— 平成 27 年度事業計画 —

じめに】
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平成 27 年度事業計画
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Ⅰ.エネルギーに係る情勢
最近のエネルギーに係る国内外情勢のポイントは以下のとおり。
≪国 際≫
・エネルギー資源を巡る動き
原油価格が急落した。過去 3 年間、1 バレルあたり 90~100 ドル程度で推移していた原
油価格が、2014 年 6 月以降、急激に下落し、2015 年 1 月、遂に 50 ドルを切った。その
原因は、アメリカのシェールオイルの生産量の増加、欧州や新興国経済の減速、OPEC
の減産見送りなどと言われている。
シェールオイル開発にはコストがかかるため、1 バレルあたり 50 ドルでは採算が厳し
いとの見方が多い。2015 年 1 月、アメリカのテキサス州でシェール開発を手掛ける企業
の1社が経営破綻したと報道された。アメリカのシェール開発会社は中小企業が多く、
今後の原油価格の推移によっては、このような破綻が引き続き起こる可能性がある。
加えて、地政学的リスクは、なお一層高まっている。パレスチナとイスラエルの対立、
シリア内戦、イランの核開発問題、過激派組織「IS」の台頭、イエメン情勢など、中東
では軍事的な緊張や衝突が絶えない。また、ウクライナ情勢は、2014 年 9 月、2015 年 2
月の停戦合意後もウクライナ政府と東部の親ロシア派の戦闘が続いており、原油や天然
ガス供給への不安要素は数多く存在している。
・諸外国の動き
再生可能エネルギーの買取制度(FIT)を積極的に導入していたスペイン、ドイツで
は、電気料金の上昇から、それぞれ 2014 年 6 月と 7 月に再生可能エネルギー政策を見
直すための法令が制定された。また、アメリカでは供給電力の一定割合を再エネ電力で
賄うことを義務付ける再エネ利用基準制度(RPS)を導入している州があるが、電気料
金は相対的に上昇しており、制度の凍結や見直しの動きが出はじめている。
電力自由化が進んだイギリス、アメリカのテキサス州などでは、収益の保証がなくな
った発電設備を新設する事業者が激減し対応に乗り出している。なお、イギリスでは再
生可能エネルギーのほか、
「CCS(二酸化炭素回収貯留)」付火力、原子力も、差額精算
型の長期固定価格買取制度(CfD)の対象としている。
人口増加や拡大するエネルギー需要への対応、エネルギーセキュリティ、環境対策等
の観点から、特に東アジア、東欧、中東・南アジア等では積極的に原子力開発計画が進
められている。国際エネルギー機関(IEA)の 2014 年 11 月公表の試算では、世界の原
子力発電容量は、2013 年の 3 億 9,200 万キロワットから 2040 年には 6 億 2,000 万キロワ
ット超へと約 60%増加し、2040 年までの原子力発電の増加分のうち、中国が 45%、さ
らにインド、韓国、ロシアの合計が 30%を占めるとしている。
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・地球温暖化問題を巡る動き
2014 年 10 月から 11 月にかけて、欧州連合、アメリカ、中国が 2020 年以降の温暖化
ガスの排出量に関する削減目標案を発表した。欧州連合の目標は、「2030 年までに温室
効果ガス排出量を 1990 年比で 40%削減」である。また、アメリカは「2025 年までに温
室効果ガス排出量を 2005 年比で 26~28%削減」という目標を掲げ、中国は「二酸化炭
素排出量を 2030 年頃をピークにしてその後減らす」という目標を示した。
2014 年 12 月、ペルーの首都リマで、国連気候変動枠組み条約第 20 回締約国会議
(COP20)が開催された。すべての国が共通ルールに基づき、温室効果ガス削減目標を
つくる方針で一致。2015 年末にパリで開催される COP21 では、先進国のみに温室効果
