企業の社会的責任体制 限りある資源を大切に 企業のCSR(社会的責任

企業の社会的責任体制
限りある資源を大切に
企業のCSR(社会的責任)体制確立の一環としての「廃棄物適正処理・リサイクル推進体制の構築」
従来(現状)
近年、廃棄物循環型社会へ機運が高まっており、産廃企業を見る目が急速に変わって来ている。さらに経営の公平さや透明性について
関心が非常に高まって来ていることから、これらステークホルダー(利害関係者)の要請に応えるために、経営層は元より広く一般従業員を
含めて「企業の社会的責任」について再認識をし、その管理体制の構築と管理強化が急務となっている。
問題点
「企業の社会的責任」(CSR)体制構築のニーズが高まり、社内の体制構築が急務。
解決方法
経営トップの指示により、「社会的責任体制構築推進検討委員会」を発足、種々の議論により、構築手順をまとめた。
改善後
検討委員会の結論を踏まえ、社内の体制固めを推進
①「企業の社会的責任」基本フレームの明確化
②社内構築手順の明確化
③「経営トップ方針」策定
④社内組織・体制の確立
⑤上記実施に当たり、テーマが多岐にわたり、種々の側面の現状評価・認識が
必要であるため、主テーマを環境問題に絞り「廃棄物の処理及びリサイクル」
を重点とした社内体制の構築を進め、段階的に管理強化を実施
「企業の社会的責任」体制構築の手順と概要
1.社会的責任体制・責任・役割分担の明確化
2.経営方針―目的、目標設定―実行プログラム
3.法律遵守
4.教育訓練(意識高揚)
5.状況の監視
6.見直し
大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済活動を続けてきたわが国は現在、廃棄物の最終処分場のひっ迫などの環境制約、将来的な鉱物
資源の枯渇に対する懸念などの資源制約といった問題に直面しています。今後、日本が持続的な発展を達成する上で、これらの制約要因
が経済活動への過大な制約となりかねない深刻な状況にあることから、廃棄物・リサイクル問題は喫緊の対応が必要となっており、環境・資
源制約への対応が経済成長の制約要因になるのではなく、むしろ、新たな経済成長の要因として前向きにとらえ、環境と経済が両立した新
たな(*1)循環型経済システム構築することが急務となっています。
循環型経済システムを構築するための基本的な考え方は、平成 11 年の産業構造審議会における報告書「循環型経済システムの構築に
向けて」(循環経済ビジョン)の中で取りまとめられており、従来のリサイクル(1R)対策を拡大して、Reduce(リデュース:廃棄物の発生抑制)、
Reuse(リユース:再使用)、Recycle(リサイクル:再資源化)といった、いわゆる「スリーアール」の取組を進めていくことが必要であると提言さ
れました。同報告書ではまた、3Rの取組を事業者、国民、地方公共団体などに対して求めていくルールを設定しているほか、民間活力の活
用による市場メカニズムの活用、3R技術への研究開発投資の集中的実施により新たな循環型対応・環境ビジネスの創出・発展も促してい
ます。当社では、3Rプラス2R(Refuse=新規の購入を手控える。Repair=修理しながら継続して使用)の5Rを提唱しています。
このような検討結果を踏まえ、廃棄物・リサイクル法体系が順次整備されたほか、法規制対象外の品目や業種においても産構審リサイク
ルガイドラインにより、産業活動における自主的な取組みを求めています。また、エコタウン事業のように地方自治体による新規産業として
の環境産業の育成も支援しています。
不要なものは、買わない・もらわない
環境負荷を減らす(ごみの発生量や資源の使用量を減らす)
そのままのかたちで再利用する
修理しながら長く使い続ける
新たな製品を生み出す再資源化を図る
個別製品毎のリサイクル推進等
(EPR に基づく5R の推進)
拡大生産者責任の考え方に基づき、設計段階における5R 配慮、消費者・地方自治体・国との役割分担、事業者の取組を促進する環境整
備、包括的製品政策(IPP)との関係などに留意しつつ、循環型経済システムの構築に向け、5R を推進する。
(廃棄物処理法特例制度の活用によるリサイクルの促進)
廃棄物処理法の広域再生利用指定制度や再生利用認定制度について、リサイクル促進に実効を上げるよう、積極的な活用を求めていく。
(取組状況)
拡大生産者責任に基づき5R を推進するためには、個別製品毎に流通実態等の特性を踏まえつつリサイクルスキームの構築及び高度化
を進めることが必要となる。また、廃棄物処理リサイクルガイドラインも併せて見直す。なお、これらの個別物毎のリサイクルスキームの実施
に当たっては、廃棄物処理法の改正により見直しが行われた広域処理認定制度等の積極的な活用も併せて検討する。