- 1 - 何度でも繰り返しお願いしていきます~子供のための「ネット環境

何度でも繰り返しお願いしていきます~子供のための「ネット環境」づくり~
小清水中学校長
長 野 藤 夫
これまで、何度も何度もお願いしてきたことです。今年度も、改めて同様のお願いをして参ります。
今年度もまた、4月のPTA総会で次のようなお願いをいたしました。
お子さんには携帯電話やスマートフォンを持たせないでください。お子さんには、「LINE」
を使わせないでください。
ご承知のとおり、問題は「電話」の機能ではありません。「インターネット」の機能です。
これもまた申し上げているように、「要望」ですから強制ではありません。最終的には保護者の判
断ですので、「要望」以上のことを学校が申し上げることはできません。
ただし、保護者判断で持たせる場合につきましては、管理はもちろんのこと、トラブルが発生し
た場合は解決等も含めて、すべて保護者責任で行ってください。
これはご理解いただけることと思いますが、学校の教師が、「管理の場」あるいは「トラブルの発
生場所」である「家庭の中」に乗り込んでいくということにはなりません。「関与したくてもできな
い」というのが本当のところです。しかも、「持たせないでいただきたい」とお願いしているにもか
かわらず保護者の判断で持たせているわけですから、インターネット関係のトラブル等につきまして
は、すべて保護者責任での対応をしていただかざるを得ません。
ネット関連のトラブルは必ず学校からは手の届かないところで発生しているわけで、学校側では指
導の限界を超えています。
よって、もし「LINE」でこんなことを書かれた、トラブルになった、というようなことが起き
た場合は、
保護者同士で直接連絡を取り合い、対応をしてください。学校は、基本的に介在いたしません。
もちろん、その過程で学校が側面から協力できることがあればいたします。
「LINE」は、スマートフォン用の通信システムでありながら、パソコンはもちろんのこと、イ
ンターネットに接続できるゲーム機や iPod touch といった音楽プレイヤーでも使用できるのです。そ
して、この「LINE」の中でのやりとりは、警察や通信事業者でさえも知ることができないのです。
つまり、ブラックボックスです。
小清水でも、小中学生の間に「LINE」が蔓延しています。中学校では、今月の調査の結果によ
ると、48パーセントの生徒が「LINE」を利用しているのです。調査の数字が48パーセントと
いうことは、実際は60パーセント程度ということです。つまり、中学生の半数以上がLINEを利
用しているのです。
お子さんはLINEを利用していますか?
お子さんがLINEを利用しているかいないか、保護者の皆様は把握していますか?
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「自分専用の携帯電話・スマートフォンを所有している」という生徒は、40パーセントに達して
います。これも、現実は50パーセントぐらいは所有しているということになります。
本校の生徒で「最近、オンラインゲームで3万円使ってしまった」という生徒がいます。私はその
生徒の名前を把握していませんが、
保護者の皆様は「それはうちの子です」とわかっていますか?
この際ですので、はっきりと申し上げます。
小中学生という発達段階では、「LINE」を正しく使いこなすことはできません。
小中学生という発達段階では、携帯電話・スマートフォンを正しく使いこなすことはできません
。
抑も、必要ありません。
「使い方をきちんと教えればいい」などという問題ではないのです。発達段階的に無理だというこ
となのです。
しつこいようですが、小学生や中学生(高校生も、と思っていますが)にとって携帯電話やスマー
トフォン、「LINE」なるものは、まったく必要がありません。それは、確かに便利な物かもしれ
ません。しかし、「便利」と「必要」は同じではありません。「便利」と「幸福」も一致しません。
不便な物が必要であったり、不便なほうが遙かに幸福であったりということが、却って多いような気
がします。
携帯電話・スマートフォンは、百害あって一利なし。小中学生には、まったく必要なし。
「子供たちを犯罪やトラブルから守る」という視点で、子供のための「ネット環境」づくりにご協
力をいただければ幸いです。
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