兵庫教育大学 大学院案内

国立大学法人
兵庫教育大学 大学院案内
大学院学校教育研究 科
修士課程 専門職学位課程
2016
兵庫教育大学では、平成 28 年 4月から、大学院(修士課程、専門職学位課程)
の教育研究
組織の改革を行う予定です。
修士課程における改組が文部科学省の大学設置・学校法人審議会で認可された後、現在
の専攻・コース・分野は、新しい専攻・コースに移行することとなりますので、ご了承願います。
また、専門職学位課程(教育実践高度化専攻)
においては、新たに
「教育政策リーダーコー
ス」
と
「グローバル化推進教育リーダーコース」
を設置する計画です。開設準備が整い次第、当
該コースに係る学生募集要項を公表し、入学者選抜を行う予定です。
兵 庫 教 育 大 学 とは
教員には、教育者としての使命感と人間愛に支えら
専門職学位課程(教職大学院)では、学校現場に
れた広い教養、教育の理念・方法、人間の成長や発
おける実践力や応用力などの高度な専門性を身に付
達についての深い理解、教科に関する専門的学力、
けた指導的教員、学校づくりの有力な一員となり得る
優れた教育技術や指導能力など専門職としての高度
新人教員を養成します。
な資質能力が求められます。
これらの資質能力は、教
育の伝統と創造を見すえた実践的な研究課題の設
定と解決に関する能力に裏打ちされ、学校の管理や
運営に関する知見などの全体的、総合的観点に支え
られているものでなくてはなりません。
出すべく、
さまざまな取り組みを重ね、
生涯を通して進化し
続ける教員
(「学び続ける教師」)
の育成をめざします。
ま
た、
そのための学びの環境づくりに一層努めていきます。
兵庫教育大学は、
このような教員の資質能力の向
HISTORY
上に対する社会的要請に応えるため、学校教育を中
昭和50
( 1975)
年
心とした理論的、実践的な教育・研究を進める「教員
のための大学」、教育・研究に関して国内外に「開か
れた大学」、
さらに教育実践の絶えざる改善・創造に
向けて「発信する大学」
としての特色を生かしつつ、
時代の進展とともに生起する教育諸問題に対応する
教員の力量形成を支援し、わが国の教育の一層の
11月 1日 文部省内に
「教員大学院大学創設準備室」
を設置
昭和53
( 1978)
年
10月 1日 兵庫教育大学開学
学校教育学部を設置
(57年度から学生を受け入れ)
昭和55
( 1980)
年
4月 1日 大学院学校教育研究科
(修士課程)
を設置
昭和63
( 1988)
年
11月 19日 開学10周年記念集会
発展に寄与することを基本理念としています。
平成8
( 1996)
年
兵庫教育大学には、幼稚園・小学校の教員養成を
平成10
( 1998)
年
中心とする「学校教育学部」、現職の教員を数多く
受け入れる「大学院学校教育研究科(修士課程・専
門職学位課程)」、4つの大学で構成する「連合学校
教育学研究科(博士課程)」があります。
大学院学校教育研究科は、修士課程(3専攻)
と
専門職学位課程(1専攻)で構成しています。
修士課程では、学校教育に関する理論と実践に
ついての研究能力を持ち、実践の場における教育の
推進者となる教員を養成します。
2
兵庫教育大学は、
常に時代が求める真の教育者を輩
4月 1日 大学院連合学校教育学研究科
(博士課程)
を設置
10月 23日 開学20周年記念式典
平成12
( 2000)
年
4月 1日 大学院神戸サテライト
(神戸サテライト)
を設置
平成16
( 2004)
年
4月 1日 国立大学法人兵庫教育大学を設置
連合大学院大阪サテライトを設置
平成18
( 2006)
年
9月 23日 大学院連合学校教育学研究科
(博士課程)
創立10周年記念式典
平成20
( 2008)
年
4月 1日 教職大学院を設置
10月 11日 創立30周年記念式典
平成25
( 2013)
年
4月 1日 神戸サテライトを整備・拡充し、
神戸ハーバーランドキャンパスとして開設
CONTENTS
【兵庫教育大学のミッション】-「※教育子午線」からの発信-
兵庫教育大学は、教員の資質能力の向上と学校教育の改善を求める社会
的要請に応えるために、次の使命を遂行します。
学長メッセージ
4
組織・機構
6
学校教育研究科の概要
7
【人間発達教育専攻】
1.現職教員に対する高度な専門性と実践的指導力の育成
教育コミュニケーションコース
10
現職教員に対し、
教育現場の課題を踏まえた学びの場を提供することにより、
専門職として高度な専門性と実践的指導力を育成します。
幼年教育コース
12
学校心理・発達健康教育コース
14
臨床心理学コース
16
2.実践力に優れた新人教員の養成
豊かな教育環境を生かして、
実践力と人間性に優れた新人教員を養成します。
また、
教育大学の特性を生かして、
学校教育分野の心理専門職を養成します。
3.教育実践学の推進
学校教育に関する理論と実践を融合した研究(「教育実践学」)
を推進し、
優れた研究者を養成します。
4.教師教育の先導的モデルの構築
国内外の学校教育の課題やニーズを不断に捉え、新しいカリキュラムや教
育方法を主体的に改善・開発することにより、教員養成・研修の先導的モデ
ルとなります。
【特別支援教育専攻】
障害科学コース
18
特別支援教育コーディネーターコース
20
Voices
22
〜学生・修了生の声①〜
【教育内容・方法開発専攻】
認識形成系教育コース
[社会系教育分野]
24
[自然系教育分野
(数学、理科)]
26
5.教育研究成果の国内外への発信
文化表現系教育コース
教育と研究の成果を地域や広く国内外に発信し、学校の教育活動に生か
します。
[言語系教育分野
(国語、英語)]
28
[芸術系教育分野
(音楽、美術)]
30
※教育子午線とは
兵庫教育大学が日本中央標準時子午線をまたぐキャンパスを有することか
ら、
わが国の教師教育の中心的存在として先導的な教育研究に関わる取
り組みを行っていることを象徴するものとして名付けたものです。
行動開発系教育コース
【兵庫教育大学のビジョン】
兵庫教育大学は、次のような大学を目指します。
教師教育のトップランナー
高い専門性と確かな実践力を備えた教員を養成するとともに、先導的な
教育研究を推進して、教師教育の実践と研究における全国拠点(ナショ
ナルセンター)並びに地域拠点(リージョナルセンター)
となります。
学生の持てる力を最大限に引き出す大学
質の高い教育内容と充実した学習環境を提供して、学生一人ひとりがその
可能性を最大限に伸ばし、高い達成感と満足感を得られる大学となります。
成長し続ける大学
時代に即応する教育研究と大学運営を効果的に遂行できる環境を整備
して、教職員の帰属意識を高め、成長し続ける大学となります。
[スポーツ健康系教育分野
(保健体育)]
32
[応用生活系教育分野(技術・家庭、工業、情報)] 32
Voices
〜学生・修了生の声②〜
36
【教育実践高度化専攻
(教職大学院)
】
学校経営コース
38
授業実践開発コース
40
生徒指導実践開発コース
42
小学校教員養成特別コース
44
Voices
46
〜学生・修了生の声③〜
取得できる資格
48
教職アドバンストプログラム
50
子育て支援コーディネーター養成プログラム
51
理数系教員養成特別プログラム
52
コア・サイエンス・ティーチャー
(CST)
養成プログラム
53
小学校英語活動プログラム
54
神戸ハーバーランドキャンパス特別支援教育プログラム
54
ダブルディグリープログラム
55
神戸ハーバーランドキャンパス
56
長期履修学生制度
58
夜間クラス生に聞く学業と仕事の両立
59
学校現場と連携した教育・研究
60
教育実践学の研究拠点
61
修学支援
62
(学生寄宿舎、
キャリア支援など)
キャンパスライフ
64
教育・研究施設
68
入試ガイド
70
交通アクセス
71
3
4
特 色ある兵 庫 教 育 大 学 大 学 院 で
豊かな学 びを
兵庫教育大学は、大学院における教員の養成・研修を中核とする新しいタイプの教育大学と
して、37年前に創設されました。以来、学校現場の課題やニーズ、教育政策などの変化に応じ
て、絶えずカリキュラムや専攻・コースの構成に改良を加えて進化し、我が国の教員養成・研修
の先導モデルとなってきました。
先般、文部科学省とともに作成した「ミッションの再定義」において、本学は我が国の「大学
院における現職教員の学び直し・研修拠点」であることが再確認されました。そのような本学
大学院は他の教育系大学院にはない特色を持っています。そのいくつかを挙げてみましょう。
●大学院のミッション
(使命)が明確です。すなわち、現に教職などにある方とこれから教員や
心理専門職になろうとする方に、専門職としての高度な専門性と実践力を育成すること、そ
してそのための教育・研究を行うことです。根幹であるミッションに曖昧さやブレがないの
で、大学教員の指導と学生の学びの目的が一つになりやすく、学習や研究を効果的に行うこ
とができます。
●伝統的に学校や教育委員会などの教育実践現場との交流や連携を重視した教育と研究を
行っていますので、常に臨場感をもった学習や研究を行うことができます。また、実践から遊
離せずに理論を学ぶので、理論と実践の架橋・融合を図ることができます。
●大学院には現職の教員が多数入学しています。これから、大学院で学んで教員になろうとする
方にとって、学校現場の課題や感覚・雰囲気を感じながら学習できます。現職教員にとっても、
これから教員になろうとする学生との交流は
「人材育成力」を高める機会となるはずです。
●教員に求められる能力は高度化し多様化しています。そこで、専攻・コースにおける通常のカ
リキュラムに加えて、理数系教科や、小学校英語活動、国際交流などの指導者の養成を目的
とした多様な特別プログラムを用意しています。これらによって、現代の教育課題やニーズに
対応した自分の得意分野や強みをつくることができます。
●学生の学習・研究や生活の支援に力を入れています。通常の授業料減免と奨学金に加えて、
優秀学生に贈るHyokyo嬉望奨学金、学生の実践的な研究を支援する同窓会奨学金、修学
休業制度利用者の全額授業料免除など、本学独自の支援策を用意しています。
●就職支援も充実しており、教職キャリア開発センターや教育実習総合センターなどから計
画的な指導や支援を受けることができます。学部卒業者の教員採用率のみでなく、大学院
修了者の就職率も非常に高く、ほとんどが教員や心理専門職に就いています。
本大学院案内はこのような特色を具体的に紹介したものです。これらの特色を生かして、そ
れぞれの学びをつくってください。皆様一人ひとりが本 学大学院で、可能 性を最大限に伸ば
し、高い達成感と満足度を得られることを願っています。
今後も、学校教育ニーズの変化や教師教育政策の変化に主体的に対応して新しいカリキュ
ラムや教育方法を積極的に開発するとともに、学生支 援をさらに充実させていきます。施設・
設備も充実した兵庫教育大学で、豊かな学びの時を一緒につくりましょう。
国 立 大学 法 人 兵 庫 教 育大学 長
加治佐 哲也
5
組織・機構
学校教育実践学専攻
連合学校
教育学
研究科
先端課題実践開発専攻
博士課程
教科教育実践学専攻
教育コミュニケーションコース
人間発達教育専攻
大 学 院
幼年教育コース
学校心理・発達健康教育コース
臨床心理学コース
修 士 課 程
学校教育
研究科
特別支援教育専攻
障害科学コース
特別支援教育コーディネーターコース
認識形成系教育コース
[社会系教育分野]
[自然系教育分野(数学、理科)]
教育内容・
方法開発専攻
行動開発系教育コース
]
[スポーツ健康系教育分野(保健体育)
[応用生活系教育分野(技術・家庭、工業、情報)]
【教職大学院】
学校教育学部
専門職学位課程
兵庫教育大学
文化表現系教育コース
[言語系教育分野(国語、英語)]
[芸術系教育分野(音楽、美術)]
附属図書館
教材文化資料館
学校経営コース
教育実践
高度化専攻
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
小学校教員養成特別コース
発達心理臨床
研究センター
学校教育系コース
教育実習総合センター
初等教育教員
養成課程
学校教育専修
幼年教育系コース
学校心理系コース
言語系コース
教職キャリア開発センター
情報処理センター
社会系コース
教科・領域教育
専修
自然系コース
芸術系コース
生活・健康系コース
総合学習系コース
保健管理センター
国際交流センター
社会連携センター
附属幼稚園
附属学校・園
附属小学校
附属中学校
6
学校教育研究科の概要
教育にとって本質的なものを探究する
修士課程
人間発達教育専攻
今日の多様化する学校教育の諸課題を踏まえ、教育学、心理学をはじめとする関連諸科学を基
盤に、学校教育を核として生涯発達や家庭や地域との連携の視点を含んだ人間の発達教育に
関する総合的な教育研究を行います。
特別支援教育専攻
障害のある児童生徒に対する支援力が身に付くよう、障害者の発達とその特性の理解に基づい
た支援をめざし、障害者の教育、心理、生理と病理、指導法の教育研究を行います。また、発達障
害児を支援するための個別の指導計画を作成し、関係する諸機関との連携をコーディネートでき
るなど実践的な能力を持った人材の育成に取り組みます。
教育内容・
方法開発専攻
学校教育における教育内容の在り方について教育研究を行います。本来、教育内容とは社会、
言語、科学、技術、芸術、スポーツなど人間が長い歳月をかけて培ってきた多様な文化や生活の
様式を児童生徒の発達段階に即して「学びの対象」として編成したものです。したがって、教育
内容は文化や生活の様式などの客体的内容が、児童生徒の内面的な条件との統合によって、認
識、表現、行動の各能力として主体化されるものです。本専攻ではこのような児童生徒の陶冶性
に基づく教育内容・方法を開発するための教育研究を行います。
● 修了要件
授与される学位…修士(学校教育学)
人間発達教育専攻
特別支援教育専攻
教育内容・方法開発専攻
2年(長期履修学生は3年)以上在学し、所定の32単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けたうえ、学位論文などの審査
および試験に合格することとしています。
現場に実践力の高い教員を送り出す
専門 職学 位課程(教職大学院)
教育実践高度化専攻
● 修了要件
近年の社会の激しい変動や学校教育の抱える課題が複雑化、多様化する中で、教員に対す
る社会からのゆるぎない信頼を獲得し、現代のさまざまな教育ニーズに対応できる高度な専
門性と実践力・応用力を備えた教員の養成・研修を行います。
授与される学位…教職修士(専門職)
学校経営コース
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
2年(長期履修学生は3年)以上在学し、共通基礎科目20単位、専門科目20単位、実習科目10単位の合計50単位以上の修得が必
要です。
※3年以上の教職経験者については、実習科目の一部またはすべて(夜間クラスのみ)を免除する場合があります
小学校教員養成特別コース
3年以上在学し、共通基礎科目20単位、専門科目16単位、実習科目14単位の合計50単位以上の修得が必要です。
さらに、小学校教諭1種免許状の取得のため、本学学部の教職課程で70単位(幼・中・高1種免許状所有者は52単位)の修得も必
要です。
7
修士課程
アドミッション・ポリシー
(入学者受け入れの方針)
入学者選抜の基本方針
学校教育研究科(修士課程)は、主として現職教員の研究・研鑽の機会を確保し、学校教育に関する実践的な教育
研究を推進することによって、高い力量を持った教育指導者を育成することを目的とします。
入学者の選抜に当たっては、教育に携わることへの使命感と熱意を持ち、自らの資質能力の向上を志向する現職教
員や、高い専門性と実践力を持った初等・中等教育教員になることを強く志向する者を選抜します。
学校教育研究科(修士課程)のアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)に基づき、筆記試験や口述試験等
の評価を総合して入学者を選抜します。
学校教育研究科(修士課程)では、現職教員及び新人教員の学校教育に関する研究・研鑽の機会を確保し、学校教
育の実践にかかわる諸科学の総合的・専門的研究を通して、教育力・人間力に優れ、高い専門性を持つ教員ならび
に心理専門職を養成することを目的とした教育に資する理論と実践の融合を図るカリキュラムを主に次のよう
な科目区分により編成します。
カリキュラム・ポリシー
(教育課程編成・実施の方針)
【共通科目】教員として身に付ける教養的な内容、実践的な理論や方法論の内容を扱う教職教養科目及び教職共
通科目からなります。
【専攻科目】教員として高度の専門性を高める専門分野、教科教育分野と多様化する教育課題・知識基盤社会へ
対応する知見を修得する総合分野からなる専門科目と学生個々の研究課題に対応する課題研究か
らなります。その他、教員等の力量形成に資する各種の教育プログラムを提供し、幅広い教育ニーズ
に対応する授業科目も設定します。
ディプロマ・ポリシー
(学位授与の方針)
学校教育研究科(修士課程)では、2年以上(長期履修学生は3年以上)在学し、所定の単位を修得し、以下のような
資質や能力を獲得するとともに、必要な研究指導を受けて、修士論文の審査及び試験に合格した者に修士(学校
教育学)の学位を授与します。
◎優れた実践活動を創造するため、自らの教育実践・活動を客観的に省察し、
理論の構築と探究を不断に行うことができる力
◎教育の背景となる理論や子どもの特性について総合的・専門的知識を有し、
教育実践等に応用し課題解決を図ることができる力
◎教科等に関する幅広い知見を有し、理論知と実践知の融合を図ることができる力
専門 職学 位課程(教職 大学 院)
アドミッション・ポリシー
(入学者受け入れの方針)
入学者選抜の基本方針
学校教育研究科(専門職学位課程)は、高度の専門性が求められる教職を担うための深い学識及び卓越した能力
を培い、学校現場における実践力や応用力などの資質能力を身に付けた指導的教員及び学校づくりの有力な一
員となり得る新人教員を養成することを目的とします。
入学者の選抜に当たっては、地域や学校における指導的役割を果たし得る教員等として不可欠な確かな指導理
論と優れた実践力・応用力を備えたスクールリーダーになることを志向する現職教員や、学部段階での資質能力
を修得した者の中から、さらにより実践的な指導力・展開力を備え、新しい学校づくりの有力な一員となり得る
教員を志向する者を選抜します。 学校教育研究科(専門職学位課程)のアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)に基づき、筆記試験や口
述試験等の評価を総合して入学者を選抜します。
学校教育研究科
(専門職学位課程)では、現代のさまざまな教育ニーズに対応できる高度な専門性と実践力・応用力
を備えた教員の養成・研修を行うことを目的とした体系的なカリキュラムを以下のような科目区分により編成します。
カリキュラム・ポリシー
【共通基礎科目】学校教育における中核的・指導的役割を果たし得る教員として必要な基礎的領域に基づいた2
群6領域による授業科目からなります。
(教育課程編成・実施の方針) 【 専 門 科 目 】具体的な事例に関する知識を、基礎理論をもとに構造的かつ体系的に捉えることができ、学校現場
の諸課題に取り組むことのできる実践研究力を備えた教員を育成する科目からなります。
【 実 習 科 目 】実践的指導力の強化を図るため、学校や教育行政現場等の教育活動等全体について総合的に体
験し、考察することのできる実習科目を設定します。
ディプロマ・ポリシー
(学位授与の方針)
8
学校教育研究科
(専門職学位課程)では、2年以上(小学校教員養成特別コースに所属する学生、長期履修学生は3年
以上)在学し、所定の単位を修得(小学校教員養成特別コースに所属する学生は、小学校教員専修免許状の所要資
格を得るための単位を修得)し、以下のような資質や能力を獲得した者に教職修士(専門職)の学位を授与します。
◎優れた実践活動を創造するため、自らの教育実践・活動を客観的に省察し、理論の構築と探究を不断に行うことができる力
◎深い学識、社会人としての確かな見識を備え、新しい学校づくりに貢献できる力
◎高度の専門性と優れた実践力・応用力・経営力を備え、組織的に学校現場の課題解決ができる力
◎同僚・保護者や地域社会との協調的関係を構築することができる力
●専攻別・授業科目の区分別の履修方法
※履修方法と共通科目は変更する場合があります
履修方法と修了に必要な単位
区 分
共通科目
人間発達教育専攻
特別支援教育専攻
教職教養科目
2 単位以上修得する
教職共通科目
2 単位以上修得する
専門分野
【教職教養科目】
教育内容・方法開発専攻 教育内容・方法開発専攻
〔認識形成系教育コース、
文化表現系教育コース〕
専攻科目
専門科目
自己が所属するコースで
開設する専門分野の授業
科目のうちから、12 単位以
上を修得する
自己が所属するコースで
開設する専門分野の授業
科目のうちから、8 単位以
上を修得する
自己が所属するコースで
開設する教科教育分野の
授業科目のうちから、4 単
位以上を修得する
教科教育
分野
●共通科目
〔行動開発系教育コース〕
■ 教育の歴史と教育理論の展開
■ 子どもの発達と学校の関わり
■ 学校における防災教育と心のケア
【教職共通科目】
■ 教育課程の変遷と教育の課題
行動開発系教育コースで
開設する専門科目
(専門
分 野または教 科 教 育 分
野)
の授業科目のうちから、
12 単位以上を修得する
■ 教授・学習理論と教育評価
■ 児童・生徒の理解と教師の関わり
※専攻科目については各コースの紹介(10〜21ページ、
24〜35ページ)を参照
総合分野 自己が所属する専攻またはコースで開設する総合分野の授業科目のうちから、2 単位以上を修得する
課題研究
各自の研究課題に応じ、担当教員の指導のもとに8 単位を修得する
合計単位数
26 単位
最低修得単位数
32 単位(以下を参照すること)
※合計単位「26単位」と最低修得単位「32単位」の差「6単位」は、共通科目、専門科目、理数系教員養成特別プログラム開設科目、小学
校英語活動プログラム開設科目、交流科目(教職アドバンストプログラム対象科目の教職アドバンスト科目群を含む)の中から修
得するものとする。なお、この場合の専門科目については所属コース以外の専門科目を修得できるものとする
●各コースの履修方法など
※履修方法と共通基礎科目は変更する場合があります
履修方法
区 分
共通基礎科目
学校経営コース
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
●共通基礎科目
【Ⅰ群】
小学校教員養成特別コース
20 単位以上を修得する
専門科目
20 単位以上を修得する
16 単位以上を修得する
実習科目
10 単位以上を修得する
14 単位以上を修得する
■ 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際
■ 授業の指導計画と教材研究の演習
■ 授業での学習支援と指導法に関する事例分析
■ 授業における評価の基準作成理論と学力評価法
■ 児童生徒の問題行動に関する事例研究
■ 学校における心の教育の実践研究
70 単位以上を修得する
学部教職課程
最低修得単位数
※幼・中・高 1 種免許状所有者は52 単位
50 単位
※小学校教員養成特別コースは3年次で共通基礎科目を履修します
50 単位+70 単位
※幼・中・高 1 種免許状所有者は50 単位+52 単位
■ 教員のための学校組織マネジメントの実践演習
■ 児童生徒を活かす学級経営の実践演習
■ 教員の社会的役割と自己啓発
■ 教員のための人権教育の理論と方法
【Ⅱ群】
■ 人間的成長を促す教育の理論と実践
■ 学校における特別支援教育への対応と方法
■ 教員のための情報処理演習(基礎)
■ 教員のための情報処理演習(応用)
※専門科目・実習科目については各コースの紹介(38〜45ページ)を参照
9
〟
■ Culture, Education and Communication
ハウツーだけでは学べないコミュニケーション力
今、社会のあらゆる領域でコミュニ
ケーションの重要性が叫ばれています。
と
りわけ、教育においては、
その諸問題が
コミュニケーションの問題という観点から
理論
語られる傾向にあります。
しかし、
そこでコ
ミュニケーションのハウツーのみを覚えて
批判
も限界があります。教育は人と人とのか
かわり、人と社会とのかかわりの中で成
す。それらを通して、
これまでの教育観
や教育システムを問い直し、
より良い教
育コミュニケーションのモデルを探究し
ます。
また、探究の過程では、対話を通
して協働的に問題解決に取り組むうえ
での必要なスキルを磨いていきます。
教え
と学
び
の哲
学
教 育・社 会・
文化の関係
ら、多元的かつ総合的に研究を行いま
─子
ども
関
の理 係
解
史
係の思想と歴
教師 │子ども関
哲学・歴史学・社会学・心理学の観点か
教師
人間形成とそのダイナミズム
立させているさまざまな要因について、
検証
教
育
文
化
の
教育
歴
と
学び
史
の社
会学
このコースでは、教育という営みを成
学び
の心
理学
て深く考察することが不可欠です。
探究
と
議論
省察
課題研究(ゼミ)
教え
的な課題に取り組むためには、
まず"か
かわり"
、
すなわち関係性という点につい
教育コミュニケーション実践論
対話
立するものです。
それゆえ、
教育の本質
協同
創造
実践
理学
の心
理解
人間
学
理
心
達
発
の
り
わ
か
か
教育コミュニケーションコース
【修士課程】
人間発達教育専攻
10
〝かかわり から教育を見つめなおす
教育コミュニケーション論
教育の原点に立ち返った後、理論と実践の融合へ
教育は常にコミュニケーションを通して行われてき
盤となる諸理論をツールとして、現代の教育実践を
ました。優れた教育コミュニケーションのモデルはこ
読み解いていきます。
