丸井グループ - MicroStrategy

BI(Business Intelligence)
お客様事例
小売企業のMD支援システム
丸井グループ
旺盛な事業展開に不可欠な情報分析ノウハウの構築
導入前の課題
定型の商品別売上分析の検索が
できる仕組みは作っていたが、もう
少しつっこんだ分析が必要な場合
は、時間をかけてデータを抽出する
しかなかった。
導入後の効果
システムをオープン化して新しいデ
ータベースのチューニングに取り組
むことで、
これまででは考えられない
ような自由な分析が手間をかけずに
出来るようになった。
丸井グループは、首都圏を中心にファッション性の高い商品を提供する小売事業を中心に、カ
ード事業、小売関連サービス事業を展開している企業グループである。
基幹である小売事業は、丸井の各店舗を運営する丸井店舗事業と、素材調達から企画・製
造、店舗での販売までの全工程を一貫して手がけるSPA専門事業、通信販売・eコマース事業の
3事業からなっている。
昨今は、消費者のニーズも多種多様化し、そのニーズの変化もスピードが速まっている。今日真
っ先に求められるのは、変化に素早く対応し、顧客がいつ来店しても常に満足し、さらには期待
以上の価値を提供し続けることが出来るようになっていることである。そのための取り組みは、
他の百貨店と一線を画している。特に変化の激しいヤングファッションを中心に取り扱う丸井に
とっては、積極的な戦略で消費者の心を刺激し続けることが必須のものとなっている。グループ
内のシステム企業であるエム アンド シー システムの営業システム開発本部 本部長 手塚茂氏は
次のように語る。
「グループとしてSPA専門店事業の外部出店も積極的に進めています。既存の各店舗やなん
ば丸井・神戸マルイといった関西出店に加え、こうしたSPA専門店が魅力的なショップとして全
国で受け入れられていくことでeコマースとの相乗効果がさらに発揮できると考えています。また
昨年から、
マルイカードに変わりハウスカードの良さを活かしつつVISAの汎用性を兼ね備えたエ
ポスカードを発行しました。今後は全国の商業施設との提携も含め、加盟店での利用ができるカ
ード事業を拡大していく予定です」
ユーザーにも負荷が増した旧システムでの情報活用
90年ころから情報化を進めてきた同社だが、当時はメインフレームで処理されたデータを商品コ
ードで整理して、定型の商品別売上分析の検索ができる仕組みだった。しかしこの仕組みでは、日
報や月報を作成するためのデータ抽出は出来ていたが、もう少しつっこんだ分析が必要な場合は、
エム アンド シー システムで特殊処理をし、時間をかけてデータを抽出するしかなかったという。
エム アンド シー システムの営業システム開発本部 グループ情報システム担当の武田謙治課
長は次のように語る。
「バイヤーは、定型の検索画面から得た情報をハードコピーして、その数値を自分で作った
Excelのシートに打ち込み、それぞれの商品特性に応じた加工・分析を行ってきました。それは、バ
イヤーだけでなくシステム部門にも大きな業務負荷になっていました。定型検索の切り口ごとにデ
ータベースを構築してきた旧システムでは、いろいろなユーザーからの要望に対して完全に対応し
ていくことが出来ず、特殊な依頼に対応したものは2003年には280件にもなっていたからです」
80年代後半から90年代前半ころ、丸井は店舗の拡大とともにお客様の層も広がっていった。
従来の商品コードで整理された売り上げ情報だけを眺めているだけでは消費者が見えてこない。
さまざまな切り口からクロス分析していくことが必須となっていたのである。
顧客、市場が大きく変化。売れ筋がつかみ辛い時代
90年代の後半になると、これまでの様に洋服などファッション製品は2∼3カ月かけて商品化
し、事前に売るものを決め売り切るという商売が成り立たなくなってくる。期初の売上をもとに2
