第1学年 英語科学習指導案 本校の研究主題 「仲間と共に伸び伸びと主体的に学習に取り組む生徒の育成~言語活動を充実させる学習形態の工夫 を通して~」 英語科の努力点 「コミュニケーション活動を通して自己表現能力の基礎・基本の定着を図る。」 1 単元名 Program7「Dilo the Dolphin」(Sunshine English Course 2 開隆堂出版) 2 単元について (1) 単元観 本単元では,由紀がイギリスから日本に持ち帰った子供向けの本をクラスの皆に見せ,その内容を紹 介するものである。生徒に馴染みのない人物を扱うため,疑問詞 who や when を用いて登場人物につい て尋ねたり,人称代名詞目的格を用いてそれぞれの人物について自分の気持ちを表現したりすることが できるような場面を設定し,簡単な英文で構わないので生徒に英語で発表する機会を与えることで,疑 問詞 who や when,人称代名詞目的格を学習するのに適切な題材である。 「話すこと」の言語活動では, 「(イ)自分の考えや気持ち,事実などを聞き手に正しく伝えること」 の自分が知りたい情報,または自分が得た情報を疑問詞や人称代名詞目的格を用いて尋ねたり,説明し たりする力を身につけさせたい。特に疑問詞 who や when は日常会話の表現で多々使われる表現であり, 正しく理解できる力を身につけさせたい。「書くこと」の言語活動では, 「(オ)自分の考えや気持ちな どが読み手に正しく伝わるように,文と文のつながりなどに注意して文章を書くこと」の英語の文の順 序や,主格や所有格,目的格の違いをはっきり理解させ,正確に伝える力を身につけさせたい。特に, 所有格と目的格においては,今後の学習においても,その違いを正しく理解することは非常に重要であ り,丁寧に指導していく。 「聞くこと」の言語活動では, 「(ウ)質問や依頼などを聞いて適切に応じる こと」の相手からの質問の意図を正しく理解し,その質問に適切な文法を用いて応じることができる力 を身につけさせたい。 「読むこと」の言語活動では, 「 (ウ)物語のあらすじや説明文の大切な部分など を正確に読み取ること」の書き手の伝えたい事柄を正確に読み取り,全体の大まかな流れをつかみ,話 の中心はどこか,大切な部分をとらえて的確に読み取る力を身につけさせたいと考える。 文法の理解が高まったら,本文法を中心とした表現ができるよう,コミュニケーション活動を多々 取り入れ,クラス中に英語が飛び交うことができる授業展開を行っていきたい。そのために,様々な場 面設定の工夫を凝らすと共に,新出文法の含まれた英文を聞かせたり,表現練習を多く行っていく。 1 (2) 生徒の実態 明るく素直な生徒が多く,元気のいいクラスであるが,授業中の発言はあまり多くない。しかし,話 を聞くときや活動に取り組むときは意欲的で,自律的に学習を進められるクラスである。学習面では, 定期テストの学級平均点は他クラスと比べてやや高いが,常に努力を続ける生徒と,あまり意欲的に学 習に取り組むことのできない生徒と,差が開いてきている傾向にある。以下はレディネステストの結果 である。 (学級生徒30名,回答者29名) ①あなたの英語の力で得意なものはどれですか。 (複数回答可) 聞くこと 10名 話すこと 4名 読むこと 16名 書くこと 5名 ②あなたが身につけたい英語の力はどれですか。 (複数回答可) 聞くこと 12名 話すこと 14名 読むこと 9名 書くこと 22名 ③次の質問に対する答え方として正しいのはどちらか,A,B から選びなさい。 < >は正答率 (1)Is this coffee? A:I like it. B:Yes, it is. <96%> (2)Do you study English every night? A:Yes, I do. B:No, I’m not. <82%> B:Yes, it is. <93%> (3)What is that? A:It’s a horse. (4)What do you do every Saturday? A:No, I don’t. B:I play baseball. <93%> B:It’s on the desk. <93%> (5)Where is your bag? A:Yes, it is. ④( )の中に入る正しい語を選びなさい。 < >は正答率 (1)This is( )pen. A: I B: my (2)That is( )sister. A: your B: you (3)They are( A: His (5) ( A: You <100%> )friends. A: our (4) ( <100%> B: we <65%> B: He <100%> )is John. )are a movie star. B: Your <96%> 2 上記の結果を見ると,8割以上の生徒が基本的な be 動詞,一般動詞,疑問詞から始まる疑問文に答 えられている。