ガスの排出削減を義務付けた京都議定書に代わる、全ての国が参加する 2020 年以降の
国際的枠組み(「ポスト京都」)合意が期待されている。
≪国 内≫
・エネルギー政策を巡る動き
政府は 2014 年 4 月、新たな「エネルギー基本計画」を閣議決定した。原子力発電を
「重要なベースロード電源」と位置づけ、新規制基準をクリアした原子力発電所の再稼
働を進める方針が示された。再生可能エネルギーについては、導入拡大に向けた数値目
標(2020 年に 13.5%、2030 年に約 2 割)が参考値として記されたものの、その他電源
を加えた最適なエネルギー構成の策定は先送りされた。
経済産業省の諮問機関では、新エネルギー、原子力、資源・燃料、省エネルギーなど
の各分野について、計画等の具体化に向けて議論が進められている。また、2015 年 1
月から現実的かつバランスの取れた需給構造の将来像を決めるための議論が開始され
た。
・再生可能エネルギーを巡る動き
再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が始まった 2012 年 7 月から 2014 年
12 月末までに認定を受けた設備容量は 7,401 万 kW。このうち実際に運転を開始してい
る設備は 1,582 万 kW。なお、太陽光発電の設備認定容量は 7,088 万 kW で全体の約 96%
を占めており、実際に稼働している設備は約 22%の 1,541 万 kW となっている。
経済産業省の試算では、2014 年 6 月末までの認定設備(7,178 万 kW)が全て稼働し
た場合の賦課金額は、年間 2 兆 7 千億円。1 ヶ月に 300kWh を使用する世帯の負担額は
935 円/月で、2014 年度(225 円/月)の約 4 倍になる。
2014 年 9 月、北海道、東北、四国、九州、沖縄の各電力会社は、需給バランスが崩れ
て停電などが起こる可能性があるとして、再生可能エネルギー発電設備の接続申込みに
対する回答を一時保留する事態に至った。それらを受け、経済産業省は、2015 年 1 月、
再生可能エネルギーの導入拡大や、再生可能エネルギー導入に伴う国民負担の抑制、バ
ランスの取れた再生可能エネルギー導入を目指し、関係省令等の改正を交付した。
2015 年度の新規参入者向け FIT 買取価格については、それまでの再生エネ導入量が太
陽光に偏っていることを踏まえて、太陽光の価格が重点的に下げられた。出力 10kW 以
上の太陽光の買取価格は、FIT 制度導入当初の 40 円/kWh から 3 年連続で引き下げられ、
2015 年 7 月以降は 27 円/kWh になる。
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・原子力発電を巡る動き
2013 年 7 月に原子力発電所の新規制基準が施行されて以来、これまで 11 社が計 15 発
電所 24 基の審査を申請。(東北および新潟県内では、東京電力の「柏崎刈羽 6,7 号機」
が 2013 年 9 月に、東北電力の「女川 2 号機」が 2013 年 12 月に、同「東通 1 号機」が
2014 年 6 月に、建設中の電源開発「大間1号機」が 2014 年 12 月に、それぞれ審査を申
請している)これらに対する原子力規制委員会の審査には時間がかかっている。
2013 年 7 月に申請し、優先的に審査が進められた九州電力の川内原子力発電所 1,2 号
機は、2014 年 9 月に、関西電力の高浜発電所 3,4 号機は 2015 年 2 月に、それぞれ原子
炉設置変更が許可された。しかし、その後も対策工事の設計内容を記した「工事計画」
と運用などを記した「保安規定」の変更認可の手続き等を経る必要があり、両発電所と
も再稼働へのハードルは低くない。さらに、高浜発電所 3,4 号機について福井県と近畿
各府県の住民ら 9 人が運転差止めを求めた仮処分の申立てに関して、福井地方裁判所は
2015 年 4 月 14 日、住民側の主張を認め、仮処分の申立てを認める決定をした。一方、
