公立高校合格者選抜方法

公立高校合格者選抜方法
● DATABOOK OF HIGH SCHOOLS
まだまだ先のことと考えていた高校入試も、中学3年生としての自覚が高まるとともに、次第
に現実のものとして感じられるようになってきたことと思います。万全の対策をした上で入試に
臨むために、まず入試のしくみを知り、何が大事なのか、いつどのように勉強すればよいのかを
知っておくことは非常に大切です。
ここでは岐阜県の入試のしくみについて説明します。入試の厳しさを、そして、志望校に合格
するためにはどれだけ勉強しなければならないかを充分に知った上で、今後の受験勉強に役立て
てください。
1 岐阜県の公立高校について
ONE
岐阜県の通学区域は以下のように定められています。
普通科(単位制を除く)については、居住する学区にある高校のほか、居住する学区に隣接
する学区にある高校にも出願できます。
※ 普通科(単位制を除く)の通学区域について
居住する学区
地 域
出願できる高校
岐阜学区
岐阜市、羽島市、各務原市、山県市、
瑞穂市、本巣市、羽島郡、本巣郡
岐阜学区、西濃学区、美濃学区、可茂学区
にある高校
西濃学区
大垣市、海津市、養老郡、不破郡、安八郡、
岐阜学区、西濃学区 にある高校
揖斐郡
美濃学区
関市、美濃市、郡上市
岐阜学区、美濃学区、可茂学区、飛騨学区 にある高校
可茂学区
美濃加茂市、可児市、加茂郡、可児郡
岐阜学区、美濃学区、可茂学区、東濃学区、
飛騨学区 にある高校
東濃学区
多治見市、中津川市、瑞浪市、恵那市、
土岐市
可茂学区、東濃学区、飛騨学区にある高校
飛騨学区
高山市、飛騨市、下呂市、大野郡
美濃学区、可茂学区、東濃学区、飛騨学区 にある高校
普通科(単位制)と理数科、英語科、農業科、工業科、商業科、生活産業科、情報科、音楽科、
美術科、総合学科、定時制の課程と通信制の課程については、県内全ての高校に出願できます。
県内の公立高校(全日制の課程)には、以下のような学科、コースがあります。
学科
普通科
左記の学科に属する学科、コース
ビジネスコース、自然科学コース
理数科
英語科
農業の分野に属する学科
動物科学科、園芸科学科、食品科学科、流通科学科、園芸流通科、環境デザイン科、
生物工学科、食品流通科、園芸デザイン科、生物生産科、森林科学科、環境科学科、
環境園芸科、生産科学科
学科
左記の学科に属する学科、コース
工業の分野に属する学科
機械科、自動車科、電気科、電子科、情報技術科、建築科、土木科、化学技術科、
セラミック科、建築インテリア科、デザイン科、建設工学科、電子機械科、
デザイン工学科、電気システム科、設備システム科
商業の分野に属する学科
商業科、情報処理科、経営管理科、国際コミュニケーション科、ビジネス会計科、
流通ビジネス科、会計システム科、ビジネス科、経営情報科、総合ビジネス科、
会計科、ビジネス管理科、ビジネス情報科
生活産業の分野に属する
学科
生活環境科、服飾デザイン科、食物科、生活文化科、生活福祉科、福祉科
情報の分野に属する学科
情報科
音楽科
美術科
総合学科
これらの中から、一つの高校の一つの学科、コース、部を選んで出願できます。
ただし、複数の学科等がある学校においては、第1志望、第2志望と志望順位をつけて出
願できる場合もあります(高校によっては第3志望まで志望順位をつけることができる場合
もあります。第3志望の有無については、各高校のホームページに掲載されます。)
2 入試制度
TWO
岐阜県の公立高校の入学者選抜は、平成25年度入試より、これまでの前期の「特色化選抜」
と後期の「一般選抜」にわかれていた制度が裁定され、第一次選抜と第二次選抜によって実
施されます。また、岐阜県の入試問題は『記述・論述形式』の入試で、全国でも難易度の高
い入試問題であるといえます。
Point1 記述式の問題が他県と比べて多い!
Point2 ~過去6年の教科別平均点より~ 『数学』が難しい!
Point3 英語の『リスニング』は 27 点も出題
第一次選抜
検査内容
全日制の課程の第一次選抜では、全ての高校(学科、コース)で「標準検査」を実施します。
「標準検査」は、各高校(学科、コース)の出願者全員が受検する検査です。
「標準検査」では、第一次選抜学力検査(国語、社会、数学、理科、英語(放送を聞いて答え
る問題を含む。))を実施します。各教科の検査時間は各50分です。
また、高校(学科、コース)によっては、「標準検査」として第一次選抜学力検査に加えて
面接を実施する場合があります。加納高校の音楽科と美術科では、「標準検査」として実技検
査も実施します。
また、部活動などの実績や学科の専門領域における実技能力を特に重視して選抜する場合
に、「標準検査」に加えて「独自検査」を実施する高校(学科、コース)もあります。
複数の学科やコースを併設する高校においては、〇〇学科は「標準検査」だけ、△△学科は「標
準検査」と「独自検査」のように学科やコースごとに検査の組み合わせが違う場合もあります。
ただし、第 2 志望や第 3 志望が認められている学科、コースにおいては、同じ内容の「標準
検査」を実施します。
「独自検査」では、面接、小論文、実技検査、自己表現の中から、
「独自検査」を実施する高校(学
科、コース)が指定する検査を実施します。
選抜方法
「標準検査」だけを実施する高校(学科、コース)においては、調査書の記録と「標準検査」
の結果を総合的に審査し、合格者を決定します。この場合、調査書の記録のうち評定と第一
次選抜学力検査の結果の比率については、事前に発表された7:3、6:4、5:5、4:6、
3:7のうちから各高校で決定します。
「標準検査」と「独自検査」の両方を実施する高校(学科、コース)においては、まず、
「独
自検査」の受検者を対象として、「選抜の要件」を踏まえ、調査書の記録と「標準検査」の結
果及び「独自検査」の結果を総合的に審査し、各高校(学科、コース)の募集人員(入学定
員の30%が上限)の範囲内で合格者を決定します。この際、「独自検査」の受検者の第2志
望(第3志望を認める場合は、これを含む)を含めて合格者を決定します。次に、上記の選
抜で合格とならなかった「独自検査」の受検者及び「標準検査」のみの受検者を対象として、
調査書の記録と「標準検査」の結果を総合的に審査し合格者を決定します。
「独自検査」の結果を含めた選抜による募集人員の割合は、当該学科、コースの入学定員の
30%を上限として各高校で決定します。「独自検査」の結果を含めた選抜では、「独自検査」
を実施する高校(学科、コース)が事前に示す「選抜の要件」に基づいて選抜することにな
ります。したがって、選抜の結果によっては、「独自検査」の結果を含めた選抜による合格者
数が募集人員の割合の上限に満たない場合があります。
第二次選抜
第一次選抜及び連携型選抜の合格者数が、合格発表時に入学定員に満たない全日制の課程
及び定時制の課程の学科・コース・部において実施します。
第一次選抜の出願資格があり、出願時に県内及び県外の公立高校に合格していない者が出
願できます。
第二次選抜では、全員に面接を実施します。さらに、第二次選抜学力検査、小論文の中か
ら各高校(学科・コース・部)で指定した検査を実施することができます。なお、加納高校
の音楽科と美術科では、実技検査も実施します。