おもいやり おたがいさま お〇〇の 岡大病院看護部News Vo1.No3 2015.7.24 発行 看護部 いつの時代においても 患者さんの命を守り 生活を支え その可能性を引き出すのが 私達の役割です 看護部は 他部門と協働し 1,000名の力が 相乗効果を生み出す組織を目指します これは今年の看護部方針で掲げられています。当院は急性期病院です。「命を守る」看護に焦点が当たり がちですが、「生活を支える」看護も大切に取り組んでいます。外来で、患者さんが病気を持ちながら地域 で生活が出来るように看護したり、入院中から退院後の生活へ向けた看護や調整も行っています。 そこで今回は、「生活を支える」看護研修と、「命を守り、生活を支える」ために必要な能力である フィジカルアセスメント研修を紹介します。 あなたらしさを支えます 生活を支える看護研修 7回シリーズ シンポジウム「帰りたい思いをつないだ事例から」 開催! 第1回目として、6月5日に公開シンポジウムが開催され、院内外から94名の参加があり ました。治療が不可能となり、急変のリスクを抱えながら家に帰ることを希望した壮年期の 患者Aさんを通して、その思いを繋いだ病棟看護師、MSW、訪問看護師から実践報告がありました。 病棟看護師は、Aさんが家に帰るタイミングを逃さないよう、チームで早めに在宅看護に必要な医療処置 や家族指導を行い、退院後も急変時には受け入れ可能な体制を取っていたと話しました。MSWは終末期と は本人に知らせたくないとの御家族の思いを理解しつつ、Aさんの主体的な意思決定を大切にすることに苦 悩したそうです。そして「(悪い)情報を伝えることは、希望をなくすことではない」と学んだと話しまし た。また医療依存度が高いAさんを受け入れるステーションをMSWが探している中、訪問看護師は「今支 援をしなくては」「この看護から学ばせていただこう」と覚悟し、ケアを在宅へ引き継ぎ、看取ったそうで す。前川部長は「患者さんと向き合うのは不安。でも曖昧さの中に身を置く勇気を学んだ」と話しました。 参加者からは、粘り強く関わる姿や意思決定をゆっくり待つ姿に感動したことや、Aさんの思いだけでな く医療従事者達の思いも、次の支援者に繋がっていることが伝わって きて心を打った等の感想が寄せられました。また「思いをしっかりと 聞く」「課題を一緒に考えていく」「本人のそれまでの生活や大事に してきたことを理解する」等、実践に活かす気づきも寄せられました。 担当の安藤師長は、「看護の素晴らしさを再確認する機会になった ようだ」と話していました。 みんなで育とう 育てよう フィジカルアセスメント研修 PAOってご存じですか? 「命を守り」さらに「回復を促進する」、そして「生活を 支援」する看護実践につながるフィジカルアセスメント能力を強化することにより、自信 をもって看護ケアが提供できることを目的として、1年目から3年目までの系統的なフィジ カルアセスメント教育プログラム(Physical Assessment Okadai-model:PAO)を当院で開発し、 2009年から院内研修を行っています。また当院は小児も多いため、小児のフィジカルアセスメント研修 も行っています。現在、PAO研修終了者は職員の約50%と推定されます。 さらに、PAOの集合教育だけでは限界があるため、臨床現場でフィジカルアセスメントを根付かせ、 OJTによる教育を強化する目的で、「フィジカルアセスメントOJTナース」も育成してきました。この フィジカルアセスメントOJTナース認定者は98名となりました。 今年は新たな取り組みとして、2つをモデル部署に、フィジカルアセスメント研修を展開する予定です。 部署全体の看護職がフィジカルアセスメントを理解し、PNSの相乗効果も合わせ看護実践が育まれるので はないかと考えています。(担当:原田) ここに注目!言葉は正しく使用しよう! 認知症の患者さんを、「認知が入った」と 表現しているのを聞きました。これは患者さんの 人権を守った表現でしょうか? 他にも「酸素90 です」との表現も聞きます。 倫理的配慮のない表現や、省略し過ぎ誤解を招 く表現は危険です。フィジカルアセスメント研修 で名古屋大学山内教授は、他者に伝える媒体の1 つは「言葉」であり、正しい用語を用いるように と言われます。 言葉は独り歩きします。正しく使いましょうね。 祝! 認定審査 合格!! Newっす! 日本看護協会認定看護管理者・認定看護師審査の発表がありました。 今年は当院から5名が受験し、全員合格でした。おめでとうございます!! 認定看護管理者:内田陽子副看護部長、 手術看護認定看護師:佐藤真千子副看護師長、緩和ケア認定看護師:高橋恵美子看護師、 認知症看護認定看護師:三牧好子副看護師長・山本昌子看護師 皆様のご意見・ご感想をお寄せください 記事も募集しています! お問い合わせ:看護部 継続教育担当 原田延枝(PHS 8391)
© Copyright 2024 ExpyDoc