健全化判断比率及び資金不足比率の公表(H27)【PDF】

西之表市の健全化判断比率・資金不足比率について
「地方公共団体の財政健全化に関する法律」により、市の財政状況を判断するために設けられた健全化判
断比率及び公営企業の資金不足比率の算定及び公表が義務付けられました。これにより平成 26 年度決算
に基づく西之表市の健全化判断比率及び資金不足比率をお知らせします。
平成26年度決算に基づく健全化判断比率等の状況
1 健全化判断比率
□西之表市の 4 つの指標は、すべて健全化基準を下回っています。
区
分
健全化判断比率
早期健全化基準
平成 26 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 25 年度
財政再
地方債
生基準
許可基準
10.00%
実質赤字比率
-
-
14.69%
14.62%
20.00%
連結実質赤字比率
-
-
19.69%
19.62%
40.00%
実質公債費比率
8.9%
10.8%
25.0%
25.0%
35.0%
将来負担比率
70.3%
80.4%
350.0%
350.0%
18.0%
※実質赤字、連結実質赤字がなく実質赤字比率、連結実質赤字比率が算定されないため「-」で表示
※実質公債費比率は、平成20年度までは地方債許可移行基準 18%を超えており、地方債許可団体とな
っていたため、公債費適正化計画を策定して行財政改革など財政の健全化を図った結果、平成21年
度は 17.6%と 18.0%を下回り、ようやく地方債発行に許可を要しない協議団体に移行しました。
【早期健全化基準】
地方公共団体が、財政収支が不均衡な状況その他の財政状況が悪化した状況において、自主的かつ計画的にその
財政の健全化を図るべき基準として、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率及び将来負担比率のそれぞ
れについて定められた数値です。
【財政再生基準】
地方公共団体が、財政収支の著しい不均衡その他の財政状況の著しい悪化により自主的な財政の健全化を図ること
が困難な状況において、計画的にその財政の健全化を図るべき基準として、実質赤字比率、連結実質赤字比率及び実
質公債費比率のそれぞれについて、早期健全化基準を超えるものとして定められた数値です。
2 公営企業における資金不足比率
□西之表市の公営企業会計は下記のとおり資金不足はありません。
会計名
資金不足比率
H26
H25
水道事業
-
-
簡易水道特別会計
-
-
地方卸売市場特別会計
-
-
経営健全化基準
20%
(参考) 企業債許可制移行基準
10%
※資金不足がなく資金不足比率が算定されないため「-」で表示
※経営健全化基準は健全化判断比率での早期健全化基準にあたるもので20%を超えると経営健全化
計画の策定が義務付けられます。
【経営健全化基準】
地方公共団体が、自主的かつ計画的に公営企業の経営の健全化を図るべき基準として、資金不足比率について定め
られた数値です。
地方公共団体の財政の健全化に関する法律の概要
平成19年6月に公布された「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」により、地方公共団体は平成19年度
決算から健全化判断比率と資金不足比率を算定し、監査委員の審査に付した上で議会に報告し、市民へ公表する
ことが義務付けられました。
1.健全化判断比率の内容
健全化法においては、地方公共団体の財政状況を客観的に表し、財政の早期健全化や再生の必要性を判断
するためのものとして、以下の4つの財政指標を「健全化判断比率」として定めています。
① 実質赤字比率
一般会計等(普通会計)を対象としており、実質赤字額が標準財政規模に対する比率です。赤字が生じた場合
は、早期解消を図る必要があります。
一般会計等の実質収支額
-205,358
───────────── = ────── = -3.72% (※負の数値の場合黒字)
標準財政規模
5,509,673
【内容】歳入総額(10,411,476
千円)から歳出総額(10,142,921 千円)を差し引
いた歳入歳出差引額(268,555 千円)に対して、
