業界最高速のオールフラッシュストレージ Case Study [導入事例] Violin Memory ディスクストレージから Violinオールフラッシュストレージへの リプレイスで、システムを 大幅に小型化・シンプル化 導入 ポイント ◦小型で、故障率の低い オールフラッシュストレージへ変更 ◦管理がシンプルな保守の手間がかからない ストレージの導入 ◦重いバッチ処理を遅延なく実行できる ストレージの選定 導入 効果 ◦高密度実装のViolinオールフラッシュストレージ導入により、 システムサイズを従来の1/5まで小型化 ◦システムのシンプル化による保守業務の負担軽減 ◦重いバッチ処理の速度向上によるユーザーの不満解消 ◦システム拡張によるデータ増加にも機器増設作業なく対応できる スケーラビリティを実現 Customer Profile 大日本印刷株式会社ファインオプトロニクス事業部の情報化推進部第1グループは、同事業部が 製造する半導体用フォトマスクの生産管理シスムを管理・運用している。第1グループでは2015 年春にシステムを全面的に更新。メインストレージをディスクストレージからViolinオールフラッ シュストレージに変更した。埼玉県ふじみ野市にある上福岡工場で、第1グループ グループリーダ ーの川神 威氏と佃 知明氏のお二人に、変更の理由や移行の経緯などについて伺った。 生産管理システムのハードウェア を全面刷新し、ストレージに Violin Memoryを採用 インがViolinオールフラッシュストレージ 半導体用フォトマスクは写真のネガに当た キテクチャのオールフラッシュストレージの るもので、基板となるガラスの板に回路のパ 導入は、 システムを管理・運用する立場からす ターンが描かれている。半導体チップは、そ れば大きな冒険でもある。オールフラッシュ のネガをシリコンに転写して作られる。大日 ストレージの超高速I/O性能は魅力だが、シ 本印刷ファインオプトロニクス事業部では、 ステムにまったく新しい構造のアーキテクチ 顧客企業から依頼されたカスタムオーダーの ャを組み入れるリスクを考えてしまうからだ。 フォトマスクを製造している。 フォトマスクは、顧客企業から受け取った 回路の図面データをもとに大まかに描画、現 に変更。一方、バックアップ用としても使わ れているサブストレージには従来どおりディ スクストレージが使われている。新しいアー 大日本印刷株式会社 本社 〒162-0062 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 発足年月日 1876年10月9日 事業概要 1876年に創業した世界最大規模の総合印刷会社。 1950年以降、事業領域を、出版・商業印刷からパッケ ージ、 建材、ディスプレイ製品や電子デバイスへと拡 大。現在では、環境、エネルギー、ライフサイエンスな どの分野でも事業を展開している。 従業員数 39,451名(連結)/10,697名(単体) (2015年3月31日現在) 代表者 社長 北島 義俊 コーポレートサイト http://www.dnp.co.jp/ Violin Memoryに決定した ポイントはシンプル性と信頼性 像、エッチング、検査の4つの工程を経て完成 更新前のシステムを導入したのは5年ほど する。 同事業部情報化推進部第1グループでは、 前だった。導入当初は順調に稼働していたが、 回路の描画から検査、 出荷まで、 カスタムフォ 最近になってハードディスクの故障が多発す トマスク製造に関わる一連の工程を管理する るようになってきた。そこで検討したのがス 生産管理システムの運用保守を行っている。 トレージのリプレイスだった。 2015年春、その生産管理システムが全面 第1グループの佃 知明氏は「従来どおり 的に更新された。サーバーはそれまで物理サ のディスクストレージ、ハードディスクと ーバー中心だったが、今回の更新でデータ SSDのハイブリッド型ストレージ、そして ベースサーバーを除いてすべて仮想化され オールフラッシュストレージといろいろなス た。4台ある物理サーバーのうち1台はデー トレージを検討しました」 と言う。 タベースサーバーとして使われ、残る3台は 今回の生産管理システムの更新ポイントの VMware ESXiで仮想化し、Windowsサー ひとつに「システムのシンプル化」があった。 バーとLinuxサーバーなど約20台のゲスト 半導体業界は今、再編の真っ只中にある。当 OSが稼働している。 然、大日本印刷もその影響を受け、この数年、 従来システムのメインとサブの2組のスト 世界各国・日本各地にあった拠点・工場の統 レージも新しくした。それまでは2組ともデ 廃合を進めている。すると、 「閉鎖した拠点 ィスクストレージだったが、今回の更新でメ や工場の生産管理システムがここに入ってく 大日本印刷株式会社上福岡工場 ファインオプトロニクス事業部 ファインオプトロニクスグループ モノづくり21推進本部 情報化推進部 第1グループ グループリーダー 川神 威 氏 (かわかみ たける) ファインオプトロニクス事業部 ファインオプトロニクスグループ モノづくり21推進本部 情報化推進部 第1グループ 佃 知明 氏 (つくだ ともあき) 業界最高速のオールフラッシュストレージ Violin Memory Case Study [導入事例] 減ったことは間違いない。ユーザーにバッチ ■ 新システムの構成イメージ 生産管理システム Webサーバー、アプリケーションサーバー、ファイルサーバーなど データベース サーバー VM VM VM VM VM ……… VM VMware ESXi も、単純に高速なストレージを導入すること でバッチ処理を高速化するほうが、確実でリ ゲストOS約20台 今後更に統合予定 スクが無いということだ。そして、バックア ップの性能も上がったという。