基本的な猫の捜索ノウハウ 猫種による違い 西洋猫は、特徴がはっきりし

基本的な猫の捜索ノウハウ
猫種による違い
西洋猫は、特徴がはっきりしているので比較的情報が集まりやすく、保護されやすいです。但し、
人懐っこい性格の場合、そのまま保護した人が飼ってしまう場合があります。迷子になった時の移
動ペースはゆったりしており、失踪現場から近い場所で発見されることが多いです。
日本猫は、猫自体に目立った特徴がない場合、飼い主以外は判別が難しいです。特に、キジト
ラ、茶トラの猫は個体数が多いため、普段から首輪や鈴、迷子札などをつけておくと情報が得や
すくなります。
特に目立った特徴がない場合は、尻尾の長さや曲がり具合などをポスターに詳しく記述すると判
別がつきやすくなります。一般に、西洋系よりも東洋系の猫の方が活発に行動する傾向がありま
す。
飼育形態による違い
室内飼育の猫、普段は外に出さず家の中だけで飼っている猫が失踪する原因は、窓の閉め忘
れ、ベランダからの落下などが考えられます。
外の世界に免疫がないため、車の音や人の足音、地域の野良猫などにおびえ、精神的に不安
定で神経質になっています。飼い主が名前を呼んでも応答せず、帰る家が分かっていてもなかな
か行動することができません。
失踪した猫が隣の家で発見される場合も多く、捜索する場合はまず、近場から捜すようにしま
す。
自由外出の猫、普段から家と外を自由に行き来している猫が帰ってこなくなった場合は、何らか
のトラブルに巻き込まれた可能性が高いです。
発情期のオス同士のケンカ、木に登って下りられなくなる、ケガや車の事故、誰かに飼われてし
まった、といった原因が考えられます。
日頃から自分の猫のテリトリーを観察しておき、家に帰らない場合は、テリトリー内を名前を呼び
ながら捜してみましょう。それでも見当たらない場合は、テリトリーの外側を捜索します。
猫のテリトリー
猫のテリトリーと1日の移動距離の目安は、おおよそ次のようになります。また、家の中と外を自
由に行動している自由猫と、家の中だけで生活する家猫では、移動距離と移動スピードに違いが
あります。
テリトリー
1日の移動距離
*去勢していないオス
約500m~1km
約50~100m
*去勢済みのオス
約250~500m
約25~50m
*不妊していないメス
約150~250m
約15~25m
*不妊済みのメス
約50~150m
約5~15m
季節別の行動特徴
春は、わりと行動しやすいじきであり、日中も夜間も行動します。発情期でもあり、失踪する猫が
多くなります。
夏は、行動が活発にならない時期です。暑いので夜間に行動します。
秋は、すごしやすい季節となり、行動が活発になる時期です。発情期でもあり、失踪する猫が多
い時期です。
冬は、比較的暖かい日中に行動し、夜は倉庫、資材置き場、床下など風が当たらない温かい場
所をねぐらにします。
保護する注意点
猫を発見した際は絶対に駆け寄ってはいけません。迷子の猫は精神的に不安定なので、飼い
主を認識できず逃げてしまうことがあります。
まずその場でしゃがみ、名前を呼びながらオヤツを持って猫が近づいてくるまで待ちます。逃げ
てしまった場合、発見した場所の近くに捕獲器を仕掛けて待つのが最良です。
チラシ・ポスターのポイント
猫は道路よりも、人目のつかない塀の上や家の庭などを通って行動します。何百軒もの家のす
みずみまで確認することは難しいので、チラシを使って居住者に協力してもらいます。
チラシをポストに投函しながら、一軒一軒、見える範囲で家と家のすき間、塀の上、屋根、庭など
を確認していきます。
また、チラシを投函した範囲よりも遠くへ移動した可能性を考えて、最大移動距離の地域にポス
ターを円形に貼ります。ポスターは100枚が目安です。