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エレクトロニクス事業のご案内
Printing Technologies into Leading Edge Electronics Products
印刷テクノロジーを
最先端エレクトロニクス製品へ
わたしたちの生活やビジネスに不可欠な存在となった
スマートフォンをはじめとするデジタル情報機器は、
エレクトロニクス技術の追求と発展によって支えられています。
トッパンは、
印刷事業をベースに培ってきた金属加工技術、
フォトリソグラフィ技術、
コーティング技術やラミネート技術を融合・進化させ、
微細加工技術や表面加工技術といった独自の
「印刷テクノロジー」
を確立、
エレクトロニクス系のビジネスを幅広く展開しています。
くらしに密着し社会を支える、
よりよいエレクトロニクス製品の実現に貢献すること、
それはトッパンの誇りです。
[沿革]
1959 写真製版技術による砂糖の精製用メタルプレートフィルタ試作
メサ型トランジスタ用フォトマスクを開発・生産を開始
1972 IC回路のレイアウト設計を開始
1976 滋賀精密工場に透明電極の量産設備設置
1980 熊本工場竣工、
撮像管用カラーフィルタの量産を開始
1962 プリント配線板の開発を開始
1983 滋賀工場に高精細シャドウマスク製造ラインを設置
1966 朝霞工場精密部品棟建設、
シャドウマスク等の量産開始
1984 新潟凸版印刷
(株)
を設立、
プリント配線板の高機能化に対応
1968 朝霞工場精密部品棟クリーンルーム完成、
フォトマスクの量産開始
1985 朝霞工場にて液晶ディスプレイ
(LCD)
用印刷カラーフィルタの量産開始
1970 トッパン・ビューロー・オブ・エングレイビング社を設立、
プリント配線板の製造開始
滋賀工場にてLCD用染色カラーフィルタの量産開始
LSIの一貫設計を開始
滋賀精密工場を建設、
数字電極、
IC用リードフレームなどエッチング製品を強化
1988 米のプリント配線板メーカー、
インダストリアル・サーキット社を買収
撮像管用カラーフィルタの生産を開始
1989 (株)
トッパン・テクニカル・デザインセンターを設立
1971 ビデオカメラ撮像管用カラーストライプフィルタ開発
1992 熊本リードフレーム工場完成
LCD用カラーフィルタ
P2
銅タッチパネル
P3
反射防止フィルム
P4
(株式会社トッパンTOMOEGAWAオプティカルフィルム)
INDEX
▶ ディスプレイ関連
オンチップカラーフィルタ
P5
半導体用フォトマスク
P6
大型フォトマスク
P8
LSIデザイン/LSIターンキーサービス
(株式会社トッパン・テクニカル・デザインセンター)
ナノインプリント用モールド
P9
リードフレーム
P10
FC-BGAサブストレート
P11
エッチング応用製品
P12
生産拠点と事業所
P13
▶ 半導体関連
先進の技術と生産力で、
高品質なディスプレイ関連製品を提供
高度な技術力でエレクトロニクス産業をトータルにサポート
液晶ディスプレイをカラー化するために不可欠なカラーフィルタ、
ディス
半導体製造の前工程に不可欠な回路パターン原版であるフォトマスクや、
プレイの反射を抑えて高いコントラストを実現する反射防止フィルム、
LSIデザインサービス、
イメージセンサ向けオンチップカラーフィルタなど
タッチパネルモジュールやセンサーフィルムなどのディスプレイ用部材
のウェハプロセッシングサービス、後工程で使用される半導体パッケージ
の開発・製造を行っています。
関連製品のほか、各種の金属エッチング部材も開発・製造しています。
1995 新潟工場にLCD用カラーフィルタの量産ラインを導入
2004 凸版中芯彩晶電子
(上海)
設立、
1997 中華凸版電子を設立、
台湾でフォトマスク製造・販売を開始
高性能反射防止フィルム開発
台湾凸版電子設立
1998 滋賀工場にフォトマスク新工場竣工
2001 台湾凸版国際彩光を設立、
台湾でカラーフィルタの製造・販売を開始
2002 日本電気
(株)
とプリント配線板の製造販売を行う新会社
(株)
トッパンNECサーキットソリューションズを設立
富山工場にてFC-BGAサブストレートの生産を開始
2003 LSIターンキーサービスを開始
2004 三重県亀山市にLCD用カラーフィルタの新工場を建設
中国でオンチップカラーフィルタ製造・販売体制を確立
2005 米デュポンフォトマスク社を完全子会社化、
トッパンフォトマスクスインクを設立
米IBM社と最先端フォトマスクの共同開発契約を締結
2006 三重県久居市
(現津市)
のLCD用カラーフィルタの新工場が稼動
台湾AUOとLCD用カラーフィルタ事業で提携
2010 (株)
巴川製紙所と反射防止フィルムの製造部門を統合、
(株)
トッパンTOMOEGAWAオプティカルプロダクツ
(現トッパンTOMOEGAWAオプティカルフィルム)