∼3週間でいち早く大量に売れ筋のリピートを提供するSPA型が主流となっていった。現在で
は、トレンドの変化はさらに早くなり、今売れているものを追加投入しても、もう売れ筋が変わって
売れなくなってしまうくらいになってきている。これからは、売れ行きから次の売れ筋を予測して
丸井営業DWHシステム
概要図
営業基幹システム
販売システム
商品管理
システム
検索サーバー
丸井本社
売上
MicroStrategy
Intelligence Server
伝票
MicroStrategy Web
単品システム SKU
● 売上情報
● 在庫情報
営業DWH
● 粗利情報
RAC構成
顧客システム
性別
年代
● 単品情報
DBサーバー
#1
顧客属性
職種
マイクロストラテジーを
活用した情報分析
DBサーバー
#2
共有
ストレージ
● 顧客クロス分析
・男女別売上
・年代別情報
・職種別情報
・売上種別情報
商品化することが重要になっているのだ。
そうなると当然、データの分析にもこれまで以上のスピードと汎用性が求められる。
同グループでは営業システムの刷新を決断、04年の秋口から順次システムをオープン化してい
った。商品管理、仕入れといったシステムを05年の夏に再構築。検索システムは04年の秋の段
階ではオープン化していた。
エム アンド シー システムの営業システム開発本部 アシスタントマネージャーの二塚圭介氏
は次のように語る。
「オープン化して新しいデータベースのチューニングなどには多少時間はかかりましたが、これ
まででは考えられないような自由な分析が手間をかけずに出来るようになったのは大変画期的な
ことだったと思います」
データベースと連携して様々な情報検索をスピーティーなものにしたのが、
マイクロストラテジ
ーの製品だった。
「他社での活用事例の話も伺い、評価もなかなかよかったので、他社製品と比較検討もしな
がら、最終的にはマイクロストラテジーに決めました」
(二塚氏)
商品アイテムやそこに紐づく属性のデータをクロスさせながら、同グループでは消費者のニーズ
を「見える化」し、常にお客様のニーズを刺激する商品の提供を図るために活用しているという。
導入効果を聞く
自由な切り口で分析が可能に、次の商売につながる情報を
㈱エム アンド シー システム
営業システム開発本部
グループ情報システム担当
課長
武田謙治 氏
㈱エム アンド シー システム
営業システム開発本部
グループ情報システム担当
アシスタントマネージャー
二塚圭介 氏
会社プロフィール
http://www.0101.co.jp/index.html
株式会社丸井 本社:中野区/資本金:359
億円/売上高:5521億円(06年度、連結)/
代表取締役社長:青井浩/従業員数:8154名
(グループ合計)/事業内容:小売事業、カー
ド事業、小売関連サービス事業など
̶オープン化する前の検索システムは大変だったようですね。
武田 定型ではなく自由な切り口でデータを加工・分析をしたいというバイヤーの要望に応える
ため、結果として、システム面でもかなり複雑な状態になっていました。結局、ホストによる検索
システムは、色々なものをつなぎ合わせていますので、一つの修正・変更を行うにもかなり広い範
囲をチェック・修正が必要で、柔軟でスピーディーな動きが出来なくなっていました。
̶新システムになってからも、ご苦労があったようですが。
二塚 いきなり新しいデータベースのみで検索システムを稼働していたわけではありません。ホスト
からデータを引っ張ってきて、データベースのチューニングをしている中で、表ではユーザーが新シ
ステムを活用していた端境期もありました。
武田 定型の検索と違い、新システムでは自由に検索できる反面、検索時間がかなりかかってし
まうという問題があります。マイクロストラテジーを活用していく中で、チューンナップをはかり、
レスポンスの改善をはかってきました。
̶今後の展開は?
