関口 開

和算から西洋数学へ
せき
ぐち
ひらき
関口 開
明治5( 1872)年、学制が発布され、小学校では
「和算」
ではなく
「洋算=西洋数学」が教えられることになりました。
このような中、
『新撰数学』
など西洋数学の問題集などを著し、
西洋数学の研究、教育に尽力した関口開の企画展を開催
します。
「和算」
とは中国から伝来した数学に改良を加えた、
日本
独自の数学です。
この
「和算」
は江戸時代を通して広く全国に
普及しました。
関口は当初
「和算」
を学び、
免許皆伝となりましたが、
新しい
「西洋数学」
に触れ、独学で学びました。当時は教科書など
なかったため、独力で洋書を翻訳し
『数学稽古本』
を出版
ど りょう こう
します。
さらに度量衡や貨幣制度を日本のそれに改めた
『新撰数学』
は版を重ね、総計22万部という大ベストセラー
関口開 肖像
になりました。関口の弟子たちには東京大学で学んだものも
多く、
同大に数学科が設立された明治14年から同29年までの
卒業生12名のうち、7名が石川県出身者です。
今回の企画展では、
加賀藩における
「和算」
の流れとともに、
関口開の生涯と業績、
さらに関口の弟子たちの系譜を紹介
します。
22万部の大ベストセラーとなった『新撰数学』
ギャラリートーク
10月3日(土)
・17日(土)14:00∼15:00 企画展示室
当館学芸員によるギャラリートーク
展示資料の解説や関口開のエピソードなどの解説
申込不要(どなたでも参加できます) 参加費/無料(入館料は必要です)
〒920-0993 金沢市下本多町6番丁18番地4
TEL(076)220ー2474 FAX(076)220-2197
http://www.kanazawa-museum.jp/ijin/
入 館 料 一般・大学生…300円 団体(20名以上)…250円 65歳以上…200円 高校生以下…無料
開館時間 午前9時30分から午後5時まで(入館受付は午後4時30分まで) 会期中無休
(表面のデザインは上出慎也氏)