形態機能学Ⅰ 必 修 開講年次:1 年次前期 科目区分:演 習 単 位:2 単位 講義時間:60 時間 ■科目のねらい:形態機能学はⅠとⅡを合わせて、身体の構造と機能を全般的に学習する構成になっている。形態機能学Ⅰ では、1.体表各部の名称、2.皮膚の構造、3.細胞と細胞分裂、4.内部環境の恒常性、5.組織学、6.呼吸循環器系、 7.泌尿生殖器系、8.初期発生と性の分化、9.消化器系、10.血液と造血器、を病態に関連づけて学ぶ。形態機能学 で学んだことは、他の専門科目の論理的思考の基礎となる。 ■到達目標: 1.体の部位の名称を漢字で書ける。 2.皮膚の3層(表皮、真皮、皮下組織)を説明できる。 3.皮膚の知覚終末(マイスネル小体、 メルケル小体、 ファーター・ パチニ小体、自由神経終末)を説明できる。 4.皮膚の分泌腺(エックリン腺、アポクリン腺、ホロクリン腺) を説明できる。 5.細胞膜、細胞核、細胞小器官の構造と機能を説明できる。 6.ヒトの染色体について説明できる。 7.ダウン症候群について説明できる。 8.細胞周期と体細胞分裂を説明できる。 9.生殖細胞にみられる減数分裂を説明できる。 10.体液の酸塩基平衡、水電解質バランス、体温の恒常性を説 明できる。 11.上皮組織の種類と特徴、分布部位を言える。 12.支持組織の形をつくる膠原線維と弾性線維のそれぞれの特 徴を説明できる。 13.結合組織・軟骨組織・骨組織にでてくる細胞と細胞間質を説 明できる。 14.骨のモデリングとリモデリングについて説明できる。 15.軟骨内骨化と膜性骨化について説明できる。 16.骨格筋、心筋、平滑筋の共通点と相違点を説明できる。 17.ニューロンを説明できる。 18.有髄神経と無髄神経を説明できる。 19.神経筋接合部における興奮伝達を説明できる。 20.骨格筋における興奮収縮連関を説明できる。 21.白筋と赤筋の違いを説明できる。 22.鼻腔の構造と機能を説明できる。 23.4つの副鼻腔の名前を言える。 24.副鼻腔の鼻腔への開口部の位置を言える。 25.気管と気管支の壁の構造を説明できる。 26.肺の輪郭図に肺葉の境界を描き入れることができる。 27.主気管支の角度が太くて垂直に近いのは左右のどちらかを 言える。 28.吸気と呼気のメカニズムを説明できる。(課題:呼吸器モデ ルの作成提出) 29.肺胞におけるガス交換を説明できる。 30.肺胞上皮細胞のⅠ型とⅡ型の働きを説明できる。 31.呼吸の化学的調節を説明できる。 32.気管呼吸音の聴診部位を言える。 33.気管上で呼吸音が聞こえる場合を説明できる。 34.スパイロメトリーをみて、肺活量がどれかを言える。 35.ヘンリー・ブロイエル反射を説明できる。 36.呼吸数の基準値を新生児と成人で言える。 37.心臓の構造と肺循環、体循環との関係を説明できる。 38.冠状動脈の心臓への分布を説明できる。 39.冠状静脈洞の血液は心臓のどの部屋に戻るかを言える。 40.動脈血と静脈血を説明できる。 41.血管壁の構造を説明できる。 42.最高血圧と最低血圧を説明できる。 43.スターリングの法則を説明できる。 44.心音の第1音、第2音は何の音かを言える。 45.胎生期の循環系について説明できる。 46.刺激伝導系の構成を言える。 47.刺激伝導系のなかでペースメーカーとして働いているものの 名前を言える。 48.正常心電図を描いて、それぞれの波の意味を説明できる。 49.致死的不整脈を示す常心電図の例を示すことができる。(課 題:レポート提出) 50.腎臓で尿が作られる仕組みを説明できる。 51.ネフロン (腎単位) を構成しているものを挙げることができる。 52.傍糸球体装置を説明できる。 53.レニン・アンジオテンシン系を説明できる。 54.クレアチニン・クリアランスを説明できる。 55.尿管・膀胱・尿道の構造と働きを説明できる。 56.排尿反射について説明できる。 57.男性生殖器の構造と働きを説明できる。 58.女性生殖器の構造と働きを説明できる。 59.卵巣と子宮の性周期に関係するホルモンを言える。 60.受精部位と着床の時期を説明できる。 61.