第三者の著作物使用について

(議題2⑦参考資料)
この資料は、講師が講義に使用する資料・教材などに関わる著作権はじめとする知的財産権に関する取り扱
いは講師の責に帰するものであることを踏まえ、知の市場の講師(著者)が自らの責任において著作権などの
知的財産権に係る取り扱いを適切に行うことに資するためにとの趣旨で、ひとつの参考として早稲田総研イン
ターナショナル㈱が提供してくれたものである。(早稲田総研インターナショナル連絡先:保原万美氏、TEL:
03-5285-9123 FAX:03-3203-4613 、E-mail: [email protected])
第三者の著作物使用について
提示資料に第三者の著作物(図版、音声、動画、画像、新聞記事等)を利用される場合、著作権者から使用許
諾を得る必要があります。現行法上では、インターネット配信の場合、著作者の公衆送信権(著作権法第 23
条第 1 項)に抵触するため、たとえ視聴者が履修者のみに限定される場合であっても著作権法第 33 条が定
める教育目的のための利用制限が適用されません。必ず、あらかじめ著作権者の許諾を得たものをご使用く
ださい。すべての著作物の権利処理が完了していることが基本です。
基本的に、自身が作成した著作物(文章、図版、グラフ、写真等)のみで教材を構成されるのが一番確実です。
過去、先生が能の映像を教材に入れる際、作品自体は著作者死後 50 年以上が明らかに過ぎており、演者にも
許諾を取ったにも関わらず某企業から権利を主張され、莫大な使用料を払うことになったという事例がありま
す。
—
著作権者の許諾は、なるべく文書(メールを含む)で受け取ってください。
—
自分が撮影した写真に人物が映っている場合は、掲載の許諾を取ってください。著名人の写真も使え
ません。ご自身でイラスト化された場合は OK です。
—
公的機関の発行するデータを元に、図版やグラフを作成することは可能です。しかし、公的機関のデー
タをもとに、他者が作成した図版等の場合は、図版等自体に著作権が発生するのでそのままコピーす
ることはできません。元データから新たに図版を書き起こせば OK です。
—
許諾を得ることが困難な著作物の場合、URL や書名などの参照先を掲載し、受講生が参照できるよう
に処理してください。
【出典情報の表記について】
著作権許諾が得られたもの(許諾手続きが不要なものを含む)については、下記の例に従って、資料等に出典
情報の明記をお願いします。
1.
2.
3.
<書籍>について
¾ 著作者名
¾ 出版物名(題名)
¾ 出版社名
¾ 出版年
¾ 掲載ページ
<雑誌>について
¾ 著者名
¾ 記事名
¾ 雑誌名
¾ 発行年
¾ 巻号
¾ 掲載ページ
<Web 上掲載画像等> について
¾ 著者名
¾ 引用ページタイトル
¾ Web ページタイトル
¾ 引用ページの最終更新日
¾ ページ URL
¾ 引用した日付
例)露木和男、「自然で学ぶ、科学の好きな
子に育てる フィールドサイエンスのす
すめ」、早稲田大学出版部、2010 年、
121 ページ
例)高木重治、「わせたから」、早稲田学報、
復刊第 64 巻第 2 号(通巻 1180 号)、
2010 年 3 月、74-75 ページ
例)あくあ、「基礎編1 図形を描いてみる」、
Word と画像のコツ・ワザ満載! Word
で描くイラスト講座、2008 年 11 月 17 日
更
新
、
http://www.quon.
asia/yomimono/culture/word/2008/1
1/17/1252.php、2010 年 6/17 日引用
【許諾手続きが不要となる例】
—
各省庁、自治体等から発行される白書・報告書など、公的機関の発行する資料
—
著作権者が無許諾の利用承諾を明記している Web ページ
→それぞれ利用方法には規定がありますので従ってください。個人の Web ページにも、「許諾は不要だが
リンクが必要」など著作者の意向が明示されている場合もあります。
—
クリエイティブコモンズライセンスによって著作権の利用方法が明記された著作物
http://creativecommons.jp/
例)
原作者のクレジット(氏名、作品タイトルと URL の)表示が必要、
非営利利用の場合無料、改変は禁止
—
自由利用マーク(文化庁)のある著作物
http://www.bunka.go.jp/jiyuriyo/
—
日本での著作権保護期間が終了し、パブリックドメインになった著作物
→例外規定などが非常に細かく、個人が判断するのは難しい場合がありますので、確証がない場合は許
諾を取る、使用を控えるなどをおすすめいたします。
—
著作権法の定めに従い、許諾なしに「文章」を引用する
「引用」とは、例えば自説を補強するために他人の文章を掲載しそれを解説する場合のことをいい、法律
に定められた要件を満たしていれば著作権者の了解なしに著作物を利用することができます(著作権法第
32 条)。
[1]公表された著作物であること
[2]公正な慣行に合致すること
[3]報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われること
[4]出典を明記すること(コピー 以外はその慣行があるとき)
[2]と[3]の要件については、少なくとも自分の著作物と他人の著作物が明瞭に区分されていること、引用
の必然性があり、自分の著作物が主で引用する著作物は従たる存在であることが必要です。これらの要
件を全て満たしていれば、著作権者の了解は必要ありません。
参考:著作権なるほど質問箱(文化庁)
http://bushclover.code.ouj.ac.jp/c-edu/index.html
(著作権使用許諾申請見本の一例)
株式会社 ◇◇社 ◯◯部
鈴木太郎 様
●●大学 ●●学部
佐藤花子
著作物使用許諾のお願い
拝啓
平素は格別のご高配賜り、厚く御礼申し上げます。
市民・学生院生を対象に(無料または有料)で開講する全国無向けの公開講座の講義において活用する教材・資
料の作成にあたり、貴殿の著作物を参考資料として使用させていただきたく、ご連絡いたしました。
つきましては、ご多用中恐れ入りますが、下記メールアドレスまでご返答をいただきたく存じます。どうぞよろしくお
願いを申しあげます。
敬具
記
【許可をいただきたい著作物】
露木和男、「自然で学ぶ、科学の好きな子に育てる フィールドサイエンスのすすめ」、早稲田大学出版部、
2010年、121ページのアカタテハ写真
【教材・資料の概要】
1. 内容:科学教育の事例を集め、解説する教材
2. 使用方法:写真を資料として、著者と出典を明記した上で、○○(どこで)行われる公開講座で使
用する教材ファイル(パワーポイント)の中に貼り込む
3.使用期間: 201X 年 X 月 X 日~
(可能ならば、とくに期限を定めず使用を許諾いただければと存じます)
※使用した著作物は、当該教材以外の二次的な使用や他の目的に使用いたしません。
以上
【連絡先】●●大学 xxxx 学部 佐藤花子
〒999-9999 東京都○○区△△1-1
E-mail: [email protected] 電話:03-0000-0000 / FAX:03-0000-9999