川内原子力発電所 1,2 号機の運転差止めを住民らが求めた仮処分申立てでは、鹿児島地
裁は同月 22 日、住民らの訴えを却下する決定をした。地方裁判所では司法判断が分か
れる結果となった。また、相反する司法判断に対する報道の受け止めも二分した。
電力会社は、原子力発電所の停止分について火力発電所をフル稼働させて対応してい
るが、古い設備はトラブルが多く、需要が膨らむ夏・冬は安定供給への不安が指摘され
ている。発電の化石燃料(石炭、石油、天然ガス)への依存度は震災前の 62%(2011
年度)から急激に増加して 88%(2013 年度)となっており、第一次石油危機時(1973
年度)の 80%を上回っている。経済産業省は、この火力発電の焚き増しによる燃料費の
増加分は、2011~2014 年度の累計で 12 兆円超と試算している。この燃料費の増加は電
力会社の経営を圧迫しており、東日本大震災以降、電力 7 社が料金値上げを余儀なくさ
れ、北海道電力は 2014 年 11 月から 2 度目の値上げを行い、関西電力も 2015 年 6 月か
ら 2 度目の値上げを行う。
東京電力福島第一原子力発電所 4 号機では、2013 年 11 月から使用済燃料プールから
の燃料取り出し作業が開始され、2014 年 12 月、すべての燃料 1533 体(使用済 1331 体、
新燃料 202 体)の取出しが完了した。1~3 号機では、使用済燃料の取り出し、燃料デブ
リ(溶融した燃料)の取り出し開始に向け、除染、漏えい箇所調査などの作業が進めら
れている。当該発電所の緊急の課題は汚染水の対策であり、事故時に発生した高濃度汚
染水を除去するための対策や増加する汚染水を抑制するための対策が行われている。
原子力発電所敷地内の破砕帯が「活断層」であるかどうかを調査する原子力規制委員
会の有識者会合については、当初からその法的な設置根拠が不明確であると指摘する専
門家もいた。原子力規制委員会は、2014 年 12 月、この有識者会合が「活断層」と判定
しても、新規制基準の審査を受けられる方針を明確化した。
2015 年 3 月、原子力発電所の高経年炉 5 基(日本原子力発電敦賀 1 号、関西電力美浜
1、2 号、中国電力島根 1 号、九州電力玄海 1 号)について、各社が廃炉の方針を表明し
た。資源エネルギー庁は、現存する全ての原子力発電所が 40 年運転制限を適用したと
すれば、原子力発電の設備容量は、2031 年に現在の半分、2038 年に 2 割を切り、2049
年にはゼロとなるとの試算を示した。
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・電力システム改革を巡る動き
電力システムに関する改革方針は 2013 年 4 月に閣議決定された。改革は 3 段階で進
められることになっている。第一段階と第二段階の電気事業法改正案は、それぞれ、2013
年 11 月と 2014 年 6 月に国会で成立。第一段階「広域系統運用の拡大」については、電
力広域的運営推進機関が 2015 年 4 月に発足した。また、第二段階の「小売り参入の全
面自由化」は 2016 年 4 月から実施される見通しで、一般家庭などに対する料金・参入
規制が撤廃され、全ての消費者が電気の購入先を自由に選べるようになる。
さらに、経済産業省は、第三段階の「送配電部門の法的分離、小売料金規制の撤廃」
について、2015 年に法案を成立させ、2020 年を目途に実施する計画としている。
自由化、発送電分離を目前に、原子力発電等の大型発電所の建設・リプレースの減少
ならびに、原子力発電所の廃止措置に係る会計の取扱い、使用済核燃料や廃炉廃棄物等
の処理処分、核燃料サイクルの責任の明確化と費用の確保など、特に原子力発電とその
周辺について解決すべき課題が多い。
一方、都市ガス事業についても、2017 年から家庭向けを含めた全面自由化が予定され
ており、急増した新電力も含め、エネルギー市場は、新たな競争の時代に入る。
・地球温暖化問題を巡る動き
