原田征夫議員…

(5番 原田征夫)
(5 番 原田征夫)
議席番号 5 番、原田征夫です。
通告に沿って順次質問いたしますので、理事者の前向きな答弁を期待いたします。
はじめに地方教育行政の大幅な改革で町の教育委員会の組織はどのように変わったかについてお尋ねします。
戦後、一貫して長い間、教育委員会の教育長と教育委員長の責任体制が明確でなかったといわれてきました。
4 月 1 日から地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正され、従来と比較してどのように責任が明確になっ
たのか、まずこの点からお尋ねいたします。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
おはようございます。
質問が非常に多くございますので、端的に答弁させていただきますけれども、三点大きく変わったというふうに
思っております。
一つは、教育長と教育委員長が今までは別々でございましたけど、今度は教育長が委員長の権限も一緒に併せ持
つということ、そして、その教育委員長は町長が議会の同意を得て任命をするということ。
もう一点は、総合教育会議を持てというふうに義務付けられておりますが、その中で町長が教育行政に意見を言
う権限がかなり強くなってきたと。
この三点が大きく違った点だというふうに承知しております。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
今までいじめの問題など、迅速に対応できていないといろいろな方面から言われたり、議会でも数年くらい前に
そういった指摘をされた議員もいらっしゃいました。
事実、対応が甘かったきらいがあったような気も私は感じております。
今後、どのように改善が図られるのか、まずこの辺についてお願いいたします。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
私は長の方の立場としては、今後の改善ということで先ほど申しましたとおり、総合教育会議というものが義務
付けられておりますけども、ここは一つの事務はいじめ等々に対するその対応等に対して、迅速に動くためのひと
つの会議を招集する権限を長も持つというようなことで、そういう点ではかなり町として教育委員会に、この問題
同様のいじめ等々の問題について協議をするような方向を命令することができると。また、開催をすることができ
るという点では長の立場として今後大きく変わっていくというふうに思っています。
あと、現場の状況、教育委員会等の考え方については教育長から申し上げます。
(議長 寺島渉)
寺島教育長。
(教育長 寺島政次)
各学校現場でございますが、平成 25 年に制定されました、いじめ防止対策推進法があるんですが、それに基づき
まして各学校内にいじめ防止対策委員会をつくってございます。
その中で基本的な方針を示しながら、一番は早期発見ということになろうかと思いますが、早期発見、それから、
定期的に児童、保護者へのアンケート、それから、いじめ解消チームの結成等をしながら現状把握をしているとい
うところでございます。
ですので、これらを通じて各学校と教育委員会が連絡を密にするというところが一番の基本かなというふうに思
っております。
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(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
会議の透明化が進んでいなかったという指摘もありました。
情報公開は他の部門では当たり前のようになりましたが、教育委員会は教育の中立性、継続性、安定性がどうし
ても表に出ていて、閉鎖的なところがあったような気がいたします。
今後、どのように対応していくのか、また、会議録の公表基準をどのようにするのか伺います。
(議長 寺島渉)
寺島教育長。
(教育長 寺島政次)
会議録の公表でございますが、教育委員会の会議につきましては、地教行法、それから、町の教育委員会の会議
規則に基づいて実施をするようになっておりますが、確かに今回の新制度によりますと、公表するように務めなけ
ればならないというふうに追加がされたところでございます。
今後、公表の基準につきましては、教育委員会の中で細かく協議をしてまいりたいというふうに思っております
が、特に個人情報に触れる部分は、公表は難しいかと思いますが、そのほかにつきましてはできるだけ公表をして
いかなければいけないかなというふうに思っております。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
地域住民の民意が十分に果たされていないとの指摘もありました。
今後はどのようになるのか伺います。
また、PTA の位置付けは、PTA の根拠法律はないわけですけれども、従来どおりの扱いになるのか、その辺多少変
