デュアル形(CDP形) エアクラッチ 取り扱い説明書 Ⅱ)10 ㎜の穴に交叉するように軸に直角に 8.5 ㎜ 1.はじめに CDP形クラッチは軸端または通し軸に取付けられ のキリ穴をあけRc1/8のねじを2箇所加 るように設計した二重摩擦板方式のクラッチです。 工します。 このクラッチは支持軸受にアキシアル荷重が作用し Rc1/8はスプラインハブの端から 10 ㎜ ないようになっています。軸にクラッチを取付けた の位置に加工します。(図1) とき、軸が入力側(連続回転)になればクラッチの Ⅲ)ロータリージョイント用ねじ穴加工を軸端に インナーアッシィーが常時回転しアウターアッシィ します。 ーが出力側となります。クラッチを取付ける為の最 Ⅳ)キー付軸にクラッチを挿入し所定の位置にも 適の方法は連結したとき発生する熱を放散さして冷 ってくる。このときスプラインハブ(#1) 却効果を得るためアウターアッシィーを連続回転 の端とエア供給口の間は 10 ㎜になるようセ (入力側とする)することです。 ットします。(図1) Ⅴ)軸のエア供給口にR1/8のエルボ継手(# 17)を取付けクラッチについているシリン 2.取付け 2.1 軸端に取付ける場合 ダー用ホース(#18)を接続します。 Ⅰ)キー付の軸にクラッチのパイロット部側よりキー Ⅵ)シリンダー用ホースがクラッチの回転部分に 溝を合わせて挿入し所定の位置に持ってくる。 接触していなかどうか確認してからパイロッ このとき軸端がエンドキャップに当たらない ト部の止めねじ(#32)3本を締付けます ように。 Ⅶ)軸端にロータリージョイントを取付け軸にエ アを供給するため付属の口金付ゴムホース Ⅱ)パイロット部の止めねじ(#32)2本を締付 図1 け固定する。 Ⅲ)付属のロータリージョイントをエンドキャッ プにねじ込んで締付ける(ロータリージョイ ントのねじはエンドキャップ側からみて締り 勝手になるようになっています。例 CDP 135Lはエンドキャップ側からみて軸が左 回転用でねじは右ねじになっています。 Ⅳ)ロータリージョイントに付属の口金付ゴムホ ース(#19)を接続する。この配管はパイ プや固いチューブを絶対に使用しないでくだ さい。またホースは回転部分に接続しないよ うに取付けます。 2.2 通し軸に取付ける場合 Ⅰ)通し軸の中心に約10㎜のドリル穴をエアの 出口まで十分貫通するように加工します。 (図1 (#19)を接続します。 参照) -1- 2.3 注意 通し軸のときはエルボー継手(#17)を外 CDP形の全ての部品は回転します。作業 します。 Ⅱ)六角穴付ボルト(#12)、六角ナット(# 員に危害が生じるような場所に取付けて使 20)、ディスク(#7)を取外す。 用するときはクラッチの周囲の冷却空気の Ⅲ)肩付ボルト(#13)と戻しばね(#14) 流れを阻害しないような保護具を取付けて を外し、スプラインハブ(#1)からピスト 下さい。 ン付ドライブディスク(#2)を抜き取る。 Ⅲ)スプラインハブについている止め輪(#10) 3.運転 3.1 運転前にすべてのねじ類が十分締付けられ を外しシリンダー付ドライブディスクを抜き ているかどうかを確認します。推奨締付け 取ります。 Ⅴ)摩擦板はさら小ねじ(#11)を外して交換 トルクは表1の通りです。 します。 表1 4.3 取付ボルト推奨締付トルク Oリングの交換のためには、4.2項にした 単位:N・m 部番 呼び番号 CDP135 Oリングの交換 CDP225 CDP445 がって分解し交換します。 13 肩付ボルト 13.4 13.4 13.4 Oリング挿入時は、潤滑剤(リチウム系また 20 ロックナット 105 105 105 はシリコン系グリース)をOリング溝、Oリ 21 六角穴付ボルト 63.3 28 六角穴付ボルト 63.3 31 六角穴付ボルト 13.4 32 六角穴付止めネジ 24.5 ングに塗布してください。 107.8 107.8 63.3 Ⅰ)再組立は、4.2項の逆手順で行います。 107.8 Ⅱ)シリンダー付ドライブディスク(#3)のタ 171.5 264.6 68 ップ穴とスプラインハブのタップ穴を合わ 106 す。止め輪(#10)を挿入する。 Ⅲ)スプラインハブのタップ穴とピストン付ドラ 3.2 接続箇所のエア漏れを点検します。 3.3 急速な連結、解放をするときは可能な限り イブディスクのエア供給口に近いボルト穴の クラッチの近くにエア機器をセットしま 一つと合わせます。 Ⅳ) エンドキャップはシリンダー付ドライブディ す。 エア配管が長くなるときは急速排気弁を使 スク(#3)の空気穴から約60°の所にエ 用します。エアは清浄で調圧されオイルミ ンドキャップの空気穴がくるようにして六角 ストを含んだものが必要です。エア制御機 穴付ボルト(#31)で取付けます。 器の前に3点セットを取付けてください。 4.4 パイロット部.軸受の交換 パイロット部の軸受交換は軸からクラッチを 4.保守・点検 4.1 取外し、パイロット部とクラッチエレメント に分解して行います。 保守 Ⅰ)定期的にエア配管の接続部、ねじ類のゆるみ トハブ(#22)を軸受から抜き取ります。 を点検する。 Ⅱ)摩擦板の摩耗の点検。残りの厚さが 7.2 ㎜に (軸受とパイロットハブはかたいハメアイに なっています。) なれば新品と交換します。 4.2 Ⅰ)とめ輪(#26,27)を取外し、パイロッ Ⅱ)パイロットハウジング(#23)から軸受と 摩擦板の交換 摩擦板の交換は軸からクラッチを取外さな スペーサー(#24)を抜き取ります。 Ⅲ)再組立はパイロットハブにスペーサーととも くてもできます。 Ⅰ)口金付エアホース(#19)、シリンダー用 に新しい軸受を圧入します。この組立品をパ ホース(#18)を外す。エンドキャップが イロットハウジングに挿入して止め輪(#2 付いているときはエンドキャップも外しま 6,27)を取付けます。 す。 -2- 6.部品一覧表 品番 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 部品名 スプラインハブ ピストン付ドライブディスク シリンダー付ドライブディスク 摩擦板 フランジ付ディスク ハウジング ディスク Oリング(大) Oリング(小) 止め輪 さら小ねじ 六角穴付ボルト 肩付ボルト 戻しばね ロータリーシール おすめすソケット エルボ継手 シリンダー用ホース 口金付エアホース ロックナット(Uナット) 六角穴付ボルト パイロットハブ パイロットハウジング スペーサー シール玉軸受 数量 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 16 * ** ** 1 2 4 2 1 * 6 1 1 1 2 品番 26 27 28 30 31 32 部品名 止め輪 止め輪 六角穴付ボルト エンドキャップ 六角穴付ボルト 六角穴付止めネジ 数量 1 1 6 1 3 3 注 呼び番号 CDP135 CDP225 CDP445 No.0809 M106 -3- *数量 6 8 10 **数量 6 8 8
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