を設立
2013 中華凸版電子でオンチップカラーフィルタの製造・販売を開始
C o l o r F i l te r s fo r LC D s
LCD用カラーフィルタ
大型テレビからスマートフォンまで
幅広い用途向けに提供
カラー液晶ディスプレイ
(LCD)
の画質を左右する重要
な部材がカラーフィルタです。
トッパンでは、印刷の製版
技術をベースとする超微細加工技術を応用し、1971年
にビデオカメラ向け撮像管用カラーストライプフィルタ
を開発しました。以来、
カラーフィルタのトップメーカー
としてLCD市場に貢献しています。大型液晶テレビから
タブレット端末、スマートフォンまで、さまざまな用途向
けにカラーフィルタを提供しています。
デ ィス プ レ イ 関 連
光がカラーフィルタを通ることでカラー画像が生み出されます。
カラーフィルタの製造方法は多数存在しますが、顔料をベースとしたカ
ラーレジストをガラス上に塗布し、露光や現像を伴うフォトリソグラフィ
反射防止フィルム
偏光板
ガラス基板
カラーフィルタ
液晶
ガラス基板
偏光板
プリズムシート
拡散板
反射板
導光板
ケース
LED
(フォトリソ)
法が現在の主流です。
1
バックライトの光もれやRGBの
混色防止のために、最初にブラッ
クマトリクスを形成します。
ブラックマトリクス
ガラス基板
2 カラーレジスト塗布
ガラス基板全面に、
カラーレジス
トを塗布します。
カラーフィルタ
3
〈拡大イメージ〉
ブラックマトリクス形成
(低反射クロム、樹脂)
露光
フォトマスクを介してパターン
露光してUV硬化し、不溶化させ
ます。
4
カラーレジスト膜
フォトマスク
光
現像・ベーキング
現像液によりカラーレジストの
不要な部分を除去したあと、
ベー
クにて硬化させます。
薄いガラス基板上に、赤色
(R)
、緑色
(G)
、青色
(B)
の光を透過させるカ
ラーレジストのパターンと、黒色表示時の光もれと、隣接しあうカラーレ
ジスト同士の混色を防ぐブラックマトリクスを形成し、TFTアレイ基板と
★
「
の共通電極となるITO
(透明導電)
膜を形成したものがカラーフィルタ
の基本構造です。
RGBパターン
ガラス基板
∼4 」
繰り返し
ITO(透明導電)膜
5
R
2
「カラーレジスト塗布」
「露光」
「現
像・ベーキング」
工程をRGB3色
繰り返します。
G
B
ITO膜形成
スパッタリング法を用いてITO
(透明導電)
膜を形成します。
ブラックマトリクス(BM)
6
PS工程
2枚のガラス
(カラーフィルタと
TFTアレイ)
のセルギャップをよ
り高度に制御して画質の向上を
図るため、
フォトスペーサー
(PS)
を形成します。
2
TOPPAN Electronics
ITO(透明導電)膜
PS(フォトスペーサー)
C o p p e r To u c h Pa n e l s
銅タッチパネル
タッチパネルの企画から製造までを
トータルにサポート
トッパンはエレクトロニクス製品で培った微細加工技術
を応用展開し、タッチパネル用の銅センサーフィルムを
開発。銅を電極材として使用することで、抵抗値を大幅
に低減、操作性の向上と大型化・軽量化を可能としまし
た。タッチパネルの企画・設計からモジュールの生産ま
で一貫した生産体制で、お客さまのさまざまなニーズに
お応えします。
デ ィス プ レ イ 関 連
銅タッチパネルは、
フィルムに縦・横に配線をほどこしたタッチセンサー
●タッチパネルの企画から製造までをトータルにサポート
に指で触れることにより、変化した電気容量の位置を検知し
(X,Y)
の座
静電容量型タッチパネルの性能向上には、電流の変化特性を合わせ込む
設計ノウハウが重要です。
トッパンは、タッチパネルの企画・開発段階
標として特定する仕組みです。
からタッチパネルモジュールの生産まで一貫した体制を構築することで、
センサーの特性を合わせ込み、コントロールICや液晶パネルなどと最
銅タッチパネルの原理
指の影響でX-Y間の電気容量が小さくなる
適化した高性能なタッチパネルモジュールを、ワンストップで提供する
ことを可能にしました。
指無し 指有り
CG 注1
X1
Y2
OCA 注2
X2
タッチパネルモジュール
容量の減少
額縁
PETフィルム
X2
OCA
X3
PETフィルム
X-Y間容量
Y1
Y2
Y3
タッチセンサー
注 1 : CG = Cover Glass / カバーガラス
注 2 : OCA = Optical Clear Adhesive / 光学透明接着剤
センサー電極平面図
断面図および動作原理
コントローラ基板
銅は電気抵抗値が低いことから伝導性が高く、面積が広い大型の機
器に使用しても動作の高速性などへの影響を小さく抑えることができ
ます。
銅メッシュの細線化
8µm
5µm
3µm
●細線化
トッパンの銅タッチセンサーは、国内の銅メッシュで最も細い3μm
