浄土真宗と平和テーマに龍谷教学会議

仏教は自衛戦争、聖戦論をどう考える
第 回龍谷教学会議・シンポで熱論
小原教授が「聖書は し、宗教者というのは
一切の暴力を否定して それくらい絶対平和主
いる。しかし後のキリ 義の立場に立つべき」
スト教では必要悪とし と主張した。
戦後 年の節目を迎 ていることを踏まえ、 と、見過ごさないだろ 言わず、殺人の果報に
え、平和について問い 「仏教は自衛戦争や聖 う』と肯定しており、 より『必ず地獄に落ち
大宮学舎で開かれた。 平和への関心が高まっ と見過ごすのかという 人を決して正しいとは
と平和」をテーマに京
安全保障関連法案が 人〟が殺されようとし 奪ってしまうことが出
都市下京区の龍谷大学 国会で議論されるなど ているのに、戦争反対 ている。しかしその殺
『目の前で〝愛する隣 助けるために人の命を
回大会 藤昭文司教がそれぞれ ・アウグスティヌスは、 苦しめられている人を
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が 先 ご ろ 、「 浄 土 真 宗 提言した。
学寮頭)の第
議(会長=徳永一道勧 学の小原克博教授、内 父』といわれる神学者 には菩薩が、虐げられ、
宗門の研究者が意見 応用可能性・実践可能 て正戦を認めていくよ
それを受け内藤司教
交換を行う龍谷教学会 性を探求する同志社大 う に な る 。『 正 戦 論 の は 、「 大 乗 仏 教 の 仏 典
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「良心」を考察しその えはない」と答えた。 は逸脱している。しか ない」と説明した。
に 現 代 世 界 に お け る ても戦争を肯定する教 と言うのは、常識から すればそれは仏教では
キリスト教神学を基礎 自衛戦争であったとし 頬を差し出しなさい』 が、殺人や戦争を肯定
学院の小林正弥教授、 を認めない。仏典には、 の頬をぶたれたら左の ア』ということである
ほお
を研究する千葉大学大 「仏教の教えは『聖戦』 来 、 聖 書 の 立 場 。『 右 がオウム真理教の『ポ
学者として「公共性」 問題提起。内藤司教は た 、「 キ リ ス ト 教 は 本 を肯定し、悪用したの
ポジウムには、政治哲 るのか」と小林教授が この論理」と解説。ま いる。この菩薩の殺人
直そうと開かれたシン 戦論をどのように考え 現在のアメリカなどは る』と説き、否定して
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