2010. 発 行 株式会社 昭和土木設計 岩手県矢巾町流通センター南 4 丁目 1-23 12 Tel 019-638-6834 Fax 019-638-6389 ~ 国 の 領 域 (領土、領海、領空)に つ い て ~ はじめに 排他的経済水域を合せると約 447 万 km2 となります。 最近、ニュースなどで尖閣諸島や竹島など近隣諸国と の領土問題をよく耳にします。それぞれの国の主張も異 なり、過去には領土や領海を巡って紛争や戦争が起きた 国々もあるようです。いったい何が原因でそのような問 題が起こるのでしょうか? そこで、今月号では、領土や領海とはなにか?日本の 領域の広さはどのくらいあるのか?など、国の領域につ いて取り上げてみました。 領 土 接続水域 日本海 公海 領 海 太平洋 領土・領海・領空とは? 国には、その国の主権が及ぶ領域というものがありま す。領域は、領土・領海・領空から構成され、国際的に 認められた国の持ち物です。 それでは、領土・領海・領空について簡単に解説しま す。 【領土】 :国が所有する陸地や島の部分。また、陸地に囲まれ た水面、例えば湖沼や河川、湾などの内水も領海と 区別して領土の概念に包含されます。 【領海】:海岸線で潮が一番引 いた地点を基準に結 んだ基線から、その外 側 12 海 里 ( 約 22km)の範囲にある 海域。その国の主権が およぶ海域で、この海 域が他国と重なる場 合は基線どうしの中 間地点が原則とされ ています。尚、世界の 海は国際法上大きく 4 つ(領海、接続水域、 排他的経済水域、公 出典:Wikipedia 海)に分けられていま す。 ひとくちメモ ・接 続 水 域 :領海の基線から 24 海里(約 44km)の範囲にある海域。この海域 では、通関、財政、出入国管理、衛生に関する法令違反の防止及 び違反処罰のために必要な規制をすることが認められている。 ・排他的経済水域:領海の基線から 200 海里(約 370km)の範囲にある海域。この海 域では、漁業、鉱産物、油田などすべての経済的資源の管轄権が 与えられているが、他国の航海に際しては自由通航となっている 海域で、以下の権利が認められている。 1. 天然資源開発等に係る主権的権利 2. 人工島、設備、構築物の設置及び利用に係る管轄権 3. 海洋の科学的調査に係る管轄権 4. 海洋環境の保護及び保全に係る管轄権 ・公 海 :特定の国の主権に属さず、どの国も自由に航海できる海域。 参照ホームページ:海上保安庁 JAPAN COAST GUARD、日本の島へ行こう 【領空】:領土と領海の上空(大気の部分)。領海と同様に主 権を有するため、他国の飛行機などはその国の許可 無しでは飛ぶことが出来ません。ちなみに、宇宙は 「宇宙条約(通称)」により宇宙空間の領有が禁止 されています。 日本の領域ってどのくらいの広さなの? 東シナ海 排他的経済水域 参照ホームページ:海上保安庁 JAPAN COAST GUARD、日本の島へ行こう このように、日本のような島国や沿岸国にとっては、 たとえ小さな島であっても、領土となれば排他的経済水 域を広範囲に領有することもできるようになり、その国 の管理のもと漁業や天然資源開発などの経済活動が行 えるようにもなるのです。 日本が抱えている主な領土問題 現在、日本が抱えている主な領土問題には、以下のよ うなものがあります。※デリケートな問題なので説明は簡略にします f^_^; 【尖閣諸島問題(沖縄県) 】 中国および台湾との間で起こっている領土問題。 1970 年代の初頭に東シナ海で天然ガスが発見された ことをきっかけに表面化した。現在は、灯台を建設す るなど日本が実効支配しているようです。 【竹島問題(島根県) 】 韓国との間で起こっている領土問題。1905 年に日 本が、1952 年に韓国がそれぞれ領土を主張している。 現在は、韓国が警備隊を駐屯し実効支配しているよう です。 【北方領土問題(北海道) 】 ロシアとの間で起こっている領土問題。日本は、北 方四島(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)は日本 固有の領土として返還を求めているのに対し、ロシア は戦争で獲得した領土と主張している。現在は、ロシ アが旧ソ連時代から実効支配を続けているようです。 おわりに 領土をもつということは、経済的資源を得る権利を有 することができる良い面と、同時に、領有する海域での 経済活動に伴う海洋汚染や環境保護などに対しては責 任を負う義務をもつということでもあるようです。 領土問題については、現地や周辺で生活している人々 が安全で安心した生活が送れるように、一日も早い両国 による建設的で平和的な解決が望まれるものです。 日本の国土面積は約 38 万 km2 なのに対して、領海と 株式会社 昭和土木設計の紹介 弊社は,道路・河川・橋梁等の計画・設計,GIS,IT ソリューション等の業務を行っております. ”なんでもインフォ“のバックナンバーについてはhttp://www.showacd.co.jpをご覧ください. 配布者 作成者:コンサルタント事業部
© Copyright 2024 ExpyDoc