自らの教育実践を省察し、
さ
れまでにも多くあり、
今後もその意義は変わりません。
らに改善していくためのよりどころとなるコミュニケー
コース生は教育の原点に立ち返り、
さまざまな時代
ションモデルを構築していきます。
や文化における教育をじっくりと見つめなおすところ
ゼミでは、ベテランの現職教員のコース生から将
から出発します。基幹科目である
「教育コミュニケー
来教職をめざす若いコース生までが一緒になって、
ション論」
と7つの専門科目群では、
教育コミュニケー
さまざまなコミュニケーションを繰り広げます。
ゼミで
ションのモデルを探究するうえでの基盤となる人間
の活動は、
このコースの主眼である教育コミュニケー
の発達過程や教育についての幅広い知識や理論
ションのモデルが最初に試される場です。
ものの見
を学んでいきます。
方や考え方の幅を広げ、問いを探究し、考えを他者
続いて「教育コミュニケーション実践論」では、基
へ説明する技量を身に付けていきます。
教育コミュニケーション
コース
Outline
専 攻 科目
主な教育研究課題
【専門科目】
■
■
■
■
■
■
教育コミュニケーション論
教育コミュニケーション実践論
教師-子ども関係の思想
教えと学びの哲学
教育文化の歴史
教えと学びの社会学
■ かかわりの発達心理学
■ 人間理解の心理学
■ 教えと学びの心理学
■ ライフサイクルの中の学びと発達
■ 学校をめぐる連携と役割
■ 教職員のメンタルヘルス支援
●教師-子ども関係の思想と歴史
●教育・社会・文化の関係
●人間形成とそのダイナミズム
コースを超えた総合的研究
●ライフサイクルの中の学びと発達支援
●家庭・地域社会・学校の役割と連携
●教職員のメンタルヘルス
【課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
教 授
須田 康之
准教授
「教えと学びの社会学」
を担当。教えるということと学ぶということがいかにし
て成立するのかを明らかにするため、授業論や学習論、学習集団論を踏まえ
ながら、現代の子どもの学びの文脈と学びの構造について教育社会学的視
座から検討を加えています。
准教授
吉國 秀人
准教授
「人間理解の心理学」
を担当。人の心はどのように形成されていくのか、
また、
人は他者や自己の心をどのように理解しようとするのか、
といったテーマを相互
作用論的な観点から検討します。教育コミュニケーションに関しては、教員の
実践とその省察過程について探究しています。
准教授
「教えと学びの心理学」
を担当。教授学習過程における素朴理論の実態解
明や法則的知識の習得に有効な援助方略の開発に取り組んでいます。学
校の授業とのつながりを重視し、教材を介した教員と児童生徒との相互作用
の問題を実験的構想に基づき探究しています。
大関 達也
中間 玲子
「かかわりの発達心理学」
を担当。青年心理学と自己論が専門です。特に青
年期の自己の形成過程に焦点を当て、
自己の変容や創発のメカニズム、
そこ
に連関する現象の意味などについて検討しています。
講 師
「教えと学びの哲学」
を担当。20世紀のドイツを代表する哲学者ガダマーを
中心に、
ドイツ教養思想に関する研究を進めています。時代の隔たりや異文
化間の差異という観点から、教養を異質なもの同士の対話として実現する道
を探ります。
宮元 博章
平野 亮
「教育文化の歴史」
を担当。19世紀の西洋に興った骨相学や社会物理学
を素材に、人間観や認識論を歴史的に検討してきました。過去を知ると同時
に現在
(私たち自身)
の自明性を問い直す歴史のアプローチから、
「 教育」に
ついて考察します。
平成26年度の修士論文中間発表会での記念の一枚
(平成26年11月30日)
11
【修士課程】
人間発達教育専攻
幼年教育コース
幼年期の子どもと共に希望ある未来をつくる
■ Infant and Early Childhood Education
現代の子どもを取り巻く状況に対応した
理論と実践の構築をめざして
認定こども園への移行に伴い、乳幼児期の子ど
を向け、
互いに手を取り合い、
希望ある未来を切り開
もを取り巻く環境は厳しさを増し、
さまざまな問題が
いていきましょう。
発生しています。幼年期の子どもは、遊びや生活の
中での具体的な体験を通して、
生きる力の基礎を培
い、小学校へと滑らかに接続する知識や技能ととも
に、学習への意欲・態度を身に付けます。幼年教育
コースではこのような厳しい状況に対応するため、
平成28年度から
「幼年教育・発達支援コース」に改
称し、理論と実践の構築をめざして教育と研究を進
めていきます。子どもと共にある今の生活にまなざし
教育現場の子育て支援を連携・調整する
コーディネーターの養成と教育・研究分野の充実
教育・保育現場では、
日々変わりゆく課題への対応
す。幼年教育コースは従来の幼年児童教育学、幼
が求められます。
かけがえのない子どもの未来を切り
年児童心理学、保育内容学の3つの柱を、乳幼児教
開く真の力を育むため、
私たちは子育て支援コーディ
育、
児童福祉・養護、
乳幼児心理、
乳幼児発達支援、
ネーターの養成を始めるとともに、
コース名を変更し、
保育内容・学習支援、
子育て支援・世代間交流という
総合的な幼年期の教育・発達支援の充実をめざしま
6分野に拡大し、
教育、
研究を進めます。
これら6分野に沿った専門科目による最新の知識
を基に、修士論文作成に取り組むことで、実践を論
乳幼児教育
児童福祉・
養護
乳幼児心理
総合的な
幼年期の教育・
発達支援
子育て支援・
世代間交流
理的に分析する力の修得が期待されます。
さらに、
本学の子育て支援ルームや地域の子育て支援セン
ターでの実践を通して、地域連携や親支援の専門
保育内容・
学習支援
乳幼児
発達支援
的指導力を持った「子育て支援コーディネーター」
の認定証が授与されます。
※子育て支援コーディネーター養成プログラムについて
は51ページを参照
主な修士論文のテーマ (近年提出分)
・大阪市立愛珠幼稚園創設期における保育者の教育心性 -保育記録に表われた子どもへのまなざし-
・子ども虐待の早期発見 -保育所の長期欠席児童連絡票の利用を通して-
・異年齢保育実践理論構築に向けた一考察 -保育形態の観点から-
・児童の授業への集中に関する研究 -教師の視点から-
・個の育ちと集団の育ちを支える教師の援助 -5歳児の実践を通して-
・地域の力としての子どもへのまなざしに関する研究 -子育て支援の可能性を探る-
・保育者のバーンアウト傾向に及ぼす要因の検討 -コミュニケーションスキルと職場内の人間関係に着目して-
・障害児のきょうだい支援プログラムの開発 -心理社会・教育・生活経験の観点からの検討-
・幼児の運動遊びにおける活動量と動作の発現に関する研究
・自然体験活動の保育者研修プログラム開発とその効果
・幼稚園における子育て支援に求められる役割 -M-GTAを用いた保護者インタビューの分析から-
・子育て支援における祖父母世代に関する研究 -子育て支援者講座を通して-
・公立施設の幼保一体化に関する研究 -管理職への質的調査に基づく検討-
・幼児期の読み聞かせによる絵本体験の持つ意味 -ライフストーリー・インタビューから-
・3歳児の表現生活に関する研究 -あらわしの過程を中心に-
12
幼年教育コース
Outline
専 攻 科目
主な教育研究課題
【専門科目】
■
■
■
■
■
■
地域子育て特別研究
幼年期の子育て支援演習
子育て支援内容開発論
幼年期のカリキュラム論と
保育・教育方法
幼年期の教育支援と職能開発
乳幼児の発達と心理
【課題研究】
■ 幼年期の心理学方法論
(量的研究法)
●幼年教育の理論と実践開発
●保育内容の展開と指導法
●乳幼児期から児童期までの
心理と教育発達支援
■ 幼年期の心理学方法論
(質的研究法)
■ 子育て相談支援論
■ 幼児の生活と健康
■ 幼児の生活と表現
■ 幼児の生活論演習
コースを超えた総合的研究
●ライフサイクルの中の学びと発達支援
●家庭・地域社会・学校の役割と連携
●教職員のメンタルヘルス
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
教 授
橋川 喜美代
「幼年期のカリキュラム論と保育・教育方法」
などを担当。保育者-子どもの
関係性から生み出される保育形態の有り様を歴史的・実践的に探りながら、
乳幼児期の子どもたちにふさわしい生活環境について研究を進めています。
教 授
横川 和章
「幼年期の心理学方法論」
などを担当。子どもの対人行動、教師と子どもの
コミュニケーション等の問題を中心に、幼児期・児童期の発達・教育の対人
的側面に関して教育社会心理学的視点から研究しています。
准教授
教 授
名須川 知子
「幼児の生活と表現」
などを担当。幼児の表現活動に関する内面性、行動
の意味について、表現方法に関する表現媒体も含め、研究を進めています。
さらに幼児期の生活への子育て支援についても言及しています。
教 授
足立 正
「幼児の生活と健康」
などを担当。主に乳幼児期の運動発達や身体発育、
睡眠や遊びなどの生活習慣およびそれらと健康との関連性について研究し
ています。時代によっても変化する子どもの実態や問題を把握し、
より良い支
援や実践について探っていきたいと思います。
石野 秀明
「乳幼児の発達と心理」
などを担当。乳幼児期を中心に、
自我形成の問題に
ついて発達心理学的視点から研究をしています。
13
【修士課程】
人間発達教育専攻
学校心理・発達健康教育コース
こころとからだの発達支援と教育を究める
■ S chool Psycholog y, Development a l S c ience a nd Hea lt h E ducat ion
子どもの健やかな育ちを支援する
学校心理・発達健康教育コースは子どもの成長
や発達を総合的に支援できる教員や専門家の育成
を目的に、
次の4つの柱から成ります。
①学級における発達支援のカウンセリング
子どもの学習のつまずきを含む、
さまざまな側面の
発達を支援するのに役立つ心理学的な理論と実践
について学び、
研究します。
②生徒指導と学校教育相談
学校内外の人材や専門機関と協働する連携体
制を構築し、
それらを生徒指導や進路指導、
学校教
育相談に効果的に活用するための理論と実践につ
いて学び、
研究します。
③情動・社会性の基礎研究と発達支援
て表出するといった心の変化と、人との関係性につ
■学校心理・発達健康教育コースで
得られる受験資格
いて実験的研究や教育実践研究を進め、子どもの
所定の条件を満たすことで受験が可
情動・社会性発達の教育・支援を行います。
能になります。
他者の情動に気付き、
自分の情動を認識・調整し
④学校保健安全と健康・ライフスキル教育
●学校心理士
子どもの健康増進・安全確保をめざし、実態把握
●臨床発達心理士
を通してその諸課題の解決のための包括的アプ
●認定カウンセラー
ローチ、保健・安全管理、
ライフスキル教育について
教育・研究を行います。
学級における
発達支援の
カウンセリング
生徒指導と
学校教育相談
こころとからだの
発 達 支 援と
教 育を究める
情動・社会性の
基礎研究と
発達支援
14
学校保健安全と
健康・ライフスキル
教育
学校心理・発達健康
教育コース
Outline
専 攻 科目
主な教育研究課題
【専門科目】
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
心理教育アセスメント
発達アセスメントと支援
心理統計研究法
心理統計研究法演習
生徒指導と学校教育相談
子どもの発達支援
学校臨床心理学演習
学級における人間関係の心理学
子どものメンタルヘルス
情動・社会性発達論
情動・社会性発達支援研究
子ども虐待の理解と支援
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
からだと心の健康
健康教育論
衛生学・公衆衛生学研究
学校保健研究
子どものリスクと安全教育
教育・学習支援特論
社会的行動の発達心理学
学校コンサルテーション特論
キャリアカウンセリング特論
ライフサイクルの中の学びと発達
学校をめぐる連携と役割
教職員のメンタルヘルス支援
●情動・社会性の
基礎研究と発達支援
●学校保健安全と健康・
ライフスキル教育
コースを超えた総合的研究
●ライフサイクルの中の
学びと発達支援
●家庭・地域社会・学校の
役割と連携
●教職員のメンタルヘルス
【課題研究】
■ 課題研究
●学級における発達支援の
カウンセリング
●生徒指導と学校教育相談
※開講科目は変更する場合があります
※共通科目は 9 ページを参照
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
教 授
松村 京子
「情動・社会性発達論」
「 子ども虐待の理解と支援」
などを担当。子どもの情
動・社会性の発達と発達環境についての生理・心理学的研究、情動知能、
学習意欲を育む教育実践研究をしています。
教 授
小林 小夜子
「子どもの発達支援」
「学校臨床心理学演習」
などを担当。就学前集団保育
から小学校教育への適応に関する研究をしています。子どもだけでなく、保護
者や指導者にも着目し、学校適応に向けた支援に役立てるための研究に取
り組んでいます。
教 授
藤原 忠雄
「子どものメンタルヘルス」
などを担当。児童生徒、教師がストレスとうまく付き
合うための支援
(ストレスマネジメント教育)
、教育活動におけるリラクセーショ
ン
(自律訓練法など)
の効果的な活用
(部活動でのメンタルトレーニングも含
む)
、学校教育相談に関する実践的研究に取り組んでいます。
教 授
鬼頭 英明
「学校保健研究」
などを担当。喫煙や飲酒、薬物乱用、学校環境衛生など児
童生徒にかかわる現代的な健康課題に対応した学校健康教育の実効性の
ある行政施策、組織づくり、運営・評価について研究を進めています。
また、
さ
まざまな化学物質の科学的根拠に基づく健康影響に関心を持っています。
教 授
西岡 伸紀
専門は学校健康・安全教育。
「健康教育論」
「子どものリスクと安全教育」
な
どを担当。喫煙、飲酒、薬物乱用、事故など重大な結果を招きうる課題を対
象に、防止教育の内容やその教育効果について、意志決定・対人関係等の
ライフスキルの育成、保健学習などと関連させて研究しています。
教 授
秋光 恵子
「心理教育アセスメント」
「 学級における人間関係の心理学」
などを担当。青
年期・成人期の心理的適応、特に対人関係における諸問題への対処につ
いて研究しています。教室における教師と児童生徒の人間関係にも関心が
あり、研究を進めています。
15
【修士課程】
人間発達教育専攻
臨床心理学コース
学校で職場で地域で悩める人たちとともに考え、
■ Clinical Psychology
心の健康の問題に関する教育・研究を多面的に進める
臨床心理学コースでは、子どもをはじめとする生
活動にかかわる人的援助システムのコーディネー
涯発達のさまざまな段階において、心の問題にアプ
ティングやコンサルテーション能力、
④心理臨床実践
ローチする専門家を養成します。
に関する継続的な研究と社会への還元が求められ
臨床心理士には①面接や心理テストなどを用い
ます。
これらに精通するための基礎的な知識と技術
た心理査定技術、②臨床心理面接援助技法を適
を身に付けることをめざしています。
用した的確な対応・処置能力、③地域の心の健康
臨床心理学コースの4つの特色
①多彩な方法論による立体的アプローチ
り、
カウンセリングの実習でも多様なケースを経験で
教育臨床心理、
発達臨床心理、
学校精神保健、
ト
きます。予防的視点も重視しており、
ストレスマネジメ
ラウマ回復支援の4つの柱(分野)
を設定し、常にそ
ントやソーシャルスキルトレーニング
(SST)
など、
クラ
の4つが協働して立体的なアプローチを行います。
スや集団でできる予防的・開発的プログラムも学べま
教員には、
精神分析学をはじめとする力動論的アプ
す。
ローチを専門とする者、応用行動分析(ABA)
や認
③臨床心理士をめざす
知行動療法(CBT)
などの行動論的アプローチを専
所定の科目を履修し本コースを修了した者は、臨
門とする者、
さらに統合的アプローチであるEMDR
床心理士資格試験を受験できます。
なお、
本学大学
や臨床動作法などを専門とする者がそろっているの
院で受験資格を得られるのは、
このコースの修了生
で幅広い方法論を学べます。
に限られます。
②広い対象と豊富なケース
④活発なトラウマ研究
児童生徒個人の学校適応上や発達上の問題は
災害や事故、
虐待、
犯罪被害などによるトラウマを
もとより、学校教員、保護者、成人一般の精神疾患、
抱えた人に対する支援について、
活発な実践と研究
さらに学校や職場といった集団における精神健康
を行っています。東日本大震災、
インド洋津波災害、
の問題も広く対象として、
教育と研究に取り組んでい
四川大地震などをはじめ、内外の被災者支援に精
ます。
そのため、
授業でもさまざまなケースを扱ってお
力的に取り組んできました。
■取得できる資格
臨床心理学コースは、
(公財)日本臨床心理士資
格認定協会から、臨床心理士の受験資格
(第1
種)が得られる大学院に指定されています。修了
者は臨床心理士資格試験の受験資格を得られ
ます。
臨床心理士とは
日本臨床心理士資格認定協会が認定する資格で、有資
格者は
「心のケアの専門家」
として学校現場
(スクールカウ
ンセラー)
や保健医療、福祉、司法等の多方面で活躍して
います。詳しくは日本臨床心理士資格認定協会のホーム
ページ http://www.fjcbcp.or.jp/をご覧ください。
■修了後の進路
【心理士】
スクールカウンセラー、保健所心理判
定員、情緒障害児短期治療施設、児
童 養 護 施 設 、児 童 相 談 所 心 理 判 定
員、民間病院・精神科クリニック心理
職、
リハビリテーションセンター心理判
定員、特別養護老人ホーム、知的障害
者更生・授産施設、県職員
(心理職)、
県警被害相談員、市教育委員会準カ
ウンセラー
16
【相談員】
市教育委員会教育相談員、県・市教育
研修所、市・区悩み相談センター、市教
育相談センター、児童相談所、発達障
害者支援センター、公立障害者相談
所、小学校での教育相談員、大学学生
相談室、公立がんセンター相談支援セ
ンター、市役所発達相談員
【指導員】
市教育研修所、適応指導教室、児童
養 護 施 設 児 童 指 導員、社 会 福 祉 施
設、児童自立支援施設、障害児施設、
知的障害者更生・授産施設、市社会
福祉事業団
【教 員】
特別支援学校教員、養護教諭
臨床心理学コース
、 支 援する人材を養成
Outline
専 攻 科目
主な教育研究課題
【専門科目】
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
臨床心理学の理論と方法
臨床心理査定演習
臨床心理基礎実習
臨床心理実習
臨床心理学特論
力動的心理療法の理論と実際
行動療法・認知行動療法の理論と実際
臨床心理統計研究法
行動分析学特論
発達障害心理臨床特論
■ 児童青年精神病理学
■ 学校精神保健学特論
■トラウマ回復支援論
■ 被災・被害者の心のケア
■ 犯罪心理学
■ 投映法演習
■ 人間性心理学の理論と実際
■ ライフサイクルの中の学びと発達
■ 学校をめぐる連携と役割
■ 教職員のメンタルヘルス支援
●教育における心理臨床支援
●発達障害の心理臨床支援
●学校における精神保健
●トラウマのなりたちと
そこからの回復支援
コースを超えた総合的研究
●ライフサイクルの中の学びと発達支援
●家庭・地域社会・学校の役割と連携
●教職員のメンタルヘルス
【課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
教 授
冨永 良喜
いじめ・事件・事故・虐待などによるPTSDやストレ
ス反応を示す人への心理療法と、
ストレスマネジメ
ントなどの心の授業プログラムの開発研究に取り
組んでいます。災害・事故・事件で傷ついた人たち
への望ましい支援の在り方を一緒に考えましょう。
教 授
有園 博子
犯罪被害者、遺族、被虐待児、DV被害者の方々への
心理的回復支援に取り組んでいます。医療・福祉・教
育・産業の各分野や地域社会の中で生活している方々
へのさまざまな援助方法について、
また心理職ができる
支援の可能性と限界について一緒に考えましょう。
教 授
海野 千畝子
コミュニティー心理学の立場から子ども虐待対応臨
床、学校臨床を捉え、現場に役立つ介入について研
究しています。心理療法の臨床技法としては、解離に
焦点を当てた統合的心理療法を実践しています。一
緒に多面的な臨床の可能性を探索していきましょう。
准教授
遠藤 裕乃
精神分析的心理療法に家族療法、短期療法の
技法を取り入れ、幅広い分野に応用可能な心理
的援助モデルを探索しています。臨床心理学を
学ぶことは
「面白いけど恐い」
「楽しいけど苦しい」
の連続です。心身ともにタフな方にお勧めします。
教 授
大野 裕史
行動分析学の観点から、発達障害のある人や
幼児・児童、
その周囲の人々
(保護者・教員など)
の支援について取り組んでいます。効果的・効
率的な対人援助、
そのための言語の使い方にも
関心を持っています。
教 授
市井 雅哉
トラウマ回復支援研究分野を担当。PTSD、
スト
レス、不安、
うつなどへの効果的な援助法や予
防法について研究しています。自己満足に終わ
らない臨床心理学の技を一緒に追究しましょう。
准教授
嶋㟢 まゆみ
発達障害、幼児期から思春期の問題などに対し
て、実験的行動分析による基礎研究と応用行
動分析による臨床研究を行っています。周囲の
人間の関わり方が変わることで子ども自身が変
わっていくことを実感しています。
准教授
佐田久 真貴
発達障害臨床心理学と行動療法が専門です。発達障害の
ある子どもと保護者への応用行動分析的介入が研究テー
マです。特に、心理臨床支援は支援者の臨床技術の研さん
とさまざまな職種との協働が要である、
という視点に立ち、子
どもたちとその周囲の人々への支援に取り組んでいます。
教 授
遊間 義一
犯罪心理学と心理査定が専門です。人々が犯罪を
繰り返す要因に関する研究と、投映法の一つである
TAT検査の信頼性・妥当性の研究を中心に行ってい
ます。どちらもあまり研究が進んでいない領域なので、
皆さんと一緒に未知の世界を探究したいと思います。
教 授
岩井 圭司
心的外傷に対する心理療法的介入、学校教員の精
神保健、学校防災論などが研究テーマです。人間は
さまざまな意見を持ち得、意見が一致しないのもまた
良し。見解の相違から学問が生まれ、無理解からこそ
心の癒やしが始まります。多様性は常に豊穣です。
准教授
辻河 昌登
臨床心理学、精神分析学が専門。心理療法の
中でも、特に対人関係論的あるいは関係論的な
精神分析の立場で、人間のさまざまな行動を自
己と他者の相互影響的な関係性から理解する
視点を提供していきたいと思っています。
准教授
中村 菜々子
生涯発達のさまざまな局面で生じるストレスへの
有効な対処と予防に関する研究と実践に取り組
んでいます。健康心理学領域(生活習慣病予防
や慢性疾患の心理側面など)
での認知行動療法
の適用についても研究と実践を行っています。
17
【修士課程】
特別支援教育専攻
障害科学コース
総合的な専門性に裏付けられた支援力を
■
Disability Science
特別支援教育における総合的な専門性とは
特別支援教育という新しい時代を迎え、
障害のあ
うな多様な障害に関する特性の理解を深めます。
る人を支援するには総合的な専門性が求められて
います。障害科学コースでは、特別な教育的ニーズ
②多様な障害の特性に関する理解に基づいたうえ
のある子どもたちの成長・発達に応えられる
「実践す
で、障害児・者、保護者、学校・学級、
さらには地域
る力」
「連携する力」
「研究する力」の養成をめざし
の支援システムといった個人のレベルから社会の
ています。
「特別支援教育における総合的な専門
レベルに至るさまざまな次元で、包括的な支援を実
性」には、
次の3つのポイントがあります。
践できる力を育成します。
①特別支援教育では視覚障害、聴覚障害、知的
③教育学、心理学、生理・病理、指導法、福祉、
コー
障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、言語障害、情
ディネート
(他領域との連携)
といった多様な学問
緒障害、発達障害
(LD、ADHD、高機能自閉症・ア
領域からのアプローチを学ぶことにより、総合的な
スペルガー症候群など)
、
また、
それらの重複障害と
「実践する・連携する・研究する力」
といった専門性
いったさまざまな障害種を対象としています。
このよ
を高めます。
■総合的な専門性の概念図
視覚障害 聴覚障害 知的障害 肢体不自由
病弱
発達障害
障害特性の理解
障害児・者、保護者、学級・学校への支援
地域における支援システム
教育学・心理学・生理および病理・指導法・福祉・コーディネート
実践する力
連携する力
研究する力
主な修士論文のテーマ(近年提出分)
・国際協力活動に参加するボランティアの自己変容に関する研究
・保育所における集団・個別を対象とした行動的介入の実施方法の検討-生活スキルを標的とした就学前指導を通して-
・知的障害者におけるキャリア発達に関係する諸要因についての研究
-職業科を有する知的障害特別支援学校高等部生徒を対象に-
・インクルーシブ教育における小学校通常学級の課題~ユニバーサルデザインを用いた学級・授業づくりの提案~
・青年期の障害者に対する自立支援としての学びの場に関する研究-自立訓練事業を活用した実践を通して-
・特別支援学校小学部における外国語活動に関する研究
・教員志望大学生の特別支援教育の学びに関する研究
・特別支援学校
(知的障害)
における身体的不器用さをもつ子どもについての実態調査
・音楽の授業における重症心身障害児の表出と教師の働きかけに関する研究
・聴覚障害幼児における母子間相互交渉についての研究-健聴の母親との遊び場面の観察をとおして-
・市町における早期支援の在り方についての調査研究-健診後フォロー事業「親子教室」に視点をおいて-