武田 マイクロストラテジーでは、色々な情報をクロス分析出来るところが魅力です。将来的に
は、売り場の声やカード顧客、eコマースでの顧客などいろいろなシーンでのお客さまの購買行
動をいち早くつかみ、次の商売につながる情報提供が出来るように活用していきたいですね。
マイクロストラテジー・ジャパン株式会社
●記事内容はアイティメディア株式会社発行「月刊アイティセレクト」の2007年10月号に掲載されたものです●
東京都千代田区一番町13-1 新半蔵門ビル2階 Tel:03-3511-6700
www.microstrategy.co.jp
BI(Business Intelligence)
お客様事例
小売企業のMD支援システム
丸井グループ
旺盛な事業展開に不可欠な情報分析ノウハウの構築
導入前の課題
定型の商品別売上分析の検索が
できる仕組みは作っていたが、もう
少しつっこんだ分析が必要な場合
は、時間をかけてデータを抽出する
しかなかった。
導入後の効果
システムをオープン化して新しいデ
ータベースのチューニングに取り組
むことで、
これまででは考えられない
ような自由な分析が手間をかけずに
出来るようになった。
丸井グループは、首都圏を中心にファッション性の高い商品を提供する小売事業を中心に、カ
ード事業、小売関連サービス事業を展開している企業グループである。
基幹である小売事業は、丸井の各店舗を運営する丸井店舗事業と、素材調達から企画・製
造、店舗での販売までの全工程を一貫して手がけるSPA専門事業、通信販売・eコマース事業の
3事業からなっている。
昨今は、消費者のニーズも多種多様化し、そのニーズの変化もスピードが速まっている。今日真
っ先に求められるのは、変化に素早く対応し、顧客がいつ来店しても常に満足し、さらには期待
以上の価値を提供し続けることが出来るようになっていることである。そのための取り組みは、
他の百貨店と一線を画している。特に変化の激しいヤングファッションを中心に取り扱う丸井に
とっては、積極的な戦略で消費者の心を刺激し続けることが必須のものとなっている。グループ
内のシステム企業であるエム アンド シー システムの営業システム開発本部 本部長 手塚茂氏は
次のように語る。
「グループとしてSPA専門店事業の外部出店も積極的に進めています。既存の各店舗やなん
ば丸井・神戸マルイといった関西出店に加え、こうしたSPA専門店が魅力的なショップとして全
国で受け入れられていくことでeコマースとの相乗効果がさらに発揮できると考えています。また
昨年から、
マルイカードに変わりハウスカードの良さを活かしつつVISAの汎用性を兼ね備えたエ
ポスカードを発行しました。今後は全国の商業施設との提携も含め、加盟店での利用ができるカ
ード事業を拡大していく予定です」
ユーザーにも負荷が増した旧システムでの情報活用
90年ころから情報化を進めてきた同社だが、当時はメインフレームで処理されたデータを商品コ
ードで整理して、定型の商品別売上分析の検索ができる仕組みだった。しかしこの仕組みでは、日
報や月報を作成するためのデータ抽出は出来ていたが、もう少しつっこんだ分析が必要な場合は、
エム アンド シー システムで特殊処理をし、時間をかけてデータを抽出するしかなかったという。
エム アンド シー システムの営業システム開発本部 グループ情報システム担当の武田謙治課
長は次のように語る。
「バイヤーは、定型の検索画面から得た情報をハードコピーして、その数値を自分で作った
Excelのシートに打ち込み、それぞれの商品特性に応じた加工・分析を行ってきました。それは、バ
イヤーだけでなくシステム部門にも大きな業務負荷になっていました。定型検索の切り口ごとにデ
ータベースを構築してきた旧システムでは、いろいろなユーザーからの要望に対して完全に対応し
ていくことが出来ず、特殊な依頼に対応したものは2003年には280件にもなっていたからです」
80年代後半から90年代前半ころ、丸井は店舗の拡大とともにお客様の層も広がっていった。
従来の商品コードで整理された売り上げ情報だけを眺めているだけでは消費者が見えてこない。
さまざまな切り口からクロス分析していくことが必須となっていたのである。
顧客、市場が大きく変化。売れ筋がつかみ辛い時代
90年代の後半になると、これまでの様に洋服などファッション製品は2∼3カ月かけて商品化
し、事前に売るものを決め売り切るという商売が成り立たなくなってくる。期初の売上をもとに2
