「がんばって!」は悪なのか 専門家の中でも二極化する言葉がけの一つ「がんばって」 頭の中に浮かぶ漢字は「頑張って」というものではないでしょうか。この言葉の意味は? と考えると何となくわかっているようではっきりと言えなかったので調べてみました。 大きく 3 つあるようです。 「1 我慢してやり抜く」 「2 自分の考えや意志をどこまでも通そうとする」 「3 ある場所を占領してうごかない」こと記されていました。 ある時こんな討論をしている専門家がいました。 「頑張れって、頑張っている子にいうから、子どもは疲れてしまうのですよ。」 「今の子は、我慢してやり抜く力が昔の子どもに比べて足りない。頑張れともっというべ きですよ。」 このお二人の専門家は「頑張れ」という言葉を掛けている対象が違うかもしれません。は じめの方は、きっと頑張りすぎて疲れている子どものことを大切に考えているのでしょう。 二人目の方はちょっとおさぼり気味に見える子どものことを考えての発言でしょう。 またある時ふと夜中にテレビをつけてみました。するとアルコール飲料片手に「がんばら なくても♪いいじゃない♪」と幸せそうに一人の女性がアルコール飲料を飲んでいるCMが 流れていました。この言葉に何だかホッとしました。その反面そうかな?と思う自分もいま した。 きっと頑張らずして成し遂げたことは、何一つ無いことを経験から理解しているからかも しれません。でも何だか安心してしまったのは、どこかで無理をしすぎた経験もあるからか もしれません。 運動会で全力で走る我が子をみて、「がんばれー!」と叫んでしまう親は私だけではない と思います。その時の意味は前述しました 3 つの意味以外のことも含まれているのではな いでしょうか。 それは、 「顔晴れ」(がんばれ) そのことが終えたときに、その子の表情が晴れ晴れとし、笑顔いっぱいになってほしい。 そういう思いからではないでしょうか。無理しなさい!自分の信念通りに動きなさい!なん て思って「がんばれ」と励ましているわけではないと思います。「どんな結果であれ精一杯 やり遂げて最後は笑顔いっぱいで終えられるといいね。そんな幸せな経験をしてほしい!」 という思いを胸に、使っている言葉ではないでしょうか。 「我慢なんてしなくていいよ」「自分の意志は持たなくていいよ」と無責任に私は言えま せん。「頑張る」ことは、生きる上では大切なことです。でも、もう一つ「顔晴る」ことの 大切さも子どもたちに感じてほしいと思います。 だから私は子どもに「がんばれ」と言葉を掛ける大人でありたいと思います。
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