18
Outline
障害科学コース
専 攻 科目
【専門科目】
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
特別支援教育総論
特別支援教育実践論
特別支援教育研究
特別支援教育史
特別支援教育課程論
聴覚障害児指導法
重複障害児指導論
肢体不自由児指導論
病弱児指導論
障害児心理学研究
聴覚障害児心理学研究
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
障害児教育基礎技能
聴覚障害児教育基礎技能
聴覚・音声検査法
特別支援心理学研究方法演習
障害児病理
言語病理学
視覚生理・病理
障害児保健研究
聴覚言語障害児臨床
障害児医学特論
障害児診断学
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
行動障害支援論
特別支援教育特論 特別支援教育方法演習
視覚障害児教育論
視覚障害児心理学特論
視覚障害児心理学研究
視覚障害児指導法
特別支援教育事例研究
障害児教育実地研究
障害理解と社会への啓発
障害分野の国際協力・支援
【課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります
※共通科目は 9 ページを参照
主な教育研究課題
コースを超えた総合的研究
●障害理解と社会への啓発
●障害分野の国際協力・支援
●障害児の教育・福祉の理念と歴史・制度
●障害児・者および家族の心理と支援・指導法
●障害児・者の医学と医療・保健・福祉
●障害児・者への地域支援と教育・福祉・医療・労働の連携
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
特別支援教育コーディネーターコース主担当教員と密接に連携しながら教育研究を進めます
教 授
芝田 裕一
障害児指導法、障害児心理学、視覚障害学
(心理、教育、
リハビリテーショ
ン)、障害理解教育が専門。障害児・者への歩行・移動等の自立活動の指
導や、生活における心理的支援、障害理解とその教育・社会啓発などに取り
組んでいます。
教 授
鳥越 隆士
聴覚障害児心理学・指導法を担当。手話を含めたコミュニケーションや言語
の習得過程を発達心理学の側面から研究。思春期・青年期の自己概念の
発達にも関心を持っています。
教 授
石倉 健二
肢体不自由児、病弱児、重複障害児の指導論を担当。専門はリハビリテー
ション心理学。生涯発達を視野に入れて、医療・保健・福祉との連携を重視
した支援に力を入れています。
教 授
河相 善雄
特別支援教育学を担当。法社会学的見地から、主として米国の障害児教
育法・制度を学び、個別教育プログラム等を手がかりに協働連携システム
論、特別支援コーディネート論、障害児地域教育経営論を探究しています。
教 授
髙野 美由紀
障害児病理、障害児保健を担当。医学的側面から発達障害児の早期発
見・早期支援に取り組んでいます。
教 授
井澤 信三
障害児臨床心理学が専門。応用行動分析学に基づいた自閉症、発達障害
児・者の社会的行動支援、行動問題に対する支援方法について研究してい
ます。
19
特別支援教育コーディネーターコース
【修士課程】
特別支援教育専攻
20
地域と協働して発達障害支援の実践力を磨きます
■
Programs for Special Needs Education Coordinator
コーディネーター、発達障害の通級指導、通常学級の授業づくり
最近、通常学級の特別支援教育への注目が高
だけでなく、
支援者に新たな気づきをもたらすための
まっています。基本的な配慮や支援のみならず、発
コミュニケーション力も大切です。
達障害のある子どもを踏まえた授業づくりや学級経
②の発達障害通級指導教室担当者は、
発達障害
営にも関心が集まっています。
さらに、将来のインク
のある子どもが通常学級での学びにくさを持っている
ルーシブ教育を見据えた学び合いの探求や地域協
ことを踏まえて、個の教育ニーズに沿った個別的指
働の構築も必要となっています。本コースでは、
この
導を提供します。
このためには、生活、学習面でのつ
ような支援体制づくりを担う人材の育成を地域と協
まずきを把握するとともに、
発達検査などのアセスメン
働して行っています。
ト結果から、得意なことと苦手な面を理解していくこと
本コースでは、主に①特別支援教育コーディネー
が大切となります。
また、
個別の指導計画を立案して、
ター②発達障害通級指導教室担当者③通常学級
指導の中で修正していく力量も求められています。
の授業づくり推進担当者を育成します。授業づくり
③の通常学級の授業づくり推進担当者は、特別
推進担当者については、学部卒業後のストレート学
支援教育的観点での授業づくりや学級経営の工夫
生も受け入れています。
を校内で広げていきます。発達障害のある子どもに
①の特別支援教育コーディネーターは、
特別支援
も、
わかる、
楽しい授業づくりを通して、
学ぶ意欲を引
学校に専任者として配置されているほか、幼稚園・
き出していくことが必要です。
このために、教科教育
小学校・中学校・高等学校の校務分掌に位置付けら
との協働や教科を超えた授業研究会を実施してい
れています。特別支援学校のコーディネーターは専
くことが望まれています。
門性を生かして、地域の学校へのサポート、学校間
本コースでは、
これらのキーパーソンに求められる
や専門機関との連絡・調整、
保護者との教育相談な
力量を学校現場での実践経験(研究)
を振り返るこ
どを担っています。
これらの活動には、専門的知識
とによって、
学ぶことができます。
■地域における発達障害のある子どもの
支援体制づくり
特別支援学校
幼稚園
特別支援教育コーディネーター
発達障害通級指導教室担当者
通常学級の授業づくり推進担当者
小学校
中学校
高等学校
Outline
特別支援教育
コーディネーターコース
専 攻 科目
【専門科目】
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
特別支援教育論
特別支援教育論文講読と研究方法
特別支援教育授業方法論
障害者福祉論
コーディネート概論
コーディネート研究
家族支援心理学
コーディネート基礎実習
コーディネート課題実習
特別支援教育と通常学級の授業づくり・学級経営
特別支援教育リーダーのための創発的コミュニケーション
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
発達障害研究
発達神経医学
学習障害児指導法演習
行動支援法演習
言語・コミュニケーション指導法演習
個別の指導計画演習
個別支援ケース実習
個別支援アセスメント演習
障害理解と社会への啓発
障害分野の国際協力・支援
【課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります
※共通科目は 9 ページを参照
主な教育研究課題
コースを超えた総合的研究
●障害理解と社会への啓発
●障害分野の国際協力・支援
●学校における発達障害児の指導と支援
●校内特別支援教育体制の推進とコンサルテーション
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
障害科学コース主担当教員と密接に連携しながら教育研究を進めます
教 授
樋口 一宗
教 授
特別支援教育の教員経験と県や国の教育行政に携わった経験を生かし、
学校における特別支援教育の在り方や方向性について共に学んでいきたい
と思っています。読み書き障害や高等学校における支援についても関心を
持っています。
准教授
岡村 章司
コーディネーター情報処理室
発達神経心理学が専門。
ADHD、
アスペルガー障害など軽度発達障害の
特性理解を基にした対応・指導法に関して研究しています。通常学級の教
師支援についても関心を持っています。
准教授
障害児臨床心理学、応用行動分析学が専門。発達障害、特に自閉症に対
する教育的支援や家族支援に関して研究しています。学校におけるチーム
支援の在り方についても関心を持っています。
院生研究室
宇野 宏幸
石橋 由紀子
「コーディネート概論」
「特別支援教育史」
などを担当。校内で特別支援教育
を推進するための学校組織の在り方、特別支援学校のセンター的機能など
について関心を持っています。
課題実習発表会
21
Vo i c e s
ーションコース
教育コミュニケ
ス
幼年教育コー
院生仲間との
ディスカッションからも
大いに刺激を受けます
保育者の役割について
あらためて考える
有意義な2 年間でした
同じ志を持つ仲間たちと
切磋琢磨したことは
大きな財産となりました
教育コミュニケーションコース
幼年教育コース
(平成27年3月修了)
学校心理・発達健康教育コース
(平成27年3月修了)
三浦 兼春さん(2年)
(右)
明石 英子さん
大沼 詩織さん
「教育」
という営みをじっくりと考えた
いと思い、学部から大学院に進みまし
た。
コースには、専攻分野の知識を背
景に教育を語る方、経験豊富な現職
教員の方、
日本とは異なる社会・教育
事情を語る留学生、学部から進学した
同年代の仲間たちなどさまざまな方々
がおり、
日頃の会話からも大いに刺激
を受けています。
乳幼児期は人間発達の原点に当た
る大切な時期です。子どもに寄り添っ
て研究に取り組まれている先生方のご
指導の下、理論と実践について学びま
した。私のような現場経験者をはじめ、
さまざまな経歴の仲間が集まって有意
義な議論を交わし、講義も演習も興味
深いものばかりでした。現場で経験した
ことの意味を深められることが楽しく、
新たな発見と学びの連続でした。あら
ためて子どもが持つ無限の力と可能
性を感じ、保育者の役割、保育の在り
方についてもあらゆる視点からゆっくり
と考えることができました。
現場で抱いた疑問の解決に取り組
みたいと考え、研究テーマは幼小移行
期の「気になる子」への支援に焦点を
当てました。先生方の専門的知見から
の的確なご指導、
ゼミでの活発な議論
などを通して高めることができ、新たな
課題も見えて、
さらに探究したいと思え
るものになりました。大学院の2年間で
学んだことを生かし、
さらに保育につい
て研さんを深め、理論と実践の融合を
図りたいと思います。
入学前は宮城県から遠く離れた関
西での生活や、養護教諭の経験の浅
い私が大学院の勉強や研究に付いて
いけるかなど、不安でいっぱいでした。
しかし、
コースの仲間や先生方をはじ
め、大学院で出会う方々は皆温かく、2
年間、伸び伸びと研修に励むことがで
きました。
コースの仲間たちは校種も年齢も幅
広く、
さまざまな教育観や子どもに対す
る思いに触れることができました。
「子ど
もたちの心と体を支えたい」
という同じ
思いを抱く仲間と支え合い、切磋琢磨
できたことは私の財産となりました。先
生方の専門分野もさまざまで、それぞ
れの立場からの子どもへのアプローチ
方法を学ぶことで、多面的に子どもを
見ることの大切さを知りました。教員と
しての引き出しがたくさん増えたと思い
ます。
大学院で得た多くの学び、人とのつ
ながりを生かし、養護教諭としてさらに
パワーアップしていきたいと思います。
教育コミュニケーションコース
川上 梓さん(2年)
(左)
今までの教員生活を振り返り、子ど
もたちとの関わり方についてもっと深く
学びたいと考え、
このコースを選びまし
た。
「教育におけるコミュニケーションと
は? 」
という観点に立ち、それぞれの専
門分野の先生方から示唆に富んだ学
びを受けられます。世代や国を超えた
仲間たちとのディスカッションはとても充
実した楽しい時間です。新たな知見を
得た上で、
マクロとミクロの視点で考え
ることができると実感しています。
22
~ 学 生・ 修 了 生 の 声 ① ~
学校心理・
発達健康教育コース
ース
臨床心理学コ
ス
障害科学コー
特別支援教育
ーコース
コーディネータ
ケースを担当することで
座学では得られない
技術や知識が身に付きました
大学院での学びは
自分や教育を見つめ直す
人生におけるギフトでした
子どもの成長を支えるため
いつまでも
謙虚に学び続ける姿勢を
臨床心理学コース
(平成27年3月修了)
障害科学コース
(平成27年3月修了)
特別支援教育コーディネーターコース
(2年)
犬塚 有耶さん
早瀬 確さん
大脇 知子さん
臨床心理学コースでは、理論と実践
の両面から心理学を学んでいくことが
できます。1年次にはケースを担当する
ための知識や技能を学び、2年次から
は実際に担当します。心理アセスメント
を行い、援助方針を考え、
カウンセリン
グへと進めていく中、
自分の力不足に
悔しい思いをする時や悩む時もありま
すが、指導担当の先生やコースの先
生方のSVも受けながら、真摯に取り組
むことで、座学では得られない多くの経
験を積むことができました。
ケースを担当すると同時に、研究も
進めていきます。行き詰まってしまう時も
ありましたが、
そういったものを乗り越え
ながら修士論文を進める中で、
自身の
研究領域について深く学ぶことができ
ました。
大学院での学びと出会いは、私に
とってかけがえのないものとなりました。
障害科学コースの特徴は温かくアッ
トホームな雰囲気だと思います。先生
方は皆、優しく親切に指導してください
ます。
また学生同士、先輩後輩も仲が
良く、
それぞれの個性が生きるように互
いを思いやる雰囲気も、障害に対する
配慮を学んでいる障害科学コースなら
ではのものかもしれません。
私自身は特別支援学校5領域の免
許状取得、臨床発達心理士、学校心
理士の資格取得を目指す中で、特別支
援教育に関する専門的知識だけでな
く、心理学、幼年教育の理論などを幅
広く学ぶことができました。
また発達心
理臨床センターでは、講義で学んだ理
論を実践で生かす機会も頂けました。
深夜に仲間たちと教育や人生につ
いて語り合った学生らしい時間など、
大学院での2年間は、
自分自身のこれ
までとこれからを見つめ直し、知識だけ
でなく考え方自体を成長させることがで
きる、人生におけるギフトでした。
今後は持ち帰ったギフトを一つずつ
開けながら、
子どもたちのためにできるこ
とに真剣に取り組んでいこうと思います。
特別支援学校での勤務を通して、
理論と実践の融合と、周りの教員や関
係機関と連携して支援することの重要
性を感じ、大学院に入りました。
授業では特別支援教育に関する知
識や理論を学び、連携校での実習で
すぐに生かすという経験をさせていた
だきました。根拠に基づいた指導、現
場の文脈に合ったコンサルテーション、
対話と連携の必要性を体験でき、大き
な学びとなりました。
ゼミでは研究内容を発表し、指導教
官から厳しくも的確で熱いご指導をい
ただきました。
自分を振り返る苦しい作
業の連続でしたが、学びをより一層深
められたことは財産となりました。
また、
院生仲間との会話ではさまざまな価値
観や考え方など、
たくさんの気付きがあ
りました。
どれも刺激的で、充実した時
間を与えられたことにとても感謝してい
ます。
今後も謙虚に学び続ける姿勢を失
わず、大学院での学びと経験を生かし
ながら、子どもたちのより良い成長を支
える実践者を目指したいです。
23
認識形成系教育コース[社会系教育分野]
【修士課程】
教育内容・方法開発専攻
■
Social Sciences and Humanities
認識形成系教育コースとは
児童生徒が複雑化する現代社会に対応してい
形成を支援する
「社会系教育分野」、
自然と数理に
くためには、社会や自然に関する適切な認識に基
関する認識形成を支援する
「自然系教育分野」の2
づいた問題解決能力を育成することが必要になり
分野からなります。
さらに、社会と自然の両方に関わ
ます。
そのための教育内容と教育方法の開発を行
る環境教育、地域学習といった複合的な領域に関
う
「認識形成系教育コース」は、社会に関する認識
する教育・研究にも取り組みます。
よりよい市民社会構築のために社会科系教員の資質向上を
近年の急速な社会変化の中、
自ら考え行動できる市民
教科教育研究は、小・中学校の社会科、高等学校の
を育成することが重要な課題になっています。社会系教
地理歴史科・公民科における教育課程と、授業に関する
育分野は、現代に生きる人間にとって必要な社会認識を
教育・研究を行う
「社会系教科教育」を柱としています。
どう育むかについて、教科内容研究と教科教育研究の
また、
これと並んで、分野内での総合的研究として、現
両面から教育・研究を行います。
代の多文化共生社会を研究する
「多文化社会の共生」、
教科内容研究は、
日本と諸外国の歴史を取り扱う
「日
現代における市民の育成を研究する
「シティズンシップの
本と外国の歴史と文化」、地理学、地誌学を取り扱う
「地
教育」の2つの柱を設置しています。
域と景観」、経済学、社会学を取り扱う
「現代の社会構造
このように、幅広い研究領域をカバーする教科内容研
と経済」、民主主義と思想を取り扱う
「現代の民主主義
究と教育実践に主眼をおいた教科教育研究との連携に
と思想」
という4つの柱からなります。
よって、それぞれの研究テーマを活かしつつ、社会系教
科の教員としての資質を向上することができます。
平成26年度の主な修士論文のテーマ
・徳川家康の天下掌握過程
・兵庫県自然学校における指導補助員の実態と指導に与える影響 -教員・指導補助員双方の立場から見た自然学校-
・フランス革命期におけるフェミニズムの萌芽 -コンドルセとオランプ・
ドゥ
・グージュを中心に-
・日中年金制度の比較 -少子高齢化に対応した改革を中心に-
・問い続ける子どもを育てる小学校社会科学習 -
「問い」の誘発と
「学習問題」の質を重視して-
・日本統治時代台湾におけるマラリア防遏事業と衛生思想の普及について
・政治的視点を組み込んだ高等学校地理「農業」の授業開発 -スケールの重層性および内発的発展に着目して-
・現代の経済格差に関する一考察 -雇用格差を中心に-
・小学校社会科における社会問題学習の教育内容編成原理 -合理的意思決定力の育成に焦点をあてて-
・初期教育令
(1879年制定)
の再検討
・学校教員を対象としたGISの教育利用促進の検討
・和辻哲郎は構造主義の夢を見るか?
・グローバル化の時代の世界史授業開発研究 -同時代史的大観を原理として-
・法を視点とした歴史大観学習の授業開発 -中学校歴史的分野「近世の日本」
を事例として-
・構成主義的アプローチによる小学校社会科情報産業学習の開発 -第5学年単元「情報産業とわたしたちのくらし」を事例に-
主な教育研究課題
教科内容研究
分野内での総合的研究
●日本と外国の歴史と文化
●地域と景観
●現代の社会構造と経済
●現代の民主主義と思想
●多文化社会の共生
●シティズンシップの教育
教科教育研究
●社会系教科教育
24
分野を超えた総合的研究
●人間と環境
●地域学習の方法と教材開発
Outline
専 攻 科目
【専門科目】
■ 現代の政治構造
■ 現代の市場構造
■ 現代の市場構造
(演習)
■ グローバリゼーションと社会
■ グローバリゼーションと文化
■ 日本の文化システムと教育
■ 現代民主主義と日本国憲法
■ 現代民主主義と日本国憲法
(演習)
■ 現代社会の思想
■ 現代社会の思想
(演習)
■ 思想と倫理
■
■
■
■
■
■
社会系教科教育実践論
社会系教科教育カリキュラム編成論Ⅰ
(地理的内容)
社会系教科教育カリキュラム編成論Ⅱ
(歴史的内容)
社会系教科教育カリキュラム編成論Ⅲ
(公民的内容)
社会系教科教育授業研究
生活科教育実践論
■ 多文化社会の歴史と地理
■ シティズンシップと教育
■ 人間と環境
■ 地域学習の方法と教材開発
【課題研究】
※開講科目は変更する場合があります
※共通科目は 9 ページを参照
■ 課題研究
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります
教 授
原田 誠司
日本史を担当。近世前期の社会・経済史を専
門とします。西国(特に瀬戸内沿岸諸国)
を対
象地域として、近世村落の成立に関する諸問
題を扱っています。
教 授
松田 吉郎
東洋史を担当。近世・近代(14〜20世紀)中
国・台湾の社会経済史・教育史を専門としま
す。特に台湾の産業組合、土地改革、水利事
業および台湾原住民教育史について研究して
います。
准教授
森田 猛
西洋史を担当。近代ヨーロッパ史を専門として
います。特に19世紀のドイツ史学史、
スイス文
化史に関心を持っています。
教 授
吉本 剛典
人文地理学を担当。主として、都市と地域の交
通システムおよび水利ネットワークを対象とし、
データ解析と地図表現の方法に関心を持って
います。
教 授
南埜 猛
地誌学を担当。モンスーンアジアを対象とし、水
資源管理に着目した地域研究を専門とします。
特に、溜池を題材にした研究と授業計画・授業
実践に関心を持っています。
認識形成系教育コース
[社会系教育分野]
■ 日本古代中世の歴史と文化
■ 日本古代中世の歴史と文化
(演習)
■ 日本近世の歴史と文化
■ 日本近世の歴史と文化
(演習)
■ 東洋の歴史と文化
■ 東洋の歴史と文化
(演習)
■ 西洋の歴史と文化
■ 西洋の歴史と文化
(演習)
■ 都市・農村景観と空間分析
■ 地誌と地域研究
■ 教育地理情報研究
■ 地域地理学の研究と教育
教 授
※副専属教員 *専門職学位課程〈教職大学院〉
と両方の専任教員)
小南 浩一
政治学、政治史を担当。幕末・明治維新から現
代日本までの政治をカバーします。中曽根政権
から小泉政権に至る新自由主義の影響やナ
ショナリズムに関心を持っています。日本国憲
法に対する改憲論も現実的問題として捉えて
います。
教 授
難波 安彦
経済学を担当。特にマクロ経済理論を研究領
域としています。近年は、現代の経済問題を経
済理論的に分析することを試みており、特に、
少子高齢化が経済成長や社会保障に及ぼす
影響について研究しています。
教 授
森 秀樹
哲学を担当。近代から現代にかけてのヨーロッ
パの哲学(特にドイツ観念論、現象学)
を研究。
自己と他者との関係性、
「 共存」の基礎を研究
テーマとしています。
教 授
児玉 康弘
社会科教育学を担当。主に公民教育・歴史教
育に関連した教育内容開発および授業構成
研究を行っています。また、今日的観点から社
会認識形成の実践史や研究史を再検討する
ことに関心を持っています。
教 授
原田 智仁*
社会科教育学を担当。主に初等・中等段階の
歴史教育を中心に、
カリキュラム開発や評価の
研究を行っています。
また、米国や英国の歴史
教科書構成の研究、歴史的思考力の育成と
評価の研究にも関心を持っています。
教 授
米田 豊※
社会科教育学を担当。小・中学校における社会科授業構成
理論の研究をしています。特に、戦前から現在までの「地理」
の授業構成理論を歴史的に位置付け、その研究成果を基に
指定研究学校等の授業構成理論の分析と実践課題の解決
に資する授業モデルの開発に取り組んでいます。また、社会
認識形成の視点からの人権教育についても研究しています。
教 授
關 浩和※
専門は社会認識教育学。教育課程の変遷と
教育の課題を担当。構成主義的アプローチに
基づく社会科授業構成論や教材開発、学習
指導法の研究を主な研究領域としています。
ま
た、生活科や総合学習のカリキュラム開発研
究にも取り組んでいます。
教 授
吉水 裕也※
社会科教育学を担当。初等・中等段階の地理
教育を中心に、授業研究やカリキュラム研究を
学校現場との連携を大切にしながら行っていま
す。
また、英国等の英語圏および近隣諸国の地
理教育について教科書構成、授業構成、地理
的見方・考え方などの視点から研究しています。
25
認識形成系教育コース
[自然系教育分野︵数学、理科︶
]
【修士課程】
教育内容・方法開発専攻
26
■
Mathematics and Natural Sciences
数学・理科教育を担う人材の輩出を
自然系教育分野は数学と理科に分かれていま
学習項目を確実にするとともに、最先端の科学的知
す。数学では「数学を基礎から勉強したい」
「学校
見や技術も十分に理解できるようになるテーマ設定
数学の内容を深く掘り下げたい」
「数学的な専門性
も可能です。具体的には「運動とエネルギー」
「物質
を高めたい」
「子供の理解度を把握したい」
「つまず
と反応」
「生物と生命」
「地球システムと地球史」
「理
きの原因を探りたい」など、
さまざまなテーマで幅広
科教育」の5つの研究の柱を置いています。学生は
い観点から研究できます。研究テーマに対応するた
それぞれの柱で、
比較的容易に取り組めるテーマを
め、
「数と式」領域の代数、
「図形」領域の数理、
「関
設定でき、
それを遂行することで研究方法を体得し、
数・数量関係」領域の数理、
算数・数学教育を4本柱
現場復帰後の教育に反映することをめざします。
に置き、
「数学の力」
と
「数学を教える力」の向上をめ
数学と理科、
それぞれの研究の柱以外に、
「科学
ざします。
的・数学的リテラシーの育成」
「活動型理数教育の
理科では、小・中・高校で教える基礎的・基本的な
理論と実践」の総合的研究の2本柱もあります。
Outline
専 攻 科目
【専門科目】
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
算数・数学科教材の背景と基礎
数と式・代数領域の算数・数学教科内容論
図形・幾何領域の算数・数学教科内容論
数量関係・解析領域の算数・数学教科内容論
算数・数学教科内容論演習
理科教科内容論Ⅰ(基礎物理学)、Ⅱ(物理学持論)
Ⅲ
(環境物質化学)、Ⅳ
(機能物質化学)、Ⅴ
(構造生物学)
Ⅵ(機能生物学)、Ⅶ(岩石鉱物学)、Ⅷ(地質科学)
物理学特別実験
化学特別実験
生物科学特別実験
地球科学特別実験
地質調査法
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
算数・数学教育基礎論
算数・数学教育教授論
算数・数学教材論
理科の教育と授業
理科教材の開発と実践
初等・中等理科実験演習
理科実験実地演習
数学的リテラシーと算数・数学的活動
科学的リテラシーの育成
人間と環境
地域学習の方法と教材開発