(マイ
高品位
クロメートル:1000分の1ミリメートル)
の線幅を実現しました。細線化
することで、センサー電極が目立ちにくくなり、大幅に視認性が向上す
るため、
タブレット端末などの小型機器への搭載を可能にします。
銅タッチセンサーの構成の進化
●線の両面一括パターニング
フィルムの両面に一括して銅配線をパターニングすることで、2枚の
フィルムを貼り合わせるという工程が不要となります。工程がシンプル
黒化
銅
従来構成
1 枚両面構成
カバーガラス
カバーガラス
OCA
OCA
銅
PETフィルム
になり、精度も高めることができます。
OCA
PETフィルム
銅
OCA
銅
PETフィルム
保護フィルム
TOPPAN Electronics
3
Anti - reflection F i lms
反射防止フィルム
ディスプレイ画像の
視認性を向上
ディスプレイの最表面に搭載され、外光の反射や映り込
みなどを抑える光学フィルムです。反射防止特性、帯電
防止性能に優れ、高コントラストを実現するLR(Low
Reflection:低反射)
フィルムや、優れた防眩性を持ち、
ディスプレイの映り込みを抑制するAG
(Anti Glare:防
眩)
フィルムなど、用途別にさまざまな表面処理フィルム
を取り揃えています。また、ホコリや汚れを付きにくく
し、強度や耐性を高めるなど、ディスプレイをしっかりと
保護します。
トッパ ン の 反 射 防 止 フィル ム は 、株 式 会 社トッパ ン
TOMOEGAWAオプティカルフィルムが事業を行って
います。
デ ィス プ レ イ 関 連
製品
バリエーション
LR
(Low Reflection)
CHC
(Clear Hard Coat)
AG
(Anti Glare)
反射率
0.7%∼1.0%
4.0%
̶
LR層
(AS層)
構成
ハードコート
ベースフィルム(TAC)
・高コントラスト性(色再現性)
・低反射率
・高い帯電防止性能
・高防汚性
特長
ハードコート(CHC)
ハードコート(AG)
ベースフィルム(TAC)
ベースフィルム(TAC)
・干渉ムラが少ない
・高強度
・低コスト
主な用途
・映り込み防止性能
・低ヘイズ品をラインアップ
●テレビ、モニタ、ノートパソコンなど
反射防止フィルム
反射防止層とベースフィルムの界面で反射する光が、反射防止層の表
面で反射する光と、同振幅、逆位相になるようにフィルムの構造を設計。
フィルムあり フィルムなし
2つの光が干渉により打ち消しあい、反射を抑制しています。
表面反射光
界面反射光(逆位相)
外光
ベースフィルム
ハードコート層
反射防止層
反射防止層
ベースフィルムの表面に形成されたハードコート層の中には、その樹脂
ベースフィルム
とは光の屈折率が異なる微粒子が配置されています。この微粒子が外
光を散乱させることで、画面のギラツキ感が解消されます。
干渉による打ち消しあい
表面反射光
外光
散乱光
微粒子
ハードコート層
(Anti Glare)
ベースフィルム
4
TOPPAN Electronics
界面反射光
(逆位相)
C o l o r F i l te r A r r a s O n c h i p C o l o r F i l te r s
オンチップカラーフィルタ
スマートフォンやセキュリティカメラなど
デジタル映像の高画質化に貢献
画像入力素子であるCMOSイメージセンサやLCOSな
どの小型表示デバイスをカラー化するために必要なの
が、オンチップカラーフィルタです。スマートフォンやデ
ジタルカメラ、車載機器、セキュリティカメラなど、さま
ざまなアプリケーションに使われています。
シリコンウェハ上に形成された受光素子ひとつひとつの
上に、
光の3原色である赤・緑・青
(RGB)
のカラーフィルタ
を直接形成することから
「オンチップカラーフィルタ」
と
呼ばれ、
カラー画像を入力するためには不可欠なもので
す。
カラーフィルタ上にはマイクロレンズが形成され、
イ
メージセンサの集光力と感度を高めています。
画素という小さな素子がたくさん集まって構成されています。一つの画素は受光素子と転送部か
レンズ効果により光の進路を変えることで、
ら成り、受光素子は光を受けると、素子が反応して電気信号を発生させますが、明暗のみに反応す
より多くの光を受光素子に集めます。
る素子なのでこのままではカラー画像にはなりません。そのため受光素子の上にカラーフィルタ
マイクロレンズSEM画像
を形成し、特定の光の強さを感知させ、
カラー画像として取り込むのです。
半導体関連
(一例)
オンチップカラーフィルタ
マイクロレンズ
マイクロレンズ
チップ
1.82μm
光
平坦化層
カラーフィルタ
カラーフィルタが形成されているウェハ
遮光膜
電極
受光素子
シリコン基板
※光を当てると反射で色が見えます。
トッパンは、
イメージセンサを製造するデバイスメーカー向けに、高品質