システム管理 者にとっては十分な導入効果があったようだ チ FCスイッチ 川神氏も佃氏も今はオールフラッシュスト 一次ストレージ レージ ジ オールフラッシュストレージ ーズ ズ Violin 6000シリーズ の中身を修正してもらって高速化を図るより 約10TB 約20TB データベース VMデータストア 重要データ 二次データ バックアップ データ 二次ストレージ ローエンド ディスクストレージ レージの恩恵を十分に感じているが、導入前 にまったく不安がなかったわけではない。 川神氏は「フラッシュメモリーは製品寿命 が短いと言われます。導入前は、それが不安 要素でした。われわれは導入システムの稼働 目標を5〜6年と想定していますが、Violin る。昔のシステムを引き取って動かさなけれ ラックと従来の1/5近くまでサイズを縮小で Memoryの導入を支援してくれたシステム ばならないこともありました。過去出荷した きた。 インテグレーターからアーキテクチャの説明 お客さんの製品に対し、製造条件の解析や再 度製品の出荷が必要になる場合があるため、 古いデータを捨ててしまうわけにはいかない んです」と、第1グループ グループリーダー シンプルなシステムは 運用管理もシンプルで トラブル時の対処も容易 を受け、その目標は達成できそうだと確信し ました」 と言い、佃氏は 「毎日装置全体にデー タを上書きしても10年は持つと言われて安 心しました」 と言う。 の川神 威氏は言う。 導入を検討した他のストレージの中には、 Violinオールフラッシュストレージの真価 「ハードディスクだとI/O性能を出すために 管理画面を見ると容易に操作できそうにない が分かるには、数年はかかるだろう。だが、 は多くの本数の搭載が必要です。そうすると ものも少なくなかった。 重いバッチ処理を伴う生産管理システムのス ディスクエンクロージャが多く必要になり、 「管理画面は常日頃触るわけではなく、トラ トレージとして、現時点ではベストソリュー 大容量のキャッシュメモリを搭載する必要も ブルが起きたときに操作する。画面を見て、 ションだと感じているようだ。 あるので、システムが大規模になります。前 パッと触れるようなGUIでないとだめです。 更新したシステムのサブストレージにはデ のシステムではハードディスクが120本ほど われわれの部署は人数が少ないので、トラブ ィスクストレージを使っている。オールフラ あったので、ストレージに1ラック丸々使っ ルが起きたときなど他のシステム担当の応援 ッシュストレージの導入に現時点で満足して ていました。サーバーも物理マシンだったの が必要になることがあります。ある程度、サ いるが、だからといってサブストレージをオ で、全体のシステムで1.5ラックほどになっ ーバーの知識があれば、一瞬で理解できる ールフラッシュ化することまでは考えていな ていました」 (佃氏) ぐらいのものがほしいと思っていました」と い。 何かトラブルが起きたときに迅速に原因を 川神氏は言う。今回検討した中で、Violin 「メインストレージの信頼性が高いことを担 解明し、トラブルを解消するには、システム Memoryの製品ならそれができそうに感じ 保にして、サブストレージは少し安価なもの は極力シンプルで小さいほうがいい。そこで、 たのだという。 を使っています。以前はメインもサブも高価 さまざまなストレージがある中、新しいメイ 一般的にフラッシュストレージというと、 なディスクストレージを使って同等のシステ ンストレージはオールフラッシュタイプに絞 まず思い浮かぶのがI/O性能の速さである。 ムを組んでいました。それが今回、メインスト り込まれ、構成や運用がシンプルで信頼性の だが、佃氏は 「性能は二の次」 と言った。では、 レージの信頼性が高いため、サブストレージ 高いViolinオールフラッシュストレージが 導入後に実際に使ってみてどうだったのか。 と差を付けることができたわけです」 (川神氏) 選ばれたのである。 「ユーザーから『速くなった』という声はあり サーバーには、まだゲストOSを増やす余 「他のストレージには機能が豊富なものもあ ません。しかし、苦情がなくなりました。以 裕がある。Violin Memoryのメインストレ りました。しかし、私たちが必要なのはシン 前はバッチ処理が重いため、バッチが動いて ージの現在の容量は10TBだが、ライセンス プルなストレージで、それが安定して動けば いる時間帯に『エラーで止まった』 『バッチ処 を追加購入すればハードウェアの増設なしで 十分です。複雑な機能は必要ありませんでし 理が遅い』というクレームがありました」 (川 倍の20TB まで利用することができる。シ た」 (佃氏) 神氏) ステムを管理・運営する川神氏、佃氏はユー メインストレージにVilion Memoryのオ 「バッチ処理の中には確実に速くなっている ザーからのクレームから解放され、将来の拡 ールフラッシュストレージに変更したことが ものも見受けられます」と言うように、スト 張にも柔軟に対応できるシステムを構築でき 功を奏し、更新された新しいシステムは1/3 レージ性能が速くなったからこそクレームが る。システムの管理・運用は当分安泰だ。 Violin Memory 株式会社 www.violin-memory.com/jp 〒100-6208 東京都千代田区丸の内 1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内 8 階 電話:03-6860-8239 Ⓒ2015 Violin Memory, Inc. All rights reserved. ここに記載する製品およびテクノロジーは、米国ならびに国際的な著作権法および知的財産権法の下で保護されています。 Violin Memory はViolin Memory, Inc.の米国またはその他の管轄区域における登録商標です。 201507
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