【課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります
※共通科目は 9 ページを参照
主な教育研究課題
教科内容研究
●「数と式」領域の代数
●「図形」領域の数理
●「関数・数量関係」領域の数理
●運動とエネルギー
●物質と反応
●生物と生命
●地球システムと地球史
教科教育研究
●算数・数学教育
●理科教育
分野内での総合的研究
●科学的・数学的リテラシーの育成
●活動型理数教育の理論と実践
分野を超えた総合的研究
●人間と環境
●地域学習の方法と教材開発
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります ※副専属教員)
【数学】
教 授
小池 敏司
小川 聖雄
解析学、特に偏微分方程式を担当。自然現象を
記述する非線形方程式に対して、初期値問題
の適切性や解が持つ性質の研究などに取り組
んでいます。
講 師
数学教育学を担当。数学学習における理解過
程を認知心理学的手法により研究しています。
特に、
数学的問題解決に際して心的に構成され
る表象に視点を置き、理解過程の説明を試みて
います。
准教授
加藤 久恵※
専門は数学教育学。特に、
メタ認知能力に着目
した算数科・数学科の授業づくりや授業分析
方法の研究を行うとともに、
ティーチング・ポート
フォリオを活用した教員養成プログラムの研究
にも取り組んでいます。
教 授
濵中 裕明
幾何学を担当。近年は直観的な幾何学の研究
のほか、数学教育の研究にも興味を持っていま
す。大学院では、中等数学科教育の発展的教
材としての可能性を持つ幾何学の題材につい
て研究指導しています。
講 師
川内 充延
数学教育学を担当。数学の教授・学習における
例の使用について、歴史的・理論的背景や、指
導者および学習者という実践的な立場からの研
究に取り組んでいます。特に学習者がつくる例
に関心を持っています。
吉川 昌慶
代数学を担当。組合せ論的諸問題に対して、代
数的手法を用いてアプローチする代数的組合
せ論を研究しています。特にアソシエーション・ス
キームの表現論に興味があります。
【理科】
教 授
渥美 茂明
植物学とその周辺分野を担当。カタバミを材料
にして種々の生理現象と形態形成を、植物生理
学と遺伝学から研究するとともに植物を材料とし
た教材開発を行っています。
教 授
澁江 靖弘
地殻物質科学などの領域を担当。岩石・鉱物の観察と記
載に力点を置いた火成岩岩石学および鉱物学、学校教
育での地学分野の教育内容に関する地学教育、土の性
質や土・岩石と水の反応に関する地球環境科学の各分
野における教育あるいは研究を進めています。
教 授
小和田 善之
無機固体化学を担当。特にアモルファス材料の
構造・電子状態と物性を専門とします。機能性
ゲル・コーティング膜の合成や固体電解質の分
子軌道計算などの研究をしています。
准教授
竹村 静夫
構造地質学、層位学を専攻。主にフィールドより
得られる情報から、東アジア東縁部における古
生代後期-中生代のテクトニクスを研究してい
ます。
教 授
尾關 徹
溶液を対象とした物理化学と分析化学を担当。
水晶振動子等を利用した新しい分析化学方法
の開発と酸性雨など環境化学的な調査・研究を
行っています。
教 授
竹村 厚司
古生物学、層位学を専攻。主に日本各地や南
半球地域の放散虫化石の古生物学、生層序
学、古海洋学について研究しています。
准教授
笠原 恵
分子生物学専攻。生命現象のメカニズムを組
み換えDNA実験を中心に遺伝子レベルでの解
析を行っています。
准教授
山口 忠承
有機光化学を担当。
フォトクロミック反応性を示
す機能性色素や蛍光色素の合成と、合成した
色素の物性評価に関する研究をしています。
教 授
吉岡 秀文
発生生物学、分子生物学を専攻。特に鳥類の
性分化機構を細胞分化、形態形成の観点から
研究しています。
教 授
庭瀬 敬右
物性物理学が主な研究分野。粒子線照射下や
衝撃圧縮下で起こる物理現象および固体物性
の変化を電子顕微鏡、
ラマン分光法等を用いて
ミクロな立場から研究しています。
准教授
石原 諭
研究分野は理論物理学(素粒子論、場の理
論)
。素粒子の統一モデルについての現象論と
量子力学の非摂動論に関する研究をしていま
す。
准教授
猪本 修
非線形物理学と関連分野を研究しています。
自然界に見られる多様なリズムやパターンの自
己組織化と秩序形成の仕組みに関心がありま
す。実験・観察を踏まえつつ、数理モデリングと
シミュレーションを行います。
27
認識形成系教育コース
准教授
國岡 髙宏
[自然系教育分野
︵数学、
理科︶
]
微分位相幾何学を担当。主として微分可能写
像の特異点について、位相幾何学、実代数幾
何学、微分幾何学の観点から研究をしていま
す。
教 授
文化表現系教育コース
[言語系教育分野︵国語、英語︶
]
【修士課程】
教育内容・方法開発専攻
28
■
L a ng ua g e St ud ies : Japa nese a nd Engl ish
国語・英語教育のエキスパートを育てる
言語系教育分野は国語と英語に分かれていま
外国語活動を含む)
をカバーできるカリキュラムを展
す。国語は、
教育全般や国語科教育について学び、
開しています。
研究することはもちろん、
国語学(古典語・現代語・国
語史・言語学)、国文学(古典文学・近代文学)、漢
英語分野のカリキュラムの概念図
文学(中国文学)
の専任スタッフが、講義・演習や修
言語の理解と表出
士論文作成のためのゼミ活動を通して、
日常的に学
習・研究活動を全面的にサポートします。
母語学習と外国語学習
英語音声技能論演習
英語音声学・音韻論
英語は、
「英語教育学」
「英語学」
「英米文学」
で構成し、それぞれの担当教員が教育・研究をサ
英米文化研究
アメリカ文化理解
ポートします。英語教育実践を広く
「ことば」
と
「ひと」
と
「環境」が交わり合う現象として捉え、
それぞれの
エリアに、
各教員の専門領域を生かした講義や演習
を設定。英語教育に関わるすべての領域(小学校
Outline
【専門科目】
■ 言語能力運用論
■ 国語表現論
■ 国語表現論演習
■ 日本語教育論
■ 日本語教育論演習
■ 日本古典文学研究
■ 日本古典文学研究演習
■ 日本近現代文学研究
■ 日本近現代文学研究演習
■ 中国古典文学研究
■ 漢字・漢文学研究演習
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■ 課題研究
英米文学研究
イギリスの文学と社会
英語学研究
通時的英語学研究
通時的英語学研究演習
英語教育研究法
英語教育コミュニ
ケーション論
小学校英語教育論
小学校英語教育論演習
ことば
環 境
英語の仕組みと言語教育
英語コミュニケーション授業研究
英語科における
カリキュラムと評価の研究
英語アカデミック
ライティング
専 攻 科目
児童文学研究
児童文学研究演習
英語音声学・音韻論
英語学研究
通時的英語学研究
通時的英語学研究演習
英語アカデミックライティング
アメリカ文化理解
英米文化研究
英米文学研究
イギリスの文学と社会
【課題研究】
英語科教育史論
ひ と
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
国語科カリキュラム研究
国語科カリキュラム研究演習
国語科授業実践研究
国語科授業実践研究演習
英語コミュニケーション授業研究
英語科におけるカリキュラムと評価の研究
英語教育研究法
英語教育コミュニケーション論
英語科教育史論
英語音声技能論演習
小学校英語教育論
■
■
■
■
■
■
■
小学校英語教育論演習
日本語の仕組みと言語教育
英語の仕組みと言語教育
母語学習と外国語学習
言語の理解と表出
人間生活と芸術
総合芸術表現演習
※開講科目は変更する場合があります
※共通科目は 9 ページを参照
主な教育研究課題
教科内容研究
●言語能力の理論と実際
●日本語研究と日本語教育
●日本の古典文学と近現代文学
●中国の古典と漢字文化
●英語の文法と認知
●英語の歴史と文化
●英米の文学と社会
教科教育研究
●国語科教育
●英語科教育と小学校外国語活動
分野内での総合的研究
●言語の仕組みと言語の教育
●言語発達と言語学習
分野を超えた総合的研究
●国際理解教育と芸術・言語表現
●東西の表現文化
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります ※副専属教員)
【国語】
教 授
前田 貞昭
田中 雅和
国語学(国語史)
を担当。中古中世の和化漢
文・漢文訓読文・和文における語法や用字・用
語等に関して研究。近年は和化漢文における表
現行為と理解行為との関係を考察しています。
准教授
羽田 潤
国語教育学を担当。イギリスのメディア・リテラ
シー教育を研究。多様なメディアを活用した国
語科授業の開発を目的に、
メディア素材
(映画、
広告等)
の分析に取り組んでいます。
漢文学を担当。中国中世
(魏晋南北朝時代)
の
詩人を研究対象とし、彼らが先賢の文学をいか
に継承し、
それをいかに自らの思想感情を表出す
る詩体として成立させているかを考察中です。
教 授
山口 眞琴
日本古典文学を担当。主に中世の説話や物語
を研究。近年は特に思想史・社会史の観点か
ら、仏教説話集や西行伝、西行和歌をめぐる物
語伝承などを考察しています。
教 授
教 授
堀江 祐爾
国語教育学を担当。日米比較研究を中心に、
日
本の国語科教育全般を対象に研究を進めてい
ます。現在は、授業論、学力評価論に焦点を当
てた実践的研究をしています。
教 授
菅井 三実
国語学
(現代語)
を担当。理論言語学の手法に
より、一般的な認知能力との関連で具体的な日
本語の現象を捉えるとともに、言語教育の内容
や方法論に対する検討もしています。
吉川 芳則※
国語教育学を担当。授業における言語活動(学
習活動)
の構成と展開、学習指導過程の在り方
や教材開発について研究しています。
【英語】
教 授
松阪 仁伺
アメリカ文学を専攻。歴史やキリスト教という観
点から、19世紀の文学者、特にナサニエル・ホー
ソーン、ハーマン・メルヴィルといった作家を研究
しています。
また、映画を題材とした異文化理解
にも興味を持っています。
教 授
谷 明信
英語学を専攻。英語史、特に中英語(1100〜
1500年の英語)
作品の語彙・文法と文体のか
かわりを研究しています。
講 師
多 田 ウェンディ
応用言語学を専攻。第2言語修得と英語教育
に関する研究をしています。特に子ども英語教育
と子どもの第2言語の読み書き能力の発達に興
味を持っています。担当科目は「英語音声技能
論演習」
「英語アカデミックライティング」。
教 授
大嶋 浩
英文学を専攻。時代と文学のかかわりあいという
観点から、
ジョージ・エリオットの作品を中心にヴィ
クトリア朝小説を研究しています。
教 授
吉田 達弘
英語教育学を専攻。言語教育への社会文化的
アプローチをベースに、小中高の英語教育実践
を学校教育現場と協働的に研究しています。
講 師
教 授
有働 眞理子
英語学、言語学を専攻。英語語法・文法および
言語学理論に基づいて、文法指導の手掛かり
を求めます。
また、知的障害児・者の対話能力育
成・支援についても研究しています。
講 師
近藤 暁子
英語教育学、応用言語学を専攻。外国語習得
に個人差が生まれる要因について研究していま
す。映画などのオーセンティックなメディアを利用
した指導や教材の開発にも取り組んでいます。
鳴海 智之
英語教育学、応用言語学を専攻。心理言語学
的・神経科学的アプローチにより、学習者が英
文を読む際の文処理プロセスと熟達化に伴う処
理の自動化の過程を研究しています。
29
文化表現系教育コース
教 授
鈴木 敏雄
[言語系教育分野
︵国語、英語︶
]
日本近代文学を担当。井伏鱒二を中心に昭和
期の文学について研究。私小説の伝統に則り
つつも、全く別な相貌を見せる井伏作品の解明
と、本文批判の方法の整備が課題です。
教 授
文化表現系教育コース
[芸術系教育分野︵音楽、美術︶
]
【修士課程】
教育内容・方法開発専攻
30
■
Art Studies : Music and Fine Arts
芸術に対する深い理解と技能を併せ持つ人材を養成する
芸術系教育分野は<音楽>と<美術>に分かれ
総合的に研究を行います。制作実習室や研究室な
ています。
<音楽>は声楽、器楽、作曲、音楽学、音
どが充実しており、
本格的な制作・研究活動にも取り
楽科教育から成り、音楽文化の享受・理解、音楽表
組めます。
現の内容と技法にかかわる諸問題、音楽科教育の
なお、音楽や美術と言語とのかかわり、表現や鑑
理念と実践などについて専門的・総合的な研究に取
賞の指導・教育における言語コミュニケーションの方
り組みます。
さまざまな楽器を備え、視聴覚室やML
法など、領域を複合させた芸術教育研究も可能で
教室、
合奏練習室、
50以上ものピアノ練習室があり、
あり、
芸術系教育分野では音楽と美術、
芸術全般に
本格的な演奏・研究活動ができます。
かかわる知見を深めながら、表現・制作に関する研
<美術>は絵画、彫刻、構成・デザイン、工芸、美
究やその実践的な指導方法、教材、教育カリキュラ
術史、
美術科教育から成り、
美術・造形文化の享受・
ムの研究などを推進しています。
日常生活に欠かす
理解、
美術・造形表現の内容と技法にかかわる諸問
ことのできない、かけがえのない領域として、音楽と
題、美術科教育の理念と実践などについて専門的・
美術、
芸術文化をめぐる教育研究に取り組みます。
Outline
専 攻 科目
【専門科目】
■ サウンドスケープ特論
■ 音楽芸術文化研究
■ 日本音楽研究
■ 音楽文化史研究
■ 日本音楽史
■ 創作表現の基礎
■ 創作表現の応用
■ 実技教育の基礎論
■ 実技教育の応用
■ 指揮技法の基礎と応用
■ 鍵盤楽器表現の基礎
■ 鍵盤楽器表現の応用
■ 管・弦楽器表現の基礎
■ 管・弦楽器表現の応用
■ 器楽表現教育論
■ 邦楽器表現の基礎
■ 邦楽器表現の応用
■ アジア音楽実技演習Ⅰ
(雅楽)
■ アジア音楽実技演習Ⅱ
(ガムラン)
■ 声楽表現の基礎
■ 声楽表現の応用
■ 絵画表現論
■ 絵画表現研究
■ 版画技法研究
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
彫塑表現論
彫塑表現研究
構成・デザイン表現論
構成・デザイン表現研究
工芸表現論
工芸表現研究
美術史学・芸術学特論
鑑賞批評論
音楽科教育実践研究
音楽科教育実践研究演習
音楽科カリキュラム論
音楽科カリキュラム論演習
【課題研究】
■ 美術教育研究
■ 美術教育カリキュラム論
■ 美術教育造形心理特論
■ 美術教育情報教材特論
■ 日本語の仕組みと言語教育
■ 英語の仕組みと言語教育
■ 母語学習と外国語学習
■ 言語の理解と表出
■ 人間生活と芸術
■ 総合芸術表現演習
※開講科目は変更する場合があります
※共通科目は 9 ページを参照
■ 課題研究
主な教育研究課題
教科内容研究
●音楽文化認識
●器楽表現の内容と技法
●創作表現の内容と技法
●声楽表現の内容と技法
●造形表現の意味と構造
●造形表現の方法と多様性
●美術史と批評・鑑賞
教科教育研究
●音楽科教育
●美術科教育
分野内での総合的研究
●伝統と生活文化にみる芸術
●総合的な芸術表現の探究
分野を超えた総合的研究
●国際理解教育と芸術・言語表現
●東西の表現文化
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります ※副専属教員 *専門職学位課程〈教職大学院〉と両方の専任教員)
【音楽】
教 授
竹内 俊一
木下 千代
ピアノ実技を担当。
ピアノ作品の芸術的な解釈
と奏法について研究しています。教育現場での
ピアノの活用についてもさまざまな角度から考察
します。
准教授
野本 立人
声楽を担当。声楽曲(特に歌曲、宗教曲)
の演
奏と解釈。発声技法の理論および実践的研究。
また、合唱曲の演奏と解釈、合唱指導法につい
ても研究しています。
音楽美学、音楽史学(特にルネッサンス・バロッ
ク期の音楽)
を専攻。現在、
サウンドスケープとサ
ウンドスケープ・デザインの立場から環境教育問
題も研究中です。
教 授
新山 眞弓
「実技教育の基礎論」
などを担当。舞台・学校現
場のあがり抑制法の研究、音楽表現に直結した
楽曲(教材を含む)分析・演奏解釈の研究に取
り組んでいます。
准教授
河内 勇
器楽
(管楽器)
を担当。
クラリネットを中心に、管
弦楽器の奏法と指導法を研究し、合奏・室内楽
の諸形態について論じます。
教 授
草野 次郎
作曲を担当。教育現場の状況から和声学の理
論を中心に器楽曲・合唱曲・歌曲等の作曲法お
よび編曲法の理論と実践を行っています。
准教授
岡本 信一
音楽科教育を担当。子どもの音楽に対する認知
過程を視点としたカリキュラム開発や授業研究
を、認知心理学や一般教育学などの関連諸科
学を用いて学際的・実践的に行っています。
准教授
河邉 昭子※
音楽科教育を担当。子どもが音楽を学ぶ過程に
着目した授業づくりの実証的研究を行っていま
す。
また、基礎的音楽能力の育成をめざす音楽学
習プログラムの開発にも取り組んでいます。
【美術】
教 授
初田 隆*
「絵画表現論」
「絵画表現研究」
「総合芸術表
現演習」などを担当。絵画の指導法や教材開
発、
アクリル技法などの研究をしています。
准教授
村上 裕介
「彫塑表現論」
「彫塑表現研究」
を担当。人間
の営みである芸術、美とは何かについて、彫刻と
の関連を手がかりに研究しています。
准教授
前芝 武史※
「彫塑表現論」
「彫塑表現研究」
を担当。塊を
「並べる・積む・組む」
を根底に、人体塑造、造形
原理、彫塑教育論を研究し、
これらの本質・可能
性を多面的に明確にすることをめざしています。
教 授
高木 厚子
美術科教育担当。美術や造形そして美術造形
教育における人間の認知行動について探究し
ています。
准教授
大西 久
「絵画表現研究」
「絵画表現論」
を担当。現代
絵画を中心とした絵画空間を成立させている各
構成要素や相互の表現効果に関する研究を
行っています。
助 教
教 授
喜多村 明里
「鑑賞批評論」などを担当。美学美術史学専
攻。ルネサンス美術を中心として近現代に至る
美術史学の方法論と作品研究の諸相を展望
し、人間と美術とのかかわりを考察します。
准教授
淺海 真弓
「工芸表現研究」
「 工芸表現論」
などを担当。陶
芸技法を中心に工芸の素材・技法を用いた造
形表現の在り方について探究しています。
金 度亨
「構成・デザイン表現論」
「構成・デザイン表現研
究」
などを担当。
あらゆる造形表現分野に発展し
得る可能性について、造形の基礎である構成学
とその応用としての視覚表現方法について探究
しています。
31
文化表現系教育コース
教 授
長尾 義人
[芸術系教育分野
︵音楽、
美術︶
]
音楽科教育を担当。学校音楽教育全般、中で
も授業づくりを中心とした教科指導と、教科外
指導の両面に力点を置いています。
教 授
行動開発系教育コース
【修士課程】
教育内容・方法開発専攻
[スポーツ健康系教育分野]
[応用生活系教育分野]
32
合言葉は"Innovation & Invention for Life"
■
Behavioral Developmental Education
生活環境の変化に対応しQOLを高める教育・研究を
生活環境の変化に対応するためには、
「健康で
コースの合言葉は"Innovation & Invention for
豊かな生活を営む力」や「問題解決能力」が求め
Life"。
生活環境の変化に対応しQOLを高めるため、
られています。行動開発系教育コースではこれら
さまざまな分野に対応できるように教育・研究を行っ
の力を培うために必要な教育内容・方法の開発に
ています。
取り組みます。
コースの概念図
このコースは、心身の発育・発達やスポーツの文
化的享受に関する行動形成を支援する<スポー
保健体育
ツ健康系教育分野>とさまざまな知識や技術を応
用して生活の工夫と改善を支援する<応用生活
系教育分野>の2分野から成ります。
また、両分野
健康・食育
情報・環境
にかかわる
「ライフスタイルと健康」
「教育の情報化
とICT活用」
「食育実践のあり方と方法」
「生活環
家庭
境と人間」
といった複合的な領域についても教育・
技術
研究に取り組みます。
これらは学校が早急に取り組
むべき課題であるとともに、すべての人に関心の深
いテーマです。
[スポーツ健康系教育分野(保健体育)]
運動・スポーツを通じて豊かな人間形成をめざす
スポーツ健康系教育分野では心身ともに豊かな
学など)や運動学(運動生理学、
バイオメカニクス、
人間づくりをめざし、運動・スポーツや健康にかかわ
運動方法学など)
、
学校保健
(精神医学など)
に関す
る教育について、
学校はもとより、
家庭や地域社会全
る専門分野の研究を基礎とする領域と、
それらを応
体も視野に入れて教育・研究を進めています。具体
用した保健体育科教育の領域からアプローチして
的には「からだと心の健康」
「スポーツパフォーマンス
います。
さらに、
「スポーツと現代社会」
「運動と健康」
と身体機能」
「文化としてのスポーツ」
を教育課題と
といった総合的な分野についても実践の改善を図る
して、
体育学(体育哲学、
体育社会学、
スポーツ心理
ための教育・研究に取り組んでいます。
[応用生活系教育分野(技術・家庭、工業、情報)]
豊かなライフスタイルを創造する
応用生活系教育分野では、私たちの生活環境
活科学(Human Life Science)
に関する専門分野
にあるさまざまな課題を取り上げ、科学的な探究に
の研究を基礎とする実践的な教育・研究を行ってい
基づく実践的な解決方法の創造に取り組んでいま
ます。
また、技術・工業科教育、家庭科教育、情報教
す。具体的には、情報工学、電気・電子工学、材料
育、
さらに「情報化社会と生活」
といった総合的な
加工学などの技術科学(Technology)、被服学、
分野にかかわる教育内容・方法やカリキュラム開発
食物学、住居学、家族関係・家庭経営学などの生
などについても研究を進めています。
行動開発系教育コース
[ スポーツ健康系教育分野]
[応用生活系教育分野]
主な修士論文のテーマ(近年提出分)
・ソフトテニスのバックハンドスライスストロークの有効性について
・ウエイトリフティング選手における大腿部筋厚と競技成績に関する研究 -高校生および大学生に着目して-
・指導者の言動が生徒の運動部活動への内発的動機づけに与える影響 -運動部活動へのコミットメントに着目して-
・生涯スポーツにつながる高校体育の取り組み -体育科学校設定科目
「総合スポーツ」の位置づけとその内容-
・陸上競技中長距離ランナーにおける下腿部筋腱の力学的特性とパフォーマンスとの関係 -ケニア・日本のランナーの比較を通じて-
・大学サッカー競技における集団凝集性と集団効力感、
ライフスキルとの関連性について
・中学校における生活習慣の確立を目指した食育実践 -家庭科を中心として-
・知的障害のある特別支援学校高等部における食育カリキュラムの構築・実践・評価
・学びを生活へつなげる高校家庭科住生活分野の学習 -発見・習得・活用の学習展開を取り入れたワークシートの開発と評価-
・教科教育における教材としての絵本の可能性 -小学校家庭科デジタル絵本教材の開発から-
・恋人とのコミュニケーションスキルを高める授業の構想 -高校生と大学生への調査に基づいて-
・家庭科教育の充実に向けた学校家庭クラブ活動のあり方
・技術科材料加工学習におけるICTを活用したポートフォリオ指導に関する実践的検討
・発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システムの開発
・中日機械翻訳に適応した書法ルール習得テキストの開発
を通した児童の変容把握を目的として-
・小規模校におけるテキストマイニングの活用に関する研究 -実践「やる気の花」
・協調的授業改善を支援するための動画共有システムVISCOの実践と評価に関する研究
・小学校算数科における図形とその構成要素の間で形成的な行き来が可能な学習環境システム
33
Outline
主な教育研究課題
[スポーツ健康系教育分野]
教科内容研究
●からだと心の健康
●スポーツパフォーマンスと身体機能
●文化としてのスポーツ
分野を超えた総合的研究
●ライフスタイルと健康
[応用生活系教育分野]
教科教育研究
●保健体育科教育
分野内での総合的研究
●スポーツと現代社会
●運動と健康
●食育実践のあり方と方法
教科内容研究
●ものづくりの技術と工学
●情報とコミュニケーション
●生活の科学と文化
●人間環境と共生社会
●教育の情報化とICT活用
教科教育研究
●技術・工業科教育
●家庭科教育
●情報教育
分野内での総合的研究
●情報化社会と生活
●生活環境と人間
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります ※副専属教員 *専門職学位課程〈教職大学院〉と両方の専任教員)
[スポーツ健康系教育分野]
教 授
山本 忠志
「身体運動科学」
「身体運動科学演習」
「生活ス
タイルと健康科学」
「食育の考え方と進め方」
を
担当。運動生理学や生化学、運動方法学を専門
とし、体力向上に関する研究や集団ボールゲー
ムの技能向上などについて研究を進めています。
准教授
有山 篤利
「スポーツ文化論」
「スポーツと人間性の回復」
を担当。体育授業における武道(柔道)
の学習
構造の検討や指導法の開発を行うとともに、
日
本人の美意識と武道の関連について研究して
います。
助 教
小坂 美保
「保健体育科教育論」
を担当。体育科教育学や
体育・スポーツ社会学を専門とし、豊かなスポー
ツライフに向けた授業づくりや、
学校文化としての
「体育」や「スポーツ」について研究を進めてい
ます。
教 授
西岡 伸紀※
「健康教育論」
「子どものリスクと安全教育」
を担当。
喫煙、飲酒、薬物乱用、事故など重大な結果を招きう
る課題を対象に、防止教育の内容やその教育効果
について、意志決定・対人関係等のライフスキルの