上海浦東国際空港からアクセスに便利
なオンチップカラーフィルタの提供をしています。
トッパンの持つカラー
な張江高科技園区内に生産工場を構え
フィルタ技術、半導体関連技術と最新鋭の技術を駆使し、お客さまの
ています。
ニーズに合った信頼性の高い製品をご提供します。
生産拠点は、熊本県玉名市と中国・上海、台湾・桃園の3か所です。
台湾桃園国際空港からアクセスに便利
熊本
な桃園縣八德市に生産工場を構えてい
ます。
上海
桃園
TOPPAN Electronics
5
P h oto
a s s fo r
e
i c o n u c to r s
半導体用フォトマスク
フォトマスクとは
フォトマスクはLSIなど半導体チップの製造工程で回路
原版として使用される重要部材です。表面にクロムな
どの金属製遮光膜が形成された合成石英ガラスに、電
子ビームやレーザーで描画された回路パターンがエッ
チング加工されています。
フォトマスク
表面の拡大図
フォトマスクの表面に加工された半導体の回路パ
1
ターンは、紫外光によってシリコンウェハ表面の
遮光膜形成
ガラス基板上にクロムなどを蒸着させ、厚さ数十ナ
ノメートル程度の遮光膜を形成します。この状態の
フォトレジスト
(感光性樹脂)
上に転写されます。そ
ガラス基板をフォトマスクブランクスと呼びます。
の際、パターンはステッパ(露光装置)の縮小レン
遮光膜
ガラス基板
ズにより、通常4分の1サイズに縮小されます。
半導体関連
紫外光
A
A
2
ターンを描画します。
電子ビーム
レジスト(感光性樹脂)
遮光膜
ガラス基板
縮小
レンズ
シリコン
露光プロセス
描画
フォトマスクブランクスの表面にレジスト
(感光性樹
脂)を均一に塗布し、電子ビームを用いて回路パ
フォト
マスク
フォト
マスク
ブランクス
3
現像
現像を行うことで、電子ビームによって露光された
レジストを除去します
(レジストの種類によっては、
逆に露光しなかった部分が除去される場合もあり
ます)
。
A
ウェハ
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
4
遮光膜
ガラス基板
エッチング
現像工程でレジストが除去されクロム遮光膜が露出
した部分を反応性ガスによる化学反応
(ドライエッチ
ング)
により加工します。
ガラス基板
5 レジスト除去
最後にレジストを除去してフォトマスクは完成しま
す。このあと、いくつもの厳しい検査を経てフォトマ
スクは出荷されます。
ガラス基板
6
TOPPAN Electronics
フォト
マスク
Year
2012
2013
2014
2015
2016
2017
Half Pitch (nm)
32
28
25
23
20
18
Logic node (nm)
Lithography
14
193i
10
193i
193i
193i
7
EUVL
193i
EUVL
193i
トッパンでは、フォトマスクの最先端技術
EUVL
確立を最重要課題と位置づけています。
朝霞工場
(埼玉県)
とドレスデン工場
(ドイ
28nm
193i
Production
ツ)
を開発の拠点として、人員・設備などの
リソースを集中し、開発効率を向上させる
ことで他社技術との差別化を図っていま
22/20
nm
す。また、米国IBM社をはじめとする半導
Production
193i
体製造各社や、装置、材料、
ソフトウェアな
どのメーカーとの共同開発にも積極的に
取り組んでいます。
Development
193i
Logic node
14nm
Production
Research
10nm
193i
Development
Production
Research
193i
Development
Production
7nm
Research
EUV
Development
トッパンのフォトマスク技術開発ロードマップ
<先端技術例>
材質、構造を抜 本的に見直した新構造のフォトマス
クブランクス(フォトマスクの基板材料)
“OMOG:
Opaque MoSi On Glass”を開発し、
これまでハーフ
トーン形マスクでしか実現できなかったウェハ上での
微細パターンの形成を、製造プロセスが比較的シンプ
ルなバイナリー形マスクで実現させることに成功しまし
た。
“OMOG”は現在、業界標準となっています。
<フォトマスク供給実績例>
・EUVリソグラフィ
(Extreme Ultra Violet Lithography)
・半導体 ・光導波路、光デバイス 極めて波長の短い極紫外線を用いた次世代露光技術
です。1xnm世代以細のLSI開発のための有力技術とさ
れています。EUVリソグラフィでは、13.5nmの波長を
使用しますが、この波長の光は従来のマスク材料であ
るガラスを含めたあらゆる物質に吸収されるため、透
過光学系から反射光学系への移行が必要となります。
・MEMS
