教材教具部 二葉特別支援学校の教材活用について(特に障害の重い児童生徒を対象とし て) 本校では、児童生徒の必要性に応じてさまざまな教材が活用されています。 教材の活用を進める際大切にしていることは、一人一人の児童生徒が「どんな事をどの 程度理解し」「どんな事を欲しているのか」を的確に把握することです。また、特に肢体不自 由が強い児童生徒に対しては、手指などの操作部位の動きに合わせてスイッチ等の活用 を工夫します。場合によっては足の動きや頭の動きなどそれぞれの児童生徒が比較的自 由に動かせる部位を選定して活用します。操作する部位の動きだけでなく、操作する時の 全身の姿勢のバランスを配慮することも大切にします。 児童生徒は自分の可能な動きで思い通りに CD プレイヤーを操作したり、楽器を演奏し たりする経験を重ねることで、意図的に身体を動かし、周囲に思い通りの結果を生じさせる ことができた、という体験ができます。そのような体験を重ねることで、その後の自発性を強 め、より深く学習を進めたりコミュニケーションを拡げたりすることができます。 以下は、スイッチ等を活用する際の大まかな流れです。 ①操作に適した身体部位を選びます。必要以上に努力せずに動かせ、ある程度力が入る 部位を探します。 ②選定した操作部位の動かし方や力の入り具合によってスイッチを選定します。市販のス イッチで対応できない場合は、それぞれの状況に合わせて作成します。 市販のスイッチ類 棒状の自作スイッチ 指先で使う自作スイッチ 親指で使う自作スイッチ ③仲介装置1:乾電池で動くおもちゃや CD プレイヤーの電池ボックスと乾電池の間に挟ん でスイッチで使えるようにするために BD アダプターを用います。 BD アダプター BD アダプターの活用方法 ④仲介装置 2 : スイッチを BD アダプターを介してオモチャに繋げて操作した場合、スイッ チを押しているときだけオモチャは動きます。スイッチを押し続けることが難しい場合、ラッ チアンドタイマーという装置を使います。「ラッチ」というのは、スイッチを押すたびに ON と OFF を切り替える仕組みです。「タイマー」は、一度スイッチを押すとあらかじめ設定してお いた時間だけスイッチが ON になり時間が来ると OFF になる仕組みです。 ラッチアンドタイマー ⑤仲介装置 3 :100V の電源で動いている装置をスイッチで動かしたい場合、上記の BD ア ダプターは使えません。その場合 AC 電源コントローラーという装置をスイッチとの間に入れ て操作します。 ⑥児童生徒が操作して楽しめるオモチャ類や楽器、コミュニケーションエイドなど個人ごと の実態に応じて選定し活用します。 CD プレイヤーで音楽を聴く 電池で動くオモチャを動かす 振動マット(100v)を動かす レッツチャットを操作する
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