わるのか、教育委員会としての位置付けはどうなっていくのかをお伺いいたします。
(議長 寺島渉)
寺島教育長。
(教育長 寺島政次)
民意の反映でございますが、この民意の反映につきましては平成 19 年に地教行法の大幅な改正があったところで
ございますが、その中で教育委員の中に保護者からの委員というところが改正されまして、現在に至っているとこ
ろでございます。
ですので、そこら辺を中心に意見をいただくというところになっているかというふうに思います。
それから、PTA につきましては今までどおりかと思いますが、今までもそれぞれの PTA で要望等を取りまとめてい
ただいて、年に 1 回ではございますが、町長をはじめ、教育委員長、それと事務局等で PTA の三役さん、それぞれ
の学校の三役さんと一緒になって要望もいただいているところでございますので、今後もそれらを継続していきた
いというふうに思っております。
ですので、いろいろな要望等は PTA の要望というところで取りまとめて、こちらに上げていただくというところ
を今後も継続していきたいというふうに思っております。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
先ほど町長からも話がありましたが、総合教育会議の招集、これは町長の権限になりました。
義務付けられたわけでございますが、どのようなメンバーで設置されるのか、また、されたのか、また、どんな
ことを審議し、教育に反映していくのかお伺いします。
(議長 寺島渉)
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峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
お答えを申し上げます。
まず教育会議のメンバーでございますが、町長と教育委員会。教育委員会は教育長と 4 人の教育委員さんとそう
いうことになりますので、教育委員会からは 5 人、町長が 1 人と、こういうメンバーで構成するようになると思い
ます。
審議内容になりますが、1つは教育大綱の策定を行いなさい。2 番目として、いわゆる教育の条件整備等々の施策
の検討。最後に児童、生徒のいわゆるいじめ等々に基づく生命、身体の保護と緊急の場合に講ずべき措置について、
大きく 3 点について審議をするとこんな内容になっております。
なお、7 月に第 1 回の会議を開催していきたいなというふうに予定をしております。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
地方公共団体として教育政策に関する方向性を明確にするため、新たに町長が教育大綱の策定を実施することに
なりました。
今、説明があったとおりですが、現在、どのような日程で、いつ策定するのか。
7 月に最初に会議を持たれるようでございますが、町が策定しております第 1 次飯綱町総合計画、後期基本計画で
うたっている教育関係の計画との整合性はどのように諮っていくのか伺います。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
教育大綱は指導としてはこのようにいわれております。
いわゆる、全く別に新たな教育大綱を作りなさいということではなく、今まで既に持っているその町、その市の
自治体の教育に対する基本構想、そのものが教育大綱であってもいいではないかという考え方でもオーケーだと、
こういう指導もいただいておりますが、ご意見のとおり、町の総合計画、基本構想との整合性を十分取った上で教
育大綱にしていきたいというふうに思っておりまして、平成 28 年度までに作成をしたいというふうに思っています
が、ただ、私、町長として注意をしなきゃならないことは、そのときの町長の考え方が著しく表れるような、私的
な方針が表れるような教育大綱であってはならないと。
その点を十分留意をして策定に当たっていきたいと、かように考えております。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
教員の人事権は町長にはありませんが、このことについて町長はどのように感じておられるのかお伺いいたしま
す。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
私は人事という事務は、その対象になっている者に対して、その情報、または、その職員をよく承知をしている
者が人事の事務を行うのが極めて妥当だというふうに基本的に考えております。
従って、教育現場にいる職員の人事を行う者は、校長がふさわしければ校長、校長がふさわしくない場合につい
ては教育委員会等々が、その人事の任に当たればいいというのが私の基本的な考えてございます。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