育成、保健学習などと関連させて研究しています。
34
教 授
上原 禎弘
「保健体育授業研究」
「 保健体育科教材論」
を
担当。優れた体育授業の創造をめざし、体育授
業に対する愛好的態度を高める教員の言語的
相互作用の適切性を中心に研究を進めていま
す。
准教授
森田 啓之
「スポーツ文化論」
「地域スポーツの運営と課
題」
を担当。学校運動部活動や地域スポーツク
ラブを対象にすることで、学校体育・スポーツと
社会体育・スポーツの関係
(役割分担、連携)
に
ついて研究しています。
助 教
島本 好平
「スポーツ心理学」
「スポーツと人間性の回復」
を担当。
「生きる力」にも例えられる
「ライフスキ
ル」の獲得に、体育授業や運動部活動での経
験がどのような影響を与えているのかについて、
質問紙調査をもとに研究をしています。
准教授
筒井 茂喜※
専門は体育科教育学。体育教材論を視点とし
た体育授業の分析と評価、教材開発について
研究しています。身体接触を伴う運動の教育的
効果に着目した体育授業の在り方についても実
践的に研究しています。
教 授
西口 直希
「からだと心の健康」
「生活スタイルと健康科学」
を担当。専門は臨床精神医学、生物学的精神
医学。精神医学の立場から、社会におけるメンタ
ルヘルスに関する研究に取り組んでいます。
准教授
小田 俊明
「身体運動科学」
「身体運動科学演習」
を担当。
専門はバイオメカニクス、運動生理学、
トレーニング
科学。運動器、特に骨格筋の機能とその発育発
達・適応を興味の中心に置きながら、医用工学など
関連分野も視野に入れて研究を進めています。
教 授
鬼頭 英明※
「学校保健研究」
「衛生学・公衆衛生学研究」
を
担当。学校保健の課題、特に児童生徒を取り巻
く環境や喫煙、飲酒、薬物乱用など健康課題へ
の対応や組織づくりに関心を持って研究してい
ます。
専 攻 科目
【専門科目】
からだと心の健康
健康教育論
学校保健研究
衛生学・公衆衛生学研究
子どものリスクと安全教育
身体運動科学
身体運動科学演習
スポーツ文化論
スポーツ心理学
■ スポーツと人間性の回復
■ 生活スタイルと健康科学
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
保健体育科教育論
保健体育科教材論
保健体育授業研究
電気・電子工学特論
機械工学特論
計測・制御システム教材研究
エネルギー変換教材研究
材料加工教材研究
技術教育基底論
技術教育カリキュラム論
技術教育授業研究
地域スポーツの運営と課題
食育の考え方と進め方
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
食生活の科学と文化
食生活科学実験演習
衣生活の科学と文化
衣生活科学演習
食品科学の考え方と生活への応用
家族と文化・社会
ジェンダーの国際比較研究
生活環境と応用材料学
住生活の科学と文化
家庭科教材論
家庭科授業研究
情報化社会と生活
教育の情報化とICT活用
■
■
■
■
■
■
■
■
教育情報コミュニケーション特論
情報活用実践論
情報のモラル教育と学校のセキュリティ
教育情報工学特論
教育情報ネットワーク活用特論
情報教育法特論
総合学習情報教育特論
情報教育環境開発特論
■ 生活・自然環境のとらえ方と環境教育
行動開発系教育コース
[ スポーツ健康系教育分野]
[応用生活系教育分野]
■
■
■
■
■
■
■
■
■
【課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
[応用生活系教育分野]
教 授
長瀬 久明
「情報活用実践論」
「情報教育法特論」などを担
当。インターネットと教育のかかわりについて研究し
ています。主に、児童生徒・教員のインターネット活
用や、
インターネット上の機械翻訳サイトを用いた多
言語コミュニケーションについて研究しています。
教 授
森山 潤*
「技術教育基底論」
「 技術教育カリキュラム論」
「 教育
情報ネットワーク活用特論」などを担当。技術教育や情
報教育における学習者の認知的実態の分析に基づく
教授・学習過程の検討、
カリキュラムや教材システムの
開発等の課題について実践的に研究しています。
教 授
岸田 恵津
「食生活の科学と文化」
「食育の考え方と進め
方」
などを担当。食育や栄養教育の学習内容と
方法、食品中の脂質や抗酸化成分の機能に関
する研究に取り組んでいます。
助 教
永田 夏来
「家族と文化・社会」
を担当。現代社会における結
婚観や夫婦関係について、若者の恋愛・性行動を
中心に研究しています。家族社会学・家族関係論
の知見に基づいたインタビュー調査や、アンケート
を用いた実証的な調査分析に取り組んでいます。
教 授
小山 英樹
「電気・電子工学特論」
「 計測・制御システム教
材研究」
などを担当。電気、電子、情報、光の技
術を利用した教材に関する研究や、半導体の発
光現象に関する研究をしています。
准教授
掛川 淳一
「情報教育環境開発特論」
などを担当。教育工
学の立場から知識工学・認知科学・学習科学的
なアプローチに基づき、情報教育や技術教育の
教材、ICTを活用した学習/教育支援システム
について研究しています。
教 授
前田 智子
「食品科学の考え方と生活への応用」
「 生活スタイル
と健康科学」を担当。各種穀物(小麦粉、蕎麦粉、米
粉等)の食品加工特性と機能性について、化学的・物
理的側面から研究を行います。新奇穀類を用いた食品
への実際的応用方法についても研究を進めています。
教 授
教 授
森廣 浩一郎
「教育情報コミュニケーション特論」
「 総合学習
情報教育特論」などを担当。教育情報科学の
立場から、認知科学的な考察に基づく教育・学
習支援システムを、
コンピュータネットワーク上に
構築する方法論について研究しています。
講 師
小川 修史
「教育情報工学特論」
などを担当。教育工学、
認知科学の立場から主に特別支援教育を対象
とした教育支援システムや学習支援システムに
ついて研究しています。
准教授
永田 智子*
「家庭科授業研究」
「教育の情報化とICT活
用」
を担当。
メディアの活用や学習者同士の相
互作用に焦点を当てた教授・学習方法および
授業研究方法論に関する実践的研究をしてい
ます。
溝邊 和成※
「生活・自然環境のとらえ方と環境教育」
を担当。
生活科、理科、総合的な学習を中心とした小学
校教育の環境にかかわる授業論、
カリキュラム論
に関心を持ち、研究を進めています。主に現場に
おける事例的・実践的研究を手掛けています。
35
Vo i c e s
36
~ 学 生・ 修 了 生 の 声 ② ~
育コース
認識形成系教
分野]
[社会系教育
認識形成系教育コース
[自然系教育分野(数
学)]
教壇に立つ予定が一転
大学院へ進学
その決断は正解でした
数学教育に向き合い
生徒に主体的に学ばせる
指導方法を模索しています
校種や出身地が異なる
仲間たちとの学びは
貴重な経験です
認識形成系教育コース
[社会系教育分野]
(2年)
認識形成系教育コース
[自然系教育分野
(数学)
(
]2年)
認識形成系教育コース
[自然系教育分野
(理科)
(
]2年)
横矢 咲穂さん
吉岡 弘和さん
内藤 美之さん
私は兵教大の学部生時代に教員
採用試験に合格し、卒業後は教員生
活を送る予定でした。
しかし、教育実
習を通して、
自分の知識や考える力の
なさを痛感し、教員になることに不安を
抱き始めました。そこで兵庫県の大学
院進学者への採用を猶予する制度を
利用し、
自分に足りない、新たな学びを
得るために大学院への進学を決意し
ました。
大学院の授業では、学部よりもさら
に専 門 的・活 用 的な学びを得られま
す。
また、
自分で考える・学ぶ機会を多
く与えられるので、考える力が身に付
きます。
ストレート生だけでなく、現職教
員や留学生の方も一緒に学ぶので、多
種多様な意見が聞け、考えの幅が広
がります。週1回のゼミでは、知識が豊
富な先生にご指導いただき、修士論文
へとつながる研究を通して社会科の専
門性を日々深めています。
大 学 院での貴 重な学びや出会い
は、
これからの教員生活において大き
な財産になると思います。
福井県で高校教員を務めて10年が
過ぎ、算数・数学の本質や意義を学び
直し、生徒が主体的に学べる指導方
法を身に付けたいと考え、大学院に入
学しました。
先生方からは、最先端の研究内容
や論文を読むときの視点の持ち方な
ど、研究を進める上で基本となる技能
や考え方を丁寧に指導していただいて
います。知識だけではなく、
「生徒自ら
が数学をする」ための課題を適切に与
えてくださいます。多くの時間を数学に
割くことができ、数学の楽しさや学ぶ意
味を考えることができます。
また、他府県の現職教員との交流
や、加治佐学長や外部の先生方の講
演会が開催されることもあり、学校現場
では学べない教育内容に触れられま
す。
地域や学校現場の数学教育の発
展に貢献できるよう日々研さんを積んで
いきたいです。
「どうして水は沸騰してなくても蒸発
するの? 」
という子どもの質問に、私は
答えられませんでした。小学校教員に
なって10年。
これまで理科教育法の研
究を重ねてきましたが、
より専門的な知
識を持った教員にならねばと思い、入
学を決意しました。
大学院の授業では、
ピペットの操作
やより適切なろ紙の折り方など実験操
作の基礎・基本から、
「学校ではこのよ
うに教えているが、実は…」
という自然
事象の本当の仕組み、
さらに物理や化
学、生物、地学の各分野まで幅広く学
べます。課題研究では、研究室の先生
や諸先輩方からご指導を頂きながら、
専門分野についてより深く研究できま
す。
また、学部生やストレートマスター、
現職教員など、年齢も校種も出身地も
異なる仲間と一緒に実験をしたり、夜な
夜な語り合ったりできることは、何ものに
も代えがたい経験となっています。
大学院の広く深い学びを通して、学
ぶこと、分かることの喜びをあらためて
かみしめています。
育コース
認識形成系教
野(理科)]
分
育
[自然系教
文化表現系教育コース
語)]
[言語系教育分野(国
今までの実践を振り返り
学問と向き合うことで
今後の道標が見えてきます
文化表現系教育コース
[芸術系教育分野(音
楽)]
育コース
文化表現系教
野(美術)]
分
育
[芸術系教
専門分野の作曲も生かし
音楽の素晴らしさを
伝えていきたいです
大学院での生活は
教育について考えるための
貴重な時間です
文化表現系教育コース
[言語系教育分野
(国語)
]
(2年)
文化表現系教育コース
[芸術系教育分野
(音楽)(2年)
]
山田 博史さん
岡田 愛さん
文化表現系教育コース
[芸術系教育分野
(美術)]
(平成27年3月修了)
小学校教員となって10年余り。多忙
な毎日の中、教育現場での取り組みを
丁寧に振り返ることができない現状を
打開したいと考え、大学院に進みまし
た。授 業やゼミでは、
これまで自分が
行ってきた取り組みを多角的に振り返
ることができます。
なぜ、
この学びが必
要なのか、
この学びの背景には何があ
るのかなど、教育学や文学、国語学な
どの知見と出合うたびに新鮮な気持ち
になります。
また、他校種の教員やストレートマス
ター、留学生との意見交換も刺激的で
す。それぞれの立場の意見を聞くこと
で、小学校で求められているものの意
義、子どもたちが卒業後にどのように学
びを続けていくのか系統的に捉える視
点を持てるようになりました。
自分の専門教科だけでなく、
他コース
の授業や各種プログラムにも参加でき、
小学校教員として幅広い見識を得ら
れたように感じます。大学院では学問に
じっくりと向き合える時間を得られます。
これまでを振り返り、
これからを見つめ
直す充実した時間を過ごせています。
教員に求められる高い知識と教養を
身に付けるとともに、音楽の専門性を磨
きたいと考え、大学院に入学しました。
教育関連の講義、教職講座など教員
採用試験へ向けたサポートの充実はも
ちろん、同じ目標を持つ仲間の存在が
励みになります。
実技科目もとても充実しています。専
門分野の作曲では、
ゼミの研究も兼ね
て個人レッスンをしていただいており、
コンクールや音楽祭等へも出品してい
ます。
ピアノやヴァイオリンも履修し、邦
楽やガムランといった西洋クラシックと
は異なる音楽文化に触れる機会もあり
ます。尊敬する先生方からさまざまなこ
とを吸収し、将来は一人でも多くの生
徒たちに音楽の素晴らしさを伝えられ
る教員になりたいです。
学習施設に恵まれていることも兵教
大の魅力。昨年は芸術棟の小ホール
「八角堂」でコンサートを企画、上演し
ました。今後も挑戦を続け、研究を深め
ていきたいです。
瓜生 裕康さん
学校現場に出てから長い時間がた
ちました。時代は確実に変化し、新しい
ものの考え方や価値観が次々と現れ
ては消えていきます。情報量の膨大な
増加とすさまじい高速化によって、
まる
で激流の中に身を置いているような気
がします。
そんな慌ただしい日常を過ご
していたところ、縁あって大学院で学
べる機会を得ました。
今まで当たり前と思っていたことの
根拠は一体どこから来たものなのか。
今まで教えてもらったことは正しいこと
なのか。今まで教えてきたものは正しい
ことなのか。現場にいてはなかなか振
り返る機会がありません。全ては自分
で見つけなくてはならないのですが、
先生方や仲間と接し、考える時間を十
分に持てたことで、糸口を見つけられま
した。
大学院には好奇心、探究心がかき
立てられるような講義や、何かを表現し
たくなるような演習があります。2年間、
探していたパズルのピースが一つずつ
見つかっていくような快感を存分に楽
しめました。
37
【専門職学位課程】
教育実践高度化専攻
学校経営コース
学 校改革や教育行政に貢献 するキーパーソンを
■
School L eadersh ip a nd M a nagement
学校づくりをリードする高度な経営力の育成を図る
学校教育に対する社会の期待は大きくなってきて
学校経営コースでは、
これからの学校づくりを
おり、
これからは、学校が自らの判断で保護者や地
リードする校長や副校長、教頭などの学校経営専
域社会の期待、
要求に応えながら、
自律的に学校づ
門職、学校を支援する教育行政専門職を養成しま
くりに取り組むことがきわめて重要となります。
す。両者に必要とされる高度な実践力、すなわち深
特色ある学校づくりを実践するにあたり、校長や
い教育的見識に支えられた高度な経営力の育成を
副校長、教頭には深い教育的見識とともに、組織を
めざします。現職教員を対象に神戸ハーバーランド
動かす経営力が求められます。
また、
学校づくりを支
キャンパスで夜間クラスも開設しています。
援する教育委員会の指導主事や管理主事、教育
長などにも高度な役割、
力量が必要とされます。
●対象 校長や副校長、教頭、主幹や指導主事の候補者となりうる現職教員
指導主事や管理主事の候補者となりうる教育行政職員
教職、教育行政職以外の職にあり、学校づくりに携わる意志のある者
専門科目と実習科目の特色
■専門科目
■実習科目
●学校経営専門職と教育行政専門職に必要
とされる力量を体系的に網羅し、実務能力の
育成を図ります。
●実 習生として学校経営や教育行政の実務
に長期間携わることで、学校経営専門職や
教育行政専門職としての職務内容の遂行
や課題解決に必要な専門的知識、実践的
スキルの修得をめざします。
●講義を通して基本的な理論を修得するととも
に、演習などでより多くの事例に触れながら、
実務的なトレーニングを行います。
●研究者と実務家が協働して教育課程を編成。
両者の協力のもとですべての授業を行います。
●学校、教育委員会と常に連携を図り、授業で
取り上げる事例に関する情報を収集すると
ともに、授業における議論の内容を学校、教
育委員会にフィードバックして、意見を交換し
ます。現場と直結した授業内容とします。
●すべての授業においてディスカッション、プレ
ゼンテーションを重視します。
●同期入学生による少人数の学習集団
(コー
ホート)
をつくり、2年間常に学修や研究を共
にします。
38
●数日間、校長や副校長、教頭(学校経営専
門職)
、所属長
(教育行政専門職)
のシャドウ
イングを行います。つまり、実際の職務内容
を間近に観察します。
●日誌を作成し、全体を網羅したポートフォリオ
を作成します。
●実 習の前後あるいは同時並行してセミナー
を行い、各自の実地体験や成果・課題を深
化し、統合し、相互に共有します。
●大 学の実務家教員
(スーパーバイザー)、大
学教員
(アカデミック・アドバイザー)
、実習校
の指導教員
(メンター)
が綿密に連携しなが
ら指導します。
養成
Outline
専 門 科 目・実 習 科 目
【専門科目】
■
■
■
■
■
教育行財政の制度と運用
教育施策の立案と評価
教育法規の理論と実務演習
学校組織マネジメントと学校評価
教職員職能開発と研修プログラムの開発
■ 開かれた学校づくりの事例と実践演習
■ カリキュラムの開発と学校の特色づくり
■ 学校危機管理の理論と事例演習
■ 学校改善・教育行財政実践課題研究Ⅰ(教育調査法)
■ 学校改善・教育行財政実践課題研究Ⅱ(改善プランの開発)
【実習科目】
■ 学校経営専門職インターンシップ
■ 教育行政専門職インターンシップ
※開講科目は変更する場合があります
※共通基礎科目
(9ページ参照)
は現職教員とその他の学生でクラス分けします
学校経営コース
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
教 授
淺野 良一
学校組織マネジメントが専門です。特に学校組
織の活性化プロセスと教職員の職能開発・人
事管理について実証的研究を行っています。
ま
た、教育委員会の政策評価や教員研修の事
業評価、研修の効果測定についても研究して
います。
准教授
川上 泰彦
教育行政と学校経営の接点に着目していま
す。教員の異動・昇進や配置といった教員人
事行政に関する研究のほか、国・地方レベルに
おける種々の教育行政システムの変化が学校
の諸活動や経営に与える影響にも関心を持っ
ています。
准教授
當山 清実
学校現場と教育行政での実務経験に基づき、
教員の職能開発とその促進要因となる現職研
修の在り方について研究を進めています。自
律的学校経営を支援する教育行政施策やわ
が国の経験を活用した国際教育協力に関す
る研究領域にも関心を持っています。
准教授
准教授
大野 裕己
学校経営、特に学校内・外の連携マネジメント
の研究に取り組んでいます。コミュニティスクー
ルなど参加型学校経営の在り方の研究に加
え、最近は、家庭学習推進の手法や民間企業
などとの連携の在り方についても研究を進め
ています。
安藤 福光
カリキュラムマネジメントが専門で、
カリキュラム
の組織的運営を
「アーティキュレーション
(接続
と分節化)」の概念で研究しています。小中一
貫や中高一貫教育のフィールド調査も手掛け
ており、実践的な研究をめざしています。
39
【専門職学位課程】
教育実践高度化専攻
授業実践開発コース
授業を極める、学校現場とともに
■
Cu r r icu lu m a nd I nst r uct ion Development for Exper t Teachers
高度な授業実践の力量を身に付けた教員を養成する教育課程を編成
優れた教育実践力を備え、学校教育の抱える複
の開発、
授業設計・展開・分析・評価、
メンタリング、
教
雑かつ多様な諸課題の解決に向けて卓越した資
育実践研究推進など、学校現場の中核を担う教員
質・能力を発揮し、積極的に実践改革に取り組める
に求められる資質・能力の育成を目指します。授業で
教員や将来の指導主事となる人材を養成します。
は模擬授業や話し合い活動、事例研究など、学生
授業実践と学校の実践課題を中核に置いて、現職
が実践的に取り組める演習や実習を豊富にそろえ
教員の大学院生と、教員免許状を有する学部新卒
ています。
また、現任校や連携協力校などで長期に
者、社会人経験者がそれぞれの特色を生かして教
わたる実習を行います。
育研究を進めます。
このような教育課程を通して、高度な力量を身に
教育課程は、理論や実践課題の分析、
モデル開
付けた教員の育成を目指します。小・中学校などの
発などを組み込み、学校現場の諸課題に直接結び
教育現場で3年以上の教職経験のある現職教員を
付くように編成しています。
カリキュラムや単元、
教材
対象に夜間クラスも開設しています。
●対象 現職教員、教員免許状取得済みの者および取得見込みの者
専門科目と実習科目の特色
■専門科目
■実習科目
●授業実践、教材開発、授業研究、研究推
進、教師成長などの科目を用意し、授業実
践者としての高度な資質・能力の育成を目
指します。
●連携協力校や現任校で3種類の実習「教
育実践基礎実習」
「教育実践開発実習」
「 教育実践改善実習 」
を実施します。
「教
育実践基礎実習」
では現状把握や児童生
徒とのラポール形成、
「 教育実践開発実
習」では研究課題の解決に取り組みます。
「 教育実践改善実習 」では「 教育実践開
発実習」の成果と課題を踏まえ、
さらなる解
決に取り組みます。
●「教育実践課題解決研究」
は3つの実習に
連動し、学校現場の実践課題の解決に取り
組みます。
●模擬授業、
話し合い活動、
事例研究などアク
ティブラーニングを豊富に取り入れた実践的
な授業を行います。
●大学教員と学校現場の教員、大学院生が
協働して内容を構築していきます。
●夜間クラス生は所定の審査に合格すれば履
修を免除します。
40
Outline
【専門科目】
■
■
■
■
■
専 門 科 目・実 習 科 目
授業実践における専門的技能
カリキュラムデザインの基礎
学習指導と授業デザイン
学習環境と ICT 活用
授業実践研究のためのデータ分析
■ 授業研究の理論と実践
■ 学校カリキュラムのデザインと推進体制
■ メンタリングの理論と実践
■ 教師の専門的思考と知識基盤
■ 教育実践課題解決研究
【実習科目】
■ 教育実践基礎実習
■ 教育実践開発実習
■ 教育実践改善実習
※開講科目は変更する場合があります
※共通基礎科目
(9ページ参照)
は現職教員とその他の学生でクラス分けします
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
黒岩 督
教科学習をはじめとするさまざまな授業場面で
の学習・学習指導・評価について、実証的アプ
ローチによる研究を進めています。
とりわけ、児
童生徒の理解・認知・思考などの過程に焦点
を当て、学習の質を高めるための教育内容お
よび方法の開発に取り組んでいます。
教 授
米田 豊
戦前から現在までの社会認識教科目の授業構
成理論を歴史的に位置付ける研究を行っていま
す。その研究成果を基に、指定研究学校等の授
業構成理論を分析し、実践課題の解決に資する
学校カリキュラムや授業モデルを開発しています。
また、研究推進体制の組織化の理論や研究リー
ダーの役割と機能についても研究しています。
教 授
吉水 裕也
授業における児童生徒の学習問題発見に関
する研究、議論を組み込んだ授業に関する研
究、
「 地域」
をキーワードとした授業およびその
国際比較研究に取り組んでいます。その研究
成果を生かし、
モデル授業の開発、実践、評価
を学校現場と連携して行っています。
准教授
永田 智子
授業のねらいや児童生徒の認知・技能の実態
を踏まえた教材開発、学習指導および評価な
ど、多様な側面からの授業研究に取り組んで
います。
また、教員の指導力向上のための研修
プログラムやシステムの開発研究にも取り組ん
でいます。
さまざまな場面でICTを積極的に活
用していきます。
教 授
長澤 憲保
授業づくり・学級づくりの指導理論およびその
研究法に関する研究、授業実践力開発のため
の教員の専門的資質能力の研究およびその
研修プログラムの開発、
メンタリング理論とその
実践法に関する研究などに取り組んでいます。
教 授
溝邊 和成
初等教育における授業論、
カリキュラム論、教師
教育等に関心を持ち、
自然環境や科学、伝統的
な文化といった幅広いテーマに対し、史的検討
をはじめ認識論的立場や世代間交流の視点を
取り入れたプログラム開発・授業改善を行ってい
ます。生活科や理科、総合的学習、幼児期の科
学を主な研究フィールドとして取り組んでいます。
教 授
森山 潤
授業におけるICT活用、情報教育や技術教育
における実践研究に取り組んでいます。児童
生徒の認知・思考・情意の分析に基づくICT活
用の授業デザインやデジタル教材の開発など
を行っています。
講 師
宮田 佳緖里
児童生徒が授業を通して概念や法則を理解
し、
それらの知識を使って思考できるまでの教
授学習過程について、実証的立場で研究して
います。
また、児童生徒が授業に先立って持っ
ている知 識や信 念に応じた授 業プランの開
発・実践・評価にも取り組んでいます。
教 授
授業実践開発コース
教 授
松本 伸示
学習者の知の再構築の実態を認識論の立場
から分析し、教科学習における授業の在り方を
探究しています。また、理科授業に関わる諸問
題を歴史的、理論的に考察するとともに、学習
者の自然認識を分析し、実践的な理科カリキュ
ラムを開発しています。
教 授
大西 義則
国語科教育を中心に授業づくりとその評価に
ついて、教室の中で起こる事実から検討しま
す。
また、学び合う学級集団として成長していく
学級づくりについても検討します。子ども一人
一人の成長を支える教員の力を授業づくりと学
級づくりから探ります。
准教授
伊藤 博之
「新しい教育内容」
( 情報教育・メディア教育、
性教育・生教育、食育、
ソーシャルスキル教育
など、近年、今までの伝統的な教育内容に付
け加えて学校で扱うべきではないかと考えられ
ているもの)
のカリキュラム化に必要な原理的・
実践的検討を行っています。
講 師
奥村 好美
学力評価、
カリキュラム評価、学校評価といっ
た教育評価を中心に、教育方法学の知見を生
かし、授業実践に基づいた研究に取り組んで
います。日本だけでなく、
オランダもフィールドに
学校現場と連携しながら研究を進めています。
41
【専門職学位課程】
教育実践高度化専攻