前述のとおり、日本は、東日本大震災以降、火力発電に大きく依存した状態となって
いて、一般電気事業者の温室効果ガス排出量は、2010 年度の 3.74 億トンから 2013 年度
は 4.84 億 トンと約 30%増加しており、日本全体における温室効果ガスの排出量増加
(2010 年度 12.6 億トンから 2012 年度 13.4 億トン)の要因となっている。
先進各国は 2010 年の国連気候変動枠組み条約第 16 回締約国会議(COP16)で 2020
年までの自主的な温室効果ガス削減目標を示すことで合意しており、日本は 2013 年 11
月にポーランドで開かれた COP19 で、
「1990 年比 25%削減」から「2005 年度比 3.8%減」
(1990 年比 3.1%増加)へ目標を見直した。また、2020 年以降の国際的枠組みの妥結を
目指している COP21 に向けて、日本は、新たな温室効果ガス削減目標の前提となる最
適なエネルギー構成の議論が急務となっている。
≪地域・社会≫
・震災からの復興の動き
東日本大震災から 4 年が経過したが、東北地方の沿岸部を中心に今なお約 23 万人の
方々が避難生活を強いられており、このうち約 8 万 3 千人(2015 年 1 月)は仮設住宅で
暮らしている。
福島県における避難者数は約 12 万人(2015 年 1 月)で、そのうち約 10 万人が、避難
指示区域等からの避難者である。避難指示区域等からの避難者数の内訳は、帰還困難区
域(年 50mSv 超)からの避難者が約 2 万 4 千人、居住制限区域(年 20mSv 超 50mSv 以
下)からは約 2 万 3 千人、避難指示解除準備区域(年 20mSv 以下)からは約 3 万 2 千人、
旧緊急時避難準備区域等からが約 2 万人となっており、東京電力福島第一原子力発電所
事故で放出された大量の放射性物質等の影響により、依然として多くの方々が避難生活
を余儀なくされている。
このような中で、田村市都路地区における避難指示解除(2014 年 4 月)に続き、川内
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村においても 2014 年 10 月に比較的放射線量が低い「避難指示解除準備区域」の避難指
示が解除され、また、「居住制限区域」の「避難指示解除準備区域」への再編が行われ
るなど復興に向けた動きも進みつつある。
福島県は、2040 年頃には、県内エネルギー需要の 100%相当量を再生可能エネルギー
で生み出すことを目標に再生可能エネルギーの導入拡大を進め、加えて、拠点整備等を
通じて関連産業の集積・育成を図り、復興の推進力にするとしている。
・除染、廃棄物に関する動き
国が直轄で進めている福島県内「除染特別地域」の除染は、当初 2013 年度末に 11 市
町村の除染を終える計画だったが、廃棄物の仮置き場の確保が難航するなどして遅れて
いる。2015 年 2 月時点で完了している市町村は田村市、楢葉町、川内村及び大熊町の 4
市町村であり、他の市町村の除染は最も遅いところで 2016 年度内での終了を目指して
いる。
除染で出た廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐっては、環境省は当初 2015 年 1 月
中の廃棄物の搬入開始を目指してきたが、中間貯蔵施設内一時保管場所への搬入は大熊
町で同年 3 月 13 日に開始された。今後 1 年間の搬入は試験輸送と位置付けられている。
宮城県、茨城県、栃木県、群馬県および千葉県では、指定廃棄物の処分施設建設をめ
ぐり、市町村長会議などが行われている。宮城県は 2014 年 8 月に候補地点の絞り込み
に向けた国による 3 市町の詳細調査受入れを表明し、環境省は同年 10 月から現地調査
を開始した。
Ⅱ.平成27年度の事業展開について
現在の我が国のエネルギーを取り巻く環境は、極めて脆弱な状態であると言っても過言で
はない。東日本大震災後、原子力発電の停止を補うために火力発電がフル稼働していること
