のKCRをご覧頂ければ同じ内容を記してあります)
これらは、電子書籍と読者の関わり方の、ほんの一例に過ぎません。
また電子書籍のメリットとして、こんな事が挙げられると言われております。
*とかくスペースを取る本ですが、電子書籍なら本の置き場に困らない!
*また重たい本を何冊も持ち歩くことができる!
*何年経過しても劣化したり、汚れたりしない!
*欲しい時にいつでも、どこからでも書籍を購入する事ができる!
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*例えば内緒の本、そんな類の本も電子書籍なら買いやすい! 等々
こんな具合に書き並べると、従来からの紙に印刷した書籍の方が、どうしても分が悪そ
うに取れてしまいますが・・・。
しかし電子書籍をフックにして、紙に印刷した書籍の購入が増えるという見方だって十分
に考えられる事なのではないでしょうか?
電子書籍の手軽さ、便利さで、色々な書籍を閲覧したり、または探してみたり・・・、
それにより購入者全体の裾野が広げる可能性があると専門家はいいます。
例えば、電子書籍で数ページ読んでみて、
●「う~ん、この本は面白いな、読みやすいな~」とか、
●「あれ、こんな本あったのか。本屋に行ったのに気付かなかったな~」とか、
●「この本は、やはり書籍として手元に置いておいた方が良いな~」
と感じた段階で、従来からの紙に印刷した書籍を購入するなんて事は、実際に起こり得る
ことです。
電子書籍を敵対せず、その存在をフックにする戦略を構えることで、出版会社様のビジ
ネスチャンスが生まれるのではないでしょうか? 私達はそう考えます。
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