生徒指導実践開発コース
包括的な児童生徒支援のために
■
St udent Gu ida nce a nd Cou nsel i ng
新しい時代に即した生徒指導実践の担い手を養成
生徒指導は、学習指導と並んで学校教育の柱で
的に位置付けることができます。
さらに各分野の理
あり、児童生徒の心の成長や社会性の発達を広く
論や考え方を応用して、
問題意識に基づいたプログ
支援するものです。学校教育での喫緊の課題を解
ラムや授業を構築・検証することで、一人一人が解
決するためには、生徒指導を幅広く捉え、実践力を
決に至る道筋を見出すとともに学校全体の協働体
高めることが重要です。
制の充実も図っていきます。
このコースでは包括的な児童生徒支援を進める
さらに、2年間を通した授業「包括的児童生徒支
ために、広義の生徒指導を構成するものとして、
「生
援の実践研究」において、
6分野に通底する問題意
徒指導」
「教育相談」
「キャリア教育」
「道徳教育」
識をすべての教員と学生が共有し、解決への道を
「学級経営」
「特別活動・地域連携」の6分野を設
検証していきます。
この学びのプロセスを通じて、教
定しています。
これら6分野の理論や実践研究をトー
員と学生が一丸となって理論と実践を結び付けた
タルに学修することで、
自らの実践を振り返り、学問
新たな生徒指導の開発に情熱を注ぎます。
生徒指導
キャリア
教育
教育相談
包括的
児童生徒支援
特別活動
地域連携
道徳教育
学級経営
●対象 現職教員、教員免許状取得済みの者および取得見込みの者
専門科目と実習科目の特色
■専門科目
■実習科目
●6分野いずれの専門科目においても、
それぞれの分
野の理論や考え方を基礎から学び、
自らの実践を
振り返って学問的に位置付けることから始めます。
●すべての実習科目で、学生本人と実習
先、大学スタッフの連携を重視したイン
ターンシップを通して、広義の生徒指導
の力量を高めます。
●議論に加えて、
ディスカッション、
ロールプレイ、
サー
ベイ、
アクションリサーチ、
シミュレーションなど学生
が自ら考えて動く授業を展開しています。
●6分野にまたがる問題意識を基盤に、専門科目を
統合する課題研究授業として「包括的児童生徒
支援の実践研究」
を設定しています。
●「包括的児童生徒支援の実践研究」
では、6分野
のいずれかあるいは複数の分野の理論やモデルか
ら、問題意識に基づいたプログラムや授業を構築
し、検証します。
さらに「実地研究Ⅱ」
と連動するこ
とで、一人一人が現場で直面している問題につい
て、解決への道筋を見出せるように図ります。
●「包括的児童生徒支援の実践研究」
での学びを多
くの学校現場に還元するため、得られた成果や提
案は冊子やウェブで毎年発信していきます。 42
●「実地研究Ⅱ」では、専門科目「包括的児童
生徒支援の実践研究Ⅰ・Ⅱ」で各自が問題
意識に基づいて構築したプログラムや授業
を実際に実施し、
その効果性を検証します。
●「実地研究Ⅲ」では適応指導教室等を
実習先とし、不登校児童生徒などへの
対応や教育相談業務に触れ、学校との
連携を図るスキルの向上をめざします。
●教育現場で3年以上の教職経験のある
人を対象とする実習科目の単位修得免
除制度があります。詳しくは「教職大学
院案内2016」
(27ページ)
を参照。
Outline
【専門科目】
■
■
■
■
■
専 門 科 目・実 習 科 目
生徒指導のための協働的指導体制の事例研究
教育相談の理論と技能開発
キャリア教育実践プログラムの開発
道徳教育及び道徳授業の理論と実際
道徳授業の教材及び指導過程の実践開発
■
■
■
■
■
■
円滑な学級経営のための力量形成
社会心理学に基づく学級経営の実践開発
特別活動・地域教育活動プログラムの開発
包括的児童生徒支援の実践研究Ⅰ
包括的児童生徒支援の実践研究Ⅱ
包括的児童生徒支援のためのアセスメント
【実習科目】
■ 実地研究Ⅰ(包括的児童生徒支援の実際)
■ 実地研究Ⅱ
(包括的児童生徒支援のためのアクションリサーチ)
■ 実地研究Ⅲ(包括的児童生徒支援のためのケーススタディ)
※開講科目は変更する場合があります
※共通基礎科目
(9ページ参照)
は現職教員とその他の学生でクラス分けします
生徒指導実践開発
コース
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
教 授
古川 雅文
学校におけるキャリア教育の実践や理論、
キャ
リアカウンセリングについて研究しています。特
に、児童生徒の新入学時における学校適応と
将来展望に関する研究および、社会性と感情
の教育に関する研究に取り組んでいます。
教 授
谷田 増幸
欧米圏や日本における道徳教育の基礎的・実
践的研究を進めています。具体的には、道徳の
時間や公民科「倫理」の教材と指導過程の開
発、教育活動全体を通じて行う指導のカリキュ
ラム開発などによって、子どもの発達段階を踏
まえた人間としての在り方や生き方に関する教
育について考えていきます。
准教授
淀澤 勝治
小学校を中心とする学校現場での教職経験を
生かし、現代社会における子どもたちの生徒指
導上の諸課題に対応できる道徳教育および道
徳授業の在り方を実践的に研究しています。特
に、価値の自覚を深めるため、
「 話し合い活動」
を効果的に展開する授業過程の開発とそれに
関する資料の開発を中心に取り組んでいます。
特任教授
教 授
新井 肇
生徒指導のための協働的指導体制の事例研
究、児童生徒の問題行動に関する事例研究を
担当します。協働的児童生徒支援システムの
構築、教師のストレスとメンタルサポートといっ
たテーマを中心に、生徒指導や学校カウンセリ
ングに関する実践的研究に取り組んでいます。
教 授
竹西 亜古
専門は社会心理学、心理的公正。フェアな学
級経営から教員のリーダーシップを検証し、
それ
が子どもの所属感や自尊心、共感性、向社会
行動に及ぼす影響を検討しています。
リスク心
理学も専門としており、青少年のリスク認知か
ら生徒指導の在り方を研究しています。
准教授
山中 一英
社会心理学、教育心理学を専攻。児童生徒の
社会性を育む学級集団づくり、児童生徒同士
の人間関係づくりを促す学習活動のデザイン
などのテーマを中心に、学校現場の教員と協
働しながら研究に取り組んでいます。そのような
協働を積み重ねることで、学級経営にかかわる
新たな知の構築をめざしています。
教 授
松本 剛
カウンセリング・臨床心理学と学校教育相談に
関する研究をしています。カウンセラーとしては、
人間性心理学の立場で青年期臨床を中心に
実践しています。学校教育相談に関する実践
や集団で行うエンカウンター・グループのファシ
リテーターの在り方についても関心があり、研
究しています。
准教授
安原 一樹
教育学(特別活動の研究・人権教育)、教育行
政学(社会教育学・地域教育経営論)
を専攻。
地域社会での青少年期から高齢期に至る教
育・学習活動を生涯教育の観点から研究する
とともに、
その視点を生かした学校における教
科外活動(特に特別活動)
の在り方を思索し、
体系的な研究を構想中です。
准教授
隈元 みちる
臨床心理学の中でも、
イメージや身体に焦点を
当てた研究を行っています。発達障害も含め、
不適応を起こしている子どもへのアプローチや
周囲のかかわり方についても実践的に研究し
ています。
松田 修
専門は特別活動。長年の教職経験を生かし、望
ましい集団活動を通して、豊かな人間性や社会
性を養う指導の在り方を探究します。
また、特別
活動と他の教育活動との関連や今日的な課題
を踏まえ、特別活動の果たす役割や期待につい
て実践的研究を進めます。
43
【専門職学位課程】
教育実践高度化専攻
小学校教員養成特別コース
教育実践力と魅力のある先生を育てる
■
Adva nced E lement a r y Teacher E ducat ion
小学校教員免許状がなくても 3 年で教育現場の即戦力に
現代の小学校教員には、深い児童理解に支えら
の特色ある授業内容に加え、少人数ゼミを通したき
れた「学級づくり」
「授業づくり」
とともに、
地域や保護
め細かな指導、教員採用試験に向けた具体的なサ
者との連携、
自らが常に教育研究を重ねていくことな
ポート体制を整えています。
どが求められています。
また、長期在学制度を活用した3年制で、修了時
そのため、
このコースでは「学級経営」
「教科等の
には小学校教員専修免許状も取得できます。小学
指導」
「個の課題」
「教育実践研究」
「教科の授業
校教員養成特別コースでは、実践的な指導力と自
内容・方法」の5分野から成る多様な授業科目、
大学
己の実践を省察・改善できる能力を身に付け、新し
と現場が一体となった12週にわたる実地研究など
い学校づくりを担える教員の養成をめざしています。
●対象 中学校や高校などの教員免許状を有する者、大学卒業者、社会人
専門科目と実習科目の特色
■専門科目
■実習科目
●学校現場(連携協力校)
の教員と大学
教員、大学院生が協働して課題の発見・
追究・検証を行います。
●2年次に約4カ月、3年次に年間を通して約60時
間実施します。
●学生の「対話」
と
「省察」
を重視し、実践
から
"知"
を構成する能力を養います。
●アクション・リサーチ、ケース・スタディな
ど、体験的・実践的な教育研究手法を
駆使します。
●教科や道徳、総合的な学習などの内容・方法・
技術をはじめ、
特別活動、
生徒指導、
担任業務な
ど多岐にわたります。
●実習期間中、週に1日は大学でのリフレクション
セミナーに出席して、
その週の実習を振り返り、
次週の課題や改善策を探ります。
また、実習で
学んだことを研究成果として発表します。
●実習先(連携協力校)
の学級担任、大学教員、
大学院生が協働してチーム・コンサルテーション
を持ち、実践的指導力や自己教育力の基礎を
修得します。
44
Outline
専 門 科 目・実 習 科 目
【専門科目】
■
■
■
■
■
■
■
学級づくりと教育的関係の構築
特別活動指導と自治的文化的活動の展開
道徳教育諸理論と道徳の授業づくり
教科の授業づくりと授業分析・評価
総合学習の創造過程と評価法
生徒指導とキャリア教育の実際
障害のある児童への指導と支援方法
■ 教育実地基礎研究
Ⅰ
(レポート作成法の研究)、Ⅱ
(教育実践研究法の研究)
■ 教育実践研究(アクション・リサーチ)
■ 教科・領域の内容・指導法研究
Ⅰ
(国語科)
・
(音楽科)
、Ⅱ
(算数科)
・
(図工科)
Ⅲ
(社会科)
・
(家庭科)、 Ⅳ
(理科)
・
(体育科)
Ⅴ
(生活科)
・
(総合学習)、Ⅵ(小学校英語)
【実習科目】
■ 実地研究Ⅰ(基本実習)、Ⅱ(発展実習)
■ 実地研究リフレクションセミナー
■ インターンシップ
小学校教員養成
特別コース
※上記のほか、小学校教諭1種免許状の取得のため、学部で70単位(幼稚園、中学校または高等学校教諭1種免許状の所有者は52単位)
の修得が必要です
※開講科目は変更する場合があります ※共通基礎科目
(9ページ参照)
は現職教員とその他の学生にクラス分けします
■平成27年度担当教員 (変更する場合があります)
教 授
原田 智仁
専門は社会科教育学。特に歴史の領域を中
心にカリキュラム研究や授業開発・評価研究を
行っています。近年は、活用力を育てる社会科
授業の開発、学習教材としての歴史教科書の
研究にも取り組んでいます。
教 授
吉川 芳則
専門は国語教育学。説明的文章領域を中心
に、学習活動の構成と展開、学習指導過程の
在り方や教材開発について研究しています。
ま
た、言語活動の観点から、学級経営について
も実践的研究に取り組んでいます。
准教授
河邊 昭子
専門は音楽科教育学。主に、音高感や音程感
をはじめとする音楽的能力の育成を目的とした
学習プログラム開発を研究しています。子どもの
発達に即した合唱指導法や合奏指導法の研
究、音楽科授業改善のための実践的研究、
これ
らに関する教材開発にも取り組んでいます。
准教授
山本 智一
専門は理科教育学・科学教育学。科学的な説
明活動(アーギュメント)の授業への導入や社
会における科学問題の教材化に関して、理科
および総合的な学習の時間での指導法開発
を中心に取り組んでいます。
教 授
初田 隆
特別活動に関する授業を担当。主に図工・美
術教育における指導法や教材開発、
カリキュ
ラム編成などを研究しています。また、アクリル
を中心に絵画技法の研究にも取り組んでいま
す。
教 授
勝見 健史
専門は教育方法学。教育方法論・教育評価論
を視点とした授業改善、特に国語科単元学習
や総合的学習の経験単元を対象に、単元組
織・質的評価・学習支援の方法の具体的な在
り方に焦点を当てた実践的研究に取り組んで
います。
准教授
鈴木 正敏
専門は幼児教育。幼稚園と小学校の接続期
を中心に、アジアや欧米における幼児教育に
ついて日本と比較して、研究を行っています。
ま
た、幼稚園での保育実践研究のほか、小学校
では情報教育・多文化教育に関する実践にか
かわっています。
准教授
加藤 久恵
専門は数学教育学。特にメタ認知能力に着目
し、子どもの算数・数学学習を考察するととも
に、算数的活動・数学的活動を生かし、子ども
自らが知識を構成する授業づくりを研究してい
ます。
教 授
關 浩和
専門は社会認識教育学。構成主義的アプロー
チに基づく社会科授業構成論や教材開発、学
習指導法の研究を主な研究領域としています。
また、学校教育改善のためのカリキュラム・マネ
ジメントに関する研究、生活科と総合学習のカ
リキュラム開発研究にも取り組んでいます。
准教授
筒井 茂喜
専門は体育科教育学。体育教材論を視点とし
た体育授業の分析と評価、教材開発について
研究しています。身体接触を伴う運動の教育
的効果に着目した体育授業の在り方について
も実践的に研究しています。
准教授
別惣 淳二
専門は教師教育学(教育実習研究)。教育実
習システムの内容および方法について研究し
ています。近年は、教育実習生の省察的力量
の形成と専門職学習に関する研究、教育実習
プログラムの開発と評価に関する研究に取り
組んでいます。
准教授
前芝 武史
専門は彫刻。とりわけ塑造による具象彫刻の
制作を主軸に、彫塑造形論・彫塑教育論にわ
たる研究を行い、
これらの相関性を追究してい
ます。
45
Vo i c e s
育コース
行動開発系教
育分野(保健体育)]
教
[スポーツ健康系
学んだことを生かし
成長を続けられる
教員を目指したいです
46
~ 学 生・ 修 了 生 の 声 ③ ~
行動開発系教育コース
]
報)
[応用生活系教育分野(情
海外での教育実習や
視察も経験するなど
実り多き 2 年間でした
学校 経営コー
ス
全国各地の
"本物"
に触れ
学校現場に効果的な
教育プランを考案したいです
行動開発系教育コース
[スポーツ健康系教育分野(保健体育)]
(平成27年3月修了)
行動開発系教育コース
[応用生活系教育分野
(情報)
]
(平成27年3月修了)
助友 京子さん
中澤 由紀さん
岩瀬 弘憲さん
大 学 院には全 国 各 地から多 校 種
の教員やストレートマスターなど、
「 子ど
もにより良い学びを」
という熱い思いを
持った方々が集まってきます。在学中は
体育学や運動学、学校保健、保健体
育科教育といった専門分野について、
それぞれの研究室で学びました。
先生方は知識や技術を丁寧に指導
してくださるとともに、教材の原点を分
かりやすく示してくださいます。
また、専
門分野以外の講義も受けられるので
他分野の知識が身に付き、他コースの
方と交流する機会も持てました。
さまざ
まな先生方や大学院生との交流が何
よりも貴重な体験となりました。
今後は大学院で学んだことを糧に、
子どもたちの力を引き出すことができ、
かつ、いつまでも成長し続けられる教
員でありたいです。特に、専門分野で
ある学校体育に優れた指導力を発揮
できる教員を目指します。
大学院は現職教員やストレートマス
ターだけでなく、海外の方々とも教育に
ついて語り合い、共に学び、成長できる
場所です。ベトナムでは教育実習を、韓
国では小学校の英語教育とICT活用
方法の視察をさせていただき、
とても勉
強になりました。院生仲間とお花見をし
たり、動物に遭遇したりと、
自然豊かな
キャンパスならではの面白さもありまし
た。
また、附属図書館は学習環境が充
実しており、読書や留学生との語らいに
よく利用しました。
コースに関しては、情 報 教 育や技
術・家庭科教育について全く無知だっ
た私に、丁寧にご指導くださった先生
方には本当に感謝しています。授業で
は協調的に学び合う楽しさを知り、
ゼミ
ではさまざまな場所で発表する機会を
与えていただきました。現場に戻ってか
らは、
この2年間で学んだことを生かせ
るよう頑張りたいです。
大学院1年目の昨年、
" 本物"
との出
合いを通した数々の学びを得ました。
カ
リキュラムマネジメントと言語活動を生
かした授業で学力を伸ばした京都市
の御所南小学校、全国学力調査トップ
クラスの福井県の教育、姫路市の全国
に先駆けた小中一貫教育。個人的な
訪問も含め、7府県21校の取り組みに
ついて直接話を聞きました。
また、文部
科学省審議官の前川喜平氏、堀川高
校元校長の荒瀬克己氏、
フィンランド
の公立小学校長のマルック氏、各自治
体の教育長や教育行政の中核を担う
方々ともお会いし、質問することができ
ました。
学校経営コースは、各分野のトップラ
ンナーである教授陣によって最先端の
学びがデザインされており、知識を運
用するための演習や前述のような本物
との出合いを通して学びを深めること
ができます。昨年度の修了生の学校改
善プラン発表会では、既に学校や教育
委員会で実践されているプランもありま
した。私も、
自らの学びが現場に返せる
「本物の学び」を重ねていきたいと思
います。
学校経営コース
(2年)
コース
授 業実 践 開 発
生徒指導実践開発コース
小学校教員養
成特別コース
家族そろって寄宿舎生活
入所者同士の
交流も盛んです
さまざまな視点から
生徒指導について
学ぶことができます
指導技術を身に付け
理想の教員像へ
一歩でも近づきたいです
授業実践開発コース
(2年)
生徒指導実践開発コース
(2年)
小学校教員養成特別コース
(3年)
迎田 誠さん
川畑 光明さん
森高 大樹さん
生徒指導実践開発コースでは、包
括 的な生 徒 指 導の力 量 形 成を目指
し、生 徒 指 導、教 育 相 談、キャリア教
育、道徳教育、学級経営、特別活動・
地域連携の6分野を柱とします。専門
科目の授業では演習や討論など、学
生が主体となった学びが重視されてい
ます。先進的な実践の視察など学外
での学びも積極的に行われています。
コースには現職教員の大学院生と
ストレートマスターがおり、共に学び、高
め合う姿勢を大切にしています。現職
教員は小学校、
中学校、高校と校種が
さまざまで、専門の校種以外への視野
も広がります。
実践研究については先生方が熱心
に指導してくださいます。集団指導で
は厳しい指 摘もありますが、多くの先
生方から的確な助言を頂き、研究を進
めていくことができます。生徒指導につ
いて多様な視点から考えることができ
るのは大きな魅力だと思います。
「ナイスシュート!」。小学校時代、担
任の先生のこの一言で、運動が苦手
だった私は自信を持つことができまし
た。
それをきっかけにバスケットボールを
始め、
うまくなりたい一心で大学卒業ま
でやり抜きました。心に響く温かい声掛
けは、私に自信と意欲を喚起してくれ、
こんな教員になりたいと強く願うように
なりました。
小学校教員養成特別コースの一番
の特徴は、4カ月にわたる小学校での
長期実習です。ベテラン教員の手厚い
ご指導の下、基礎基本から実践的な
指導方法までが身に付きます。
また、教
育実習総合センターの先生方には、実
習でのアドバイスや採用試験対策につ
いて親身になってサポートしていただけ
ます。院生仲間はストレートマスターや
社会人経験者など年齢も経験もさまざ
まですが、志は同じ。
日頃から互いに刺
激し合いながら切磋琢磨しています。
大学の講義では実践的な内容、指
導方法や専門的な知識を学ぶことが
できます。
「現場で活躍できる教員にな
りたい」
と願う私にとって、理論と実践
を学べる最良の環境が整っています。
子どもたちに国語を学習する意義
を分からせたい。子どもたちが将来、
学んだことを生かせる国語の授業をし
たい― 。大 学 院での学びは、学 校 現
場で試行錯誤を重ねながら取り組ん
できた自分の実践を客観的に振り返る
貴重な機会となっています。学校経営
コースや生徒指導実践開発コースの
現職教員の大学院生、
これから教員
を目指すストレートマスターたちと講義
を通して交流ができることも大きな魅
力です。
私は鹿児島県から家族そろって寄
宿舎に移ってきました。娘は附属小学
校にお世話になっています。毎朝、バ
ス通 学する娘と停 留 所まで歩く時 間
が一日の学びの活力になります。寄宿
舎には全 国 各 地から来た大 学 院 生
が暮らしています。入居者同士、家族
同伴で親睦を深める機会が定期的に
設けられており、生活面でも充実して
います。
47
取得できる資格
■教員免許状
兵庫教育大学大学院は、教育職員免許状の所要資格が得られる課程として文部科学大臣の認定を受けています。
各コースでは、以下の免許状を取得できます
(授業科目により対応免許が一部異なります)
。
…幼稚園教諭専修免許状 課程
…小学校教諭専修免許状 専攻
人間発達
教育専攻
…中学校教諭専修免許状 コース
…高等学校教諭専修免許状
取得できる教員免許状の種類
教育コミュニケーションコース
臨床心理学コース
幼 小 中(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技
術、家庭、職業、職業指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教)
高(国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保
健体育、保健、看護、家庭、農業、工業、商業、水産、商船、職業指
導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教、情報、福祉)
幼年教育コース
幼小
幼 小 中(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技
術、家庭、職業、職業指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教)
高(国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保
健体育、保健、看護、家庭、農業、工業、商業、水産、商船、職業指
導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教、情報、福祉)
学校心理・発達健康教育コース
養護教諭専修免許状
特別支援学校教諭専修免許状
(視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、病弱者、肢体不自由者)
障害科学コース
特別支援学校教諭 1 種・2 種免許状
(視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、病弱者、肢体不自由者)
(注 3)
特別支援
教育専攻
特別支援学校教諭専修免許状
修 士 課 程
特別支援教育コーディネーターコース
認識形成系
教育コース
文化表現系
教育コース
教育内容・
方法開発
専攻
専門職学位課程
教育実践
高度化専攻
社会系教育分野
小 中(社会)
高(地理歴史、公民)
自然系教育分野(数学)
幼 小 中(数学)
高(数学)
自然系教育分野(理科)
小 中(理科)
高(理科)
幼 小 中(国語)
言語系教育分野(国語) 高(国語)
小 中(英語)
言語系教育分野(英語) 高(英語)
幼 小 中(音楽)
芸術系教育分野(音楽) 高(音楽)
幼 小 中(美術)
芸術系教育分野(美術) 高(美術、工芸)
スポーツ健康系教育分野
(保健体育)
行動開発系
教育コース
(視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、病弱者、肢体不自由者)
障害科学コースの授業科目を受講することで、特別支援学校教諭 1 種・
2 種免許状(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
を取得できます(注 3)
応用生活系
教育分野
(技術・家庭、
工業、情報)
学校経営コース
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
小学校教員養成特別コース
高(保健体育)
幼 小 中(保健体育) 技術
中(技術)
高(工業)
家庭
小 中(家庭)
高(家庭)
情報
幼 小 中(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技
術、家庭、職業、職業指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教)
高(国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保
健体育、保健、看護、家庭、農業、工業、商業、水産、商船、職業指
導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教、情報、福祉)
幼 小 中(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技
術、家庭、職業、職業指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教)
高(国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保
健体育、保健、看護、家庭、農業、工業、商業、水産、商船、職業指
導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教、情報、福祉)