初期発生(受精後4週まで)を説明できる。 62.外胚葉、中胚葉、内胚葉から分化する器官を言える。 63.胎盤の構造を説明できる。 64.妊娠期間中のホルモンのグラフを説明できる。 65.分娩と授乳のときに出る下垂体後葉ホルモンの名前を言え る。 66.性の決定と分化について説明できる。 67.大人と子供の歯の違いについて説明できる。 68.三大唾液腺について説明できる。 69.舌乳頭の種類を4つ言える。 70.味覚の神経支配について説明できる。 71.嚥下反射を説明できる。 72.消化管(食道、胃、十二指腸、小腸、大腸)の壁の構造と 働きを説明できる。 73.消化管ホルモンについて説明できる。 74.腸間膜を説明できる。 75.排便反射について説明できる。 76.肝臓・胆嚢・膵臓の構造と働きを説明できる。 77.門脈に合流する血管の名前をあげよ。 78.胆汁の主な成分と働きを説明できる。 79.膵臓から分泌される消化酵素とその働きを説明できる。 80.膵内分泌部を説明できる。 81.ビリルビン代謝について説明できる。 82.血球の種類と役割を説明できる。 83.ヘマトクリットとは何かを説明できる。 84.ヘモグロビンの酸素解離曲線を右方移動させる条件を説明 できる。 85.血漿成分について説明できる。 86.ABO式血液型を説明できる。 87.抗体(IgG、IgA、IgM、IgE)の性質を説明できる。 88.能動免疫と受動免疫の例をあげることができる。 89.凝血系と線溶系を説明できる。 90.骨髄における造血を説明できる。 91.胸腺の構造と役割、加齢変化を説明できる。 92.リンパ節の構造と働きを説明できる。 93.脾臓の構造と働きを説明できる。 ■担当教員: 高野 廣子 共通教育科目 ■授業計画・内容: ( )内の数字は到達目標の該当項目を示す。 第 第 第 第 第 1 2 3 4 5 回 オリエンテーション、体表各部の名称、皮膚の構造(1~4) 回 細胞と細胞分裂、内部環境の恒常性(5~10) 回 組織学1(11、12) 回 組織学2(13~15) 回 組織学3(16~21) 第 6 回 呼吸器系の解剖・生理(22~36) 第 7 回 循環器系の解剖・生理1(37~44) 第 8 回 循環器系の解剖・生理2(45~49) 第 9 回 泌尿器系の解剖・生理(50~56) 第10回 生殖器系の解剖・生理(57~59) 第11回 初期発生と性の分化(60~66) 第12回 消化器系の解剖・生理1(67~72) 第13回 消化器系の解剖・生理2(72~75) 第14回 消化器系の解剖・生理3(76~81) 第15回 血液と造血器の解剖・生理(82~93) ■教科書: 『解剖生理学』(南山堂) デザイン学部 専門教育科目 ■参考文献: 『解剖学講義改訂3版』(南山堂)、『トートラ人体の構造と機能 第4版』(丸善出版) ■成績評価基準と方法:定期試験(学期末)50%、小テスト35%、授業中の態度9%、課題6% 定期試験 到達目標 1-27、29-48、50-93 ◎ 28、49 ◎ 正答率:6割以上 評価割合 (%) 50 小テスト ○ ○ 正答率:5割以上 35 受講態度 ◎ ◎ 到達目標の達成に向かう気構え ◎ 内容重視 評価方法 課題 看護学部 専門教育科目 出席 評価基準 2/3以上の出席 9 6 欠格条件 ◎:より重視する ○:重視する 空欄:評価に加えず ■関連科目:生命科学、基礎看護技術論、基礎看護学臨地実習、病理病態学、薬理学、臨床薬理学、感染予防論、人間発達 援助論、人間工学、疾病治療学、症状マネジメント論、成人看護技術論、成人看護学臨地実習、臨床栄養学 ■その他(学生へのメッセージ・履修上の留意点) :形態機能学は、科目のねらいにも述べたように他の専門科目の基礎になる ので、手を抜かないこと。授業では、毎回最初に小テストを行う(1回目を除く) 。予習と復習のための自習に少なくとも週3 時間はかけること。そのほかの留意点として、到達目標達成のために授業に真剣に取り組む姿勢が求められる。 178
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