報道関係各位 2015 年1月吉日 「クレオパトラとエジプトの王妃展」 今夏、上野で開催決定! 2015 年 7 月 11 日(土)~9 月 23 日(水・祝) 東京国立博物館〔上野公園〕 この たび 、東 京 国 立 博 物 館 、NHK、NHK プロモ ーション 、朝 日 新 聞 社 は、2015 年 夏 、 「クレオパトラとエジプトの王 妃 展 」を開 催する運 びとなりました。開 催 概要 と主 な見 どころを ご紹 介します。 この夏、東京国立博物館に古代エジプトの名品約200件が集結します。パリ・ルーヴル美術館、ロンドン・大英 博物館、トリノ・エジプト博物館、ブリュッセル・ベルギー王立美術歴史博物館など世界の名だたる美術館・博物 館の所蔵品を中心に、約12カ国、40を超える所蔵先から貴重な名品の数々が一堂に会す、古代エジプトの粋を 集めた展覧会です。 本展は、古代エジプトの王妃や女王たちをメインテーマにすえ、王であるファラオを支え、時に大きな政治的・ 宗教的な役割を果たした女性たちに焦点をあてるものです。なかでも「絶世の美女」として語り継がれ、古代エジ プト史上、最も著名な女王であるクレオパトラ(クレオパトラ 7 世)、大ピラミッド を建造したクフ王の母・ヘテプヘレス、女王として君臨したハトシェプスト、 少年王ツタンカーメンの祖母・ティイ、アマルナ時代を代表するネフェルトイ ティ(ネフェルティティ)など、現代においても魅力にあふれる女性たちの実 像に迫ります。 監修は、早稲田大学の近藤二郎教授とルーヴル美術館古代エジプト美術 部門名誉部長のクリスティアーヌ・ジグリエール氏。本格的な古代エジプト展 にふさわしい、日本とフランスを代表するエジプト学の権威を迎えます。 東京国立博物館では、2000 年に開催した「世界四大文明 エジプト 文明展」以来、15 年ぶりとなる古代エジプトの特別展です。どうかお見逃しな きよう、ご期待ください。 《クレオパトラの頭部》 プトレマイオス朝時代(紀元前 1 世紀前半) トリノ・考古学博物館蔵 © Archivio Soprintendenza per i Beni Archeologici del Piemonte e del Museo Antichità Egizie ―――――――――――――――――――――――――開催概要 クレオパトラとエジプトの王妃展 会 期 2015 年 7 月 11 日(土)~9 月 23 日(水・祝) 会 場 開 館 時 間 休 主 館 日 東京国立博物館 平成館 (〒110-8712 東京都台東区上野公園 13-9) http://www.tnm.jp/ *展覧会公式サイトは春頃オープン予定 午前 9 時 30 分~午後 5 時 *金曜日は午後 8 時まで、土曜、日曜、祝・休日は午後 6 時まで開館 *入館は閉館の 30 分前まで 月曜日 *ただし、7 月 20 日(月・祝)、8 月 10 日(月)、9 月 21 日(月・祝)は開館、7 月 21 日(火)休館 *一部変更の可能性があります 催 東京国立博物館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社 巡 回 予 定 2015 年 10 月 10 日(土)~12 月 27 日(日) 大阪・国立国際美術館 お 問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル) 1 展示構成―――――――――――――――――――――――――――― 第1章 王(ファラオ)をとりまく女性たち 第2章 華やかな宮廷の日々 第3章 美しき王妃と女神 第4章 権力をもった王妃たち 第5章 最後の女王クレオパトラ 本展のみどころ―――――――――――――――――――――――――― ●王妃や女王にまつわる名品約 200 件が世界中から集結 《アメンヘテプ 3 世の王妃ティイのレリーフ》 新王国・第 18 王朝時代 アメンヘテプ 3 世治世(前 1388~前 1350 年頃) ブリュッセル・ベルギー王立美術歴史博物館蔵 王妃ティイは、アメンヘテプ 3 世の寵愛を受けた正妃で、アメンヘテプ4世(後に宗 教革命をおこなったアクエンアテン)の母です。この肖像は、かつてエジプト南部の テーベ西岸、アル=コーカ地区にある王妃の家令を務めたウセルハトの墓の前室奥 壁に施されていました。額には上下エジプト王冠を被った2匹のウラエウス(聖蛇)が ついています。頭上には日輪をもつコブラが取り巻いた台座に二枚羽根飾りをもつ ⓒRoyal Museums of Art and History, Brussels 王冠を戴き、欠けた二枚羽根の部分は現在も墓の壁に残されています。 *なお、2013 年末、監修者の 1 人である近藤二郎教授が率いる早稲田大学エジプト学研究所が、 このウセルハト墓の調査中に新たな岩窟墓を発見し話題となりました。 ●悲劇の最期を遂げた最後の女王・クレオパトラ 《クレオパトラ像》 プトレマイオス朝時代(前 200~前 30 年頃) ニューヨーク・メトロポリタン美術館蔵 手にコルヌ・コピア(豊穣の角)をもつ王妃の姿を表現した像で、衣服などの様式か ら前2世紀あるいは前 1 世紀頃のものとされています。腕にはクレオパトラと読める カルトゥーシュ(王名を囲む楕円形の枠)があるものの、文字の方向が本来と異なる ため、製作当時のものではなく、近代に付加されたものといわれています。しかし、 最近の研究ではヘアスタイルから、やはりクレオパトラと考えられるようになりました。 クレオパトラは、その美貌と知性でカエサルなどローマの英雄を虜にした女性で、 その波乱に満ちた生涯は、小説や絵画そして彫刻など数多くの題材に選ばれてい ます。 Gift of Joseph W. Drexel, 1889. Acc n° 89.2.660 © 2014. Image copyright The Metropolitan Museum of Art/Art Resource/Scala, Florence ●「美女、来たり。」ファラオを支え、国を支えた女性たち 《王 妃 の頭 部 》 新王国・第 18 王朝時代(アマルナ時代・前 14 世紀) ベルリン・エジプト美術館蔵 写実的な表現をもつ王妃の頭部です。アメンヘテプ 4 世は、アクエンアテン(アテン 神に有益なもの)と名前を変え、メンフィスとテーベの中央に位置するアマルナに都 を遷し、太陽神アテンを唯一神とする「アマルナ時代」という独自の時代を築きまし た。この時代に、伝統的な表現とは異なる、ありのままの姿を表す写実的な美術表 現が誕生しました。この像には銘文がないものの、アクエンアテン王の妻、王妃 ネフェルトイティのものと考えられています。 2 ●来日する至宝の数々 《ラメセス 2 世 の王 妃イシスネフェルト》 新王国・第 19 王朝時代 ラメセス 2 世治世(前 1279~前 1213 年頃) ブリュッセル・ベルギー王立美術歴史博物館蔵 ラメセス 2 世の治世前半の正妃イシスネフェルトの像です。彼女は、ネフェルトイリと ともに「偉大なる王の妻」の称号をもつ王妃でした。口元に微笑みを浮かべている 優しい表情をしており、額には二つのウラエウスがつけられています。メンフィスに ゆかりのあるイシスネフェルトの未発見の墓は、サッカラのネクロポリス(墓を集めた 一帯)に存在すると推定されています。 © Royal Museums of Art and History, Brussels 《王妃のマスク》 (部分) 新王国・第 18 王朝時代(前 1550~前 1292 年頃) マンチェスター博物館蔵 ミイラの頭部を覆っていたマスクで、布と石膏とを交互に重ねて固め、それに彩色を施し て作られたものです。頭部などにリシ装飾がみられることから王妃のマスクと推定されて います。リシとはアラビア語で羽根を意味する語で、第 17・18 王朝時代には王家の棺や マスクの装飾として使われました。頭部の模様はハゲワシの胸の羽根を表現しており、 黄金に塗られた顔と対照的に青色に塗られています。 《王 宮 の窓 》 新王国・第 19 王朝時代 メルエンプタハ王治世(前 1213~前 1203 年頃) フィラデルフィア・ペンシルヴァニア大学博物館蔵 メンフィスにあったメルエンプタハ王の暮らした王宮の窓です。古代エジプトでは 石造りの神殿などとは異なって、日乾煉瓦(にっかんれんが)造りの住宅や王宮 などはほとんど残されていません。また住宅や王宮などが残っていたとしても、建 物の基礎の部分が形を示すだけで、上部の構造がわかるものは稀です。石灰岩 を彫って彩色されたこの明かり取りの窓は、スフィンクスやタカの装飾がなされる © Courtesy of Penn Museum, image など、当時の王宮の様子を知ることができる貴重なものです。 #151118 <監修者プロフィール> ■近藤二郎氏 早稲田大学文学学術院教授、同大学エジプト学研究所所長。2013 年末、ルクソール西岸で約 3200 年前に 生存したビール醸造長の墓を新発見し、世界的に注目を集めている。 ■クリスティアーヌ・ジグリエール氏 キュレーター。歴史学者。ルーヴル美術館古代エジプト美術部門名誉部長。 本件に関するお問合せ先 「クレオパトラとエジプトの王妃展」池袋・岩川・大山 TEL:03-3406-3418 FAX:03-3499-0958 E-mail:[email protected] 〒150-8551 渋谷区渋谷 1-3-9 東海堂ビル 3F(ユース・プラニング センター内) 3
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