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(5 番 原田征夫)
教育の不祥事が他の県等で報道されておりますけれども、教員の資質向上についてどのように感じ、抜本策とし
ての方針は何か伺います。
(議長 寺島渉)
寺島教育長。
(教育長 寺島政次)
教員の不祥事に関しましては非常に残念な事案であります。
原田議員さんの方から抜本的な対策ということですが、今のところ、抜本的な対策があれば、皆さんの方からお
教えいただきたいというような気持ちがございます。
それで今、もちろん県も中心になりまして非違行為防止に取り組んでいるところでございますが、各学校に非違
行為防止委員会をそれぞれ設置いたしまして活性化をしていくと。
その中に必ず PTA の代表だとか、第三者を入れるように各学校へお願いをしているところでございます。
また、同時に非違行為の対応マニュアルというものも作成をしながら、非違行為根絶に向けて、それぞれ努力を
しているというところでございますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
それでは、2 番目の質問に移ります。
赤東地区の活性化事業の進ちょく状況と今後のスケジュールについて伺います。
3 月定例会で町長は赤東地区を 5 年間で子供 50 人を増やす計画について、私の質問に対して大変意欲的で前向き
な答弁をされました。
既に新年度がスタートしました。
6 月定例会の町長のあいさつでも本件について触れられていました。
また、5 月 30 日付の信濃毎日新聞に活性化委員会の初会合の記事が載っていましたので、おおよその概要は分か
りました。
具体的な活動について、どのような委員会でスタートしたのでしょうか。
メンバー構成は従来のように高齢者主義、各界代表のような総花的でないことを期待しておりましたが、重点を
どこに置いてつくられたのか、まずその点からお伺いいたします。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
細かな点はまた課長の方から申し上げさせていただきますけれども、まず 4 月にこの赤東区の活性化プロジェク
トはこんなふうに進めていきたいという概要を区の役員に説明を申し上げ、ご理解をいただいてきました。
その後、5 月に本格的にこの活動を進めていただく活性化委員会、仮称ではございますけども、このメンバーの選
出に当たりまして、ようやく 6 集落 2 人ずつの男女ということで 12 名の委員の構成ができまして、5 月 28 日に第 1
回の顔合わせを行ったところでございます。
男性 6 名、女性 6 名の 12 名でございますが、平均年齢は 37 歳でございます。
基本的な考えは、従来の区、組の役員を充て職でお願いをするというスタイルではなくて、これから 20 年、30
年後の赤東地域を考えていく年代層にふさわしい人たちを、今回の場合については長部局としてお願いしたいメン
バーを抽出して、お願いに歩いたと、こういうことでメンバーを構成した次第でございます。
基本的には国の補助事業、今回の補正予算にお願いをいたしましたけど、国土交通省の「小さな拠点」づくり事
業の採択を受け、215 万円全額国庫の補助金を得て事業を進めるのと併せて、集落支援員ということで赤東地域の住
民の人を専属に雇用することによって、その事務を行ってもらうことにしておりますけども、赤東地域の集落支援
員も新たに確保して進めていきたいとこんなふうに考えておりますが、これからは月一遍ぐらいのペースで会議を
開催していきたいというふうに思っていますが、こちらから予定したメニューをただ申し上げるというスタイルで
はなく、地域の皆さんが地域をもう一度、自分たちの宝、財産は何であるというような、または、逆に何が欠けて
いるのか、何をどうしていけば、どういうふうになっていくのか、住みたい地域にするにはどうしたらいいのか等々
をこれから話し合っていただく中で具体的に仕事を進めていきたいと、かように思っております。
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(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
これから集落支援員を確保されるということでございますが、実際、集落支援員の駐在場所はどこに置かれて、
どんなようなことを町側とすれば、まあ町が主体的になるんですけれども、その辺の事務の進め方というか、仕事
の進め方についてどうなっていくのかお尋ねします。
(議長 寺島渉)
荒井企画課長。
(企画課長 荒井和己)
それでは、集落支援員についてお答え申し上げます。
すでに採用が決定いたしまして、本議会で予算をお認めいただければ 7 月からということになりますが、赤東区
