第77回定期大会アピール

【大会アピール】
「戦争をする国」のための「人づくり」を許さず、子どもたちに平和な未来を手渡し、
安心して学べる学校をつくるために、京教組をさらに大きくしよう!
安倍首相は、昨年 7 月の「集団的自衛権」行使容認の閣議決定につづき、自衛隊の戦闘行為への参加の枠
を広げる法案を準備する与党協議を急いでいます。さらに、来年 7 月の参院選後に、緊急事態や環境権にし
ぼった、憲法「改正」を発議すると表明しており、「戦争をする国」づくりに向けての暴走をいっそう加速
させています。戦後 50 年の「村山談話」で述べられた「侵略」と「おわび」の趣旨を否定するような、戦後
70 年の首相談話の作成の検討をも始めています。
また「教育再生」の名の下に、昨年 6 月の教育委員会制度改悪につづき、道徳の「教科化」、高校への全
国学力テストの導入、複線型の学校教育体系づくりにむけた動きを強め、拙速な学校統廃合や「小中一貫校」
を推進するとしています。これらは、子どもたちの生きづらさをより深刻にさせるものです。さらに、今年
夏の中学校教科書採択において、加害の事実を隠し戦争を美化する社会科教科書を子どもたちに押し付けよ
うとする動きも強められており、「戦争をする国」のための「人づくり」の具体化が次々に図られようとし
ています。
京都教職員組合第 77 回定期大会は、子どもたちの未来を再び戦争への道に導くのか、日本国憲法の平和
主義と国際協調の理念を世界に発信していく道にすすむのか、その岐路の情勢の下で開催されました。
討論では、長時間過密労働のつづく厳しい職場環境の下でも、労働安全衛生委員会を発足させて超過勤務
解消に一歩を踏み出したとりくみ、父母や地域住民とのねばりづよい共同の中で、施設設備の改善を求める
請願を採択させ、教育費の保護者負担軽減を実現させた経験などが、次々に語られました。官民一体のたた
かいで公務員給与の「総合的見直し」を許さなかった、京都の運動は、庶民の生活を切り捨てる「アベノミ
クス」攻撃をはね返し、貧困と格差の拡大を許さない世論を広げる力にもなっています。何より、日々の悩
みを語り合い、子どもたちのねがいによりそった教育実践をすすめることを通して、多くの新しい仲間を組
合に迎え入れ、今世紀最多の組合員拡大となったことは、私たちの大きな確信になりました。
当面する統一地方選挙は、安倍内閣とそれに追随する勢力を追い詰め、憲法改悪を許さず、教育条件・労
働条件を改善させて、子どもたちに平和な未来を引き継いでいくための、大きな節目となる政治戦です。子
ども・保護者・教職員のねがいを実現する地方自治体をつくるために、全力を挙げましょう。
本日の大会で確認された、この 1 年のたたかいの成果を大きな糧にし、2015 年度のとりくみの前進に向け
た決意を、それぞれの職場に広げ、子どもたちが安心して学び教職員が生きいきと働き続けることができる
学校づくりをすすめましょう。子どもたちに平和な未来を手渡すために、京教組の仲間の輪をより大きくし
ましょう。
そのために以下の行動を呼びかけます。
・憲法リーフを、すべての教職員に、保護者・府民に広く配布し、対話しましょう。
・「憲法改悪阻止!教え子を戦場に送るな!5・31 オール教職員総行動」(仮称)に、職場こぞって参加
しましょう。
・職場の仲間に広く、行動への参加と、組合への加入を呼びかけましょう。
以上、決議します。
2015 年 3 月 7 日
京都教職員組合 第 77 回定期大会