∼3週間でいち早く大量に売れ筋のリピートを提供するSPA型が主流となっていった。現在で
は、トレンドの変化はさらに早くなり、今売れているものを追加投入しても、もう売れ筋が変わって
売れなくなってしまうくらいになってきている。これからは、売れ行きから次の売れ筋を予測して
丸井営業DWHシステム
概要図
営業基幹システム
販売システム
商品管理
システム
検索サーバー
丸井本社
売上
MicroStrategy
Intelligence Server
伝票
MicroStrategy Web
単品システム SKU
● 売上情報
● 在庫情報
営業DWH
● 粗利情報
RAC構成
顧客システム
性別
年代
● 単品情報
DBサーバー
#1
顧客属性
職種
マイクロストラテジーを
活用した情報分析
DBサーバー
#2
共有
ストレージ
● 顧客クロス分析
・男女別売上
・年代別情報
・職種別情報
・売上種別情報
商品化することが重要になっているのだ。
そうなると当然、データの分析にもこれまで以上のスピードと汎用性が求められる。
同グループでは営業システムの刷新を決断、04年の秋口から順次システムをオープン化してい
った。商品管理、仕入れといったシステムを05年の夏に再構築。検索システムは04年の秋の段
階ではオープン化していた。
エム アンド シー システムの営業システム開発本部 アシスタントマネージャーの二塚圭介氏
は次のように語る。
「オープン化して新しいデータベースのチューニングなどには多少時間はかかりましたが、これ
まででは考えられないような自由な分析が手間をかけずに出来るようになったのは大変画期的な
ことだったと思います」
データベースと連携して様々な情報検索をスピーティーなものにしたのが、
マイクロストラテジ
ーの製品だった。
「他社での活用事例の話も伺い、評価もなかなかよかったので、他社製品と比較検討もしな
がら、最終的にはマイクロストラテジーに決めました」
(二塚氏)
商品アイテムやそこに紐づく属性のデータをクロスさせながら、同グループでは消費者のニーズ
を「見える化」し、常にお客様のニーズを刺激する商品の提供を図るために活用しているという。
導入効果を聞く
自由な切り口で分析が可能に、次の商売につながる情報を
㈱エム アンド シー システム
営業システム開発本部
グループ情報システム担当
課長
武田謙治 氏
㈱エム アンド シー システム
営業システム開発本部
グループ情報システム担当
アシスタントマネージャー
二塚圭介 氏
会社プロフィール
http://www.0101.co.jp/index.html
株式会社丸井 本社:中野区/資本金:359
億円/売上高:5521億円(06年度、連結)/
代表取締役社長:青井浩/従業員数:8154名
(グループ合計)/事業内容:小売事業、カー
ド事業、小売関連サービス事業など
̶オープン化する前の検索システムは大変だったようですね。
武田 定型ではなく自由な切り口でデータを加工・分析をしたいというバイヤーの要望に応える
ため、結果として、システム面でもかなり複雑な状態になっていました。結局、ホストによる検索
システムは、色々なものをつなぎ合わせていますので、一つの修正・変更を行うにもかなり広い範
囲をチェック・修正が必要で、柔軟でスピーディーな動きが出来なくなっていました。
̶新システムになってからも、ご苦労があったようですが。
二塚 いきなり新しいデータベースのみで検索システムを稼働していたわけではありません。ホスト
からデータを引っ張ってきて、データベースのチューニングをしている中で、表ではユーザーが新シ
ステムを活用していた端境期もありました。
武田 定型の検索と違い、新システムでは自由に検索できる反面、検索時間がかなりかかってし
まうという問題があります。マイクロストラテジーを活用していく中で、チューンナップをはかり、
レスポンスの改善をはかってきました。
̶今後の展開は?
武田 マイクロストラテジーでは、色々な情報をクロス分析出来るところが魅力です。将来的に
は、売り場の声やカード顧客、eコマースでの顧客などいろいろなシーンでのお客さまの購買行
動をいち早くつかみ、次の商売につながる情報提供が出来るように活用していきたいですね。
マイクロストラテジー・ジャパン株式会社
●記事内容はアイティメディア株式会社発行「月刊アイティセレクト」の2007年10月号に掲載されたものです●
東京都千代田区一番町13-1 新半蔵門ビル2階 Tel:03-3511-6700
www.microstrategy.co.jp