・LED ・グレートーンマスク(3Dマスク) ・装置精度管理用 ・レジスト評価用
・解像度テストチャート
・SMO
(Source Mask Optimization)
ウェハへの露光に使う光の強度分布と、
フォトマスク上
のパターンの形状を同時に最適化して、従来のリソグラ
フィ技術を用いて半導体のさらなる微細な加工を可能
にする技術です。現在主流の液浸リソグラフィを10nm
以細にまで延命させる技術として期待されています。
グローバル化が進む半導体市場にスピーディで
<研究開発・新技術>
・ナノインプリント用モールド ・シリコンステンシルマスク EUVリソグラフィ用マスク
・EUVリソグラフィ用マスク
■トッパンのフォトマスク生産拠点
北米
きめ細かいサービスを提供するために、全世界9
カ所の製造ネットワークを備えています。
トッパン
は半導体需要の高い北米、欧州、アジア/パシ
バーリントン
サンタクララ
フィックの3地域で高品質なフォトマスクの開発・
ラウンドロック
製造を行う、世界トップクラスのフォトマスクサプ
ライヤーです。
欧州
アジア/パシフィック
利川
上海
ドレスデン
コルベイユ
桃園
朝霞
滋賀
●フォトマスク生産拠点
●最先端技術開発拠点
※バーリントンは
米国 IBM との共同開発拠点
TOPPAN Electronics
半導体関連
・OMOGマスク
(アドバンスト・バイナリーマスク)
La rg e S i z e P h oto m a s k s
大型フォトマスク
トッパンでは超微細加工技術を駆使し、半導体向けのほ
か、LCD向けや、各種産業用・研究開発用などにも高精
細で信頼性の高いフォトマスクを製造・販売しています。
カラーフィルタのパターン形成に使用される原版が
各種ディスプレイ用、半導体用、産業用、研究
LCD用フォトマスクです。液晶ディスプレイの大型
開発用など、
さまざまな分野に向けて大型フォ
化に伴い、LCD用フォトマスクにも大型化、かつ高い
トマスクを提供しています。
精度が求められています。超微細加工技術を駆使
し、半導体向け同様、LCD向けにも高精細で信頼性
<供給実績例>
の高いフォトマスクを製造、社内で活用するほか、液
・有機EL向けカラーフィルタ用マスク
・MEMS用マスク ・IC(バンプ)用マスク
晶パネルメーカー向けの外販もしています。
・サーマルヘッド用マスク ・高精細印刷用原版
半導体関連
・各種研究開発用マスク
L S I D e s i g n / L S I Tu r n key S e r v i c e
LSIデザイン/LSIターンキーサービス
株式会社トッパン・テクニカル・デザインセンター
http://www.toptdc.com/
トッパン・テクニカル・デザインセンターはデジタル、アナログ、
メモリ等
のLSIに関わるさまざまな技術をコアにLSIの開発・設計を展開する、
トッ
パンのLSI設計ビジネスを担う技術者集団です。
ターンキーフロー
お客さまの要求仕様に基づき、回路
設計からLSI試作・量産までをトータ
お客さま
ルに提供するソリューションサービ
トナーとして、約40年にわたりLSIの開発・設
術に強みがあります。
計サービスを提供しています。
特徴あるパートナーと連携してお客
開発実績は、
アナログ、
メモリ、LCD、LEDドラ
さまのカスタムLSIのご要望を実現
イバ、マイコンロジックなど幅広い分野にわ
します。
たります。
特にRF、
アナログ・ミックスドシグナル開発で
は、
電源回路、
増幅回路、
高周波LSI、
システム
LSIのデジタル混載マクロなど豊富な技術を
蓄積、
業界トップクラスのノウハウを誇ります。
8
TOPPAN Electronics
製品
︵カ
スタム
LS
I︶
出荷
路に、デジタル系では低消費電力技
RTL設計
インター
フェース C
アナログ系では、無線通信技術、高
有力半導体メーカー各社のLSIデザインパー
システム設計
インター
フェース B
スです。
速伝送技術、センサー回路、電源回
LSIデザイン
インター
フェース A
インター
フェース D
インター
フェース E
論理合成
レイアウト設計
フォトマスク製造
ウェハプロセス
ウェハテスト
LSI
試作
対応 パッケージング
製品
(LSI)
量産対応
ファイナルテスト
品
質
保
証
M o l d s fo r N a n o i m p r i n t
ナノインプリント用モールド
次世代微細加工技術向けに
高微細精度なテンプレート(モールド)を提供
ナノインプリントとは、
樹脂をモールドと呼ばれる型と基
板で挟み込み硬化させることで、
数十ナノメートル単位の
パターンを転写する微細加工技術です。工程がシンプル
なため、
微細構造体を安価に再現性良く大量に製造する
技術として期待されています。
トッパンは、
半導体用フォト
マスク事業を通じて培ったリソグラフィ技術、
光ディスク製
造で使用されるホットエンボス技術を応用し、
高精度なナ
