簡単な入力方法-2 性能表示計算 2015年10月20日 目 次 1.はじめに 1 2.性能表示計算の概要 1 3.環境設定 2 4.バルコニー等、性能表示計算だけ 3 床面積を加算する部屋等 5.準耐力壁の入力 4 6.床剛性の入力 6 7.火打ち梁の入力 8 8.耐力壁線の入力 11 9.床区画の入力 14 10.床倍率関連検討書 17 1.はじめに 性能表示計算の入力方法を、簡単に説明します。一般壁量計算の入力は、済んでいるものに、追加 してゆきます。一般壁量計算の入力が済んでいない場合は、別説明書「簡単な入力方法」を参照して、 入力を済ませます。 マウスの操作方法は、「簡単な入力方法」に依ります。 2.性能表示計算の概要 耐震等級及び耐風等級を設定します。 両方とも、「等級1」は、性能表示計算に関係なく、通常の壁量計算です。長期優良住宅等で、等級が 定められていますので、それに合わせて設定します。 長期優良住宅等では、今までの床倍率で、確認していますので、「2008年版床倍率採用」はチェッ クを入れないで使用します。長期優良住宅等の基準が変われば、使用するかもしれません。 - 1 - 3.環境設定 性能表示計算のデフォルトを設定し ます。 これらについては、個々の物件入力 「概要」で、別の値を設定する事も 出来ます。 印刷時、「性能表示設計概要」に表 示される階高・横架材間内法高・天 井高は、ここで設定します。 準耐力壁に係わる数値も設定します。 - 2 - 4.バルコニー等、性能表示計算だけ床面積を加算する部屋等 通常、一般壁量計算で、 バルコニーを考慮してい るので、特に入力する必 要はありません。 ここで入力した場合を説 明します。 赤丸部分にバルコニーを 入力しました。 「選択」を左クリック 次に先程の「Bal」を 左クリックで、「属性編 集」できます。 「その他」を選択すると、 通常の部屋として、面積 計算します。 - 3 - 5.準耐力壁の入力 部屋側に、プラスターボ ードが張ってる場合、耐 力として加算します。 一般壁量計算で考慮した 板等を、再度ここで考慮 する事は出来ません。注 意が必要です。 開口部の耐力を加算でき ます。 入力後は、全て準耐力壁 となります。 開口部がある場合、 「選択」を左クリック 準耐力壁を左クリックで 「属性編集」できます。 - 4 - 一般壁量計算で認識した壁と、準耐力壁等を合計した耐 力で、性能表示計算の必要壁量を比較検討します。 等級による必要耐力による壁量を、既に計算した後、比較検討していますので、ここでNGの場合、 壁量を増やす必要があります。 - 5 - 6.床剛性の入力 床剛性を入力します。 1階の平面図では、2階 床及び1階屋根部分を、 2階平面図では、2階屋 根部分を入力します。 ここでは、1階平面図を 表示していますので、2 階床及び1階屋根部分を 入力します。 まず、床剛性別の範囲を 入力します。 左図の点から始まり、 各点を左クリックして、 次に移ります。 赤丸は、階段部分なので、 範囲から外します。 最後は右クリックで、範 囲を確定します。 - 6 - 床剛性番号を表示します。 希望の床剛性でなければ、 属性編集します。 左クリックで、編集する 範囲を指定する。 「選択」を左クリック 床剛性を左クリックで、 「属性編集」できます。 希望の剛性番号を押して、 「設定」ボタンを押す。 - 7 - それぞれの範囲で、属性 編集する。 原則として、床剛性を、 重ねて入力することは考 えてありません。 注意:床剛性を2重以上に入力する事は可能ですが、プログラムで認識できるとは限りません。もし、 入力して、認識されない場合、直接入力が必要となりますので、後述の床区画「属性編集」を参照し 検討が必要です。 7.火打ち梁の入力 「火打ち梁入力」ボタン を押し、入力フォームを 表示する。 「火打種類」及び方向を 選択して、「OK」ボタ ンで、入力状態にする。 取り付く梁の大きさによ り、火打種類が異なりま す。 - 8 - 赤く入力予定の火打梁が 表示されるので、コーナ ーを、左クリックで指定 する。 火打梁の条件を変える為 に、右クリックする。 条件選択後、順次左クリ ックで、入力する。 - 9 - 終了する場合は、右クリックして、フォームを表示された後、「キャンセ ル」ボタンを押す。 「選択」を左クリック 編集する火打梁を左クリック すると、「属性編集」フォーム が現れます。 火打の種類、取り付く梁の大 きさにより、選択します。 - 10 - 8.胴差と通し柱接合部の入力 「選択」ボタンを左クリックします。 次に、目的の通し柱を右クリックします。 原則として、自動で金物検討をします。 胴差と通し柱の接合部に筋かい90×90が接続すると、「T3」となりますが、自動で判定できないので、 設計者の判断で、「T3」のボタンを押します。 その他の部分で、T1~T2で仕様がおかしい部分は、設計者の判断で、修正します。 - 11 - 9.耐力壁線の入力 通り芯が緑色で、表示さ れています。 通り芯名を、右クリック すると、青色に変色しま す。壁が存在する通り芯 は、青くします。 耐力壁線として扱う事ができるかどうか、プログラムで判定します。取りあえず、壁が存在する通り 芯は、青くして下さい。 2階建の場合は、2階も同様に行います。入力に不備がある場合は、メッセージで、警告します。 - 12 - 計算結果を押す事により、次の計算結果を表示します。 ◆が付いている通りが、耐力壁線として扱う事が出来ま す。 ここでは特に何もしない で、終了します。 「計算結果」を閉じると、 耐力壁線が、赤く表示さ れます。 「赤い消しゴム」を、左クリックすると、耐力線関連の内容が全て消去します。 「耐力壁線の入力」の最初の状態に戻ります。 - 13 - 耐力壁線と見なした部分の直行方向1m以内にある、耐力壁線と見なされない隣の壁線の壁を、加算 する事が出来ます。 青色の通り芯を左クリックすると、編集フォームを表示します。 編集部分だけを入力して、「OK」ボタンを押します。 尚、例題では、壁量は足りているので、隣接の壁は、加算していません。 - 14 - 10.床区画の入力 「X」及び「Y」を押す 事により、床区画入力状 態になります。 左図は、X方向の耐力壁 線を表示させて、床区画 を入力します。 方法は、床剛性の入力方 法と同じです。 始点から、左クリックし て行き、最後の前で、右 クリックします。 この時点で、右クリック - 15 - X方向の床区画なので、 区画名に「X」を付加し ましたが、無しでも問題 ありません。 X-2区画には、階段が ありますが、無視して、 入力します。 Y方向床区画 Y-1区画では、階段及 び外部であっても、床区 画する。 操作説明書参照 - 16 - 床区画の属性編集 「1つの床区画内に、床剛性が、3種類以上存在する場合」 「呼出」ボタンを押す事により、左 記のフォームになります。 床剛性を4種類まで感知して、ゾー ン1~ゾーン4に仕様を掲載します。 5種類以上の場合は、左記に掲載で きませんので、手計算による補正が 必要になります。 X方向では上下、Y方向では左右の 耐力壁線部分で、それぞれ平均床倍 率を計算し、不利側の仕様を表示し ますので、存在する床剛性が表示さ れない場合もあります。 「合成」ボタンにより、ゾーン1+ ゾーン3及びゾーン2+ゾーン4を 計算します。 支障なければ、「転写」ボタンで、左 記のゾーン1及びゾーン2に転写し ます。 左側ゾーン1及びゾーン2は、直接 編集もできます。 - 17 - 11.床倍率関連検討書 床倍率関連の検討書を確認します。 耐力壁線の検討 性能表示計算の解説書で、耐力壁線(◆)の検討方法が間違っていないかどうか、確認が必要です。 - 18 - 火打梁の検討 火打梁1本の負担面積及び許容負担面積により、自動で火打梁の床倍率を計算します。 1本の負担面積>許容負担面積ならば、床倍率は0となります。 床区画内に、火打梁が無い場合も、床倍率は0となります。 - 19 - 胴差と通し柱接合部の検討 設計者として、変更した部分を必ず確認する。 床倍率の検討 - 20 - 床倍率検討書にNGまたは誤りがないか、必ず確認します。 「床梁・小屋梁の継手・仕口のチェック」は、次の②・③で、計算して表示します。 部 位 必要接合部倍率 ①下屋の付け根の接合部 検討してない為、下式で補足が必要 ②建物の最外周の耐力壁線から1.5mを超える位置 必要接合部倍率=存在床倍率×耐力壁線間距離 にある入り隅部の接合部 ×0.185 ③耐力壁線間距離が4mを超える床・屋根面の中間 (0.7以下の時は、0.7とする) の接合部 ④その他の接合部 0.7 よって、特記なき限り、「0.7以上の必要接合部倍率」が必要となります。 これで、性能表示計算は終了です。 - 21 -
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