お客様の「欲しい」に応えるために ブックオフオンラインのデータ活用戦略

Experian Email Validation
ケーススタディ
お客様の
「欲しい」
に応えるために
ブックオフオンラインのデータ活用戦略
自ら登録し、そのメールが届くのが待ち遠しいと思
ECサイト開始から9年目を迎え、
順調な成長を続ける
「ブックオフオンラインは、8年目を迎えるのですが、
「ブックオフオンライン」。
さらなる飛躍を目指すべ
実店舗の
『ブックオフ』
の屋号で検索し、
サイトに来
く、現在顧客データの分析や実店舗とも連動した
訪されるお客様が多いです。
そのため、顧客のデー
「中古品という商品の特性上、常に全商品の在庫が
マーケティング施策に取り組みはじめているところ
タを分析し、One to Oneのマーケティング施策を
あるわけではありません。
それを、入荷したらすぐに
わせるお知らせメールがある。
だ。その上で、顧客とのコミュニケーションにおい
積極的に行わなくても、順調に売上が伸びてきたと
お知らせするという
『入荷お知らせメール』
でカバー
て、同社の中核でもあるメールマーケティングの精
いう経緯があります。
ようやくこのタイミングにな
しています。本メールは登録数が非常に多く、1日
度を上げるため、登録会員のメールアドレスをクレ
り、
それを見直していこうと、
ツールの導入や施策に
10万通くらい飛んでいます。
『オトナ買いお知らせ
ンジングするというステップが必要だった。
取り組んでいるところです」
メール』は、
コミック等が全巻
8周年を迎えてもなお成長を続ける
ブックオフオンライン
そのカギは
「顧客が待ち望むメール」
に有り
ECサイトにおいてマーケティング施策の中核となる
せ機能で、
これが出るとあっという間に売り切れて
のが、
メールマーケティングであり、
サイト開設当初
しまいます。
ほかにも、
この価格まで下がったらお知
から積極的に取り組んできた。配信しているのは定
らせする
『値下げお知らせメール』
など、各種お知ら
期のメールマガジンと、特別な告知事項ができた際
せメールは、
当社のキラーコンテンツですね」
2007年8月にスタートした
「ブックオフオンライン」。
の号外メール。数ヶ月購入がないユーザーでも、
メー
中古のコミックが全巻 ったらお知らせする
「オトナ
ルには反応しているとのこと。
買いたいものがない期
買いお知らせメール」、無料の集荷で、家にいながら
間の重要なコミュニケーションツールだ。
った場合のお知ら
有効なメールアドレスを把握できなければ
正確なKPI設定ができず、
マーケターの判断を誤った方向に導く
にして買取してもらえる
「宅本便」など、
ユーザーの
「最近注目すべきは、
やはりスマホで見てPCで購入
利便性を追求したサービスを展開し、2015年10月
されるお客様の動きですね。
スマホサイトには情報
時点で、登録会員は約300万人になった。
ショッピン
量の限界があるのと、中古品という商品の特性上、
は、同サイトの顧客データベースに登録されている
グモールにも出店し、楽天市場ショップ・オブ・ザ・イ
最終的に他サイトの商品と価格を比較されること
ユーザーリストから、その都度、該当するリストを
ヤー部門賞と中古販売賞を2年連続で受賞してい
が想定されますが、そういった行為にはPCの方が
引っ張ってくる仕組みをとっている。8年の歴史の積
る。2014年にはヤフオク!との提携を発表するなど、
むいているのでしょう。
とはいえ、3人に1人がスマ
み重ねだが、
その間にはフィーチャーフォンサイトで
サービスを拡大中だ。
ホで閲覧していますし、
スマホとPCとで反応される
のキャンペーンで収集したアドレスなど一時代前の
一方で、
デジタルマーケティング施策にも積極的。商
コンテンツが違います。今後はより、スマホ向け、
施策の成果もあり、長らく配信していないアドレスも
品検索エンジンやDMPの導入、
「節約」
や
「片付け」
PC向けにコンテンツをカスタマイズしていきたい
などをテーマにしたコラムを掲載するコンテンツ
ですね」
マーケティングなど、相次ぐ施策の発表で注目を集
さらに、
ブックオフオンラインの特徴として、
冒頭でも
ラークレンジングが行えていない状態でした。
とい
めている。
触れた
「オトナ買いお知らせメール」
など、
ユーザー
うか、
クレンジングしようにも、
そのための手段があ
ブックオフオンラインのメールマーケティング施策
含まれる。
「いままで配信しているメールアドレスに関して、
エ
■メールアドレスに対する課題
ているブックオフオンラインでは、
「節約」
や
「片付け」
?