ノインプリント用モールドを開発、
製造しています。
モールド
基板
樹脂
ナノインプリントには大きく分類すると
「UV方式」
と
「熱方式」
の2種類があります。
●UVナノインプリント方式
●熱ナノインプリント方式
モールド上のパターンをUV硬化性樹脂に押し付け、紫外光を照射し樹脂を硬化させ
ることでパターンを複製する方式です。
モールド上のパターンを熱可塑性樹脂に強い圧力で押し付け、加熱後冷却することで
パターンを複製する方式です。加熱により軟化する材料であれば、
さまざまなものに対
常温での作業が可能なため、
パターンの再現精度が高いという特徴があります。
し直接加工することが可能です。
半導体関連
●石英モールド
●ニッケルモールド
主にUVナノインプリント方式で使用されるモールドです。半導体用
主に熱ナノインプリント方式で使用されるモールドです。電気分解され
フォトマスクと同じ石英材料を使用するので、剛性と平坦性が高いの
たニッケルイオンを電鋳工程によりマスター原版に付着させ、剥がす
が特徴です。
ことでモールドが完成します。
また、数十ナノメートルレベルの高精細パターンや、半導体・電子デバ
イス分野などで期待される多段構造の形成も可能です。
高精細パターン例
マスター原版
導電層形成
ニッケル電鋳
剥離
ニッケルモールド
多段構造パターン例
45nm 90nm
55nm
40nm
<ニッケルモールド製造工程>
基材
硬化性樹脂
モールドの素材が金属なので耐久性と弾性が高く、
シリンダーに巻き
600nm
ライン&スペース
ドットパターン
デュアルダマシン構造
190nm
90nm
デュアルダマシン構造
つけることもできるため、面積の広い基材への転写にも適しています。
(ニッケルモールド最大サイズ:1,900mm×1,500mm)
●シリコンモールド
ニッケルモールドによる転写パターン例
主に熱ナノインプリント方式で使用されるモールドです。シリコン基材
上に塗布された感光性樹脂に電子ビームでパターンを描画し、
ドライ
エッチング法により深掘りします。
アスペクト比の高いパターンを形成することが可能なほか、
マイクロレ
ンズの成形に用いられる曲面パターンや、モスアイと呼ばれる無反射
くさび形状
メッシュ形状
大面積タイプ
(短辺幅30μm)
円柱形状
(直径1μm、
高さ5μm)
構造体の形成に使用するテーパー形状のモールドが作成可能です。
高アスペクト比パターン例
曲面パターン例
テーパー形状例
1μm
3μm
TOPPAN Electronics
9
Leadframes
リードフレーム
エッチング技術を駆使し
各種リードフレームを提供
リードフレームとは、ICやLSIなどの半導体パッケージに
使用される金属薄板のことで、ICチップを支持固定し、
プリント配線板に実装する際の接続端子となる部品で
す。熱を拡散する機能など、チップの性能を最大限に引
き出し、長期にわたり安定的に作動するための重要な役
割も併せ持ちます。
電子機器の小型化・高性能化に伴い、デジタル家電や自
動車用などをはじめ半導体の用途や需要は拡大してい
ます。これに伴い半導体パッケージにも多ピン化や小型
化、高機能化の要求が高まっています。
トッパンは長年培ってきた高度なエッチング技術を駆使
して、
これらの市場要求を先取りし、各種リードフレーム
を開発しています。
ICチップ
金線
半導体関連
リードフレーム
●ファインピッチリードフレーム
樹脂
ピン
●樹脂密着性向上パッケージ
インナーリードの先端ピッチ間隔をファイン
ピッチにすることで、小型パッケージ対応、金
線使用量の削減や信頼性を向上させること
が可能なリードフレームです。
粗化処理
(マイクロエッチング)
により、樹脂
との密着性が向上します。車載用途など高い
信頼性が要求される半導体パッケージ向け
に採用されています。
110µmピッチ
●ダウンセットリードフレーム
バスバー、
パワーリング、跳ね上げ等、難度の
高い加工技術を用いてリードフレームの高
機能化と、BGAからリードフレームへの置き
パワー半導体など、
高い放熱性が要求される
半 導 体 向けに最 適な高 放 熱 性 のリードフ
レームです。放熱板を
「かしめ方式」
でリード
換えに貢献しています。
フレームに固定しています。
●ヒートスプレッダー付リードフレーム
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●かしめリードフレーム
●QFNサブストレート
ファインピッチ化が可能なヒートスプレッ
半導体パッケージの小型化に対応したQFN
ダー一体型リードフレームです。黒化処理、
粗化処理などを付加することでモールド樹脂
との密着性を向上することが出来ます。
(Quad Flat Non-Leaded Package)
用の
サブストレートです。高精度なハーフエッチ
ング技術で市場ニーズに対応しています。
