「KWF ワールドカンファレンス」 - KWF Japan

「KWF ワールドカンファレンス」について
KWF 総本部・KWF ワールドカンファレンス準備委員会
さて、2 年に一度の KWF 最大イベントであるワールドカップは今回よりその
呼称を「KWF ワールドカンファレンス」とします。その目的は、この機会を捉
えて会員の皆様に KWF の独自性を理解して頂き、同時に KWF の技術統一を図
ることにあります。
現在、多くの空手はその原点である「武術と武道精神」を忘れ去り、単なる
ポイント獲得を争うだけのスポーツ的競技に変化してしまいました。
残念ながら、KWF の多くのメンバーにおいても未だに KWF 武術空手と、こ
れら競技的スポーツ空手の区別ができていないのが現状です。
「ワールドカップ」を「KWF ワールドカンファレンス」に変更した意図はここ
にあります。それは単に試合のみに終わるのではなく、多くの仲間と触れ合う
場として其々に友好を深め、技術交流、情報交換など幅広い分野で、或る時は
真剣に、そして或る時は愉快に大いに語り合う。
この KWF ワールドカンファレンスでのグローバルな体験と人的交流は KWF の
理解度を益々高め、更には技術向上に役立てる事ができるでしょう。
今回からの試合は(形・組手共に)、KWF 武術的技が活用されているか否か
が勝敗を分ける大事な要素となります。開催までには時間があるので、それま
でに KWF の技をしっかり身につけ、また試合前日の技術講習会で最終調整を計
りそして見事な戦いを披露してください。
「KWF ワールドカンファレンス」とその構成
「KWF ワールドカンファレンス」は 3 部門から構成されています。
・試合部門の従来の「ワールドカップ」は、メインイベントとして最終日に行
なわれます(個人戦及び団体戦)。
・技術講習部門として、試合前日の 2 日間は技術講習会・審判実技講習会・昇
段審査会が行われます。
・運営部門では、世界会議試と一泊2日の観光旅行(試合翌日にオプション/
別料金)が企画されています。老若男女・初心者からベテランまで、また同
伴のご家族様まで全ての人達が幅広く楽しめる内容になっています。この祭
典に多くの選手・応援団並びにご家族の来日を期待します。
1
KWF の空手概念
・・・KWF 空手を再認識して頂くために・・・、
KWF は独自の武術空手を探求する。空手古来の伝統を継承するも古典的に偏ら
ず、且つ形骸化されることなく現代感覚にも融合させた一撃必倒の KWF 独自の
武術空手である。
・・・理念と精神・・・
KWF は独自の理念を掲げて、矢原、井坂、ドーフマン氏等によって 2000 年に
設立されました。KWF 空手の真髄は深く、日々探求するもまだその道半ばにあ
ります。
「技心一如」、武道では技を離れて心の修養はなく、心の修養なくしては単なる
闘技となり動物的本能を満たすだけに終わってしまう。
極めつくした技を通じて勝負の心を学び、ついには平常心是道にまでその心を
及ぼさなければならない。生涯武道として「空手の道」を「人生の道」にまで
昇華させることをその目標とする。
・・・武技・・・
一撃で相手を倒すことにある。その必倒技を成就するために、五体の筋肉と関
節が其々の技の目的に応じた肉体的運動力学によって瞬時に極限にまで圧縮さ
れ、蓄えられた力(エネルギー)を偶力の肉体的運動力学で更に増幅させて一
点の目標に集中させる。
それには、正しいフォウム、肉体の運動連鎖(重心移動)とエネルギーの増幅、
無心、攻防のタイミングと間合いなど、これら全ての条件がそろうことが肝要
です。
「KWF ワールドカンファレンス」の最終日の試合(KWF ワールドカップ)は、
日々の鍛練や技術講習会で習得した KWF の「一撃必倒」の武技と尚武の精神を
応用する場であって、勝敗に拘るのではなくその都度試行錯誤を重ねながら精
進することにあります。
2
KWF ワールドカップの試合カテゴリーについて、
「第六回ワールドカップ」の試合カテゴリーは既に送付済みです。
但し、それは暫定的なもので今後の参加者の状況次第では多少の変更もあるか
と思われます。
カテゴリー及びその他事項についてご意見ご要望がある場合はご連絡下さい。
KWF ワールドカップに於ける組手試合、並びに形試合について、
再三説明しているように、KWF の空手は、武術的概念から離脱した競技空手
とは全く一線を画していることをしっかり認識しなければなりません。
その武術的空手を実践する目的で、今大会からは組手・形共に KWF の技術が生
かされているか否かを重要視します。
技術講習会
今回の技術講習会は、通常の技術講習ではなく、最終日に行われるワール
ドカップの試合(組手・形共に)に即応できる技術講習内容となっていま
す。
KWF の組手試合は、単なるポイントを獲得するだけのスポーツ競技ではなく、
飽く迄も KWF の武術理論に体系づけられた五体の運動連鎖を基とした鋭い極
め技と正しいフォウムでなければなりません。
形試合に於いても同様に、其々の形の全ての攻防の技の意味(分解)を正しく
理解し、それに基づいた五体の運動連鎖によって武術としての表現を全身です
ることが重要です。型の中の技の意味も分からず単に「かっこいい」や「華や
かさ」だけでは KWF の試合では勝てません。
審判講習会
今回のワールドカップは個人戦に加えて団体戦も実施します。そのために前