長とご相談申し上げて、赤東公民館の 2 階の 1 室をお借りすることになりました。
予算が決まり次第、コピー機だとか椅子だとか全部入れまして、そこに駐在してもらって週 5 日勤務していただ
くと。
仕事につきましては、この活性化委員会の事務局も当然でございますが、一軒一軒回って歩いて集落調査、まさ
に赤東の課題等を洗い出す仕事をまずはやっていただこうとこのように思っております。
それから、先ほど町長の説明にもございましたが、これから進めていく中の事務局も当然やっていっていただく
わけですが、実はこの間、副知事さんがお出でになったときに、今後進めていく中でのワークショップ等のファシ
リテーターをご紹介いただきたい旨、お願いしましたところ、副知事からメールをいただきまして、実は連携して
もらう大学がほぼ決まりまして、来週東京に行ってくることになりましたが、東京農業大学の農山村支援センター
の竹田さまという方。
日本中でやっていらして、皆さんご存じだとすれば、岡山県真庭市の小さな里山資本主義みたいなところもかか
わっていらっしゃる方ですが、その方も一緒に集落支援員と今後進めていただこうと思っております。以上でござ
います。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
いよいよ動きだすわけでございますが、集落支援員、それから、企画課、それから、今、農業大学の竹田先生、
そういった方と連絡を取って一歩一歩具体的に事を進めていってほしいと思います。
それにはやはり地域の皆さんの意見は当然吸い上げていってほしいと思っております。
去る 5 月 21 日、赤東地区奈良本地籍の果樹園において、飯綱高原の長野京急カントリークラブが町のりんごオー
ナー制度に着目され、2 万円でシナノスイート 40 キロを保証するコース、10 本分のオーナーになられました。
園地は東柏原の外谷さんの所有です。
長野京急カントリークラブの鈴木隆一社長と峯村町長を中心に友好記念のセレモニーが果樹園で実施されました。
当日は天候に恵まれ、成長したシナノスイートの実がたくさん着いており、都会の人がより多くオーナーになっ
ていただければなと思ったところです。
長野京急カントリークラブの親会社、京浜急行電鉄株式会社の本社は港区高輪です。
都会のゴルファーが多いことでも知られている京急カントリー、ゴルフとりんごオーナーをセットに町がもっと
間に入って、りんごオーナーを拡大する考えはないか伺います。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
農業委員会長さんも今日はご出席をしていただいておりますけども、まさしく今回、京急に働き掛けたことは議
員が質問されたような、特に流れの含みがございます。
京急沿線の住民の方、また、京急電鉄自体も 9,000 人の労働者がいらっしゃる公共交通の会社でございます。
また、大きな百貨店も経営をされているところでございます。
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そういうあらゆる機会を通じて、飯綱町のリンゴを宣伝していただく大きな機会にしようと。
しかも、奈良本をご案内したのは、あの地域のリンゴでしたら絶対に間違いがなく日本一のリンゴを提供できる
というふうに考えたらからでございます。
今後もその方向で大いに進めていきたいとこんなふうに考えています。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
それでは、3 番目の質問に移ります。
地方創生と関連して、町の農業の基幹労働力が超高年齢化しています。
主産業の農業振興のためにどのような将来施策が必要かについて質問いたします。
過去 20 年間で農業の後継者が大幅に減少しました。
その一方で農業の基幹従事者の高年齢化が進み、今は危機的状況です。
このことに関して、どのように分析し、将来対策を練っておられるのか伺います。
平成 7 年と平成 27 年を比較してみますと、60 歳以上の農業従事者は平成 7 年が 937 人いましたが、平成 27 年に
は若干減って、744 人に減りました。
しかし、全体の農業従事者数の割合は 32.1 パーセントから 52.1 パーセント、半分以上が超高齢者が担っている
と。町の農業は高年齢者によって支えられているのが現状でございます。
75 歳以上になっても、なお、専業従事者として農業を行っておられる方は過去 20 年間で 87 人から 239 人に大幅
に増えております。
先月も私の近くで、高年齢者で農業をされている方が亡くなりました。81 歳でした。
パートナーは今年 90 歳になります。後継者はいません。
リンゴ、モモ、稲作の大規模農家です。
行政として、今後増えるであろう、今、申し上げた超高齢者農業のケース等について、どのように対応していく