すべて専修免許状に対応しています。1種免許状の取得には使用できません。
注)1.授業科目は、特別支援学校教諭1種・2種免許状対応科目を除き、
2.専修免許状を取得するためには1種免許状を所有していなければなりません
(小学校教員養成特別コースについては、入学時に小学校教諭の免許状
を所有していなくても、小学校教諭専修免許状を取得することが可能です)
。
3.特別支援学校教諭1種・2種免許状を取得するためには、幼・小・中・高いずれかの普通免許状を所有していなければなりません。
4.他の専攻・コースの授業科目を受講することで、所属コースでは課程認定を受けていない免許状取得のための単位を修得できますが、単位の修得を保
障するものではありません。
48
■その他の資格
「臨床心理士」の受験資格
「臨床心理士」は
(公財)
日本臨床心理士資格認定協会が認
定する資格で、有資格者は
「心のケアの専門家」
として学校現場
(スクールカウンセラー)
や保健医療、福祉、司法等の多方面で
活躍しています。
臨床心理学コース
(16ページ参照)
は、臨床心理士の受験資格
が得られるコースとして同協会から指定を受けています。所定の
単位を修得し、臨床心理士有資格教員の研究指導を受け、臨床
心理学に関する修士論文を作成、審査に合格のうえ修了した人
は、臨床心理士資格試験の受験資格を得られます。詳しくは同協
会のホームページ http://www.fjcbcp.or.jp/ をご覧ください。
「学校心理士」の受験資格
(一社)学校心理士認定運営機構が定める
「学校心理士」の資
格認定を申請できる条件は、学校心理学に関する専門的実務
経験等によっていくつかの〈類型〉
に分かれています。
本学の所定の専攻・コースで学校心理学に関する所定の単位
を修得し、
かつ1年以上の学校心理学に関する専門的実務経
験を有する人は
〈 類型Ⅰ〉
での申請条件を得られる場合がありま
す。
本学は
〈 類型Ⅰ〉
での申請に対応する科目を開設していますが、
履修に当たっては専門性を担保する観点から人間発達教育専
攻、特別支援教育専攻(原則、障害科学コース)、教育実践高
度化専攻授業実践開発コースおよび生徒指導実践開発コー
スに在籍する学生で、学校心理学に関連する修士論文等を作
成する人に限定しています。
また、資格認定を受けるには〈 類型Ⅰ〉の科目の履修に加え、筆
記試験やケースレポート等の審査に合格することが必要です。
詳しくは学校心理士認定運営機構のホームページ http://
gakkoushinrishi.jp/ をご覧ください。
「認定カウンセラー」の受験資格
この資格は、
日本カウンセリング学会が、
日本カウンセリング学会
に所属し、
カウンセリングについての一定の学識と技能を有する
会員に対して
「日本カウンセリング学会認定カウンセラー」の名称
を付与するものです。人間発達教育専攻学校心理・発達健康
教育コースと教育実践高度化専攻生徒指導実践開発コースは
「認定カウンセラー資格認定大学院」の認定を受けており、学会
入会後1年以上経過し、所定の指導を受け、学会が実施する資
格認定試験
(面接試験)
に合格した場合、修了を条件として認定
証を得ることができます。詳しくは日本カウンセリング学会のホーム
ページ http://www.jacs1967.jp/ をご覧ください。
「臨床発達心理士」の受験資格
「臨床発達心理士」は
(一社)臨床発達心理士認定運営機構
が認定する資格で、
「人の健やかな育ちを支援する」専門家で
す。発達心理学をベースにし、
「 発達的観点」
を持つところが特
徴です。本学修士課程では受験資格を得るために必要な全て
の指定科目を開講しています。なお、必要とされる単位数等は臨
床経験によって異なります。詳しくは臨床発達心理士認定運営
機構のホームページ http://www.jocdp.jp/ をご覧ください。
「特別支援教育士」の受験資格
「特別支援教育士」
は、LD・ADHDなどのアセスメントと指導を行
う専門資格です。特別支援教育コーディネーターコースは、
(一
財)特別支援教育士資格認定協会からコース認定を受けてお
り、本コースの学生は資格申請時に必要な36ポイントのうち、指
導実習以外の30ポイントをコースが開講する指定科目を履修す
ることで振り替えることができます。ポイント振り替えを資格認定
申請の際に適用するためには、在学中に連携学会(日本LD学
会など)
に正会員として入会し、資格認定協会の養成セミナーに
登録しておくことが必要です。資格認定審査は書類審査と筆記
試験により行われます。詳しくは特別支援教育士資格認定協会
のホームページ http://www.sens.or.jp/ をご覧ください。
49
高度な専門性と実 践的指導力を備えた教員を養成
教職アドバンストプログラム(昼間のみの開講)
修士課程の大学院生(現職教員を除く)
を対象に、実習を主体としたカリキュラムを通して、教員として必要な高度な専門
性と実践的指導力の養成を目的としています。
●対象
大学院学校教育研究科
(修士課程)
の学生のうち、希望する学校種
(小学校、中学
校、高等学校のいずれか一つ)
の1種免許状を取得済み、
あるいは平成27年度中に
取得見込みで、教員を志願する者
(現職教員を除く)
●受講可能人数
20人
(受講申請者の中から、選考により受講者を決定)
●履修方法
連携6大学が遠隔講義システムにより相互提供する授業科目
「教職アドバンスト科目
群」
から6単位以上
(他の連携大学大学院の授業科目1科目2単位以上を含む)
およ
び、
「教職アドバンスト実習」4単位
(事前・事後指導1単位を含む)
を修得します。
1.教職アドバンスト実習
3週間に及ぶ大学院レベルの実習を通して、受講生は指導教員のアシスタントティーチャーとして、
教職における職務内容の在り方を幅広く理解し、指導力の向上を目指します。
2.連携6大学による教職アドバンスト科目群
連携6大学が相互提供するプログラム科目群から、
さまざまな授業科目を選択できます。
●授業科目例 ※平成26年度開設科目
教育コミュニケーション論
学級における人間関係の心理学
特別支援教育総論
兵 庫 教 育 大 学
固体電気化学
代数幾何学
兵 庫 県 立 大 学
人間形成論方法論Ⅰ
人間形成論特殊講義Ⅱ
神 戸 学 院 大 学
家政教育学特論
臨床心理学特論Ⅰa
神 戸 女 子 大 学
教育心理学特論
神戸親和女子大学
教育思想史特論
武庫川女子大学
兵庫教育
大学
神戸
女子大学
兵庫県立
大学
授業科目の
相互提供
神戸親和
女子大学
プログラム科目は遠隔講義システムを利用。
受講生はマイクを通して質問する
3.eポートフォリオの活用
eポートフォリオを活用して、教育研究活動の成果を蓄積したり、
学びの振り返りを行ったりすることで自己の到達レベルを確認できます。
その際、必要となるタブレット端末を受講期間中貸し出します。
eポートフォリオの画面
■プログラム修了にかかる修得単位数
教職アドバンスト実習(4単位:事前・事後指導1単位を含む)
教職アドバンスト科目群(教職アドバンスト科目群から3科目6単位以上を修得)
50
10単位以上
神戸学院
大学
武庫川
女子大学
現場の課題に対応する子育て支援コーディネーターを養成
子育て支援コーディネーター養成プログラム
教育・保育現場では日々変わりゆく課題への対応が求め
られています。とりわけ、今後増えることが見込まれる幼
保連携型認定こども園においては、多様化する家庭支
援に対応できるコーディネーターの確保が急務となってい
ます。このプログラムは修士課程の幼年教育コースの学
生を対象に、就学前教育施設や地域の子育てセンター、
幼保連携型認定こども園等から求められる力量を身に付
けた子育て支援コーディネーターを養成します。所定の
単位を取得した人には「子育て支援コーディネーター」の
認定証を授与します。
●対象
修士課程の幼年教育コースの学生
●履修方法等
下記授業科目から12単位を履修した人に「子育て支援コーディネーター」の認定証を授与します。
●開設授業科目
区分
子育て支援に関する基礎的内容
子育て支援に関する専門的内容
単位
方法
地域子育て特別研究※
授業科目
2
講演
幼年期の子育て支援演習※
2
演習
幼年期のカリキュラム論と保育・教育方法
2
講義
幼年期の教育支援と職能開発
2
演習
乳幼児の発達と心理
2
講演
子育て相談支援論
2
演習
幼児の生活論演習
2
演習
子育て支援内容開発論※
2
演習
※
※必須科目
本学の子育て支援ルーム「GENKi」
での実習や活動
51
実 践力のある理数系教員を養成
理数系教員養成特別プログラム(昼間のみの開講)
理数系教員養成ユニット
長期履修学生制度を活用し、3年間で大学院の教育課程と学部の教職課
程を履修することで、理数系教員としての高度な教職・教科に関する専門知
識を修得し、実践力のある教員を養成します。
本ユニットは学部段階で全く教職課程を履修していなかった人(教員免許状
を持っていない人)
も対象としており、大学院修了時には、中学校教諭・高等
学校教諭専修免許状の「数学」
または「理科」のいずれかの免許取得のため
の所要資格が得られます。
・理数系教員としての高度な教職・教科に関する専門知識がつき、実践力が身につく
・教科内容の系統的な理解が深まり、個々の事項をいろいろな角度から把握できるようになり、関連性の理解ができる
ようになる
特徴
●長期履修学生制度(3年間)
を活用
●受講生のためのアドバイザー教員を配置
●大学院の教育課程と学部の教職課程を併せ
て履修
●理科の実験指導のための授業科目が充実
学校教育学部の教職課程は学部生と一緒に受講します
が、一部授業科目については大学院クラスを編成します。
●教育課程を工夫
プログラムが受講しやすくなるよう大学院の教育課程と学
部の教職課程を工夫しています。また、大学院の教育課
程に本ユニット受講生を対象とした授業科目
(数学2科目、
理科2科目)
を開設します。
●体系的な実地教育(教育実習)
を実施
●受講生専用の部屋(プログラム支援室)
を整備
受講生の交流の場として、
また、教員採用試験の筆記試
験対策の自習室、面接試験等のグループ学習の場として
利用できます。
●充実した就職指導
教員採用試験対策講座の実施や各都道府県の採用
情報の提供、
キャリア開発指導員による面接などを行っ
ています。
本学の実地教育体系は学内外から高く評価されていま
す。本ユニットでは中学校と高校の両方で教育実習を実
施します。
受講申請について
●受講申請できる人
本学大学院学校教育研究科
(修士課程)
の人間発達教育専攻、
教育内容・方法開発専攻を志願する人(第2志望についても同
じ)
。ただし、次のいずれかに該当する人は申請できません。
・ 臨床心理学コースの志願者
・ 夜間クラスの志願者
・ 現職教員
(入学時までに退職する場合は可)
●受講可能人数
受講希望者には、大学院選抜試験とは別に試験を実施します。試
験結果により次のとおり受講を許可します。
・8月選抜試験合格者のうち10人程度
・11月選抜試験合格者のうち5人程度
●授業料
2年分の授業料を3年間に分割して納入します。
※大学院の授業料で学部の教育課程を受講できます
52
●修得すべき単位数
(1)
全く教員免許状を所有していない人
大学院修了要件単位数…32単位
計101単位以上
学部教職課程…69単位
(2)
幼稚園、小学校、中学校
(数学・理科以外)
および
高等学校
(数学・理科以外)
のいずれかの1種免許状を
所有している人
(新法適用者)
大学院修了要件単位数…32単位
計83単位以上
学部教職課程…51単位
(3)
中学校および高等学校のいずれかの教科に関する
1種免許状を所有している人
大学院修了要件単位数…32単位
計67単位以上
学部教職課程…35単位
※専修免許状を取得するには、上記の単位に加えて2〜14単位(専攻・コース
により異なる)
の修得が必要です
※出身大学学部で中学・高等学校の「数学または理科」の教員免許状取得に
かかる教科に関する科目や教職に関する科目の一部の単位を修得していれ
ば、
その単位数を控除できる場合があります。
その場合は、2年間で修了できる
ことがありますので、入学後にガイダンスを受けてください
現職教員キャリアアップユニット
近年、中学校等では数学・理科の教員が不足しており、教員の確保が急務となっています。
このため、本学大学院
(修士課程)
に入学した現職教員学生が在学している間に、数学または理科の中学校・高等学校免許を取得する機会を提供し、現職教員
のキャリアアップを図る
「現職教員キャリアアップユニット」
を開設しています。
特徴
●2年間の大学院在学期間中に、数学また
は理科の教員免許状(1種または2種)
取得に必要な学部の単位を修得
受講申請について
●受講申請できる人
(注)所属するコースが認識形成系教育コース
[自然系教育分
野]
以外の場合は、当該コースのカリキュラムや時間割の都
合により、教員免許状取得に必要な学部の授業科目を履
修できない場合があります
本学大学院学校教育研究科
(修士課程)
の人間発達教育専攻、
教育内容・方法開発専攻の学生で、現職教員である者。ただし、
次のいずれかに該当する人は申請できません。
・ 臨床心理学コースの学生 ・ 夜間クラスの学生
●大学院の教育課程と学部の教職課程を
併せて履修
※免許取得のためには、
「免許取得のための要件」
を満たしている必要があります
●受講可能人数
学校教育学部の教職課程は学部生と一緒に受講
しますが、一部の授業科目については大学院クラ
スを編成します。
10人程度
(入学後の面接などによる選考で受講者を決定)
●授業料
大学院の授業料のみで学部の教職課程を受講することができます。
●教育課程を工夫
●修得すべき単位数
プログラムが受講しやすくなるよう大学院の教育
課程と学部の教職課程を工夫しています。
また、大
学院の教育課程に本ユニット受講生を対象とした
授業科目
(「中等数学授業研究」
「 中等理科授業
研究」)
を開設します。
大学院修了要件単位数32単位に加えて、取得免許に応じて学
部教職課程の単位
(10〜28単位)
の修得が必要です。
理科の実 験・観察指導のスペシャリストをめざす
コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成プログラム
(昼間のみの開講)
このプログラムは、実験や観察を中心とし
た科目群を履修することで、児童生徒に
理科の面白さを伝えることができる知識と
技能を修得し、地域の初等・中等教育の
場で指導的な役割を担う理科教員の養
成を目的としています。
●対象 認識形成系教育コース
[自然系教育分野
(理科)]
に所属する学生
●履修方法等
下記授業科目から所定の単位を修得します。所定の単位を修得した人に、兵庫教
育大学コア・サイエンス・ティーチャー
(CST)
養成プログラム履修証書を授与します。
●留意事項
理数系教員養成特別プログラム
(理数系教員養成ユニット・現職教員キャリアアッ
プユニット)
との重複受講が可能です。
●開設授業科目
授業科目
単位
科目区分
専門分野
教科教育
分野
認識形成系教育コース
[自然系教育分野]
物理学特別実験
1
化学特別実験
1
生物科学特別実験
1
地球科学特別実験
1
現職教員以外
必修
1
1
現職教員
必修
1
1
1
1
初等・中等理科実験演習
(通年)
4
4
4
理科実験実地演習
(通年)
4
4
─
10
8
合 計
53
高度な知識と実践力を持つ小学校英語活動指導者を養成
小学校英語活動プログラム(昼間のみの開講)
外国語活動に関する専門的な知識や技能を学び、小学校でのインターンシップ
(実習)
を通して、優れた指導者となるべく
「授業
実践力」
「教材開発力」
「英語運用力」
を身に付けることを目指します。
●対象
修士課程に在籍する学生のうち、次の
①または②に該当する者
①現職教員である者(所持している教
員免許状の種類は問わない)
②現職教員以外の者で、入学時に小
学校教諭免許状、中学校1種免許状
(英語)、高等学校1種免許状(英語)
のいずれかを所持している者
●受講可能人数
15人程度
(入学後の面接で受講者を決定)
●履修方法等
下記授業科目から所定の10単位以上を修得します。なお、所定の単位を修得した人には本プ
ログラムの履修証明書を授与します。
区分
小学校英語活動に関する
基本的内容
(4単位)
小学校英語活動及び
英語教育に関する
専門的内容
(4単位)
小学校英語活動の授業実践
及び教育研究に関する
専門的内容
(2単位)
授業科目
小学校授業実践英語演習Ⅰ 小学校英語活動授業研究
小学校授業実践英語演習Ⅱ 小学校英語活動教材研究
日本語の仕組みと言語教育
英語教育コミュニケーション論
英語学研究
小学校英語教育論
アメリカ文化理解
小学校英語教育論演習
英米文学研究
母語学習と外国語学習
英語教育研究法
教育コミュニケーション論
小学校英語活動インターンシップ
インターンシップリフレクション
海外教育体験実習
※平成28年度に修士課程の改編を予定しており、開講科目の一部が変更になる可能性があります
特別支援教育の知識・技能を修得
神戸ハーバーランドキャンパス特別支援教育プログラム
(夜間のみの開講)
神戸ハーバーランドキャンパスの夜間クラスにおいて、特別支援教育領域
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
の各領域の
授業科目を開講し、特別支援教育に対する十分な知識・技能を修得できるよう支援します。3年以上の教職経験のある人は授
業科目の履修状況に応じて、特別支援学校教員
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
の各領域の1種または2種の教員免許
状を取得することが可能です。
●対象
夜間クラスの学生
●取得可能な教員免許状
・3年以上の教職経験のある者は、特別支援学校教諭の1種免許状(知的障害
者、肢体不自由者、病弱者)
の取得が可能です。
※ただし、3領域すべてを取得する場合には3年間の履修が必要です。2領域を取得する場合
は2年間で履修は可能ですが、特別支援学校教諭の2種免許状となります
・教職経験のない者は、本プログラムの履修と合わせて、昼間クラスで開講している
「障害児教育実地研究
(3単位)」
を履修することで特別支援学校教諭の2種免
許状
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
の取得が可能です。
・兵庫県教育委員会において申請する場合で、
既に特別支援学校教諭2種免許状
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
を取得している者については、本プログラ
ムを履修することで1種免許状に上進することが可能です。
●プログラムの受講
入学後、当該授業科目を履修登録することにより受講できます。
54
●開設授業科目
授業科目
特別支援教育研究
障害児病理
障害児診断学
障害児保健研究
障害児教育基礎技能
特別支援教育課程論
肢体不自由児指導論
病弱児指導論
コーディネート概論
特別支援教育総論
発達障害研究
単位
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
※所属するコースのカリキュラムや時間割の都合により、
取得を希望する教員免許状に必要な授業科目を履修
できない場合があります
教育研究を国際的にリードする教員を養成
ダブルディグリープログラム
このプログラムは教師教育の分野における教育研究を国際的にリードする人材の養成を目的に、3年間で本学大学院修士課
程と韓国または台湾の協定大学の大学院修士課程の教育課程を履修するものです。修了時には本学と協定大学の双方の学
位を取得できます。
受講申請について
●受講申請できる人
●語学能力
本学大学院学校教育研究科(修士課程)
を志願する人(8月選抜
のみ)
。ただし、次のコースの志願者を除きます。
・臨床心理学コース
・特別支援教育コーディネーターコース
・各コースの夜間クラス
●受講可能人数
受講生は協定大学で学ぶために必要となる語学能力を身に付け
ている必要があります。本学での受講申請時や協定大学への入
学時に求められる語学能力はそれぞれ異なります
(詳しくは学生募
集要項で確認してください)
。
●授業料
本学に検定料、入学料、3年間の授業料を納付します。協定大学
の検定料、入学料、授業料を納付する必要はありません。
若干人
●試験
●その他
本学大学院の選抜試験とは別に「ダブルディグリープログラム選
考」
を実施します。
また、協定大学に入学する前には、協定大学に
よる
「ダブルディグリー特別選抜」
が実施されます。
「ダブルディグリープログラム選考」や「ダブルディグリー特別選抜」
に不合格となった場合、
または、必要な語学能力を取得できなかっ
た場合は本学大学院
(修士課程)
の通常の教育課程を受けること
になります。
協定大学
大邱教育大学校
(韓国)
京仁教育大学校
(韓国)
屏東大学
(台湾)
学位取得のイメージ
1 年目
3 年目
授 業
Eメール等による指導
研究指導
研究指導
(12カ月)
(6カ月)
研究指導
学位取得
協定大学
授 業
学位取得
兵庫教育大学
授 業
2 年目
(18カ月)
※各大学での履修期間(18カ月)は、特別な事情があると認められる場合は24カ月まで延長できます
55
働きながら教育力を磨く
神 戸 ハ ーバ ーランドキャンパス
教職等の仕事を終えてから夜間の授業を履修できるよう交通至便
な神戸市中央区に
「神戸ハーバーランドキャンパス」
を開設していま
す。大学院の10コースで夜間クラスを開講しており、現職教員や社
会人を対象に、働きながら神戸の港を望むキャンパスで学位を取得
できます。夜間クラスの学生は3年間かけて計画的に学ぶことがで
きる
「長期履修学生制度」
を利用できます
(58ページを参照)
。
【授業時間】
第6時限/18:30〜20:00 第7時限/20:10〜21:40
平成27年度神戸ハーバーランドキャンパスでの授業開講状況
課 程
専 攻
コース
月
火
水
木
金
教育コミュニケーションコース
共 通 科 目 または 課 題 研 究 等
幼年教育コース
人間発達教育専攻
学校心理・発達健康教育コース
臨床心理学コース
社会系教育分野
認識形成系教育コース
修士課程
自然系教育分野(数学)
自然系教育分野(理科)
言語系教育分野(国語)
教育内容・方法開発専攻
文化表現系教育コース
言語系教育分野(英語)
芸術系教育分野(音楽)
芸術系教育分野(美術)
行動開発系教育コース
専門職
学位課程
学校経営コース
教育実践高度化専攻
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
注)
・各専攻・コース
(分野)
における入学者の状況や希望により変更する場合があります。
・修士課程の課題研究と研究指導は木曜を利用できますが、原則は指導教員等と学生が相談のうえ、曜日・時限を設定することになります。
・修士課程の共通科目
(選択必修)
および神戸ハーバーランドキャンパスの特別支援教育プログラムの一部の科目は、土・日曜や休業期間中に集中講義として開講します。
・各専攻・コースの専門科目のうち集中講義で行う授業科目は、加東キャンパス
(加東市)
で開講します
(一部は神戸ハーバーランドキャンパスで開講するものもあります)
。
・演習科目の一部と実験・実習・実技科目は、土・日曜や集中講義形式等により加東キャンパスで開講することがあります。
取得できる免許や資格
●修士(学校教育学)
または教職修士(専門職)
の学位とともに、高度専門職業人としての専修免許状を取得できます。詳細は48
ページをご覧ください。
●神戸ハーバーランドキャンパス
(夜間クラス)
では特別支援教育専攻の学生募集は行いませんが、修士課程の夜間クラス学生が
必要な単位を修得することにより特別支援学校教諭免許状を取得できる
「神戸ハーバーランドキャンパス特別支援教育プログラ
ム」
を開設しています。詳細は54ページをご覧ください。
●教育現場で求められる心の教育やカウンセリング技術の修得ができ、臨床心理士
(臨床心理学コース所属学生のみ)
、学校心理
士などへの道が開かれています。
夜間クラス在籍者数(平成26年5月1日現在)
1年
56
2年
(長期履修学生制度利用者を含む)
合計
現職教員
その他
現職教員
その他
現職教員
その他
21人
33人
44人
65人
65人
98人
充実した施設・設備
臨床心理相談室
院生合同研究室
兵教ホール
社会に開かれた相談室とし
て、心理的援助を必要とす
る子ども、成人、家族などを
対象に、
さまざまな臨床心理
学的技法により相談を行っ
ています。また、児童生徒や
保護者への対応に悩んでい
る教育関係者へのコンサル
テーションにも積極的に取り
組んでいます。なお、主に臨
床 心 理 士を目指す臨 床 心
理学コースの大学院生や臨
床心理士になるための訓練
を受けた相談員が教員の指
導の下に相談にあたります。
デスクスペースはパーテー
ションで仕切っており、研究
に集中できます。共用のパソ
コン、
プリンターも配置してい
ます。
最大100人を収容。赤外線
会議システムやプレゼンテー
ションシステムを完備。講演
会やセミナー、大学院説明
会等にも使います。
プレイルーム
3
プレイルーム
2
面接室
2
面接室
1
観察室
臨床心理相談室事務室
兼 カンファレンス室
講義室
1
演習室
1 演習室
演習室 3
2
講義室
2
図書室
コ
ン
ピュ
ータ
教室
講義室
3
講義室
4
給湯室
演習室
5
事務室
教員
控室
受付
演習
室
10
院生
合同研究室
エン
ト
ホー ラン
ス
ル
演習室
4
演習
室9
演習
室8
演習
室7
演習
室6
講義
室6
講義室
5
プレイルーム
1
会議室
兵教ホール
EV EV
講義室
図書室
演習室
エントランスホール
主に授業で使用。液晶モニ
ター、DVDプレーヤー、
マル
チプロジェクターを備えてい
ます。
各コースに関連する図書や
雑誌を配架。加東キャンパ
スの附属図書館の所蔵図
書の貸し出し、文献のオンラ
イン検索もできます。
ゼミや少人数の研究会等に
使用します。