ただし,be 動詞と一般動詞の疑問文の答え方において,少し混同がみられる生徒がいる。 be 動詞と一般動詞の活用の違いを理解できていれば,英語の学習を嫌いに感じたり,苦手に思ったりす る生徒は減ってくると考えられる。疑問詞 what と where についても定着していない生徒に対し,新し く who,when が入るため,混同しないようにしていきたい。それぞれの使い方がわかれば,自ら積極的 に相手とコミュニケーションを図ってみたり,発言も自信を持って行うことができると考えられる。定 着を図るために,繰り返し復習の時間を授業の初めに会話形式で設けたり,書かせる活動を取り入れた りすることで,英語に対する苦手意識を変えたい。 人称代名詞の主格,所有格の理解度においては,非常に高い数値を示している。ただし,1 人称,2 人称,3 人称単数の主格,所有格の理解度は高いが,3 人称複数の所有格においてはまだ定着があまり 図れていない。本単元の新出文法事項として人称代名詞目的格が入ってくるので,混同しないように細 かな指導を行っていきたい。 (3)指導観 本単元の文法を指導する上での手立てとして,英語を苦手としている生徒に焦点をあてて新出文法を 指導していきたい。特に,人称代名詞目的格では,所有格との混同してしまう生徒がいるかもしれない ので,目的格の用法,基本的概念を生徒が理解した上で,所有格と目的格の混合した練習問題などに取 り組ませ,更なる定着を図る。 疑問詞 who,when は慣用表現として何度も全体で,そして個人での口頭練習を行い,定着を図ってい きたい。全体練習から個人練習へ,個人練習から全体練習へと繰り返し行う際,個人練習では特に苦手 意識のある生徒の定着度を確認しながら取り組ませる。その後また全体練習で全体の理解度を確かめる。 口頭練習では,日常生活の様々な場面を設定し,多様な表現を用いて,生徒の表現力を高めていきたい。 また,表現が身についてきたら,実際に生徒同士や ALT などにインタビュー形式で質問を行い,言語活 動の楽しさを味わわせるとともに,そのインタビューから得た情報を,また新たに情報として発信して いく力を身につけさせる。また,既習の what や where,how の復習も取り入れながら,疑問詞の用法を 正しく理解させ,今後のコミュニケーション活動の幅を広げていく。疑問詞での質問に対する答え方も 反復練習を行わせ,その違いを正しく理解し,自信を持って答えられる生徒の育成を目指していきたい。 (4)研究主題との関連 本校の研究主題に掲げられている「仲間と共に」 「主体的に学習に取り組む生徒」の育成を目指し, 英語科ではグループワークや会話練習,スピーチの原稿作りや発表などを多く行っている。グループワ ークではわからない所をお互いに聞きあい,会話練習ではただ行わせるのではなく,コミュニケーショ ンにおいて大切なアイコンタクトや声の大きさなど,細かな所も指導している。また,言語使用場面を 設定し,その内容にあった表現例を表現技能として教え,activity の一つとして扱っている。 スピーチ活動では,自分が最も伝えたい内容を整理し,原稿作りに取り組ませ,また自分の思いが伝 わるように「言語の働き」を取り入れ,学習内容に応じてスピーチを行わせる。発表においても,資料 を用意させたり,発表方法に工夫をさせ,絵を用いたり,実際に物を持ってこさせたりなど,効果的に 相手に伝える方法を学ばせたい。 3 3 単元の目標と評価規準 (1) 目標 ア 疑問詞 who, when を用いて積極的に会話をしようとする。 (コ) イ 相手に質問されたことに対して,自分の考えや伝えたい事柄を表現する。 (表) ウ 疑問詞や人称代名詞目的格を含んだ本文を読んだり聞いたりして,内容を正しく理解する。 (理) エ 人称代名詞目的格の him, her の基本的な用法を理解する。 (知・理) (2) 評価規準 ア コミュニケーションへ イ 外国語表現の能力 ウ 外国語理解の能力 の関心・意欲・態度 エ 言語や文化につ いての知識・理解 ①間違えを恐れず,自分の ①疑問詞,人称代名詞 ①本文の内容を語句や ①疑問詞の用法,人称 考えなどを話している。 の表現を用いて,適 表現,文法事項の知識 代名詞目的格の意 切な応答ができる。 を活用して正しく読 味や文構造を正し み取ることができる。 く理解している。 <話すこと(取組)> ②グループワークなどで積 <話すこと(正確)> 極的に自分の考えなどを ②語句や表現,文法事 話している。 <話すこと(取組)> <読むこと(正確)> <聞くこと・話すこ 項などの知識を活用 ②イルカと人との関わ して,正しく書くこ りの内容を正しく聞 とができる。 き取ることができる。 ②イルカとスコット <書くこと(正確)> <聞くこと(正確)> と・読むこと・書く こと(知識)> ランドとの関わり について理解して いる。 <聞くこと・話すこ と・読むこと・書く こと(文化)> 4 指導計画(本時1/7時間)と評価計画 学習課程 時配 主な学習内容 見出す 第1時 ・本課で身につける技能や内容を知 (本時) 評価規準(評価方法) る。 ・疑問詞 who の用法の意味や文構造を理解 ・疑問詞 who の用法の基本的な文構 造の理解と口頭練習。 している。 <知・理>(観察) ・場面を設定した疑問詞 who の応答 ・疑問詞 who を用いて適切な応答ができる。 練習。 <表・コ>(活動の記録) 4 見出す 第2時 ・疑問詞 who の用法の復習。 ・人称代名詞目的格の用法の基本的 な文構造の理解と練習。 ・人称代名詞目的格の意味や文構造を正し く理解している。 <知・理>(ワークシート) ・場面を設定した人称代名詞目的格 の応答練習。 ・人称代名詞目的格を用いて適切な応答が できる。 <表>(活動の記録) 見出す 第3時 ・疑問詞 when の用法の基本的な文 構造の理解と練習。 ・疑問詞 when の用法の意味や文構造を理解 している。 ・場面を設定した疑問詞 when の応 答練習。 <知・理>(ワークシート) ・疑問詞 when を用いて適切な応答ができ る。 <表>(活動の記録) 慣れる 第4時 ・教科書本文の内容理解と,スコッ トランドとイルカの関わりについ ・教科書の内容を正しく読み取ることがで きる。 て理解を深める。 <理>(ワークシート) ・スコットランドとイルカの関わりについ て理解している。 <知・理>(観察,ワークシート,ノート) 深める 第5時 ・教科書本文を参考に,白井市の観 光スポットや特徴について意見を ・スコットランドの観光スポットや特徴に ついて正しく内容を聞き取れる。 述べ合う。 <理>(観察) ・グループで白井市の観光スポット や特徴について,話し合う。 ・地元の観光スポットや特徴について,グ ループで自分の考えを言える。 <コ>(観察) ・グループで白井市の観光スポット や特徴について,英作文する。 ・地元の観光スポットや特徴について英語 で作文できる。 <表>(ワークシート) 深める 第6時 ・グループで白井市の観光スポット や特徴について発表する。 ・間違うことを恐れず,自分の考えを話し ている。 <コ>(活動の記録) まとめあ 第7時 ・単元の学習のまとめ ・新出文法の意味や文法事項を正しく理解 げる している。 <知・理>(小テスト) 5 5 本時の指導 (1) 目標 ア 疑問詞 who の用法の意味や文構造を正しく理解できる。 イ 疑問詞 who の用法の文を用いて,相手に尋ねたり,答えたりできる。 <知・理> <表> (2) 展開 時配 5 学習内容と学習活動 ●挨拶 ○指導・支援 ◎評価 資料 ○英語であいさつすることにより,英語 ・あいさつ,天気,日付を含めた会話。 学習の雰囲気作りをする。 ・日付,曜日,天気を黒板に書かせる。 ○英語の質問を聞き,正しく答えられる ように支援する。 5 ・チャンツで復習を行う。 ○自信を持って歌えるよう発音を確認 したり,支援する。 チ ャ ン ツ プ リ ント どんな人なのか,友だちにたずねよう。 10 ●導入 絵,写真 ・有名人や学年の先生方の写真を見せ, ○興味を持って聞けるように働きかけ 生徒に誰か尋ね,答えさせる。 10 ●練習 る。 ○疑問詞 who の用法の文構造を正しく理 ・絵を用いて,疑問詞 who の文を口頭 で練習する。 絵 解し,運用できるよう一人ひとりの発 音を確認する。 EX) Who is he? ◎疑問詞 who の用法の意味や文構造を正 Who are they? しく理解している。<知・理>(観察) ・全体→個人→全体で練習する。 10 ●学習事項のまとめ ○机間指導をする。書けていない生徒に ・本時で習った疑問詞 who の用法をノ ートにまとめる。 10 はヒントを与えながら,文を完成でき るように支援する。 ●言語活動 ○机間指導をする。言えていない生徒に ・カードを使って,疑問詞 who の用法 を用いた文を使って友だちに質問 はヒントを与えながら,疑問詞 who を 用いて表現できるよう支援する。 し,得た情報をワークシートに書く。 ◎疑問詞 who の用法を用いて,カードに 書かれた情報を聞き出したり,答えた EX) Who is he? He is Bob. りできる。<表>(ワークシート) He is a soccer player. ・まとめ,自己評価 6 ワ ー ク シート (3)板書計画 Friday, December seventh (sunny) Program7-1 Who is he? 疑問詞 who 誰~ (彼は誰ですか。) Today’s Goal どんな人なのか He is Mr. Iidaka. (彼は飯髙先生です。) 友だちにたずねよう。 7 疑問詞+動詞+主語~?
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