べきなのかお尋ねいたします。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
お答えを申し上げます。
まず、基幹的農業者が高年齢化をしているという把握については、議員と全く同等の実態を承知しているものと
いうふうに思っています。
私どもの資料でも農林業センサスを基にはしてございますけども、75 歳以上の基幹的労働者と呼ばれる、就業者
と呼ばれる方が 3 割を超えているという、この極めて厳しい状況であるということは承知をしてございます。
これを踏まえて、今後、町として農業振興をどう考えていくかというお話でございますけども、まず新たな新規
就農者を育てていく、見つけていくということは今までもやってございますけども、継続的にそれはやっていくこ
とが必要だろうと。
または、新たに農業に従事した人を育成していくことも必要であろうし、認定農業者を増やしていくというよう
なことも必要だというふうに思っておりますけども、ただ、この問題については単発にこの方法によって解決がで
きていくんだということにはつながらないというふうに感じておりまして、一つは 1 次産業を法人化していくよう
な手も必要だろうし、例の、人・農地プランというのがございますけど、各地域、集落ごとに営農集団的な組織を
もう一度立ち上げて対応していくようなことも必要であろうし、これは多角的ないろいろな方法によって、全体と
して農業従事者の確保を図っていくと、そんなことを考えなければならないだろうなとそんなふうに考えてござい
ます。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
今、新規就農者の話が出ました。
町は数年前から新規就農者が就農しやすいように力を入れてきておりますけれども、新規就農者が一番困るのは
農機具の調達、就農スペースというか、倉庫とか作業所、そういったものの確保でございます。
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現在、今、就農されている方もそういったことが確保できて、初めて新規就農者になっているわけでございます
けれども、倉庫とか作業所、それから、農機具、こういったものについて貸し出しするためのバンク、昔から何回
も質問しておりますが、なかなか具体的なことが出来上がってまいりません。
今、申し上げましたように、超高齢者農業のこういった環境の中で将来、農業を辞めたいという方も出てくると
思います。
そういった方のリストを個人情報に差し障りのないように町として把握して、新規就農者が就農しやすい環境を
つくっていったらどうかと思いますが、その辺についてお伺いいたします。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
お答えを申し上げます。
この件についてはご意見のとおりだというふうに承知をしております。
従来、私ども新規就農者を呼び掛けることについては一生懸命努力をしてきておりますけども、一度就農された
方に対しての第二、第三段の支援という点については、いささか少し十分じゃない点があったのではないかなとい
うふうに思っております。
実際、新規就農者の方のご意見等を聞きますと、農機具、倉庫の不足を訴えられる方は大変多くございました。
そこで現在、既存の農機具屋さんという商売をされている方もいらっしゃいますし、JA さんもその点については
農業機械を販売している機関の一つではございます。
この点について、そちらの皆さんともお話し合いを持たなきゃいけないというふうに思っておりますけども、そ
ういう一つの仕事を圧迫するような形を避ける方法を取りながら、ぜひ農機具バンクといいますか、いろいろな農
業を進めていく上でのいわゆる機材、農機具、倉庫等々の貸し出し、管理等を行う一つの団体を考えていかなきゃ
ならないとこんなふうに痛切に思っております。
現在、すぐ何年度でこうだという予定は持っておりませんけども、かなり早い時期にこの件については研究をし
て、一つの方向を出したいとこんなふうに考えております。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
平成 27 年 3 月に策定しました国土利用計画の飯綱町計画では、平成 24 年度を基準に平成 35 年度の目標値を設定
しています。
農地の面積は水田が 755 ヘクタール、畑が 1,004 ヘクタール、合計で 1,759 ヘクタールでした。
農業従事者が減少する中で農地はこの基準年よりも 3 ヘクタール減るだけで、農業従事者は減らさない、1 戸当た
りの耕作面積を拡大するなどの施策が実現しない限り、現在の農地を維持をしていくのは難しくなるような気がい
たします。
そういったことの整合性をどう考えているのかお伺いいたします。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
