会 員 だ よ り これからの北海道和牛振興を支援する研修会の開催 (社)北海道酪農畜産協会 今北海道では、軽種馬産地、水田地帯、酪農地帯 興委員、JA職員などを対象に、専門的な技術研修 への肉牛導入や増頭に力を入れています。このため、 として12月12日に、わが国肉用牛の育種改良研究を 新たに肉牛飼育に取り組む「新規導入」者に対する リードする神戸大学の向井教授と和牛登録協会の山 様々な支援策が求められています。こうした新規就 口課長補佐を講師に開催。札幌市で開催された研修 農者や若手後継者を含め、対象者別のきめ細かい研 会には120名が参加しました。向井教授の和牛の遺 修を通じ、肉牛関係者全体の技術レベルの向上を図 伝的な多様性を確保することの重要性と系統再構築 るため、北海道酪農畜産協会では各種研修会を企画 の講演に、参加者は真剣に耳を傾けていました。 しています。 明日を担う後継者研修会の開催 この研修会は、北海道和牛振興協議会の事業とし て今回始めて企画、11月1∼2日に十勝の新得町で 開催しました。全道各地から52名の参加者が集まり、 登録協会の池田局長など各講師の説明を聞き、和牛 に対する知識・技術を多いに学び合いました。1日 目の夜に行われた交流会では、今後の経営に対する 抱負や直面する課題なども率直に話されて大いに盛 り上がりました。翌日は、育成牛の体型を比較しな 地区振興委員・技術者の改良研修会 がら、繁殖牛としての適否などの見分け方について 和牛飼育の日常管理を担う女性部研修 実習を行ないました。終了後参加者からは、 「こう 日常の和牛管理に従事している和牛改良組合や振 したキャリア別の研修を続けてほしい」との要望も 興会等所属の女性を対象に、2月20∼21日、札幌市 多く、今後も若手後継者や新規就農者を対象とした と音更町の2箇所で開催されました。全道各地から 研修事業の継続が必要と考えられます。 の参加者は200名を超えました。研修会は、講演と交 流会で構成され、酪農大学新名教授の「明日を担う 後継者を育成するために」の講演では、畜産経営に おける女性の役割、畜産農家への実習と講義を連携 させた教育、技術向上のポイントなどが、ユーモア を交えて話されました。全国和牛登録協会吉村専務 は「和牛改良に求められるもの」との題名で、これ からの和牛に必要な改良方向、資源を守り有効活用 を図るための視点などについて熱意を込めて語られ ました。参加者も時には笑い、時にはうなずき、真 好評だった後継者研修会 和牛改良推進のための研修会の開催 現在道内37個所に設立され、生産現場で和牛改良 や飼養技術向上を進める「和牛改良組合」所属の振 36 剣に講師の話に聞き入っていました。夕食を食べな がらの交流会では、アトラクションも交え、地元の 仲間同士あるいは他の地域の参加者との話も大いに 弾み、楽しく有意義な研修会となりました。 (田村 千秋)
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