第2 1 類似商号の調査 商号調査簿の作成方法 1840号通達による改正後の「電子情報処理組織による商業登記等の事務 の取扱いについて(平成5年12月27日付け法務省民四第7783号民事局 長通達)」により,ローマ字商号については,商号調査簿の綴りをアルファベ ット順に編綴するものとされた。この場合には,ローマ字(アルファベット順) 及び片仮名(五十音順)の順に編綴するものとする。 なお,アラビヤ数字については,漢数字と同様に,商号の読みの五十音順に 編綴するものとする。 2 電子情報処理組織によって登記の事務を取り扱う登記所における類似商号検 索用ファイルの作成 (1)商号の読み 商号の読みは,電子情報処理組織によって登記事務を処理する場合におい て,会社等を特定するための情報として使用されるものである。 ローマ字商号の読みの入力については,次の点に留意するものとする。 ア 第1の1の(3)に掲げた符号は, 「&」を除き,読みを入力しない。 「&」 については,読みを「アンド」と入力する。 イ ローマ字商号中のローマ字部分は,当該ローマ字を大文字で入力し,ア ラビヤ数字の部分は,(2)のキに掲げる表に従い,個々の数字に対応する 読みを入力する。商号調査簿における商号は,「A∼Z」,「ア∼ン」の順 に商号が並べられることとなる。 (例) ローマ字商号とその読み 商 号・・・・・・・・・・読 み 「ABC東京株式会社」・・・・・「ABCトウキョウ」 「大阪FOODS株式会社」・・・「オオサ力FOODS」 「株式会社a.b.商会」・・・・「ABショウカイ」 「株式会社A&B」・・・・・・・「AアンドB」 「777商事株式会社」・・・・・「ナナナナナナショウジ」 「東京123株式会社」・・・・・「トウキョウイチニサン」 (注)漢数字の場合には,従来,「一二三」を「ヒフミ」,「五六」を「イ ソロク」,「一」を「ハジメ」と入力していたが,今後は,漢数字及 びアラビヤ数字ともに,個々の数字に対応する読みを入力するものと する。 (例) 商号調査簿の並び 市区町村 商号ヨミ ヨミ 商号調査簿(商号部) 東京都〇〇区 ア 会社番号等 会社種別 商号 ート 000123 012456 000324 003474 002219 ・ ・ ・ 株式会社 株式会社 有限会社 株式会社 株式会社 ・ ・ ・ アートABC アートXYZ アート工房 アート777 アート007 ・ ・ ・ ーバ 034287 034630 059910 ・ 株式会社 有限会社 株式会社 ・ アーバンART アーバンイチニサン アーバン美術 ・ 市区町村 商号ヨミ ヨミ ウキ 商号調査簿(商号部) 東京都〇〇区 ト 会社番号等 000313 054321 000234 003463 ・ 会社種別 株式会社 株式会社 有限会社 株式会社 ・ 商号 東京A&A 東京工芸 東京333 東京666 ・ (2)キーワードの入力 キーワードは,電子情報処理組織により類似商号の検索を行うための検索 キーとして用いられ,類似商号検索において入力した文字列がキーワードと して設定された文字列と完全一致する場合に,当該キーワードが設定された 既登記商号がすべて検索される。 キーワードは,従来,商号の読みを意味のある最小単位の単語に分割した ものとして入力することとしていたが,ローマ字商号については,次のアか らキまでの要領により,ローマ字及びその読みを併せて入力するものとする。 ただし,制限文字数は,従来どおり40文字である。 ア ローマ字部分とそれ以外の部分とは分割する(ローマ字部分以外の部分 の分割については,従来どおり。)。 イ ローマ字部分が複数の単語からなるとき,又はローマ字部分の読みを区 切ることができるとき(オによって区切る場合を除く。)は,単語ごと(読 みごと)に分割する。 