2015.06.16 出題, 06.23 回収, 06.30 返却 伝熱学Ⅱレポート課題③(第4章 管内流の強制対流熱伝達(層流),第5章 自然(自由)対流熱伝達) コース名( ) 学籍番号( ) 氏名( ) 注意)課題①の注意事項を再確認してから解答して下さい. Question (解答は日本語で構いません. )Answer the following questions without using equations. a) Explain why bulk temperature is adopted as a representative temperature of fluid in a pipe flow? b) When the Prandtl number is increased in the pipe flow, the length of the thermal entrance region is also increased. Explain physical reason of this behavior. c) Explain why the bulk temperature in the pipe flow does NOT change linearly for constant wall-temperature case. (Answer the shape of the bulk-temperature profile in the axial direction, and then explain why that shape appears.) d) Does buoyancy force appear in the pipe flow and affect the convective heat transfer? Why or why not. If yes, explain in what situation the buoyancy effect becomes large. If no, explain what kind of difference between the pipe flow and flow over a vertical plate causes this result. 注)bulk temperature:混合平均温度, representative temperature:代表温度, thermal entrance region:温度助走 区間, buoyancy force:浮力, convective heat transfer:対流熱伝達 【解答例】 【10 点満点】 説明不足の解答は2点部分は半分だけ加点,1点部分は加点なし. 誤字,意味の分からない表現,(正解に加えての)誤った表現・答が2つで1点減点. 記号未定義は1つで1点減点.定義ミス(単位なし含む)が2つで1点減点.(本来記号は不要のはず) 2つで1点減点のものは異なる理由でも合わせて適用(例えば,誤字1つと単位なしで1点減点) 加点対象の表現が別の設問部分に書いてあっても加点なし. 式が解答中に書いてある設問部分は加点なし. a) 管内流では温度,速度ともに非一様な半径方向分布を有しており,流体代表温度としては何らかの平均温度 を用いる必要がある.混合平均温度は速度と面積の重みを付けたある軸方向位置での断面平均温度なので,管 内流のような一定温度の主流が存在しない場合の各管軸方向(断面)位置での流体代表温度として用いられる. 【2点】(理由に) (レイノルズ数一定で)プラントル数が高いということは温度拡散(温度伝導率)が遅い(小さい)という ことなので温度境界層の発達が遅くなるので,プラントル数が上昇すると温度助走区間長さは長くなる. 【2点】 b) (理由に) 注1)「温度助走区間長さはプラントル数に比例するから」では0点.その物理的な理由を説明する問題です. (流体温度よりも壁温が高い場合の)等温壁での管内流では温度分布形状は下流で壁温に漸近する上に凸の 分布形状になる.【1点】(分布形状に)下流に行くに従い流体温度は上昇し,壁温と流体温度との温度差は減 少する.そのため(下流部では熱伝達率は一定値に漸近するので)軸方向微小区間での壁面と流体間の熱流量 も減少するので【2点】(理由に),流体温度変化は一定の傾き(線形)ではなく,下流に行くほど(軸方向) c) 流体温度変化は小さくなり,上に凸の分布形状となる. 注2)不必要な記号は書かないこと.どうしても書くなら適切に定義すること. 注3)熱伝達率分布が非線形な温度分布の理由ではありません.(そうだとすると下流部では直線温度分布にな ってしまう.) 注4)温度分布形状のグラフだけでの解答には加点なし. d) 管内流でも浮力は生じ対流熱伝達に影響を与える.浮力は密度変化によって生じるので,管内流でも熱伝達 によって流体に温度分布が生じ,その結果密度変化が生じるため【2点】 (結論と理由に)浮力は生じ流れと対 流熱伝達が変化する.浮力の効果を大きくするには,温度変化を大きくして密度変化を大きくすればよいので, 流体温度が低く,壁温が高い場合に浮力が大きくなる.【1点】(浮力の効果が大きい状況の説明に) 注5)水平管に限定した問題ではありません. 注6)「レイノルズ数が低い場合」だけでは加点なし. 注7)解答が質問に答えているかをよく確かめること.何を要求されているのかを理解して解答すること. 注8)誤字,誤った表現,意味の分からない表現が多かった. 注9)類似答案は提出しないこと.教科書の丸写しもしないこと.
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