IIST 1972 の新ゴルフ・ハンディについて

IIST 1972 の新ゴルフ・ハンディについて
上平隆憲
「IIST のハンディは一寸キツすぎるのではないの」のいう声が届いております。これは
当然と言えば当然のことです。なぜなら、現在みなさんがお持ちのハンディは、
各自のハンディ=(グロスの合計/ラウンド数−72)X0.7
ということになっており、みなさんがお持ちのオフィシャル・ハンデやプライベイト・コ
ンペのハンディに比べ 30%キツくなっているのです。
このことは、現在のホームページにも公開しており、納得をいただいて現在に至ってい
るのですが、昨年 10 月 20 日の富士宮でのゴルフ会の次の朝の会合で、議題に取り上げら
れ、みなさんの意見の一致するところとなり、改訂する事になりました。ここにその改訂
の方向を記し、当日欠席だった方々も含めて、みなさんのご理解を得たいと思います。
上記の算式で各自が固定ハンディを持つことになったのは 91 年の 9 月からです。簡単に
云えば、「オフィシャル・ハンディ等の7掛け」なのです。なぜそんなに厳しいのかと言
う疑問があると思いますが、このハンディだと「年1度ぐらいは出せるスコアだから、名
門 The National C.C.で行なう『富士宮大会は年1度の我々の US オープン(殆どの年の優勝
者スコアが even 前後)』に似た気分を味わえる」のです。ネット 72 を出せば優勝圏内!だ
ということが、格調の高いゴルフ場と相まって、この方式が長続きした理由の一つだと思
います。
しかし、2003 年に寄せたホームページへの記事にも、 「ところで、ちょっと体力が気に
なる年頃になりました。『0.7 掛け』はキツすぎて・・となりかねません。『0.8 掛けでよ
いのでは』、いや『1.0 掛けのままでよい』と言う声が出るかも。その時はその時で考え
たらいいでしょう」と書いておりますが、我々全員がシニア資格者となり、今回その声が
現実となったのでしょう。
10 月の集会でのみなさんの結論は、
各自のハンディ=(グロスの合計/ラウンド数−72)
ということです。つまり、「7 掛け」というカセがとれ、1.0 掛けのままになるのです。
これによる本質的変化はほとんどないと思いますが、予想されることは、優勝者のグロ
ス・スコアが同じだとすると、ネット・スコアは US オープン型(even 前後)ではなく、ハ
ワイアン・オープン型(10 アンダー前後)になります。例を挙げます。従来の IIST ハンデ
ィ 21 の人が、グロス 93、ネットは even(=93-21)の 72 で優勝したとします。この人の新し
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いハンディは 30(=21÷0.7)ですから、ネットでは、93‐30=63、つまり従来のネットは
even だったのに、新方式では 9 アンダーとなります。ハワイアン・オープン型とはこのこ
とをいうのです。
もう一つ。この改定はハンディの高い(多い)人には朗報かもしれません。極端な計算例
を出します。たとえば IIST ハンディ 7 の人、A さんは(現在このハンディの人は居ません
が)、新ハンディは 10(=7÷0.7)です。一方、IIST ハンディ 25 の人、B さんは、新ハン
ディが 36(=25÷0.7、少数以下切捨)となります。同じように 30%の違いですが、A さん
は 3 打の上乗せなのに対し、B さんは 11 打上乗せがあるのです。B さんにチャンスが広が
ったように見えます。
他方ではしかし、現行のようにハンディ上限を 36 のままにしておくと、従来 IIST ハン
ディが 26 の C さんの新ハンディは計算上は(26÷0.7=)37 ですが、37 は 36 の上限に触
れるため 36 となり、上乗せ分を 1 打損します。ハンディ 25 以下の人に比べると、現在よ
りも不利にみえます。
「ハンディ 36 上限は業界の慣習」と言ってしまえばそうなのですが、「親睦を旨とし、
なるべく機会均等である」とする IIST ゴルフルールとしては上記の「慣習」を看過できま
せん。そこで、この新ハンディルール適用に当たっては、上限を 36 ではなく、40 に広げ