で、様々な影響が出ている。需要が膨らむ夏・冬は安定供給への不安がつきまとい、火力発
電燃料費の増加により、国富は海外へ流出、電気料金の上昇の要因になっていることは勿論
のこと、エネルギー自給率が急激に低下し、特に中東地域へのエネルギー資源の依存率が上
昇していることで、エネルギー安全保障上のリスクが増大している。さらに、日本の温室効
果ガスの排出量は震災後 6%以上増加しており、環境先進国としての責務を果たせていない。
こうした厳しい環境下において、日本のエネルギー供給基盤をより安定化させ、新潟県を
含む東北地域の復興・発展の足取りをしっかりとしたものにしていく上で、安全性が確認さ
された既存の原子力発電所の早期稼働が必要である。
一方、国では、今年末の COP21 を控えて、最適なエネルギー構成の議論が盛んに行われ
ており、今年は、改めて我が国のエネルギー政策のあり方をより具体的に決める重要な時期
になる。また、電力システム改革に向けた準備が進められているが、先に自由化や再エネ導
入を加速した諸外国・地域では、それら政策が必ずしも成功しているとは言えず、日本は、
経済成長と震災からの復興を第一義としている時期だけに、慎重な対応、失敗のない制度設
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計が求められている。
このため、科学的知見に基づく正確で客観的な情報提供や、エネルギーの問題を多面的に
とらえ、国内外の事情を踏まえた良識ある議論が強く求められており、東日本大震災の被災
地を抱え、わが国にとって重要なエネルギーインフラを多数抱える東北地域と新潟県を事業
基盤とする当会が果たすべき役割は大きい。
こうしたことを念頭において、当会としてこれまで積み上げてきたネットワークと関係団
体との一つひとつの活動を大切にしながら、エネルギーを巡る情勢の変化を敏感に捉え、最
適なエネルギー構成、原子力再稼働、再生可能エネルギー、地球温暖化問題、電力システム
改革などをテーマに、正確で客観的な情報を、講演会や懇談会、発行媒体、インターネット
などあらゆる機会・媒体を通じて、タイムリーに発信していく。
また、震災後、要望が増えている放射線の講演・実験を基調とした講座については、放射
線に関する科学的な理解(:
「正しい知識」)を広めていくため、
「東北放射線科学センター」
と連携しながら普及啓発に取り組む。併せて、放射線への意識が高い子育て世代の婦人層や、
福島県内の方々に対して、講演・講座の機会をできるだけ増やしていくこととする。
さらに、東日本大震災により、今なお多くの方々が避難生活を余儀なくされており、当会
は、福島県をはじめとする被災地の再生・復興に向けて、多少なりともお力になれるよう、
これら被災地への支援活動についても、引き続き精力的に取り組んでいく。
具体的には、以下の 3 つの力点を掲げ、着実に事業を推進していくこととする。
【平成 27 年度事業活動の力点】
○
エネルギーを巡る情勢変化を捉えた適切かつ客観的な情報の提供
○
放射線に関する正しい知識の普及啓発
○
福島県をはじめとする被災地の復興支援の継続実施
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Ⅲ.主な事業活動
1. エネルギーを巡る情勢変化を捉えた適切かつ客観的な情報の提供
~最適なエネルギー構成、原子力再稼働、再生可能エネルギー、地球温暖化問題、
電力システム改革などをテーマとして~
(1)エネルギー全般に関する多面的かつ現実的な理解の醸成活動
a.会員をはじめ当会が有する地域ネットワークを対象とした対話、意見交換
b.各地区エネルギー懇談会などと連携した講演会、勉強会
c.婦人団体、報道関係者との懇談会
d.原子力施設立地地域ならびにその周辺地域の理解促進
e.原子力発電所の安全対策、活断層評価や「PRA(確率論的リスク評価)
」に関する理解の
醸成
f.原子力文化財団、原子力国民会議、日本エネルギー会議などと連携した広報活動
