静岡市消防局水難救助業務実施要綱 (趣旨) 第1条 この要綱は、静岡市消防局救助業務取扱規程(平成15年静岡市消防本部訓令第19号。以 下「救助規程」という。)に基づき、水域における救助業務(以下「水難救助業務」という。 ) について必要な事項を定めることにより、安全かつ効果的な水難救助業務の実施を図るもの である。 (潜水業務の従事指定) 第2条 水難救助業務のうち、潜水を伴う業務(以下「潜水業務」という。 )に従事する隊(以 下「水難救助隊等」という。 )を、次のとおり指定する。 所 属 名 称 石田消防署 隊 名 称 石 田 特 別 救 助 隊 用 宗 水 難 救 助 隊 湾岸消防署 湾 岸 救 助 隊 庵 原 特 別 救 助 隊 日本平消防署 日本平水難救助隊 (活動対象) 第3条 水難救助隊等の活動対象は、水域における人命にかかわる自然的、人為的(自損行為 含む)災害等が発生し救助を要する場合とする。 (出動) 第4条 水難救助隊等の出動は、 静岡市消防局警防規程 (平成17年静岡市消防本部訓令第22号。 以下「警防規程」という。 )第26条第2項に規定する災害出動計画による。 2 前項の規定により出動する場合は、災害内容に応じ必要な機器を増強するものとする。 3 消防署長(以下「署長」という。 )は、前項の計画を予め樹立しておくものとする。 (水難救助活動) 第5条 水難救助活動は、 人命救助に主眼をおくとともに、 二次災害発生の防止に十分配意し、 安全、迅速かつ確実な行動を原則とする。 2 現場最高指揮者(警防規程に定める現場最高指揮者をいう。 )は、出動各隊を統括指揮し、 効率的な活動に努めるものとする。 3 水難救助隊等の隊長(以下「水難救助隊長等」という。 )は、現場最高指揮者の命を受けて 隊を指揮し、速やかに自己隊員の担当任務を決定し、活動に当たるものとする。 4 水難救助隊等以外の消防隊の隊長は、現場最高指揮者の命を受けて隊を指揮し、水難救助 隊長等と連絡を密にして活動するものとする。 (潜水基準) 第6条 潜水業務は、原則として別表1に掲げる潜水基準に基づき実施するものとする。 (安全管理) 第7条 署長は、所属職員を指揮監督して業務の安全に万全を期するものとする。 2 現場最高指揮者は、活動状況を的確に把握し、活動環境の安全確保及び部隊活動の安全保 持に努めるものとする。 3 現場最高指揮者及び水難救助隊長等(以下「現場最高指揮者等」という。 )は、潜水業務を 実施する場合、前第6条の潜水基準により安全を図るものとする。 4 各隊長は、活動環境、活動状況、隊員の行動、機器等の活用状況を的確に把握するととも に、危険が予想されるときは必要な措置を講じ、隊員の安全確保に努めるものとする。 5 隊員は、隊長の指示、命令に従い、統制ある行動をとるとともに、隊員相互に連携を図り、 安全確保に努めるものとする。 6 潜水業務に従事する隊員(以下「潜水隊員」という。 )は、潜水に関する安全措置について 習熟するものとする。 (潜水業務の従事制限) 第8条 署長は、潜水隊員の健康診断結果に基づき、疾病等にかかっている者については、一 定の期間潜水業務に従事させないものとする。 2 水難救助隊長等は、始業時及びその他必要な時に潜水隊員の健康状態を把握し、任務指定 等を実施するものとする。 3 潜水隊員は、体調等について申告しなければならない。 (水難事故発生時の応急措置) 第9条 活動隊員に水難事故が発生した場合は、直ちに救護対策を講じるとともに必要な通報 を行い密接な連携活動の下で、救命を最優先とした措置を講ずる。 (救助調査) 第10条 署長は、管下及び所属の水難救助隊等の出動区域における作業危険等の把握に努め業 務の安全かつ適正な執行に努めるものとする。 (技能管理) 第11条 警防部警防課長(以下「警防課長」という。 )は、次の各号に応じた教養計画を樹立す るものとする。 (1)潜水隊員として新規に従事する隊員 (2)現に潜水隊員として従事している隊員 (3)潜水隊員として高度な技能の習得を必要とする隊員 (訓練) 第12条 警防課長は、各署で計画することが困難な訓練等について計画を樹立し、消防局長(以 下「局長」という。 )に報告するものとする。 2 署長は、年間訓練計画を樹立し、局長に報告するものとする。 3 潜水隊員は、原則として月1回以上の潜水訓練を実施しなければならない。 (潜水業務の記録) 第13条 水難救助隊長等は、別表2により潜水業務の記録をしなければならない。 (補則) 第14条 この要綱の施行に関し、必要な事項は、別に定める。 附 則 この要綱は、平成15年4月1日から施行する。 附 則 この要綱は、平成18年4月1日から施行する。 