TOPPAN Electronics
F C - B GA S u b s t r a te s
FC-BGAサブストレート(高密度半導体パッケージ基板)
ビルドアップ配線板技術を応用し
LSIの多彩な要求に応える
FC-BGA
(Flip Chip-Ball Grid Array)
サブストレート
は、LSIチップの高速化、多機能化を可能にする高密度
半導体パッケージ基板です。
トッパンは微細加工技術とビルドアップ配線板技術を独
自に発展させた超高密度配線構造を実現。PCやサー
バー、ゲーム機向けのマイクロプロセッサ、グラフィック
プロセッサをはじめ、デジタル家電用のLSIなどに適した
サブストレートの設計から製造まで、お客さまのニーズ
をトータルにサポートします。鉛フリー対応、ハロゲンフ
リー対応も可能です。
●高次ビルドアップ
IC チップ
高機能プロセッサ等のハイエンド品では、電
源強化、信号品質の観点から高多層仕様の
アンダーフィル
ビルドアップ技術が求められます。
トッパン
は、製造条件の最適化を極めたフィルドビア
テクノロジーにより、高い層間接続信頼性を
保証しています。
FC バンプ
ソルダーボール
半導体関連
ライン/スペース=12/12μm
ランド/ビア=85/55μm
●多ピン化/超微細配線
ICチップを接続するFCパッドと基板側のバンプ
(FCバンプ)
を一体化し
た構造で、狭ピッチ対応と電気的特性や放熱性に優れています。
高まる配線密度を支えるのは、高精度なパ
ターニング技術です。インピーダンス管理の
厳しいスーパーコンピュータ用基板の製造
で培ったトッパンの銅めっき技術は、均一な
導体厚を実現し、
ばらつきの少ない微細配線
を可能としています。
ソルダーレジスト
FC パッド
ライン/スペース=10/10μm
FC バンプ
ビルドアップ層
ピッチ=120μm
コア層
ビルドアップ層
穴埋め樹脂
ボールパッド
●狭ピッチFCバンプ
FCバンプピッチの狭小化が進む中、
トッパン
は、高精度スクリーン印刷に加え、各種先端
工法を採用し、ばらつきを最小に抑えたプレ
ソルダリングを実現。安定した半田供給に
よりお客さまの高い実装歩留まりをサポート
します。
配線密度
ピッチ=120μm
コアレス FC-BGA
FC-BGA(ファインピッチコア)
●新パッケージ基板開発
FC-SiP
量産対応中
デバイスの高速化、
パッケージの小型化への
要請は、新たな基板技術のニーズを常に生
み出しています。
トッパンは、
こうしたニーズ
にお応えし、
コアレス基板をはじめとする新し
い構造の基板の開発にも積極的に取り組ん
量産準備中
でいます。
FC-MCM
FC-CSP
FC-BGA
層数
TOPPAN Electronics
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E tc h e d P r o d u c t s
エッチング応用製品
エレクトロニクス部品やジグ、
めっき装飾品などに応用
エッチングとは、金属面を化学的に腐食させ、材料の一
部を選択的に除去する加工方法の一種です。
トッパンで
は、金属エッチング技術を使い、半導体パッケージ関連
以外の製品の製造・販売も行っています。その応用分野
は幅広く、ICカードのアンテナなど、エレクトロニクス製
品の各種部品、機器の内部部品や外装部品、
さらに金属
製のしおりやカレンダーなどの装飾品にまでおよんで
います。
ハーフエッチングとは、金属の片面だけを厚みの途中まで腐食させる加工方法です。金属の表裏で異なる形状のエッチングをすることにより、金属
フィルターに異物の除去や流速を変えるなどの機能を持たせることが可能となります。
半導体関連
異物除去 ・ 仕分け
異物除去・仕分け、外観カモフラージュ
流速可変
光量絞り
流速可変
低分子有機ELディスプレイの製作工程で、RGB発光画素をガラス基板上に蒸着するための金属メタルマスクです。
▶有機ELメタルマスクの使われ方 (断面図)
ガラス基板
発光画素
メタルマスク
蒸着源
(熱源)
有機ELメタルマスクには、高い開口寸法精度と発光画素を効率的に蒸
着させるための断面形状が求められます。
トッパンは高い技術力で金属
の腐食をコントロールしたメタルマスクを製造しています。
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材料板厚
0.030 ∼ 0.200mm(t)
ピッチ精度
± 0.005mm /板厚 0.030mm(t)、470 × 700mm 面内
開口精度
± 0.003mm /板厚 0.030mm(t)
最小開口幅
0.030mm /板厚 0.030mm(t)
0.050mm /板厚 0.050mm(t)
TOPPAN Electronics
生産拠点と事業所
グローバルに広がる拠点を活かし、
最適なソリューションを提供します。
Eur
e
Europe
U.S.A.
