パーム油 - プランテーション・ウォッチ

プランテ ション・ウォッチ
プランテーション・ウォッチ
構成団体
【熱帯林とCSR‐2015】
パーム油産業の課題と対応
パ
ム油産業の課題と対応
国際環境NGO FoE Japan
サラワク・キャンペーン委員会
熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
メコン ウォッチ
メコン・ウォッチ
レインフォレスト・アクション・ネットワーク日本
代表部
• 地球・人間環境フォーラム
•
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•
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パーム油でつながる熱帯林と私たちの暮らし
地球・人間環境フォーラム
飯沼佐代子
1
パーム油:アブラヤシの実から取れる油
原生林に近い森林
パーム油:アブラヤシの実から取れる油
原産地:西アフリカ
アブラヤシの果房:
1つ20~30kg
果肉からパ ム油
果肉からパーム油、
種子からパーム核油
が採れる。
が採れる
二次/疎林
アブラヤシの木:植栽後3年目から収穫
20~25年間(高さ20m以上まで)通年収穫可能
収穫作業は重労働で、熟練労働者が必要
収穫は男性の仕事。
落下した実を集めたり、農薬散布は女性の仕事。
原生林に近い森林
二次/疎林
伐採
3
4
急増するアブラヤシ生産量
森林→プランテーション
トン
140,000,000
インドネシア
120,000,000
100,000,000
天然林
東南アジアの熱帯林への最大の脅威
東南アジアの熱帯林
の最大の脅威
=アブラヤシ農園(UNEP)
80 000 000
80,000,000
Indonesia
マレーシア
Malaysia
Thailand
60,000,000
40,000,000
タイ
20,000,000
二次/疎林
伐採
伐採/造成
0
プ
プランテーション
満田(FoEJ)作成
5
FAOSTAT
5大植物油の生産量
万トン
日本の植物油消費量
6000
大豆油を抜き
パーム油が
生産量世界一!
生産量世界
!
5000
4000
パーム油
大豆油
菜種油
3000
ひまわり油
2000
オリーブ油, 4.9
パーム核油, 8.1
ごま油, 4.3
ヤシ油, 4.7
シ油,
その他, 9
トウモロコシ油, トウモロコシ油
8.2
こめ油 8 4
こめ油, 8.4
菜種油, 110
大豆油, 39.3
パーム核油
1000
パーム油, 57.5
0
1961
1966
1971
1976
1981
1986
1991
1996
2001
2006
2011
2012
単位:万トン
FAOSTAT
暮らしを支えるプランテーション
森林地域の変化(2005~2010年)
暮らしの隅々に浸透したパーム油製品
南米、アフリカ、そして東南アジ
アと、熱帯林が分布する地域の
アと
熱帯林が分布する地域の
変化量は濃い赤で示され、減少
量が大きいことがわかる。
• 食品需要が8割以上
即席めん等のインスタント食品、パン、
マーガリン、アイスクリーム類、
リ 、アイ クリ
類、
チョコレート、クッキー等ほとんどの
加 食品に含まれている
加工食品に含まれている
• 表示は通常「植物油脂」=パーム油
と認識されない。
• 石鹸、洗浄剤、化粧品類にも使用。
快適・便利・お得な生活の向こうで熱帯林が減少し、
快適
便利 お得な生活の向こうで熱帯林が減少し
住民の生活が破壊されていく
9
•
出所:FAO. Global forest resources assessment 2010. Figure 2.6, page 20.
スマトラ島リアウ州の森林減少
スマトラ島リアウ州の森林減少
-65%( 1982‐2007)
•インドネシアは世界一森林減少の早い国(年2%)・・・2008年、2013年
インドネシアは世界 森林減少の早い国(年2%)
2008年 2013年
・リアウ州では年11%
泥炭湿地林
森林
放棄地
その他の土地利用
11
アカシアプランテーション
アブラヤシ農園(大規模)
アブラヤシ農園(小規模)
皆伐地
©WWFインドネシア
減少理由=プランテーションへの転換
12
熱帯林の価値
違法伐採・大規模商業伐採
プランテ シ ン
プランテーション
インドネシア・カリマンタン島のパーム農園開発で行き場を失った
イ
ドネシ カリ
タ 島 パ ム農園開発 行き場を失 た
オランウータン(2008年4月)
14
写真: Center for Orangutan Protection
熱帯林の価値
パーム・プランテーションを巡る問題
パ
ム プランテ ションを巡る問題
森に依存して生きてきた人々・コミュニティ
• 熱帯林、泥炭湿地林の開発・減少
– 生物多様性、貴重種の減少
– 気候変動の要因(CPOtあたり+3,930 ~ +30,240 kgのCO2換算量)
– 森林に依存する先住民族や地域住民の生活基盤の消失
• 住民の権利を無視した開発
プランテ シ ンの拡大
プランテーションの拡大
©峠隆一
• 農園における労働、人権問題
生活基盤の喪失
– 児童労働、強制労働
– 農園労働者の子どもの教育へのアクセス
– 移住労働者の人権侵害
15
©メコン・ウォッチ
– 先住民族、地域住民との紛争
©峠隆一
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日本企業の取り組み
日本企業に求められる取り組み
• RSPO(持続可能なパ
RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)による
ム油のための円卓会議)による
「持続可能なパーム油」認証への取り組み
• RSPO加盟は洗剤業界先行
•森林破壊、泥炭地開発、地域住民の搾取、
森林破壊 泥炭地開発 地域住民の搾取
児童労働などの人権侵害と関わらないパーム
油を購 す
油を購入する
洗剤:サラヤ、花王、ライオン、コープクリーン、資生堂、ミマスク
リーンケア、太陽油脂など
食品:J オイルミルズ、味の素など
食品:J‐オイルミルズ、味の素など
• 加盟=認証パーム油の調達ではない。
• 調達開始:サラヤ、ライオン、花王など
• 2015年までに認証パーム油(グリーンパーム=クレジッ
トを含む)への切り替え宣言
サラヤ ライオン 日本マクドナルド ネスレジャパン
サラヤ、ライオン、日本マクドナルド、ネスレジャパン
•そのための調達方針、融資方針を公表・実施
する
責任ある企業としての姿勢を明確に!
• 国内のパーム油の消費は食用が80%以上・・・
国内の
油の消費は食用が
以
食品業界のRSPOへの取り組みは遅れている。
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