こどもしんぶん

こどもしんぶん
知っておこう!こどもの病気
2015 年 8 月発行 第 45 号
吉祥院こども診療所発行
低身長のはなし
いつかは追いつくと思っていたけど、いつまでたっても一番前。
うちの子大きくなるかしら?”
幼稚園や学校行事の度に、同級生と
低身長の基準①
見比べて「うちの子小さいなぁ」と
身長が同性同年齢の子ど
★
もと比べて「-2SD
以下」
気にされているお母さん
いませんか?
注) の場合
「背が低いのはしょうがない」とあ
きらめるしかなかったのは昔の話。
低身長の基準②
1年間の身長の増加が、同性
同年齢の子どもの平均値の
80 %以下(小学校低学年で
は約 4cm 以下)で、これ
が 2 年以上続く場合
今は、ある程度原因を調べることが
できて、原因によっては適切な治療
を行って、こどもの背を伸ばすこと
ができる時代になりました。
低身長による不利益は見た目の問題
はもちろん、職業選択にも大きく関
わってくる問題です。
上の 2 つの項目の両方、あるいはどちらかに
当てはまる場合には、低身長(成長障害)の
可能性がありますので、小児科に相談してく
ださい。悩んで待っていても背は伸びません。
裏面に続く
注)SD(標準偏差)とは統計学で使われる言
葉で、この場合は、子どもの身長のバラツキ
の程度を表わしています。
成長曲線は母子手帳にありますので、これま
での成長の記録をつけてみましょう

病気とは考えにくいもの
(体質性、家族性、未熟児で生まれてそ
の後も伸びが遅いなど)

子どもの成長を調節するホルモンの異
常(成長ホルモンの不足、甲状腺ホルモ
ンの不足など)
染色体の異常(ターナー症候群など)
骨や軟骨の異常(軟骨異栄養症など)
主要臓器の病気(心臓.腎臓.肝臓.消化管
など)
心理社会的な要因(愛情遮断症候群など)
栄養状態が悪い





骨の成長には心身のいろいろな
要素が関わっています。
ご相談ください!
みんなで楽しむ七夕会や小学生高学年対象(自由研究対策!)の健康教室、お母さん達対象の食育教室まで幅広く取り組み
ました。この夏、こども診にはたくさんの笑顔があふれました。