国土利用計画における農地の今後の将来計画の面積でございますが、ご指摘のとおり、この面積を確保していく
のはかなり難しい目標だというふうに思っておりますけども、ただし、計画を策定する上では努力目標という点も
加味した計画にはなっているというふうに承知をしておりますけども。
さて、この努力目標を達成するという意味では、議員の後ほどのご質問の中にもご提案としていくつかございま
すけども、先ほどの京急の問題ではありませんけども、いわゆる大きな意味で農地維持について企業の参画をどう
いうふうに模索をしていくか、また、都市住民との交流という形に農地をどう生かしていくか。
または、新たに企業自体が農地法 3 条でいう農地の取得、借りることによって、そこを大きな飯綱町の試験策を
行うような、そういうフィールドとして企業自体が利用していくんだと、そういうような利用の方法と、多目的に
考えて農地が耕作放棄地にならないようなことをしていかないと、この面積の達成というのはかなり難しいという
ふうに承知をしております。
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(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
それでは、次の質問に移ります。
まち・ひと・しごと創生長期ビジョン総合戦略について質問します。
安倍内閣の目玉政策である、まち・ひと・しごと創生が目指すものは、2008 年に始まった日本の人口減少は今後
加速度的に進むことから、人口減少による少子、経済力の低下、日本経済社会に対して大きな重石となるというこ
とが当然予想されておりまして、こういった大きな政策が打ち出されたわけでございます。
人口減少に歯止めをかけ、2060 年に 1 億人程度の人口を維持していくということが大きな目標でございます。
高度経済成長は地方の労働力が都会に移動しました。
人々は草木がなびくように地方から首都圏へ流入し、地方と東京の格差が大きく開きました。
この事業の基本目標は大きく 4 つあるそうです。
まず 1 つとして、地方における安定した雇用を創出する。2 つ目は地方への新しい人の流れをつくる。3 つ目が若
い世帯の結婚、出産、子育ての希望をかなえる。4 番目として、時代に合った地域をつくり、安心安全な暮らしを守
るとともに地域と地域を連携する。この 4 つがこの事業の大きな目標でございます。
日本中で県も市町村もこの総合戦略を秋までに作るということになっております。
飯綱町の現在までの進ちょく状況と今後の計画をどのように描いているのか伺います。
秋までにということで時間的には余裕がありませんが、住民の声をどのように事業計画に反映していくのか、そ
のことについてもお聞かせください。
また、まち・ひと・しごと創生に関する情報はマスコミや政府などから伝わってきますが、同じ器の中で丼合戦
をするわけです。
長野市も人口を増やしたい、飯綱町も人口を増やしたい、信濃町も。人口は減少時代に突入していますので、都
会からの I ターン、U ターンに期待するしか方法がありません。
都会は仕事があって、社会資本が充実しているから流出していったのであって、ちょっとやそっとの政策では人
口を増やすのは期待薄です。町としてどのような施策があるのか伺います。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
基本的な点について申し上げ、細かな点といいますか、については課長の方から申し上げますが、まず住民の声
の反映という点についてでございますけども、10 月という月を議員もおっしゃいましたけども、いわゆる国の指導
の中で 10 月までに総合戦略を作成しろとこういうことでございますが、この期間に住民の皆さんの声を十分に聞い
て、それをただ聞くだけではなくて、いろいろな意味でのディスカッションをしながらたたき上げていくというこ
とになりますと、逆に時間がないというふうに感じてございます。
その中で精いっぱい今、広報等でアイデアの募集とか、若者を対象にしたフェイスブックによる意見を聞くとか、
中学生、高校生のアンケート、または、各行政委員会等への意見聴取というようなことを総合的にやって、何とか
計画に生かしていきたいというふうに考えてございます。
当然、総合戦略の中で、先ほど申し上げました人口増等の対策を一体どうやっていくかという戦略を作るわけで
ございますけども、非常にユニークないい戦略を作れば 3,000 万円の支援があるとか、そういう魅力的な事業もご
ざいますけども、その点をどうかするという点については、私は 7 月から来る総務省の役人さんの知恵とか、先ほ
ど課長が申しました東京農業大学の先生方を中心とするグループの中でどうするかとか、または、例の中枢都市構
