ほっかいどう学力向上推進事業 オール空知で 子どもたちの将来を考える教育フォーラム 〜空知の子どもたちのために、私たちができることを一緒に考えてみませんか?〜 空知の子どもたちの学力・体力の向上や望ましい生活習慣の 確立に向けた取組を推進する機運を高めることを目的として、 保護者、教育関係者をはじめ、地域住民の皆様にもお集まりい ただき、昨年度に引き続き、本フォーラムを開催しました。 本フォーラムでは、管内の子どもたちのよさと可能性を伸ば す実効性のある取組を進めていただけるよう、基調講演、事例 発表、バズセッションを行いました。 日 時:平成 27 年 10 月 10 日(土)13:30〜16:30 会 場:深川市経済センター 参加者:88 名(保護者、地域住民、市町教育委員会職員、教職員) 基調講演 「子どもたちのよさや可能性を 「子どものよさ や可能性を育むた めの大人の関わり 方」について、学 問的な見地と様々 な事例を織り交ぜ た説明 引き出し、高めるために」 講師 北翔大学学長補佐 山 谷 敬三郎 氏 ■子どものよさや可能性を育む大人の関わり方について 1)活動や努力を認めること 子どもの自己肯定感や自尊感情を育てましょう。そのためには、子ども に成就感や達成感を味わわせることが大切です。子どもにとって何ができ るかを大人が見極め、子どもの能力や努力による活動を認めましょう。結 果として、子どもは自分に自信がもてるようになります。 ? 昨年度と今年度の道内各 ○ 地のフォーラムの状況につ いては、 学力を考える会 検索 ( http://www.dokyoi.p ref.hokkaido.lg.jp /hk/g kg /gks/kangaerukai_H 27.htm ) を御覧ください。 2)応答性のある環境にすること 子どもの知的好奇心や探究心を育てましょう。そのためには、子どもが本来もっている知的好奇心を生 かす関わりが大切です。子どもの様々な問いかけに、大人として誠実に応えましょう。結果として、子ど もの興味・関心が高まり、主体的に学習する態度や継続して学習に臨む姿勢を身に付けるようになりま す。 3)夢や希望を個性に結び付けること 子どもに目的意識や将来の夢をもたせましょう。そのためには、子どもの夢や希望と、具体的な職業を 結び付ける働きかけが大切です。子どものよさをその職業の専門性に結び付けて応援しましょう。結果と して、子どもは不安や困難な状況に立ち向かって努力する姿勢を身に付けるようになります。 4)言葉遣いを大切にすること 子どもの表現力や思考力を育てましょう。そのためには、短い言葉よりも、少しでも長い言葉でコミュ ニケーションを図ることが大切です。命令口調ではなく、子どもの身になって語りかけや感情の受け止め を行いましょう。結果として、子どもに物事を理性的に判断する能力の基礎を養うことにつながります。 5)思いや気持ちを汲み取ること 子どもに思いやりの「こころ」を育てましょう。そのためには、仲間や他人か ら認められるという体験を味わわせることが大切です。子どもに、「自分の気持 ちが理解されてうれしい」という体験を提供しましょう。結果として、子どもは 社会的共感性や奉仕の精神などの基本的な姿勢を身に付けるようになります。 北海道教育庁空知教育局 事例発表 「体力向上の取組」 妹背牛町立妹背牛中学校長 子どもたちの将 来のために、学 力・体力の向上や 生活習慣の確立に 向けた地域の取 組、小・中学校に おける実践の発表 ? 沼田町の家庭地域部会の ○ 林 明夫 様 ■地域と連携し、授業・行事を生かした体力向上 本校の生徒の大多数が、部活動などで運動を継続的に行っており、数々の実績を残している。 地域と連携した柔道やカーリングの授業、体育大会におけるクラス対抗種目、生徒会主催による 昼休みに実施する球技大会などの取組は、年間を通して運動に親しみながら、流す汗とプレーか ら生まれる心の交流により、心と体を鍛えることにつながっている。 「学校の教育活動を支える家庭地域部会の取組」 活動の詳細については、 沼田町 沼田町立沼田小学校 PTA 会長 松尾 敦史 様 沼田町立沼田中学校 PTA 会長 矢内 真也 様 沼田町教育委員会教育総合アドバイザー 長野 時敏 様 家庭地域部会 検索 を御覧ください。 ■2年前、「沼っ子の課題の共有」からスタート 当時、全教科で全道平均を下回る学力や遅寝・遅起き・朝ご飯抜きの傾向、将来に夢や希望を もつ子どもの少なさなどが課題として指摘され、沼田町一貫・連携教育推進協議会が町PTA役 員と危機感を共有し、「家庭地域部会」を発足させた。紙(資料作成)と人づてによる周知、生 活リズムチェックシートの継続的な取組等により、生活習慣の改善とともに、学力の向上も図ら れている。 ? イルムの里通学合宿の活 ○ 動の詳細については、 イルムの里通学合宿 「生活習慣の確立に向けた取組」 検索 ? 通学合宿については、 ○ 通学合宿 北海道 イルムの里づくり通学合宿実行委員会委員長 渡邊 深 川 市 立 音 江 小 学 校 教 頭 荒谷 「自学」「自活」「交流」をキーワードに、子どもたちが、地元の方々の協力を得て、地域につ いて学び、自分の生活を見直し、地域の方と交流する活動を実施している。参加した子どもたち は、1週間で様々なことに挑戦し、関係する周囲の方々への感謝の気持ちをもつようになるとと もに、「自分のことは自分で」という姿勢が身に付いている。 を御覧ください。 参加者全員が小 グループ(6名) に分かれ、基調講 演や事例発表の内 容を参考に、「今、 学校・家庭・地域 社会ができるこ と」についての話 合い 様 様 ■地域の力を活用したプログラムの工夫 検索 バズセッション 志伸 卓朗 〔各グループの主な意見〕 1 「連携」について ・地域が一体となって子どもの健やかな成長を支援することが大切ではないか。 ・小学校と中学校で合同のPTA組織をつくって活動してはどうか。 2 「それぞれが果たす役割」について ・大人として子どもの声に耳を傾け、しっかりとコミュニケーションをとっていきたい。 ・大人の役目として、ゲームをする時間などのルールをつくり、守らせていきたい。 3 「これから」について ・子どもが、自分にとって何が大切なのかに気付 く「きっかけ」を大人がつくり、子どもの主体 性を伸ばしていきたい。 ・子どもに挑戦することの大切さを伝えるため、 一人の親として、さらにはPTA役員としての 自覚をもち、子どもに手本を示したい。 参加者の声 ・基調講義を聞いて、子どもとの関わり方を振り返り、考えさせられることが多々あった。子どもの成長ため に、大人が子どもと楽しく一緒に行動し、考え、悩むことができたら、共に成長していけると思う。 ・多くの事例をうかがい、一人一人の信念が、子どもを変えていくと実感した。不十分な状況を嘆くよりも、身 の回りの環境を整え、子どものために前向きに関わっていきたい。 ・バズセッションでは、他校のPTAの方ともお話しすることができ、大変参考になった。地域にある学校の教 員として、保護者の方の思いを聞く機会を積極的につくっていきたい。
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