ドングリの仲間の観察会

2015 年 11 月 7 日(土)
神奈川県立四季の森公園
ドングリの仲間の観察会
担当インストラクター: 村山 智、松田 三一春
ドングリは、ブナ科植物の実の総称で、一口にドングリといっても、とてもたくさんの種類があります(ただし、
ブナ科の中でもブナ属とクリ属の実は、普通はドングリに含みません)。植物学的には、ドングリは「堅果(け
んか)」という形態です。これは堅い殻に覆われていて、熟しても割れない果実のことです。
また、ドングリには「殻斗(かくと)」が付いています。これは「堅くて実を覆う柄杓状のもの」という意味です。
四季の森のドングリ
コナラ(コナラ属)
コナラは、楢(ナラ)の中では低地に生えるタイプで、山地に生えるミズナ
ラと比較して小さい(葉も実も小さい)ので「小楢」と呼ばれます。右の写真
は、すべてコナラのドングリです。真ん中がよく見かけるものですが、かなり
大きいタイプ、細長いタイプなど、木によって個性があります。落葉で、かつ
殻斗が鱗片状になっているものが、「ナラ」と呼ばれています。
シラカシ(コナラ属)
シラカシのドングリは、比較的小さくて、殻斗は同心円状です。写
真の左、小さい方のドングリがシラカシ、右の大きい方は、アカガシ
です。カシは漢字で樫と書くように、材が堅い木で、白い赤いの区別
は、材木の色味です。
ドングリが実る木で、常緑なものが「カシ」と呼ばれたようです。
ウバメガシ(コナラ属)は、殻斗は鱗片状ですが、常緑です。
クヌギ(コナラ属)
クヌギは、丸く比較的大きいドングリを着けます。殻斗は鱗片状で
すが、一片がとても長いのが特徴です。クヌギとコナラは、人が管理
する里山の木として代表的なもので、薪、炭、シイタケのほだ木、落
ち葉を堆肥の原料など、広く利用されました。クヌギは樹液がカブト
ムシ、クワガタムシなど多くの昆虫に好まれます。
その他のドングリ
マテバシイ(マテバシイ属)は弾丸型のドングリを着けます。スダジイなどシイ属のドングリは、
殻斗がドングリを広く覆うのが特徴です。
ドングリを食べる
ドングリを食べる動物は、クマ、リス、ネズミなどの哺乳類、カケスなどの鳥類、昆虫類など多様
です。人も例外ではありません。ドングリは栄養が多いので、運ばれた後、運よく食べられなかった
ものが遠くで発芽して分布を広げます。
シイ類のドングリは渋が少なく、炒っただけでも食べられますが、他は渋抜きをして食べます。
粉にして小麦粉と混ぜ、クッキー、せんべい、団子などにするのもよいでしょう。
文責:村山 智(全国森林インストラクター)