岩手大学大学院教育学研究科の改組について(平成27年4月1日発表)

平成27年4月1日
岩手大学大学院教育学研究科の改組について
本学では、平成28年4月に大学院教育学研究科を改組し、教職
大学院を設置するため、文部科学省に設置申請を行いました。
以下の内容については、現時点での予定であり、今後変更する場
合があります。
(早ければ8月末設置決定予定)
なお、平成28年度の学生募集については、教職大学院の設置が
決定した後に募集要項を公表します。
本学では、より高度な実践的指導能力を有する教員への社会的要請を踏まえ、
岩手県教育委員会との連携により、平成28年4月に高度専門職業人養成とし
ての教員養成に特化した専門職大学院である「教職大学院」として、教育学研
究科を改組します。
これにより、平成28年度入学に関する教育学研究科(学校教育実践専攻、
教科教育専攻)の募集は停止し、教職大学院の設置決定後に教育学研究科(教
職実践専攻)として募集いたします。
1.研究科、専攻名、定員
【現在】
教育学研究科[入学定員:32名]
・学校教育実践専攻[12名]
・教 科 教 育 専 攻[20名]
【改組後】
教育学研究科[入学定員:16名]
・教職実践専攻[16名]
うち、岩手県教育委員会からの派遣現職院生は8名
2.学位名称、標準修了年限
学位:教職修士(専門職)
標準修了年限:2年
3.人材養成像
学校教育に関する「理論と実践の融合」の理想を掲げて、教職としての高
度の専門的・実践的力量を備えた高度専門職業人としての教員を養成します。
具体的には、学校教育をリードする専門的力量を備えた管理職及びミドル
リーダー教員を養成するとともに、新しい学校づくりの有力な担い手となる
新人教員を養成します。
以上の人材養成像から、教育学研究科では、全ての院生が以下の4つの専
門的力量を修得することになります。
①学校改革力
学校の課題を的確に把握し、学校を改善・改革するための専門的力量
②学習指導力
確かな学力形成を可能にする授業実践のための専門的力量子ども支援力
③子ども支援力
的確な子ども理解と、適切な子ども支援を行うための専門的力量
④特別支援教育力
特別支援教育に関する専門的力量
また、上の4つの専門的力量を基盤に、さらに自らの専門性を高め、学校
づくりのリーダーとなることができるよう、以下の4つのプログラムから選
択履修します。
◆
学校マネジメント力開発プログラム(現職教員院生のみ対象)
学校経営と組織マネジメントに関する高度な専門的力量の修得により、特色
ある学校づくりをリードする人材(校長、副校長、指導主事及び主幹教諭等)
を育成する。
◆ 授業力開発プログラム
教科等の指導を通して子どもたちに確かな学力形成を保障することができ、
同時に地域における教科等の研修リーダーとしての役割も果たすことができ
る高度な専門的力量を備えた人材を育成する。
◆ 子ども支援力開発プログラム
いじめや不登校など、子どもたちの生活上・発達上の諸課題を的確に把握し、
適切な支援ができる高度な専門的力量を備えた人材を育成する。
(学校心理士※
の受験資格を得ることが可能)
◆ 特別支援教育力開発プログラム
特別支援学校及び通常学校における特別支援教育を推進できる高度な専門
的力量を備えた人材を育成する。
(特別支援学校教諭専修免許状の取得が可能)
※
学校心理士とは、学校生活におけるさまざまな問題について、アセスメント・コンサルテーショ
ン・カウンセリングなどを通して、子ども自身、子どもを取り巻く保護者や教師、学校に対して、
「学校心理学」の専門的知識と技能をもって、心理教育的援助サービスを行うことのできる方に
認定する資格(一般社団法人学校心理士認定運営機構・日本学校心理士会ホームページより)
4.取得可能な教員免許状
幼稚園・小学校・中学校・高等学校の一種免許状の取得者は、所定の単位
を修得することにより、それぞれの校種・教科の専修免許状を取得すること
ができます。※教科の種類はご確認ください。
また、特別支援学校教諭一種免許状の取得者は、特別支援教育力開発プロ
グラムで所定の単位を修得することにより、特別支援学校教諭専修免許状を
取得することができます。
5.教育課程
(1)専攻共通科目[20単位]
4つの専門的力量を共通に育成するための必修科目
(2)選択科目[14単位]
専門性を高めるための4つのプログラムの中から選択履修(必修4単位
を含め、履修プログラムから8単位履修)。さらに履修プログラム以外の科
目も含めて6単位履修
(3)実習科目[10単位]
学校マネジメント、教科等の学習指導、生徒指導に関する高度で実践的
な指導力育成を目的とした、以下の3つの実習を必修とします。
・学校マネジメント力開発実習(3単位 120時間)
校務分掌の一翼を担って、教職員と協働して一定の役割を果たすこと
で、学校組織の一員として学校運営に参画し、学校改善に資する実践
的能力を育成
・授業力開発実習(4単位 160時間)
単発的な授業ではなく、年間指導計画に基づき、一つの単元全体の指
導計画を立案するとともに、さらに授業実践と評価まで行うことを通
して、より実践的な授業力を育成
・子ども支援力開発実習(3単位 120時間)
教科指導以外での教育活動(道徳教育、学級経営、特別活動、進路指
導、教育相談、部活動等)を担当することを通して、児童生徒の状態
の的確な理解と適切な支援のための実践的能力を育成
(4)教育実践リフレクション科目[4単位]
実習で得られる実践知を理論知と融合させ、教育課題の解決に資するた
めの実践的力量を育成する2年間を通しての必修科目であり、複数の教員
の指導により、最終的には「教育実践研究報告書」を執筆
以上の教育課程と科目区分により、合計48単位を修了要件とします。
6.在学生の取扱
教職大学院は平成28年度からの設置となることから、現在、教育学研究
科に在学している院生については、修了するまで従前の組織とカリキュラム
を維持します。
以上