介護の現場ですぐできるリハビリシリーズ [ 食事の姿勢 ] はじめに 「座って食べているが、むせてしまう」、「食事の内容(ゼリーなど)を変えたけどむせる」など工夫して もなかなかムセが減らないときがあります。 そんなときに少し座る角度を変えてみると、スムーズに食べられることがあります。 目的 ムセを減らして、安全に食事を食べていただく 適応 椅子に座って食べているが、ムセが多くて食べられない人 方法 ①ベットやリクライニングする車椅子に乗っていただく。 ②ベットまたは、リクライニング車椅子を 60°くらいまでたおす。 ③首が反り返らないように枕などで少しあごが引ける程度にする。 ④食事を食べて頂く。または、介助してみる。 *角度は、60°でムセる場合は、少しずつたおしてみる。(60°→45°→30°) 注意 ①角度をたおすときは、おしりが前へ滑っていきやすいので、太ももの下やお尻の下へ座布団などを入れて、 滑り止めにしましょう。 ②枕を入れて、首を反り返らないようにするときは、あごを引きすぎないように注意が必要です。 チョッ得Q&A Q1:角度を下げたら、食事は介助したほうがいい? A1: 角度をたおしていくと、徐々にご自分では食べにくくなります。60°くらいならご自分で食べて頂いても大 丈夫ですが、特に 30°になると介助をする必要があります。 Q2:角度を下げたけど、食事は自分で食べたいと人がいます。 A2: やはり角度を下げるとご自分では食べにくくなります。どうしてもという場合は、リハビリの専門家に相談 してみましょう。また、食事の形態(ゼリー食など)を変えることで、それほど角度を下げなくてもムセな く食べられることもあります。 Q3:リクライニングさせても、むせてしまいます。 A3: その場合は、食事の形態を変えてみましょう。水分には、トロミをつけてみたり、ペースト食にしてみたり と工夫するとムセなく食べられるかもしれません。 2011 年 8 月加筆修正 c そうだんしつ「ひとこと」 Since 2000/07/22 この資料は学習補助として個人的に作成したもので、文献引用や参考書籍の用途で使う目的ではありません つまり公的文書としての効力は全くないものとします そのため実習レポートや臨床発表などへの引用はできません 第三者への配布は許可していますが、内容の改変は不可です その他作成した文章の著作権は放棄していません 発行・編集 言語聴覚士・認定心理士 松井宏樹
© Copyright 2024 ExpyDoc