翌年度へ繰り越すべき財源
(63,197
千円(継続費の逓次繰越額 14,968 千円と明許繰越費 48,229 千円))を差し引い
た実質収支額が 205,358 千円となります。標準財政規模が 5,509,673 千円ですの
で、算定式にあてはめた結果、-3.72%となり実質赤字比率は発生しない「-」
ということになります
【一般会計等の実質赤字額】
一般会計及び特別会計のうち普通会計に相当する会計における実質赤字額
実質赤字の額=繰上充用額+(支払繰り延べ額+事業繰越額)
【実質収支額】
その年度の収入と支出の実質的な差額をみるもので、歳入歳出差引額(形式収支)から翌年度繰り越すべき継続費逓次繰越額や繰越明
許費繰越額等の財源を控除した額をいいます。
【標準財政規模】
地方公共団体の標準的な状態で通常収入されるであろう経常的一般財源の規模を示すものです。(標準税収入額等+普通交付税額+
臨時財政対策債発行可能額)
【標準税収入額等】
地方公共団体の税収入確保の適正化のための指標で、地方税及び地方譲与税の収入見込額の理論値です。
【臨時財政対策債発行可能額】
地方債(借入金)の一種です。国の地方交付税特別会計の財源が不足し、地方交付税として交付するべき財源が不足した場合に、地方
交付税の交付額を減らして、その穴埋めとして、該当する地方公共団体自らが地方債を発行させる制度です。なお、後年度普通交付税
の基準財政需要額に算入されます。
② 連結実質赤字比率
全会計を対象とした実質赤字額又は資金の不足額の標準財政規模に対する比率です。よって、一部の会計で
赤字は発生していれば、市全体の財政は良いとはいえません。
連結実質赤字額(一般会計等の実質収支額+
公営企業及び特別会計の資金不足額
又は資金剰余額)
-497,065
───────────── = ────── = - 9.02% (※負の数値の場合黒字)
標準財政規模
5,509,673
【内容】一般会計等の実質収支額 205,358 千円、公営企業の資金不足額又は資金剰余額(水道
事業、簡易水道特会、地方卸売市場特会)221,887 千円、公営企業に属さない特別会計の資金
不足額又は資金剰余額(国保特会、介護特会、後期特会、交通災害特会)69,820 千円であり、
合計 497,065 千円となります。標準財政規模が 5,509,673 千円ですので、算定式にあては
めた結果、-9.02%となり実質赤字比率は発生しない「-」ということになります。
③ 実質公債費比率(3 か年平均)
一般会計等(普通会計)が負担する元利償還金及び準元利償還金の標準財政規模を基本とした額に対する比
率です。
(地方債の元利償還金+準元利償還金)-
(特定財源+元利償還金・準元利償還金に係る基準財政需要額算入額)
372,264
(H26)
────────────────────────────── = ───── = 7.88422%
標準財政規模-(元利償還金・準元利償還金に係る基準財政需要額算入額)
4,721,635
(H24:10.08984+H25:8.77445+H26:7.88422) ÷ 3 = 8.9%
【内容】
地方債元利償還金(一般会計等に係る公債費:繰上償還額等除く)1,098,125 千円、準元利
償還金 139,632 千円、特定財源(公営住宅使用料及び都市計画税)77,455 千円、元利償還金・
準元利償還金に係る基準財政需要額算入額 788,038 千円となりました。標準財政規模が
5,509,673 千円ですので、算定式にあてはめた結果、平成 26 年度(単年度)は 7.88422%
となりました。
なお、実質公債費比率は通常 3 か年平均(平成 24 年度~平成 26 年度)で表すことか
ら、8.9%となります。
【準元償還金】
公営企業など他の会計の公債費に対して一般会計から繰り出す経費や一部事務組合の公債費に対する負担金などを指します。
④ 将来負担比率
地方公社や損失補償を行なっている出資法人等に係るものも含め、一般会計等(普通会計)が将来負担すべき実
質的な負債の標準財政規模に対する比率です。「将来負担」とは、一般会計の地方債残高のほか、契約等で将来の