附 則 この要綱は、平成22年4月1日から施行する。 附 則 この要綱は、平成23年2月1日から施行する。 別表1 潜水基準 項 水 目 深 原 則 事 項 水深は、15 メートル以下とする。 ただし、現場最高指揮者等が、水の流速、波浪、水中視界及び潜水隊員の 能力等を総合的に判断し、安全が確保できると判断した場合はこの限りで はない。 活動区域 水中活動区域は、陸上及び救助艇等から 30 メートル以内の区域とする。 流 流速は、1.0 ノット(毎秒 0.5 メートル)以下とする。 ただし、現場最高指揮者等が、十分な安全措置が確保できると判断した場 合は、2.0 ノット(毎秒 1.0 メートル)以下までとする。 速 波 浪 及 び う ね 波浪及びうねりは、気象庁風力階級等指定(昭和 28 年運輸省告示第 58 号) り による風波階級3(波高 0.5 メートルを超え 1.25 メートルまで、やや波が ある。 )及びうねり階級2(波高2メートル未満で長く弱いうねり。)以下 とする。 水中視界 水中視界は、0.5 メートル以上とする。 ただし、現場最高指揮者等が、潜水隊員に対して水中視界に応じた潜水方 法等を指示し、十分な安全措置が確保出来ると判断した場合はこの限りで ない。 水 水温は、摂氏7度以上とする。 ただし、ドライスーツ着装の場合は、この限りでない。 温 潜水時間帯 潜水時間帯は、日の出から日没までとする ただし、水面上の十分な照明及び水中照明を確保できる場合は、この限り でない。 潜水時間 潜水隊員1人の潜水時間(潜降開始から浮上開始までの時間)は、水深が 10 メートル以上の場合、1回の潜水活動でボンベ(14 リットル)1 本の使用 時間内(浮上に必要な残圧を見込んだもの)、また、10 メートル未満の潜水 の場合はボンベ2本の使用時間内とする。 ただし、高気圧作業安全衛生規則(昭和 47 年労働省令第 40 号)別表2(以下 「潜水業務用時間表」という。)及び別表 3(以下「潜水作業者修正時間」 という。 )に基づく無限圧潜水の範囲時間内の場合はこの限りでない。 そ の 他 ・潜水隊員は、3点セット及びスクーバセット等を着装するとともに、水 中時計及び水中ナイフを携行すること。 ・潜水活動は、常に2人1組(バディー潜水)を厳守するとともに、スタ ンバイダイバーを明確に指定すること。 ・潜水活動は、浮標を設定するとともに、浮標と重錘を連結する錘索を1 m毎に表示し、これをさがり綱として使用すること。 ・薬品槽及び著しく汚染された水域の場合は、ドライスーツの着装等の衛 生管理に配慮すること。 ・浮上は、「潜水業務用時間表」及び「潜水作業者修正時間」に基づき行う こと。 別表2 潜水業務記録表 年月日 年 月 指揮者 潜水隊員 階級・氏名 日 天候 水深 記録者 潜水前 ボンベ圧力 空 気 量 浮 上 開 始 時 刻 水 面 到 着 時 刻 水中の視界 ㎏/㎠ 潜 降 開 始 時 間 時 ℓ 位 置 水面下 時 分 減 圧 時 間 時 潜水前 ボンベ圧力 空 気 量 浮 上 開 始 時 刻 潜水隊員 階級・氏名 間 ㎏/㎠ 潜 降 開 始 時 間 時 ℓ 位 置 水面下 時 分 減 圧 時 間 ボンベ圧力 空 気 量 業務間ガス圧減少時 間 ボンベ圧力 潜水前 空 気 量 ㎏/㎠ 体内ガス圧係数 ℓ 業 務 終 了 後 分 ガス圧減少時間 ㎏/㎠ 潜 降 開 始 時 間 時 ℓ 位 置 水面下 時 分 減 圧 時 間 水 面 到 着 時 刻 時 潜水前 ボンベ圧力 空 気 量 浮 上 開 始 時 刻 水 面 到 着 時 刻 潜水後 ボンベ圧力 空 気 量 業務間ガス圧減少時 間 分 潜 分 潜 水 水 時 時 間 間 ㎏/㎠ 体内ガス圧係数 ℓ 業 務 終 了 後 分 ガス圧減少時間 ボンベ圧力 空 気 量 業務間ガス圧減少時 間 潜水後 累積潜水時間 ( ) 時 時 浮 上 開 始 時 刻 累積潜水時間 ( ) 潜水隊員 階級・氏名 水 水 面 到 着 時 刻 潜水後 累積潜水時間 ( ) 分 潜 ㎏/㎠ 体内ガス圧係数 ℓ 業 務 終 了 後 分 ガス圧減少時間 ボンベ圧力 空 気 量 業務間ガス圧減少時 間 潜水後 累積潜水時間 ( ) 潜水隊員 階級・氏名 水温 ㎏/㎠ 潜 降 開 始 時 間 時 ℓ 位 置 水面下 時 分 減 圧 時 間 時 分 潜 水 時 間 分 m 分 分 分 分 m 分 分 分 分 m 分 分 分 分 m 分 分 ㎏/㎠ 体内ガス圧係数 ℓ 分 業 務 終 了 後 ガス圧減少時間 分
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