登録顧客
データベース
メール配信
リスト
等のリユースなどをテーマにウェブメディア
「ブック
従来のメール配信
エンジン
長らく配信して
いないリスト
従来のメール配信エンジンはエラー
検知機能が無かったため、実際に届く
アドレスなのかは不明
オフオンラインコラム」
でコラムを更新、
コンテンツ
マーケティングにも力を入れている。ほぼ毎日更新
され、
主婦層など女性から高い支持を得ている。
「お客様の需要に、商品軸だけでなく、年代や性別
実存するメールアドレスなのか不明
でセグメントをかけて応えていくことが大事だと考
えています。その需要にあわせて、
メールやSNSな
どを使ってお知らせしていく。
ただ、現状でもかなり
工数をかけて取り組んでいるので、
数が増えるほど、
りませんでしたよね。
すべてのアドレスが本当に有効
後者のサービスだ。
現場の負担はさらに重くなります。
ツールを入れる
ことや、今回のようにメールアドレスを精査するなど
なのか不確かなまま、
メールマーケティングを実施
エクスペリアンジャパンの提供するMailPublisher
している状態で、
『これだけの数の対象に施策を
のエラー検知機能を使えば、実際にメールを全リス
を通じ、無駄なく取り組んでいくことが必要だと考
打っても、
これくらいの成果か』
と、母数に対するリ
トに対して配信し、
アドレスの配信可否を把握するこ
えています」
ターンに関して疑問を持っていました」
とも可能だが、
そのリストにエラーアドレスが大量に
お客様の
「欲しい」
に応えるには、
ブックオフオンライ
マーケターには、達成すべきKPIが設定されている。
含まれている場合、ISPや携帯電話キャリアなどから
ンの特徴である2つのサービス、
「販売」
と
「買取」
の
マネージメントする立場の人間は、的確なKPIを設
スパムメール認定を受け、すべてのメールが迷惑
両方を繋いでいくことも重要だ。
「欲しい」
と思ってい
定するべきであるし、担当者はそのKPIを達成するた
メールフォルダに振り分けられるだけでなく、
メール
る商品があるお客様と、
その商品を手放しても良い
と思っているお客様を繋ぐのに、
コンテンツが力を発
めに、緻密な施策を打っていかねばならない。
メール
配信自体に規制がかかってしまう可能性がある。
マーケティングの場合、
あるセグメントの集団に対し
Email Validationの
「List Cleansing」
であれば、
こ
揮する。
データ分析をもとにした最適なコンテンツ
て、
あるコンテンツのメールを配信し、
どれだけの反
れらのリスクがなくクレンジングが可能だ。
を導き出し、
メールマーケティングで提供していく施
応があったのかを見ていく。
また
「List Cleansing」
は配信可否判別に加え、
その
策が必要だと、西尾さんは考えている。
そしてそれに
その際、母数となるリストに、確実にメールが届くア
アドレスの状態をいくつかの種類に分けて把握する
より、
ブックオフオンライン最大の強みである
「品
ドレスがどれだけあるのかが明確でなければ、設定
事も可能だ。
その一つに配信可能だが配信すると有
え」
と
「探しやすさ」
が、
さらに充実し、
オンリーワンの
したKPIに対する正しい効果計測ができず
(エラーア
害なアドレス
(スパム業者などがフィッシング詐欺や
ドレスも未開封としてカウントされてしまうため)、次
ウイルスを感染させることなどを目的としたアドレ
回施策を検討するマーケターの判断を誤った方向
ス)
を判別する機能がある。
このような有害なアドレ
は、お客様がいまよりさらに、品
へと導いてしまう。顧客リストが精査されていること
スがブックオフオンラインのリストにも紛れているこ
ていらっしゃることの表れだと理解しています。現状
は、
メールマーケティング施策の土台となるのだ。
とが判明した。
立場を確立していけると期待しているのだ。
「入荷お知らせメールの登録率がこれだけ高いの
えの充実を求め
は、オンラインが先駆けてCRM施策に取り組んで
そんな時に出会ったのが、
エクスペリアンジャパンの
「まさに、待ちに待ったサービスでした。
ほかのサー
提供するデータソリューション、
「Email Validation」
ビスも提案していただいたのですが、先に導入を決
ですから、品 えはさらに充実していくでしょう。
そ
だった。
めたくらいです。
とはいえ、
クレンジング後に有効な
うした情報を求めていらっしゃるお客様に確実に届
アドレスの数を見せていただいた際に、最初に『う
けていくためにも、
メールマーケティングの精度を
わっ』
と思いましたけれどね。やはり、数は減ってし
上げ続ける努力が必要です」
国内初のメールアドレス認証サービス
「Email Validation」
がもたらす効果
いますが、ゆくゆくは実店舗とも連動していく予定
まったので」
Email Validationは、
メールを配信することなく、
その
ブックオフオンラインでは、
アドレスの配信可否を明
メールアドレスの配信可否が判別できるサービス。
確にすることで、
お客様とのコミュニケーションを活
正確なアドレス取得に貢献することで様々なマーケ
発にしていきたいと考える。
メール配信可のお客様
ティング指標を改善する。
には、
より一層質の高いクリエイティブを提供し、配
大きく分けると2つのサービスがある。一つ目は入力
信不可のお客様には、DMを送るなどお客様にとっ
されたメールアドレスの配信可否を即座に判定し、
てより最適なチャネルで施策を展開する予定だ。
誤ったアドレスに対してアラートを出す
「Real-time
また、有効なアドレスを母数にした本来の開封率、
Validation」。
CTR、CVRを計測することができ、
より正しいKPIが
主にサイトのフォームなどで、正確な入力をアシスト
設定できるようになった。西尾さんはそれを
「ようや
する事で、
ダブルオプトインメールや登録完了メール
くスタートラインに立てた」
と、今後の取り組みに意
の不達を防止し、登録完了率を向上させる他、店頭
欲を見せている。
やコールセンターなど手入力を強いられる局面での
を一括でクレンジングし、配信可否を判別する
「List
真にパーソナライズされた
メールマーケティングを追及し
お客様の
「欲しい」
に応える
Cleansing」。
ブックオフオンラインが採用したのは、
お客様の
「欲しい」
に応えることをストアポリシーとし
人的ミス防止など様々な効果を発揮する。
二つ目は、
すでに保有している顧客のメールアドレス
ブックオフオンライン株式会社
マーケティング部 ECマーケティンググループ長
西尾 圭示 氏
「Experian」
とそのロゴは、
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または商標です。
その他、
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