泡を消して生産性を高め、 特性を生かす

SANYO
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サンヨー
プロダクト・トピックス
塗料用消泡剤
泡を消して生産性を高め、
特性を生かす
泡には役立つ泡もあれば、
じゃまをする困った泡もあります。
その代表が、
製造工程や塗装時に生じる泡です。
今回は問題となる泡を取り上げ、
泡を消すためにどのような方法があるのか、
塗料分野を中心にどのような消泡剤が使われているかをご紹介します。
2015 秋 No.492
09
SPT 泡を消して生産性を高め、
特性を生かす
問 題 と な る 泡 は、さ ま ざ ま な 材
つては泡を消すために灯油が使われ
的方法が主に用いられています。か
に出す機械的な方法と、消泡剤を使
料や薬剤を混ぜ、いろいろな力が加
ていた時代もありましたが、安全性
時の代表的なものが塗料やインキの
産業分野で泡が問題となる場面
わることによって発生します。どの
や環境への配慮から消泡剤が開発さ
う化学的な方法があり、簡便な化学
は大きく分けて二つあります。製造
工程でどの程度の泡が発生するかを
れてきました。機械的な方法のよう
分野です。
工程で泡が発生し生産効率を低下さ
予測するのが難しく、泡の発生を未
に特別な装置を必要とせず、少量の
問題となる泡を
化学的な方法で消す
せてしまう場合、そして、製品の使
然に防ぐには高価な設備が必要なた
不安定泡沫の
生成、破壊
用時に泡が性能を低下させたり見た
気泡
添加で済むことから、産業分野ごと
消泡剤
め、発生してから対応する方法が取
気泡
目が悪くなったりする場合です。製
消泡剤
に異なる消 泡 剤 の 利 用 が 進 ん で い
消泡剤によるブリッジ形成
不安定泡沫の
生成、破壊
気泡の浮上
泡膜への
消泡剤の吸着
気泡径増大による
浮上速度の上昇
気泡の合一
気液界面への
消泡剤の配向
液中に生じた泡を合一させて早く上昇させること
脱泡
あらかじめ発泡液に添加し、液中で発生する
小さな泡に作用して泡の生成を抑えること
抑泡
破泡
られてきました。泡を消す方法には、
消泡剤
造工程の代表的なものが紙・パルプ
界面活性剤
ます。
破泡
液面にできた泡に消泡剤を
接触させて泡を消すこと
遠心分離や加圧・減圧などで泡を外
■消泡のメカニズム
の製造、排水処理などの分野、使用
三洋化成ニュース
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塗料用消泡剤
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SPT 泡を消して生産性を高め、
特性を生かす
塗料用消泡剤
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ないため、ちょうど良い大きさの油
さいと泡膜に入っても泡を破る力が
しており、従来の消泡剤より2∼3
幅に向上させる物質︵核剤︶を導入
2300PC﹄を開発。消泡性を大
割程度の添加量削減が図れます。特
滴を形成することが重要です。
消泡剤は泡に選択的に作用するた
にローラー塗装時の泡切れや消泡持
消泡のメカニズム
破泡・抑泡・脱泡
ここで消泡剤が泡をどのように
め、使用量は塗料液の ∼ %程度
とごくわずかで済む優れものです。
❷つや有り水系塗料用消泡剤
建築内外装用つや有り水系塗料
で は、塗 膜 の 外 観 が き れ い で 経 年
わっており、どのように泡を消した
す。消 泡 剤 に は こ う し た 機 能 が 備
合一させて早く上昇させることで
ること、脱泡とは液中に生じた泡を
小さな泡に作用して泡の生成を抑え
め発泡液に添加し、液中で発生する
さない﹂をキーワードに製品開発に
境に優しい﹂
﹁泡以外の性能を落と
剤を提供してきました。最近は﹁環
以来、さまざまな用途に向けて消泡
サンノプコ㈱では1966年の創業
ズに対応して、三洋化成グループの
多様化、細分化するお客様のニー
こ の 要 望 に 応 え て 開 発 し た﹃ノ
望されています。
これらの悪影響がない消泡剤が要
が目立つ主要因となることもあり、
が、ハ ジ キ を 生 じ る こ と や 雨 ス ジ
消泡剤が主に用いられてきました
外観をきれいに保つシリコーン系
め ら れ ま す。こ の 用 途 に は、塗 膜
塗料用消泡剤の
多様なニーズに対応
続性に優れます。
して消すのか、そのメカニズムを見
てみましょう。
泡 の 消 し 方 は、破 泡・抑 泡・脱
泡の三つに分類されます。破泡とは
液面にできた泡に消泡剤を接触させ
いかによって破泡効果が強いもの、
取り組んでいます。ここでは水系建
プタム2310PC﹄は、シリコー
後の雨スジが目立たないことが求
抑泡や脱泡効果が強いものを使い分
築塗料用消泡剤の例を紹介します。
ンを含まずとも、塗膜の外観と消泡
て泡を消すこと、抑泡とはあらかじ
けます。
❶つや消し水系塗料用消泡剤
液中で溶解せずに油滴状になってい
いことが条件となります。消泡剤は
中で溶けず、液よりも表面張力が低
に 応 え た 植 物 油 系 消 泡 剤﹃SNデ
を含まず、シックハウス対応ニーズ
は、揮発性有機物質︵VOC︶など
建築内装用つや消し水系塗料で
るものへと進んでいます。サンノプ
性以外の性能の向上や環境に配慮す
近 年、消 泡 剤 へ の ニ ー ズ は 消 泡
消泡剤が効果を発揮するには液
て、その油滴が泡の膜に入り込むこ
フォーマー1230V﹄を開発しま
問題を克服した消泡剤です。
コ㈱では、これらのニーズに合う新
製品で時代をリードしていきます。
SNデフォーマー396
性に優れ、かつ、ハジキや雨スジの
とで、泡が破れて消えます。油滴が
した。
建 築 外 装 用 に は﹃ノ プ タ ム
微 細な泡(マイクロフォーム)の消 泡 性およびその持 続 性に優れる
ポリエーテル系
シリコーンフリータイプ。光 沢 低 下、ハジキの発 生が少ない
雨スジなどの汚 染 性が低い
建築内外装用
つや有り水系塗料
シリコーンフリータイプ。光 沢 低 下、ハジキの発 生が少ない
鉱物油系
ノプタム2310PC
0.5
大きいと、油滴の数が少なくなり泡
を消す効果が小さくなり、油滴が小
ノプコDF−730W
(エマルション型)
消 泡 持 続 性に優れ、ハジキの発 生が少ない
鉱物油系
ローラー塗 装 時の泡 切れや消 泡 持 続 性に優れる
建築外装用
つや消し水系塗料
鉱物油系
シリコーンフリータイプ
ノプタム2300PC
従 来の鉱 物 油 系と同等 以 上の消 泡 性を有する
建築内装用
つや消し水系塗料
植物油系
揮 発 性 有 機 物 質(VOC)
を含まない
SNデフォーマー1230V
特 長
分 類
用 途
製品名
0.1
■サンノプコ㈱の代表的な水系塗料用消泡剤
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2015 秋 No.492