Japan & Asia
世界中に広がる、
トッパンのエレクトロニクスネットワーク。
私たちは、
最高品質の製品を最適な場所で製造し、
お客さまの手元へタイムリーにお届けします。
日 本
ア ジ ア
● エレクトロニクス製品の企画・開発・販売
● オンチップカラーフィルタの製造と販売
エレクトロニクス事業本部(東京都台東区)
㟭⊔㺲㨬⏴ⲹ♋㽳㔋⦽㱸㦎⤇㙶(中国・上海)
名古屋営業所/京都営業所/西日本営業所
TOPPAN SMIC ELECTRONICS (SHANGHAI) CO., LTD.
● エレクトロニクス製品の研究・開発
総合研究所(埼玉県杉戸町ほか)
● 半導体用フォトマスクの製造と販売
㔋⦽㟭⊔⤾㬆ㄩ㱸㦎⤇㙶(中国・上海)
TOPPAN PHOTOMASKS COMPANY LIMITED, SHANGHAI
● エレクトロニクス製品の製造
● エレクトロニクス製品の販売
株式会社トッパンエレクトロニクスプロダクツ
㔋⦽㟭⊔⥖⭠ほ㯁㱸㦎⤇㙶(中国・上海)
新潟工場/富山工場/朝霞工場/滋賀工場/三重工場
(亀山)
/
三重工場
(久居)
/熊本工場
SHANGHAI TOPPAN INTERNATIONAL TRADING CO., LTD.
● エレクトロニクス製品の販売
● LSI設計、
システム開発、LSIターンキーサービス
㜞㠙㟭⊔丂㽳⤥➽㱸㦎⤇㙶(台湾・台北)
株式会社トッパン・テクニカル・デザインセンター
TOPPAN ELECTRONICS (TAIWAN) CO., LTD.
北海道デザインセンター/朝霞デザインセンター/京都デザインセンター/福岡デザインセンター
● 半導体用フォトマスクおよびオンチップカラーフィルタの製造と販売
● 反射防止フィルムの製造と販売
㺲㏀㟭⊔丂㽳⤥➽㱸㦎⤇㙶(台湾
・桃園)
株式会社トッパンTOMOEGAWAオプティカルフィルム(東京都台東区)
TOPPAN CHUNGHWA ELECTRONICS CO., LTD.
京都事業所/滋賀工場/静岡工場
● TFT液晶ディスプレイの開発、
製造と販売
株式会社オルタステクノロジー(東京都日野市)
㨰㻓᫬ᓼ㚱(台湾・新竹)Hsinchu Sales Office
● 半導体用フォトマスクの製造と販売
TOPPAN PHOTOMASKS KOREA LTD.(韓国・利川)
高知工場
● 半導体関連製品の販売
TOPPAN SEMICONDUCTOR SINGAPORE PTE. LTD.
(シンガポール)
ヨーロッパ
ア メリカ
● 半導体用フォトマスクの製造と販売
● 半導体用フォトマスクの製造と販売
TOPPAN PHOTOMASKS GERMANY GmbH(ドイツ・ドレスデン)
TOPPAN PHOTOMASKS, INC.
● 半導体用フォトマスクの研究と開発
Round Rock Site(テキサス州ラウンドロック)
Santa Clara Site(カリフォルニア州サンタクララ)
ADVANCED MASK TECHNOLOGY CENTER GmbH & CO. KG
(ドイツ・ドレスデン)
住所・連絡先等、詳細な情報はウェブサイトを参照ください。
● 半導体用フォトマスクの製造と販売
TOPPAN PHOTOMASKS FRANCE S.A.S.(フランス・コルベイユ)
http://www.toppan.co.jp/electronics/profile/
本ページ内では、営業活動全般
(市場調査、
顧客窓口、
販売支援などを含む)
を総称して
「販売」
と表しています。
TOPPAN Electronics
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http://www.toppan.co.jp/
©TOPPAN 2015. 4 K Ⅰ