なお,ローマ字部分冒頭の「E(e)」は「ELECTRONIC」の 略語を,「J」は「JAPAN」の略語を,それぞれ表す場合があるので, 注意を要する。 ウ ア又はイによる分割後のローマ字部分は,分割部分ごとにその冒頭3文 字を大文字に置き換えて入力し,「/」で区切った上,続けて当該分割部 分の読みを入力する。 エ ローマ宇部分の読みは,最も一般的と考えられる読みを入力する(単語 の読みについては,別紙資料参照)。日本語をローマ字表記で表したもの については,そのローマ字読みを入力する。 (例)「Computer」・・「COM/コンピューター」 「Suzuki」・・・・「SUZ/スズキ」 「東京Business Servce」 ・・「トウキョウ/BUS/ビジネス/SER/サービス」 「eTrade」・・・・「E/イー/TRA/トレード」 「JSAT」・・・・・・「J/ジェイ/SAT/サット」 「Violet」・・・・「VIO/バイオレット」 オ ローマ宇部分が,複数の単語の頭文字を並べたものであるため等の理由 により,それ自体,本来の読みを持たない場合(定着した読みがある場合 には,エによる。)には,個々のローマ字に対応する読みを入力する。こ の場合には,読みと読みとの間を「/」で区切るものとする。 (例)「PTA」・・・「PTA/ビー/ティー/エイ」 「ADSL」・・「ADS/エイ/ディー/エス/エル」 「A&B」・・・「A/エイ/アンド/B/ビー」 力 ローマ字部分について複数の読みが可能な場合(オに当たる場合であっ て単語としての読みも可能なとき,外来語としての読みとローマ字読みの 双方が可能なときなど)には,それらを併せて入力する(「/」で区切っ て読みを追加する方法による。)。 なお,追加的な読みの入力の要否については,商号全体を観察した上で, 適宜個別に判断して差し支えない。 (例)「DAT」・・・「DAT/ディー/エイ/ティー/ダツト」 キ 「Date」・・「DAT/デート/ダテ」 ローマ宇部分の区切り方又は読みが不明な場合には,申請人から読みを 聴取するなどして,入力する。 なお,ローマ字商号に係る登記の申請については,あらかじめ申請書に 参考事項として読みを併記させる取扱いをすることも差し支えない。 (表) ローマ字等とその読み 文字 読み 文字 読み 文字 読み 文字 読み Aa エイ Jj ジェイ Ss エス 1 イチ Bb ビー Kk ケイ Tt ティー 2 ニ Cc シー LI エル Uu ュ− 3 サン Dd デイー Mn エム Vv プイ 4 ヨン Ee イー Nn エヌ Ww ダブリュー 5 ゴ Ff エフ Oo オー X× エクス 6 ロク Gg ジー Pp ビー Yy ワイ 7 ナナ Hh エイチ Qq キュー Zz ゼット 8 ハチ Ii アイ Rr アール 0 レイ 9 キュー (例)ローマ字商号とキーワードの入力 商 号 ・・・・・・・・・キーワードの分割と入力例 ア 「ABC商事株式会社」・・・・「ABC/エイ/ビー/シー/ショウジ」 イ 「ARU株式会社」・・・・・・「ARU/エイ/アール/ユー/アル」 ウ 「Date工業株式会社」・・・「DAT/デート/ダテ/コウギョウ」 エ 「123東京株式会社」・・・・「イチ/ニ/サン/トウキョウ」 オ 「東京・センチュリー・21株式会社」 ・・「トウキヨウ/センチュリー/ニ/イチ」 力 「有限会社2002商事」・・・「ニ/レイ/レイ/ニ/ショウジ」 キ 「XYZ株式会社」・・・・・・「XYZ/工クスノワイ/ゼット」 ク 「Mobile株式会社」・・・「MOB/モバイル/モービル」 (注) 「モバイル」という読み(一般的な読みを入力する。)を入 力するが,併せて「モービル」という読みを入力しても差し支 えない。
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