(仙台市(7 月下旬)・青森市(11 月中旬)における複数講師による講演会等の開催)
g.情報提供テーマの拡充および情勢変化に対応した講師陣の充実
(2) 広報媒体の作成・活用
a.最新情報の提供等による月刊誌「ひろば」の充実
(
「再生可能エネルギーと省エネルギーをテーマとした連載」や「地球温暖化対策に関
)
するコラム」
b.海外(アメリカ・アジア・中東・欧州)におけるエネルギー事情やエネルギー安全保障
への取組みなどを紹介した冊子「世界のエネルギー情勢と日本の歩むべき道(仮称)
」の
発行
c.既存発行媒体の活用
・冊子「電気事業の仕組みを読み解く」
(電子媒体含む)
・冊子「そのとき女川は」
(科学ジャーナリスト東嶋氏による女川・福島第二原子力発電
所のルポルタージュ)
(電子媒体含む)
・同上英訳版冊子「How Onagawa Responded at the Time?」
(国際原子力機関(IAEA)アーカイブへの登録)
・冊子「エネルギーを考えるヒント~複眼的思考からのアプローチ」
(エネルギー・コミ
ュニケーション媒体)
(電子媒体含む)
・絵本媒体「ミック」
d.地方紙、ミニコミ誌、フリーペーパーを活用した広告の出稿
e.当会ホームページの活用、コンテンツの拡充(リンクページの作成)
f.各種パンフレットの作成配布(エネルギーブック 2015~2016 の作成)
g.中央のシンクタンク等との連携強化
(日本エネルギー経済研究所、電力中央研究所 等)
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(3)エネルギー生産地と消費地の相互理解の促進
a.日本原子力文化財団と連携した生産地と消費地の交流促進
b.日本原子力産業協会と連携した理解活動
(首都圏大学生の原子力施設立地地域におけるエネルギー学習 他)
(4)次世代層に対する客観的エネルギー情報の提供
a.青森県商工会議所連合会主催「高校生による海外エネルギー事情研修会」の運営協力
2.放射線に関する正しい知識の普及啓発
(1) 普及啓発活動
a.高校・高専・大学・教育関係者・一般層を対象とした放射線基礎講座
(子育て世代の女性層に焦点を絞った理解活動、
福島県内における理解活動を含む)
b.小・中学生を対象とした理科教室
c.教育関係者との懇談会
d.放射線をテーマとした広告の出稿等
e.教育資料、図書の配布
(2)技術者研修活動
a.第2種放射線取扱主任者試験受験講習会
b.放射線業務従事者研修会
c.原子力技術者教育研修会
3.福島県をはじめとする被災地の復興支援の継続実施
(1)観光・物産面への協力支援活動
a.福島県をはじめ被災地の観光・物産面への協力の継続実施
(被災に負けず頑張っている方々を紹介する月刊誌「ひろば」内の「とうほく元
気レポート」の継続実施、福島産の安全で高品質な桃の斡旋、福島の物産・観
光 PR 誌「ふくまる」の発行、放射線の科学的な理解に向けた活動と連携したイ
ベント支援)
(2)福島県による放射線モニタリング活動への協力の継続
a.東北放射線科学センターと連携した福島県内での放射線量測定作業へのスタッフ派遣
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4.組織活動
(1)会員の拡充に向けた取り組み
(2)地区組織の活動に対する協力支援
(3)月刊誌「ひろば」
、マンスリーレポート等による会員等に対する積極的な情報発信
(4)エネルギー関連施設の会員向け見学会の実施
(5)効率的かつ効果的な事業運営
5.情報収集・調査活動
(1)再生可能エネルギーを含むエネルギー全般に関する国内外情報の収集、調査の実施
(2)放射線に関する国内外情報の収集
(3)図書・資料の整備
6.関係諸団体との連携
(1)各地区エネルギー懇談会との連携
(2)商工団体、婦人団体、教育関係者など各種団体との連携
(3)各地区エネルギー懇談会や全国的なエネルギー広報組織との連携
以
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上