支払いを約束されているもの(債務負担行為)のうち公債費に準じるものや公営企業など他の会計の地方債残高の
うち一般会計が負担するもの、一部事務組合の地方債残高のうち市の負担分、さらには、職員の退職手当支給予定
額、第3セクター等への損失補償などをいいます。地方公共団体の一般会計等の借入金(地方債)や将来支払って
いく可能性のある負担等の現時点での残高を指標化し、将来財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標ともいえ
ます。
将来負担額-(充当可能基金額+特定財源見込額
+地方債現在高に係る基準財政需要額算入額)
3,320,374
─────────────────────────────── = ───── = 70.3%
標準財政規模-(元利償還金・準元利償還金に係る基準財政需要額算入額)
4,721,635
【内容】
将来負担額(14,134,121 千円)
、充当可能基金額(2,246,000 千円)
、特定財源見込額(576,574
千円)
、地方債現在高に係る基準財政需要額算入額(7,991,173 千円)
、元利償還金・準元利償
還金に係る基準財政需要額算入額(788,038 千円)となりました。標準財政規模が 5,509,673
千円ですので、算定式にあてはめた結果、将来負担比率は 70.3%となりました。
【将来負担額】
「地方債現在高、債務負担行為に基づく支出予定額、特別会計に係る一般会計からの地方債償還に充てるための繰入れ、一部事務組合
が起こした地方債償還に係る負担見込額、退職手当予定額、設立法人の負債の額に係る負担見込額」をいいます。
2.財政の早期健全化と財政の再生
地方公共団体は、健全化判断比率のいずれかが早期健全化基準以上である場合には、当該健全化判断比率
を公表した年度の末日までに、「財政健全化計画」を定めなければなりません。
また、再生判断比率(健全化判断比率のうちの将来負担比率を除いた3つの指標)のいずれかが財政再生基
準以上である場合には、当該再生判断比率を公表した年度の末日までに、「財政再生計画」を定めなければなり
ません。
3.資金不足比率の内容
公営企業ごとの、資金不足額の事業の規模に対する比率です。
(公営企業の資金不足を、公営企業の事業規模である料金収入の規模と比較して指標化し、経営状態の悪化の
度合いを示す指標です。)
資金不足比率が経営健全化基準以上となった場合には、経営健全化計画を定めなければなりません。
○ 健全化判断比率等の対象となる会計
健全化判断比率の対象となる会計の範囲を図示すると、以下のとおりです。
会 計 区 分
会計
地方卸売市場特別会計(法非適用)
一部事務組合・広域連合
地方公社・第三セクター等
種子島地区広域事務組合
熊毛地区広域消防組合
鹿児島県後期高齢者医療広域連合
鹿児島県市町村総合事務組合
種子島産婦人科医院組合
資金不足比率
簡易水道事業特別会計(法非適用)
将来負担比率
公営企業
実質公債費比率
水道事業会計(法適用)
連結実質赤字比率
うち
国民健康保険特別会計
介護保険特別会計
後期高齢者医療保険特別会計
交通災害事業特別会計
実質赤字比率
一般会計
特別会計
公営事業会計
地 方 公 共 団 体
一般会計等
一般会計
対象会計名等
※公営企業ごとに
算定
種子島空港ターミナルビル(株)
農業管理センター
土地改良区
経年変化の折れ線グラフの説明
●健全化判断比率の経年変化を表しています。
実質赤字比率と連結実質赤字比率については、一般会計及び特別会計の実質収支が黒字であることから赤字は発
生していません。実質公債費率と将来負担比率については、新規に発行する地方債の抑制や繰上償還、さらには基
金造成など行ってきており数値は改善傾向にあります。しかしながら、県内 19 市及び類似団体との比較ではまだまだ
十分な財政指数ではありません。長期振興計画と財政計画を連動させることで、中長期的な視点に立って財政運営を
行っていきます。
実質公債費比率
将来負担比率
H19
20.4
186.4
H20
19.3
172.6
H21
17.6
144.3
H22
15.7
111.9
H23
14.4
100.1
H24
12.5
98.0
H25
10.8
80.4
H26
8.9
70.3