回のデンマークワールドカップより試合数は多くなります。但し、試合の全行
程は一日で終了予定です。
試合数が多い分、時間制限が非常に厳しくなります。必然的に主審の試合運
3
び(全体のリード)は特に重要です。副審に於いては的確な見極めと適正な審
判動作等が求められます。
KWF の武術空手としての試合を審判するには、先ずは審判員が選手以上に武
術としての KWF の試合形態(組手及び形試合とは如何なるものか)を熟知して
いる事が重要です。技術講習会の第 1 セッション及び第 2 セッションで選手諸
君と共に KWF の武術実技を体得されて下さい。審判員と選手の共有した目的意
識があってこそ初めて KWF の試合を審判することができるのです。
※審判講習内容は、先ずは審判員としての下記に挙げた必須心得について詳細
な解説から入ります。
① KWF の武術空手の技術を徹底して理解すると同時に組手・形の実技体験。
これを基にした判定基準を認知する(事前の技術講習会受講が必須)。
② 試合運び(選手同士の試合進捗と全体のリード⇒限られた試合時間内の効率
化)を適切に行う要領。これによって相当な時間のロスを防ぐ事が出来ます。
・・・過去の参考例:矢原・井坂・ドーフマン氏等の主審の試合運び等・・・
③ 冒頭の①を理解した上で、技の見極め・的確な指示・大きなアピール(審判
基本動作)。
・極め技として取れる技、取れない技。取れる技に於いての一本技と技有りの
見極めを徹底して認知する。
・武術としての形と、そうでない形の違い。
④ 試合運び(全体のリード)、主審の試合運び(リード)と副審の責任範囲
⑤ 主審判員の責任範囲
選手を手際よく戦わせる。また、副審の責任を全うさせる。指示・判断を機
敏に適切に行う事が重要。的確な試合運び。
⑥ 副審判員の責任範囲
自分のコーナーからの視角範囲だけに全神経を集中する(他の審判の視角は
無視)。的確な技の見極めと大きなアピール(基本動作)。
4
「KWF ワールドカンファレンス」スケジュール
技術講習会スケジュールと指導内容
●第1日目(9月25日)
*第1セッション(組手編 ⇒10:00~11:30)
① 一本技と技有りの識別(組手実技にて体験)、
② 一本技となる其々の技の習得、またそれに対する反撃テクニックなど・・
③ 各人が既に有している組手技の修正(撃込み稽古によって)など、最終
日のワールドカップ試合に必要不可欠な稽古内容です。
*第2セッション(形編 ⇒11:45~13:15)
※全ての形は、
「武術としての実戦的攻防」を表現できなければなりません。
下記の①・②に指摘される部分(技術講習会で体得)が形試合で演じられ
ていない場合は減点要因となります。
① 形の技の意味を正しく理解(分解技)する。
平安型 1~5 段・鉄騎初段➡KWF としての基本形を演じる場合の重要ポ
イントを解説し、それを実演する。
其々の形を構成している実践に適した攻防技の意味を正しく理解し、それ
に適応された肉体の運動連鎖を習得することによって本来の武術的な形
に仕上られます。
② 指定形(抜塞大・慈恩・燕飛・観空大)の重要ポイントの技の分解と演
武方法。
*第3セッション (審判講習会 ⇒14:00~15:40)
先ずは、午前の実技講習会(大1・第 2 セッション)に基づいて KWF
の武術空手を再認識し、一本技とそうでない技の識別を熟知する(実
演にて)。また、その他の指摘事項についても全て熟知する。
5
*第4セッション(審判講習会 ⇒16:00~18:00)
審判員の基本動作を実技講習。並行して試合運びなどを体得する。
主審の義務・副審の義務などを熟知する。
◎特別セッション(16:00~17:30 ⇒オプション 20 名限定/別料金)
矢原主席師範によって、第 2 セッションで演じた以外の形(例:雲
手・五十四歩・半月・・・等その他)
。それら重要ポイントを各人の
質問事項からそれらの技の解説とその演武方法を詳細に指導します。
●第2日目(9 月 26 日)
*第 5 セッション(形編 ⇒09:30~11:00)
第 2 セッションで演じた形の仕上げ。
※KWF 会議(11:45~12:50)
参加資格者⇒支部長・組織長、国際師範・最高師範・・・これらの人達には会議中
昼食が用意されます。その他の者であっても傍観は自由、但し昼食支給無し。
*第6セッション(組手編 ⇒13:00~14:30)
試合形式で実技応用指導
*第7セッション(審判講習会 ⇒13:00~14:30)
第 3、及び第 4 セッションで習得したことを基に実践応用する。
審判技術の総仕上げ。
*昇段・資格審査会(15:00~18:00)
*歓迎会(18:30~20:30)
6
●第 3 日目(KWF ワールドカップ)
・09:00~18:00(個人戦及び団体戦)
免責条項
参加者が空手の稽古に応募してそれを KWF が受け付けた後、空手の稽古に起因
又は関連して怪我、物的損害、過失による死亡、配偶者との関係喪失等が発生
したとき、それが KWF 又はその運営者、役職員、ボランティア、代理人の怠慢
若しくは不作為に起因するものであっても、参加者は KWF 又はその運営者、役
職員、ボランティア、代理人に対する請求、損失、損害賠償、督促の一切を放
棄し、免責する。http://www.kwfjapan.com/pdf/Waiver-Kwfjapan.pdf
7