2015年7月31日レポート

市場レポート(2015/7/27-2015/7/31)
1) 外国為替レート
今週は、
為替は大きなレンジでの
“行って来い”でした。
週初は、
上海株が大きく値を下げ
(一時 3612.06)
リスクオフの動きで、ドル円は 123.01 まで下落。その後、米国 FRB が 9 月に利上げするとの思惑から、
一転ドル買いの動きとなり 124.58 まで上昇。結局は、先週末と同様のレベルで引けました。株価も一
時中国株につられ売られるも、結局、日経平均は先週終値と同様の 20,585.24 で引けました。
2)東京クローズのドル円スポット、及びフォワード為替(Fwd FX)
ドル円フォワード為替は、日米の金利差を反映させた理論為替レート。(為替の予約レート)
3)フラット為替 vs シンセティック・フォワード理論為替レート比較(毎月ロール)
フラット為替は、満期まで定期的に同一レートで為替予約を行う取引。これは、2)の Fwd FX が行使
期間の長さに応じて予約レートが円高になるのに対し、期間中すべて一定の予約レートで行う為替取引。
シンセティック・フォワードは、為替オプションを組み合わせ、通常の為替取引と異なるペイオフを作
り出す取引。典型的な例では、輸入会社が、満期まで同一行使価格で$call/¥put オプションを 1 単位買
い、$put/¥call オプションを 2 単位売る取引がある。フラット為替に比べ、1単位$put オプションを追
加売却することで、為替が円高に変動した場合より大きな損失が発生するが、そのリスク分(=追加売
却したオプションのプレミアム分)通常のフラット為替による予約レートより円高に行使価格を設定で
きる。しかし、問題として、ではその行使価格がいくらなら適正かわかりづらいところにある。
そこで、その指針として、5 年と 10 年の満期で、①フラット為替と②シンセティック・フォワード
($call/¥put 1 単位買い+$put/¥call 2 単位売り)を行った場合の理論為替レートを比較した。理論上、
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プットオプションを1単位追加売却することで、5 年では 5.04 円、10 年では 7.73 円、フラット為替よ
り円高の予約レートを設定できることがわかる。
4)円スワップ金利 東京終値(2015/7/31 15 時)
5)個人向け変動 10 年国債の期待利率
今年に入り、各クーポン設定時の 10 年国債利率を基準に利率が計算される個人向け変動金利国債が人気
を隠している。そこで、2015/7/31 時点における、直近に発行された変動国債の期待利率と国債金利構造
(イールドカーブ)から算出される 6 か月フォワード国債金利を比較した。
上記は、評価時点において、全期間を通じ変動国債の方が高いクーポン収益を期待できることを示して
いる。
注)上記債券の発行日(2015/7/15)時点の期待利率は Articles を参照
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