富士フイルム、米・シカゴで 『インクジェット・テクノロジー・サミット』開催

富士フイルム、米・シカゴで
『インクジェット・テクノロジー・サミット』開催
商印・パッケージ分野から多数来場、実践的な情報提供の場に
2015 年 10 月 8 日
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(以下、FFGS)は、8 月 4 日から 6 日
にかけて、アメリカのシカゴ・テクノロジー・センターにおいて、最新のインクジェット
ソリューションを紹介する『インクジェット・テクノロジー・サミット』を開催した。
とくに注目を集めたのは、オフセット品質の枚葉型 B2 インクジェットデジタル印刷機『J
Press 720S』
(日本名:Jet Press 720S)および輪転タイプの『J Press 540W』(日本未発
売)の実践的なデモンストレーションだった。
来場者の一人、Premier Graphics 社(アリゾナ州フェニックス)のフランク・ウッズ CEO
は、
「革新的な製品のデモを間近で見ることができ、とてもよい経験になった。私はこれま
で長年にわたって商業印刷に携わってきたが、
『J Press』は非常に大きな可能性を感じる製
品だ」と感想を述べた。
■『J Press』の革新性に大きな反響
「枚葉タイプのインクジェットデジタル印刷機」という新たなジャンルを打ち立てた『J
Press 720S』は、オフセット枚葉機と同様の「用紙搬送機構」や、幅広い印刷標準用紙に
対応できる「プレコンディショナー塗布ユニット」に加え、数々の独自機構を採用してい
る。
たとえば、高生産性を保ちながら、つねに正確なバリアブル印刷を可能にする「バーコ
ードシステム」
。一貫した高品質を実現するために、全シートの絵柄を読み取りプリントヘ
ッドノズルを自動調整する「インラインセンサー(ILS)
」
。さらに、IR ヒーター内蔵の「改
良型乾燥システム」
、印刷物を後加工に回せる「ホットエアナイフ」などである。
『J Press 720S』は、印刷ビジネスに革命をもたらすソリューションとして期待を集めて
いる。29.5×20.8 インチの用紙の場合、出力スピードは 1 時間あたり最高 2,700 枚。しか
も、この最高速度でバリアブル印刷も行なえる。高い品質と安定性を維持しながら、小ロ
ット多品種ニーズに効率よく対応するには最適なソリューションである。シングルパス式
の 4 色インクジェット印刷機に、『VIVIDIA 水性顔料インク』と『Samba™ プリントヘッ
ド』
、さらに、独自の FM スクリーニングと、クラウドベースのカラーマネージメントシス
テムを統合したことにより、オフセット印刷に匹敵する品質をつねに一貫して発揮するこ
とが可能になっている。
商業印刷を手がける Documation 社(ウィスコンシン州オークレール)のマーティン・
アルスマ社長兼 COO は、
『J Press 720S』のデモンストレーションの印象について、こう
述べている。
「当社では、
『J Press 720S』に大いに関心を持っており、今回、実際の性能を確かめるた
めに参加した。デモでは、あのような小さなドロップサイズで高品質なインクジェット出
力を実現していることに感銘を受けた。これまでに見たことのない、画期的なシステムだ」
一方、
『J Press 540W』は、これまでオフセット輪転機が用いられていた小ロット印刷を
対象としており、カタログ、カレンダー、教材、マニュアル、オンデマンド書籍などの印
刷に適している。なめらかな色調とシャープな文字再現による高画質を実現するために、
『VIVIDIA インク』と独自の FM スクリーニング技術を組み合わせている。シングルタワ
ー設計により、22×9 フィートという非常にコンパクトな設置面積でありながら、最高 416
フィート/分での高速両面印刷が可能である。
■パネルディスカッションを通じて成功事例を共有
『インクジェット・テクノロジー・サミット』では、J Press ユーザーによるパネルディ
スカッションも開催。冒頭、「インクジェットへの移行-いつ、なぜ、どこで」と題し、
InfoTrends 社 オンデマンド印刷・出版グループ ディレクターのジム・ハミルトン氏がプ
レゼンテーションを行なった後、Gilson Graphics 社(ミシガン州グランドラピッズ)のデ
イブ・ギルソン氏とトニー・ビーレッキー氏を迎え、『J Press 720S』や『J Press 540W』
の活用戦略などについてパネルディスカッション形式で紹介し、実践的な情報を共有した。
FUJIFILM North America Corporation(FNAC)グラフィックシステム部門のプロダ
クトマーケティングマネージャー、エド・ピアスは、今回のイベントの成果について、こ
う述べている。
「業界のエキスパートである Insight Forums 社のエリザベス・グッディング氏と Schilling
Inkjet Consulting 社のメアリー・シリング氏の協力により、市場動向に関する最新の情報
をお客さまに提供することができ、また、インクジェットデジタル印刷のリーディングカ
ンパニーである富士フイルムの技術力も訴求することができた」
富士フイルムは今後も、ワールドワイドの市場動向を踏まえながら、ニーズに即したソ
リューションと、お客さまのビジネス拡大に貢献する最新情報を提供していく。