たいと思います。この余裕によって、例えば現在 31 のハンディの方は 36 までだと 5 つし
か上乗せがなかったのに、新ルールでは更に 4 打上乗せの、合計 9 打の上乗せとなり、ハ
ンディ 25 以下の人と十分渡り合えることになるわけです。
なお、一般には男女が同じ条件でコンペをすることは無いので、この改訂と同時に女性
のハンディは、計算式は男性と同じとするも、上限は 45 としたいと思います。女性の参加
を促し、優勝にも絡んで頂くことになれば、との願いが込められています。
このように、多少の長短はありますが、この新しい方式の根幹は、「本来のハンディ決
定方式」に戻るということです。まずはこの方式でやってみましょう。そして、また問題
があるようでしたら、再々改訂するのもいいではないですか。
ついでですので、2003 年からホームページに載せていて、新ハンディ時代にも適用され
る IIST ゴルフ附則を Q&A 形式で転記します。
Q1:初回参加者は何回来ればハンディがもらえるか
(A:自己申告(DP)すれば1回目から OK だし、優勝もねらえる。ただし、
自己申告については初回のみ、実績との差にペナルティを課す。申告と外れると
アンダーは 300 円/打、オーバーは 100 円/打のペナルティを支払う。)
Q2:海外からの帰国者のスコアは、かっての日本国内の時に比べ良すぎる。
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(A:自己申告してもらう。但し、ペナルティ規定は初回参加者と同じ。)
Q3:初出場でも、オフィシャルハンデイを持っているのだが・・
(A:IIST'72 のハンディ公式に従って、1.0 掛 でやるか、DP を取るか二者一択)
Q4:あの人は2回連続優勝した!!!
(A:連続優勝以前をカットし、連続優勝以後のグロスだけを対象にして、新ハンディ
を計算)
Q5:
富士宮には行きたいのだが、またブービー(BB)で幹事をやるのがつらくて、参加
を躊躇している。
(A:記録上は、過去に 1 度だけそんな例があります。確かに、連続優勝とは違って
BB2 回連続は名誉度が違うと考え、またそのために参加者が減るのはさみしい
ので、「BB が 2 回連続の場合は、次回の幹事は優勝者と BB メーカーが行うこと
にします)
等など。
最後に 2012 年末現在の IIST'1972 の記録に触れておきます。
IIST のゴルフ会の正確な開催数は不明です。わかっているのは、1970 年代は 1976 年 9
月 4 日を先頭にして 4 回の記録があります。1980 年代になりますと 8 回、そして現在のハ
ンディ計算の対象としている 1990 年代は 13 回、2000 年以後に 25 回となっております。
データの無いコンペがいくつかありますが、データが有るカイトしては、次の長竹 CC が
39 回、そして秋の The National CC が 40 回記念大会となります。ここでは、1990 年以後の
38 回を抜き出し、取り出したデータから最多参加者と最多安打? の二つを取り上げてみま
した。
最多参加は 25 回の吉村さんと私、上平、以下 24.5 回が湯川さん、24 回が飯塚さん、23
回が斎藤忠さんと立野さん、21.5 回が俣田さんと秋元さん、20.5 回が岸本さんと松島さん、
20 回が須加さんとなっています。
そして、いわゆる IIST 2000 本安打者のトップは吉村さんの 2615 打です。吉村さんは参
加回数とあわせ 2 冠王です。以下、2 位湯川さん 2600 打ちょうど。3 位斎藤忠さん 2474
打、第 4 位上平 2438 打、第 5 位岸本さん 2427 打、第 6 位飯塚さん 2346 打、第 7 位俣田さ
ん 2177 打、第 8 位松島さん 2051 打、第 9 位立野さん 2043 打と以上 9 人が 2000 本安打者
です。
この記録で決定的要因は打率ではなく、参加回数です。IIST ゴルフ会では、まさに、参
加にこそ意味があるのです。
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(2013.02.17/3.12)
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