想等々の中で長野市等々の公共交通みたいなものでそういうことができないかとか、今、そんな中枢の連携都市構
想の関係についても長野市を中心にして、どんなことが連携してできるかというようなことをまとめている最中で
ございますけども、そこら辺を作り上げて、ひとつのものを出していきたいなと思っているんですが、当然、今は
まだ原案をこれから作るところでございまして、原案を作成し、または、ある程度できたころ、または、作成中で
もいいんですが、この間の議会の研究委員会も立ち上げられましたし、皆さんからの意見も聞いて、十分、飯綱町
らしい計画を作り上げていきたいと基本的にはそんなふうに考えて進めていきたいというふうに思っています。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
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山梨県北杜市の旧増富村、現在は北杜市になりましたけども、限界集落のハンディを生かして、三菱地所や博報
堂など大会社と連携して、開墾隊バスツアーを企画、耕作放棄地を開墾し、稲作り、大豆やそば作りなどで成功し
ている事業を資料で見ました。
博報堂は企業ファームとして、農村資源を使って新しい価値観を見いだそうとしています。
純米酒丸の内の製造販売などで成果を挙げています。
また、上田市武石では信州せいしゅん村が企業と締結して、耕作放棄地の有効活用や会社の研修として自然に親
しむ方法を数年前から実施しています。
このように飯綱町の大自然と耕作放棄地、たくさんあるわけでございますが、これらを結び付けて何かできない
かお考えをお伺いします。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
ご提案の点は非常に興味を持っているところでございます。
先ほども答弁で若干触れさせていただきましたけども、これからの活性化を図っていく上で飯綱町が一番大きな
財産としているのは農業、土地、これを生かした活性化策だというふうに思っております。
京浜急行の話も出しましたけども、一つには京急さんに荒廃地におそばでもまいてもらって、京急電鉄のおそば
を電車の絵か何かを袋の写真にして売りだしたらというような提案も、半分は冗談かもしれませんけど、聞く方で
は京急さんもちょっと興味を持ったような形で聞いておられましたけども、ぜひこれからは企業の参画の仕方とい
うのが農地法等々の法律の中ですり合わせをしていかなきゃならないというふうに思っていますけど、大いに私は
その点、知恵を絞ってやる一つの大きな事業だとそのように考えております。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
飯綱町は休耕地、耕作放棄地が非常に多いわけでございますけれども、今、申し上げた活性化の方策ともう一つ
は隣に大長野市を控えているわけでございますが、今、団塊の世代の方が定年を迎えて、あるいは、終えられて、
比較的余裕の時間をお持ちの方が多くなってくる。
そういうことに関して、要するに野菜を作っていただくとか、そういうような町民菜園的なことを町の人を対象
も結構ですが、もっと広い範囲まで及ぶことを考えたらどうかと思うんですが、その辺に関してはいかがでしょう
か。
(議長 寺島渉)
峯村町長。
(町長 峯村勝盛)
市民農園は市民農園法によって法的に貸し出しができるような法制度もございますし、私はまさしく地域によっ
ては、平出地域、また、高岡の西地域、長野市まで 10 分、15 分で行けるという立地条件。
そんなような条件の中でおっしゃったような少し規模の大きい市民農園なんていうのも大きな一つの考え方だと
いうふうに思っておりますけども、具体的にはいろいろなケースを参考にして取り組んでいきたいとそんなふうに
考えております。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
最後の質問に移ります。
図書館の利用率を増やすにはどんな行政努力が必要かについて質問いたします。
テレビ、インターネット、スマートフォンなど日常生活にすっかり溶け込んでおり、役場の歴史も今度配信にな
るわけでございますが、このように電子化が世の中に進んでいくことによって活字離れがどんどんいわれておりま
す。
まず町民会館、飯綱町に併設の図書館の蔵書数はどのくらいあるのか、また、どのくらいの利用者があるのか、
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そういった点からお伺いいたします。
また、今まで購入のための、今年度は単年度予算と、それから、過去は 5 年とかそうやって区切ってどのくらい
お金、投資を掛けてきたのか、あるいは、図書購入基金の状況、そういった概要について教えていただきたいと思
います。
