一桁ナノダイヤモンド分散粒子を成長核とする新型CVD 桁ナノ

NIMSナノテクノロジー拠点
東洋大学バイオ・ナノイノベーション創出事業
NIMS Center for Nanotechnology Network
平成19年度 トピックス
超微細加工領域における支援成果
一桁ナノダイヤモンド分散粒子を成長核とする新型CVD
桁ナノダイヤモンド分散粒子を成長核とする新型CVD
ダイヤモンド薄膜の試作
a日本バイリーン(株), b
中村
(株)ナノ炭素研究所
達郎a,大澤映二b
【研究目的】
平均粒径数nmの「一桁ナノダイヤモンド」をウエハー表面に密に形成し、これを核
として化学蒸着法(CVD)によりダイヤモンド薄膜を成長させることにより、エレク
トロニクスデバイスやNEMS材料、放熱基板など広い応用が期待される。これを実現
するためにはダイヤモンド微粒子を非常に密に基板上に形成することが必要である。本
研究はインクジェット法により基板上に堆積したダイヤモンド微粒子の密度を評価した。
【成
果】
図1に示した電子顕微鏡(TEM)写真と、平均粒径測定結果から分かるように、非
常に粒径の揃った、平均粒径5nm程度の「一桁ダイヤモンド」を、図2に示したよう
なインクジェットパターニング装置によりシリコン基板上に堆積した。最適条件により
シリコン表面に形成されたナノダイヤモンドのAFM観察結果は、図3に示したスキャ
ン領域1μmx1μmのAFM像のように、2.4×1011個/cm2とこれまでの最高のナノダ
イヤモンド密度を実現できた 今後はこの技術を用いてCVD法により平坦なダイヤモ
イヤモンド密度を実現できた。今後はこの技術を用いてCVD法により平坦なダイヤモ
ンド膜等の成長を行い、実際にデバイスへの応用を試みる。
図1:平均直径4.6±0.7 nm の
爆轟法ナノダイヤモンド単結晶
粒子のTEM写真(上)と
粒径分散の測定値(下)。非常
に単分散の粒子が得られること
が分かる
図2:インクジェットパターニ
ング装置 (Nano Printer 500,
MicroJet Co.)
図3:シリコンウエ
ハー上に形成された
一桁ナノダイヤモンド
微粒子層のAFM像
(スキャン領域1μm
x1μm)。
2.4x1011cm-2
と、これまでの最高密
度であることが確認で
きた。