また、図書館まつり、古本市、幼児に読み聞かせなど、本に親しむための努力はされておりますけれども、蔵書
が秘蔵になっては意味がありません。
図書館利用向上のための施策をどのように考えているのかお伺いいたします。
(議長 寺島渉)
寺島教育長。
(教育長 寺島政次)
まず蔵書数でございますが、公民館図書室の今の蔵書数は 1 万 8,063 冊あります。
それから、中学校図書館につきましては 2 万 4,465 冊ということで、合わせて 4 万 2,000 冊ほどになるんですが、
中学校図書館をつくったときに一応、町内二つ合わせて 5 万冊を目指そうということで来ております。
ですので、5 万冊になるまでもう少し予算を付けて増やしていこうというふうに思っております。
それから、利用率でございますが、この利用率につきましてはこの算出方法が議員の皆さんもお持ちかと思いま
すが、貸し出しのカードでしか今は把握ができません。
ですので、公民館図書室、それから、中学校図書室、登録者数を人口で割り返しますと 12.4 パーセントというこ
とになります。
それから、登録者数はそうなんですが、貸出者数につきましては延べ人数でいきますと、公民館図書室が貸出者
の延べ人数ですが、4,400 人ほどになりますので 37 パーセント、それから、中学校図書室が貸出者数が 2,400 人ほ
どになりますので 20 パーセントです。
それから、中学校図書館は今、利用者を時間ごとに調べておりますが、それも延べ人数になりますが、9,500 人ほ
どになりますので利用者は 80 パーセントぐらいになるというように考えております。
それから、購入予算でございますが、今年の予算でいきますと公民館図書室が 150 万円、それから、中学校です
が、開放部分につきましては 150 万円予算を付けてあります。
中学校図書館ができて以来、最初は 300 万円ぐらい付けたと思うんですが、以降は 150 万円前後で推移をしてき
ているというところでございます。
それから、今後の利用ですが、いろいろな方法があるんですが、長野市さんみたいに移動図書館みたいなものが
できれば本当はベターだと思うんですが、費用面でなかなか難しいかなというふうに思っております。
それで、今、担当の方で社協と何か連携ができないかというところで模索をしているところでございます。
例えば、デイサービスのところで受け渡しができないかとか、それから、配食サービスの皆さんにお願いができ
ないのかというようなところを何点か、今はまだ模索中でございますので、その辺の連携ができましたら、まずそ
こら辺からやっていければというふうに思っております。以上です。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
平出地区では終戦前からやっていたようでございますけれども、農家の人たちが自分たちの小遣いで買った単行
本を 1 カ所に集めて、今、集会場になっております太子堂という場所でございますけども、そこに集落のための文
庫、太子堂文庫というようなミニ図書館がありました。
今、改築して、すっかり本はありませんけれども、当時は本を買いたくても、本が読みたくてもなかなかそうい
うチャンスに恵まれない農家の人たちが自分たちで本を集めて、工面して本を読める環境づくりをつくった。
これは先輩たちのことでございますけれども、大したものだなとつくづく思うわけでございます。
今は本が豊富な時代です。
せっかく整備した図書館の有効活用を今、お願いしたわけでございますが、先ほどありましたように移動図書館
の開設は無理としましても、ボランティア活動をあてにした図書の配達、回収、こういったものを今、町長の方か
ら社協を連携して、デイサービス、配食サービスの折にそういったものをやったらどうかというお考えを先にいた
だきましたけれども、要するに、本の利活用の方法、そういったものをもっと向上していくために最後、一言、教
育長、お願いたします。
(議長 寺島渉)
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寺島教育長。
(教育長 寺島政次)
今、図書施設運営委員会というものもございますので、そこら辺で議論をしていただいて、今後、いろいろな方
策も考えていきたいというふうに思っております。
できるだけ本に親しむようにしていければと思っておりますが、一番はまず本に親しむには本に慣れるというこ
とで、今、各小学校でも本に親しむように図書館をできるだけ利用するようにというようなことでやっているとこ
ろでございますので、それらが少しずつ効果が上がっていければというふうに思っております。以上です。
(議長 寺島渉)
原田征夫議員。
(5 番 原田征夫)
少し時間が早いですが、以上で私の質問は終わります。
前向きな答弁、ありがとうございました。
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