電子掲示板や証明書発行
機を設置しています。
所在地
〒650-0044 神戸市中央区東川崎町1-5-7 神戸情報文化ビル3階
TEL 078-361-5023(神戸ハーバーランドキャンパス事務室)
【利用できる時間】9:00〜22:00(土曜、
日曜、祝休日は18:00まで)
【最寄駅からの所要時間】 ※71ページのアクセスマップもご覧ください
JR「神戸」駅・市営地下鉄「ハーバーランド」駅から浜側へ徒歩約8分
神戸高速鉄道(阪急、阪神、山陽乗り入れ)
「 高速神戸」駅から浜側へ徒歩約13分
57
学業と仕事の両立を図る
長期履修 学 生制度
職業を有しているなどの事情により、2年の修業年限で教育課程
を履修することが困難な学生を対象に、計画的に教育課程を履
修することができる
「長期履修学生制度」
を設けています。この
制度を利用すれば3年かけて自分のペースで無理なく授業や研
究指導を受けられ、学業と仕事の両立がしやすくなります。
■長期履修を申請できる人
夜間クラス志願者で職業を有する等の事由のある者
理数系教員養成特別プログラム
(理数系教員養成ユニット)
受講申請者
■授業料(年額)
大学が定めた授業料年額×標準修業年限
(2年)
÷長期履修期間
(3年)
※通常の2年分の授業料を3年間で分割納入することになります
長期履修学生制度に関する
Q
Q&A
夜間クラスを志願すれば自動的に制度が
適用されるのでしょうか。
また、加東キャンパス
(加東市)の昼間ク
ラス等では適用されないのでしょうか。
大学院の夜間クラスを志願した際に制度の適用を申
請し、職業を有している等、大学が適切な申請理由
であると認めた人に限ります。
加東キャンパスの昼間クラスの学生には適用されませ
ん。ただし、理数系教員養成特別プログラム
(理数系
教員養成ユニット)
の受講者については、履修科目が
多いことなどから全員に制度を適用します。
Q
授業料は3年分を納入することになるの
ですか。
なりません。修学期間は3年でも修了要件単位数は
通常の学生(2年)
と同じなので、総額(2年分)
の授
業料を3年に分割して納入することになります。
58
Q
制度の適用を受けていたが、在学途中で休
職が可能になり学業に専念できるようになっ
た場合、予定よりも早く修了できますか。
逆に、勤務の都合等により、途中から制度
の適用を受けられますか。
前者は、
1年次の2月末までに申し出て許可を得られ
れば2年で修了できます。後者も同じく1年次の2月末
までに申請して、理由が正当と判断されれば制度の
適用を受けられます(この場合の授業料納付額は62
ページを参照してください)。
Q
長期履修学生が大学院で1年間に履修登
録できる単位数の上限は何単位ですか。
長期履修学生は、大学院の授業科目について年間
30 単位、3 年間で90 単位(3 年間通して受講する課
題研究〈8 単位〉
と集中講義で行う授業科目は含まな
い)
まで登録できます。なお、修了に必要な単位数は、
修士課程は32 単位、専門職学位課程(教職大学
院)
は50 単位です。
夜間クラス生に聞く
学業と仕事の両立
ス
幼年教育コー
「今!」と思った瞬間が始める時です。勇気を持って一歩踏み
出せば、想像を上回る新しい出会いと学びの充実した毎日が
待っています。
吉富 裕 子さん 幼年教育コース 2 年/大阪府公立保育士
1年次の授業科目
(平成26年度)
学期・時限
期
前
6
月
火
水
金
子育て支援の分野が学べる場所を探してい
た時、幼年教育コースの「子育て支援コー
ディネーター養成プログラム」
を知りました。
幼児教育、
保育、
子育て支援の3分野にわた
り専門的に学べることが決め手となりました。
幼児の生活と
健康
幼年期のカリ
キュラム論と
保育・教育方法
課題研究
幼年期の心理
学方法論
(量的研究法)
7
後 期
6
兵庫教育大学を選んだ理由
木
幼年期の
教育支援と
職能開発
子育て支援
内容開発論
課題研究
乳幼児の発達
と心理
7
将来(大学院修了後)
の希望など
今までの実践と大学院で学んだ知識を結び付
け、子育て支援や保育の現場で生かし、
さらに次
世代を担う人材の育成に役立てたいです。
それが
公立保育士として勤め続けさせてもらえたことへ
の恩返しだと思っています。
※集中講義
(前期)
/児童・生徒の理解と教師の関わり、教職員のメンタルヘルス支援
学校心理・発
ース
達健康教育コ
講義や研究は楽しく、学んだことをすぐに現場で生かせるメリッ
トがあります。学びたいと思った時こそチャンスです。自分の
可能性を信じて取り組んでみませんか。
石井 有美子さん 学校心理・発達健康教育コース(平成27年3月修了)/京都府公立小学校養護教諭
1年次の授業科目
(平成25年度)
学期・時限
月
火
水
学校保健
研究
教育の歴史と
教育理論の
展開
課題研究
心理統計
研究法演習
食生活の
科学と文化
学校をめぐる
連携と役割
心理教育
アセスメント
子どもの発達
支援
学級における
人間関係の
心理学
からだと心の
健康
生徒指導と
学校教育相談
期
前
心理統計
研究法
7
後 期
7
兵庫教育大学を選んだ理由
金
6
6
木
児童青年
精神病理学
課題研究
専修免許状を既に持っていたため、大学院
就学休業制度が利用できず、夜間で学べる
大学院を探しました。通学に片道1時間半も
かかることがネックでしたが、指導を仰ぎたい
と思う先生の存在と、心理学や発達支援、
健康教育を幅広く学べることに魅力を感じま
した。
将来(大学院修了後)
の希望など
修了後も修士論文で扱った内容に関わる研究を
続けたいです。
この2年間で学んだことを子どもた
ちの指導に還元するように努めます。
※集中講義
(前期)
/子ども虐待の理解と支援、
キャリアカウンセリング特論、教育課程の変遷と教育の課題
59
現場での実 践力・指導力をより高めるため、現場との連携を深める
学校現場と連 携した教育・研究
大学と学校現場を結ぶ
実習・教育実践研究の場
教育実習総合センター
連携協力校
教育実習総合センターは、学校現場における豊かな経験や実績
現在、兵庫県内の200を超える公立の小・中学校、高等学校、
を有するスタッフを配置して、大学院学校教育研究科と連携し
幼稚園、適応指導教室等が連携協力校として本学と協定を結
て、教員養成の高度化に関する研究を推進するとともに、大学院
び、実習や共同研究に参画しています。また、各都道府県から
学生の質保証のための修学支援および「実習校(連携協力校)
教職大学院に派遣されている現職教員の場合は、原則として
等における実習」
を円滑かつ効果的に実施するための支援など
現任校が連携協力校となります。
を行います。
■教職大学院における実習校決定までの流れ
❹連携協力校の情報を提供
❻実習候補校を報告
教育実習
総合センター
❸連携協力校の情報を整理
教職大学院
❺連携協力校と学生が持つ
研究課題等とのマッチング
を行い実習候補校を決定
❶連携協力校の情報提供を依頼
❾実習内容等の協議
10
●実習生の派遣
❷情報提供
連携協力校等
❼実習候補校へ学生の受け入れを依頼
❽学生の受け入れを決定
教職大学院では実践的指導力の強化を図るため、連携協力校で長期にわたり
「学校等における実習」
を行います。
実習先は連携協力校や連携協力校を所管する教育委員会などと協議したうえで決定します。
60
教育現場と大学をつなぎ、授業実践を支援する
教育実 践学の研究拠点
教育実践ネットワーク「 Hyokyo-net」
教育現場と大学をつなぐネットワークです。修了生・卒業生(教育現場)
と大学教
職員・在学生(大学)
が、
ウェブページ上で教育現場の課題や実践、研究成果な
どの情報を交換し共有することを通して、実践に根差した教育実践研究の拠点
づくりを進めています。
支 援
学校現場の課題解決を通した実践活動の支援
情報発信・共有
兵庫教育大学
学 校 現 場
教職員・在学生
http://www.hyokyo.net/
修了生・卒業生
「Hyokyo-net」のトップページ
教育実践活動に関する情報の発信・共有
学校現場の情報提供
兵庫教育大学は平成21年4月に「 都道府県連携推進本部 」
を設置しました。
同本部は大学院修了生8,800人、学部卒業生5,600人に及ぶ全国の同窓生
との交流と連携を通して、教育現場の活性化と教育実践研究の発展に貢献す
ることを目的に各種事業を推進しており、Hyokyo-netの運営もその一環です。
大学院修了生または学部卒業生の都道府県代表者と大学
関係者が集まる
「都道府県連携推進会議」では、修了生・卒
業生の教育実践活動に対する支援について協議します。
教材文化資料館
平成21年10月、授業実践の改善に役立つ教材文化資料を収集・展示・発信することを目的に開設しました。本学が所有する教育実践資
料や教材の企画展示、
また教育現場の貴重な授業実践記録をアーカイブ化し、
インターネットで発信することに取り組んでいます。
学校現場の
教育実践資料
発信
教育実践資料
指導案・教材・
研究成果など
インターネット
その他
教材教具
貴重資料
展示
歴史的評価の高い資料や新たに収
集した学校現場の実践資料や教材、
それらを基にした研究成果、地域や
学校との共同研究の成果などを展示
します。
学校現場で散逸しがちな貴重な実践
記録を電子データで永続的にアーカ
イブ化し、
インターネットで発信します。
61
修学支援
入学料・授業料(平成27年度入学生)
●入学料 28 万 2,000 円 入学手続時に納付
●授業料
長期履修学生許可者
(3年)
一般学生
(2年)
理数系教員養成特別プログラム受講生を含む
入学時は長期履修学生で
2年目以降も変更なし
入学時は一般学生で
2年目から長期履修学生に変更
入学時は長期履修学生で
2年目から一般学生に変更
小学校教員養成
特別コース
(3年)
1年目
53万5,800円
35万7,200円
53万5,800円
許可時に17万8,600円追徴
35万7,200円
53万5,800円
2年目
53万5,800円
35万7,200円
35万7,200円
53万5,800円
53万5,800円
3年目
───
35万7,200円
35万7,200円
───
53万5,800円
(27年度)
(28年度)
(29年度)
年額の2分の1を2回
(前期・後期)
に分けて納付
【納付期間】前期 4月1日〜30日、後期 10月1日〜31日 ※在学中に授業料の額が改定された場合は、その時点から新たな授業料が適用されます
▶
現職教員が兵庫教育大学大学院で学ぶ方法
兵庫教育大学大学院は昭和53年の開学以来、主に現職教員を
受け入れ、教育現場などで役立つ高度かつ実践的な教育研究に取
り組んでいます。現在は、公立の幼稚園、小学校、中学校、高等学
校、特別支援学校等の教員、教育委員会や教育センター等で教育
行政に携わる指導主事などが、教員の身分を有したまま、修士課程
または専門職学位課程(教職大学院)
で学び、高度な専門的知識・
能力を身に付け、学位を取得することができます。詳しくは所属する
都道府県または市町村の教育委員会にご相談ください。
現職教員が大学院に入学するには…
①都道府県等教育委員会からの派遣
全国の都道府県等教育委員会から派遺された現職教員が学んでいます
(27年3月31日現在171人)
。
※都道府県等教育委員会からの派遣による場合は、文部科学省から派遣者数に応じて当該都道府県に教員研修定数を加配することとなっています。
②市町村教育委員会等の研修計画により派遣
教員として必要な資質能力を保持したまま、
さらにその向上を図るため、市町村教育委員会では研修計画を策定しています。
そ
の一つとして、教育委員会や教育センター等の指導主事等の身分で大学院に研修派遣を行っている場合があり、
それらを活
用することも可能です。
③大学院修学休業制度を利用
平成12年、教育公務員特例法の改正で創設された
「大学院修学休業制度」
は、任命権者の許可を受ければ大学院で学ぶ
ために最長3年間休職できます。現在、
この制度を利用して9人の現職教員が学んでいます
(27年3月31日現在)
。
62
奨学金制度
■入学料の免除
対象
学部卒業者等
経済的理由により入学料の納付が困難であり、
かつ、
学業優秀と認められる者。または入学前1年以内に主
たる学資負担者が死亡もしくは風水害等の災害を受
け、納付が著しく困難であると認められる場合は入学
料の一部を免除、
もしくは納付期限を猶予する制度が
あります。
■大学独自の奨学金・授業料免除
■授業料の免除
■日本学生支援機構の奨学金
(独行)
日本学生支援機構では、学業、人物がともに優
れ、健康で、経済的な理由により修学が困難であると認
められる者を対象に奨学金を貸与しています。貸与月額
は第一種奨学金は5万円または8万8,000円、第二種
奨学金は5万円、8万円、10万円、13万円、15万円の中
から選択します
(26年度入学生実績)
。
【平成26年度奨学生】
144人
(第一種 115人、第二種 29人)※全体の19.4%
※長期履修学生の第一種奨学金は3年間のうち2年間の貸与となります
※詳しくは日本学生支援機構ホームページをご覧ください
http://www.jasso.go.jp/
■教育訓練給付制度
優れた資質や能力を有する者が大学院学校教育研究科に
入学するに当たり、返済の義務を課さない奨学金を給付。経
済的な負担を心配することなく学生生活が送られることを目的
とします。
【助成金額】1人当たり総額100万円
(50万円×2年)
●授業料の免除
「学び直し」やスキルアップを図りたい社会人経験のある学生
を対象に、就学機会を確保するための授業料を免除する制
度です。
【免除対象者】現在職に就いている者/2年以上の社会人
経験
(家事・家事従事を含む)
のある者
【平成26年度実績】
前期分:全額免除…15人、4分の3免除…5人
(申請者32人)
後期分:全額免除…19人
(申請者25人)
大学院修学休業制度利用者
(勤務先から給与等が支給され
ない現職教員学生)
は申請によって、他の授業料免除とは別
枠で授業料を免除する制度があります。
【平成26年度実績】
前・後期分:全額免除…9人
(申請者9人)
●研究経費の助成
大学院で取り組む実践的な研究に対して経費を助成します。
【応募資格】現職教員学生(当該年度中に収入が無い者〈大
学院修学休業制度利用者〉
を優先します)
【助成金額】1人当たり年間10万円
大学院
学校教育
研究科1年に
在籍する学生
大学院
学校教育
研究科2年に
在籍する学生
海外に留学する学生
厚生労働大臣の指定する専門実践教育訓練を受講し
修了した場合、本人が教育訓練施設に支払った教育訓
練経費の一定の割合額(上限あり)
をハローワークから
支給する制度です。一定の条件を満たす雇用保険の一
般被保険者(在職者)、一般被保険者であった者(離職
者)
が対象となります。なお、専門職学位課程の「学校経
営コース」
「 授業実践開発コース」
「 生徒指導実践開発
コース」は平成27年4月1日に、厚生労働大臣から専門
的・実践的な教育訓練講座の指定を受けました。詳しく
は大学ホームページをご覧ください。
●Hyokyo嬉望奨学金
●授業料の免除
現職教員学生
【平成26年度実績】
入学料半額免除 25人
(申請者45人)
授業料免除(社会人経験のある学生および現職教員学生対象の授業料免除を除く)
前期分:申請者98人
後期分:申請者93人
全額免除…19人
全額免除…83人
4分の3免除…47人
4分の3免除…0人
半額免除…24人
半額免除…0人
社会人経験のある学生
経済的理由により授業料の納付が困難であり、
かつ、
学業優秀と認められる者。または各期の納期前6カ月
以内(新入生は入学前1年以内)
に学資負担者が死
亡もしくは風水害等の災害を受け、納付が著しく困難
であると認められる場合は、授業料の一部または全額
を免除する制度があります。
奨 学 金
●研究経費の助成(大学院同窓会研究助成金)
大学院で取り組む研究に対して経費を助成しま
す。入学後に申請し、2年次2月まで使用できます。
【助成金額】1人当たり20万円
●学業成績優秀者に対する授業料免除
修士課程および専門職学位課程の成績評価最上
位者の授業料を免除します。
【免除金額】後期分の授業料全額
●海外留学支援授業料免除
海外の協定大学に派遣留学する、学業成績が特に優秀であ
ると認めた学生に支給します。
【免除金額】1年間の授業料全額
●海外留学支援特別奨学金
海外の協定大学に留学する、学業成績が優秀な学生に支給
します。
【支給金額】米国…1人当たり30万円
中国、韓国、台湾、
タイ…1人当たり10万円
63
キャンパスライフ
丘陵地に広がる加東キャンパスには多彩な施設がそろって
ap
M
s
u
p
m
a
C
おり、学生寄宿舎も敷地内に並んでいます。
加東市の中心地からも比較的近く、周囲の自然に恵まれた
立地は学びにも生活にも最高の環境です。
a
b
c
d
e
f
g
h
i
j
a
c
テニスコート
ラグビー・サッカー場
b
和弓場
野球場
d
陸上競技場
野球場
プール
体育館
ソフトボール場
体育館
テニスコートや体育館、
プールなどスポーツ施
設が充実。大学のクラブ
の利用が優先されます
が、空いている場合は許
可を得て使用できます。
武道場
課外活動共用施設
プール
武道場
e
無線LAN環境完備
1
2
3
講堂
教育・言語・社会棟
自然、生活・健康棟
4
体育棟
トレーニングアドバイザーがトレー
ニング方法を教えてくれます。
5
6
7
8
芸術棟
共通講義棟
附属図書館
教材文化資料館
蔵書は約37万冊。教育関係資
料が充実しています。大学院生は
15冊まで借りられます。
附属図書館に併設。明治から現
代に至る貴重な教科書や教材な
どを展示しています。
10
11
12
情報処理センター
事務局
総合研究棟
学生ホール
授業がない時間はインターネット
が自由に使えます。
体調が悪いときやけがをしたとき
に、1階の保健管理センターを利
用できます。
大学院生活をバックアップする教
育支援課や学生支援課、教職キャ
リア開発センターが入っています。
待ち合わせやちょっとした勉強な
ど自由に使えます。無線LANも完
備しています。
3階と4階にあるピアノ練習室
(約
40室)
は自由に利用できます。
9
64
f
g
13
キャンパスには延べ700
台を収容する無料駐車場
があります。学生寄宿舎に
も入居者用に約430台分
の駐車場を完備。利用す
るには学生支援課で「入
構許可書」を申請する必
要があります。
キャンパスライフに欠かせない
強 力スポット
大学会館には学生食堂やベーカリー、書店などが入居。
嬉野生活会館にはコンビニエンスストアがあります。
教育子午線ホール
14
授業のほか、
ガイダンスや講演会
などに使われます。
大学会館
学生食堂
附属図書館
▶68ページ
教材文化資料館
▶69ページ
どのメニューも安くてボリュー
ム満点。夕食時には寄宿舎
生もよく利用しています。
ベーカリーカフェ
大学会館
加東市内の有名店が出店。
店内とテラスにイートインス
ペースを設置しています。
嬉野生活会館
j
13
2
5
7・8
h i4
書店
(丸善)
3
14
9 6
11・12 10
教育関係の書籍が充実。
ど
の本も定価の5%引きで買
えます。
15
1
15
総合研究棟、
附属図書館、
大学会館に学生たちの自
主的な学びのための共有
のスペース「ラーニング
コモンズ」を設置していま
す。教育実習や研究、
就職
対策などに活用できます。
コンビニエンスストア
警備員室/警備員が24時間常駐
学生支援課
キャリアセンター
嬉野生活会館
▶62・63ページ
(入学料・授業料・奨学金制度)
学生寄宿舎
▶66ページ
キャンパス内のコンビニは何
かと重宝します。ゆうちょ銀
行のATMもあります。
▶67ページ
通学や生活に便利な兵教生専用「カレッジバス」
兵教シャトル便
区間/社PA
(中国自動車道)- 加東キャンパス
授業や神戸・大阪発着の高速バスの時刻に合わせ、
平日に20往復無料運行
(年末年始を除く)
。
受験生や来学者も利用できます。
神戸エクスプレス便
区間/三宮-谷上駅
(神戸電鉄、北神急行)
-加東キャンパス
授業期間中の平日に往路1便、
復路2便運行
(集中講義期間中は予約制)
。片道620円。
加東ループ便
区間/加東キャンパス-社PA-加東市役所-イオン社店-JR社町駅
平日午後に4往復無料運行
(年末年始を除く)
。加東市街への買い物等に便利です。
65
キャンパスライフ
全室に
光インターネット
回線を完備
学生寄宿舎
加東キャンパス東側の「学生居住施設地域」
に、単身用学生寄宿舎7
棟
(全560室)
、世帯用学生寄宿舎4棟
(全120室)
を設置しています。
また、加東市内には学生向けのマンションやアパートなどもあります。
入居資格・定員と寄宿料(平成27年度)
学生寄宿舎の入居者は大学が選考のうえ決定します。
入居者は光熱水料、維持管理費なども負担しなければなりません。
【入居者の選考方法について】
下記の①~④を考慮して決定します。
①片道通学所要時間 ②同一生計世帯全員の年間所得
③身体障害、風水害等の災害及び不慮の事故等
④その他特に考慮すべき場合
単身用(約10㎡)
世帯用 A(約37㎡)
世帯用 B(約48㎡)
ベランダ
エアコン
トイレ
多用室
押入
6畳
廊下
押入
6畳
ベッド
階段
玄関
玄関
下駄箱
押入
階段
下駄箱
物入 物入
トイレ
台所
6畳
流し台
流し台
台所
4.5畳
浴室
4.5畳
浴室
ベランダ
ベランダ
廊下
●入居資格
兵庫教育大学の学生
(本人のみ)
●入居資格 兵庫教育大学の学生がその配偶者
(または親族)
を伴う場合
●募集予定数 約70人
●募集予定数 約30世帯
●月額寄宿料 4,300円
●月額寄宿料 A…9,500円 B…1万1,900円
寄宿舎ライフちょっと気になる Q & A
寄宿舎生活を振り返って
Q 学生寄宿舎の周辺に生活に必要な店は
そろっていますか。
学生寄宿舎から約5キロの市街地に商店街や大手スーパー
が集まっています。路線バスの便数が少ないのでマイカーや
バイクがあれば便利です。大学が平日に運行しているカレッ
ジバス
「加東ループ便」
(無料)
を利用するのもいいでしょう。
Q
小学生の子どもがいます。
近くに小学校はありますか。
公立小学校(約2キロ)
と、兵庫教育大学附属小・中学
校、附属幼稚園(約4キロ)
があります。附属学校・園に
は路線バスで通学できます。
66
薗浦 拓二さん
(平成27年3月修了)
私が思う学生寄宿舎のメリットは3つあり
ます。
まず、寮費の安さ。
月5,000円もかか
らず、駐車場代も不要なのでとても助か
りました。次に、教室までの距離が近いこ
と。
自室から歩いて3分程度で教室に着
けるのはキャンパス内に立つ寄宿舎なら
ではです。3つ目は、現職教員の大学院生
との交流。授業の後、世帯用に入居する
ベテラン教員を訪ね、学校現場の様子や
勉強の仕方などについて教わりました。
キャリア支援
キャリアセンター
(教職キャリア開発センター)
が中心となり、修了後も見通したキャリア開発支援を行っています。具体的に
は、
キャリア開発指導員
(小・中学校校長等の経験者)
やキャリアアドバイザ-による進路・就職相談、面接練習、各種講座、
学生間のピアサポートなど幅広い支援を実施しています。
キャリアセンター(教職キャリア開発センター)
常駐のキャリア開発指導員等が就職や進路に関する疑問や質問な
ど、
さまざまな相談に応えます。就職に関する資料や情報誌を豊富
にそろえ、情報検索用のパソコンも完備。
グループや個人の学習ス
ペース、模擬面接・模擬授業ができる個別ブースも設けています。就
職関係のDVDの閲覧、就職資料のコピーもできます。
【資料関係】
教員採用試験案内資料、公務員試験案内資料、企業等求人票、教職関
係DVD、教員採用試験問題集、神戸新聞、朝日新聞、
日本経済新聞、
日
本教育新聞など
【主な設備】
パソコン、
スキャナー、
プリンター、
モニター・DVD、
コピー機、模擬面接等撮
影用ビデオカメラ、大型・小型ホワイトボード
就職支援年間プログラム
キャリア開発指導員、キャリアアドバイザーによる就職相談
月曜~金曜
教職講座
11月~7月の毎週水曜
教員採用試験実技指導
11月~8月体育、4月~8月音楽、図工※
教員採用試験模擬試験
12月~5月(全6回)
教育・一般時事、情報セミナー
6月
教員採用試験模擬面接
2月、6月、7月(全3回)
就職セミナー
全6回
キャリアデザイン講座
5月~1月
就職ガイダンス / 教職ガイダンス / 公務員ガイダンス
※申し込みは随時受け付け
平成25年度 大学院学校教育研究科修了者の就職状況
(現職教員・留学生を除く)
その他 7 人
(4.0%)
博士課程等進学 6 人
(3.5%)
小学校教員 35 人(20.2%)
公務員・企業等 41 人
(23.7%)
173 人
心理職 15 人
(8.7%)
保育士 7 人
(4.0%)
中学校教員 10 人(5.8%)
高等学校教員 6 人(3.5%)
特別支援学校教員 4 人(2.3%)
大学教員 5 人(2.9%)
臨時採用教員 37 人(21.4%)
平成26年9月30日現在
67
教育・研究施設
附属図書館
約37万冊の蔵書の多くを教育学分野の資料が占めており、教
育実践研究に大いに活用できます。自学自習や協働学習のス
ペースなどもあり、ディスカッションやプレゼンテーションにも利用
できます。開館時間は原則として平日8:30〜22:00、土曜、
日
曜、祝休日10:00〜17:00です。修了生や一般市民にも開放
しており、研究や生涯学習にも利用できます。
▶ 快適な学習研究環境
地下1階から地上2階までの全3フロアから成り、書架・閲覧スペース
のほか、
グループ研究室や研究個室、80人収容のライブラリーホー
ルなどがあります。1階にはセミナーやゼミ、
グループ学習などに利用で
きるラーニングコモンズ「PAO」
を設置しています。パソコン20台に加
え無線LANを整備するなど、
ネット環境も充実しています。
▶ 学術成果公開事業
─学術情報リポジトリ
「HEART」─
大学等の研究機関には「学術情報リポジトリ」
などのシステムを通し
て、学術成果を広くインターネット上に公開し社会に還元することが求
められています。本学でも学術情報リポジトリ
「HEART」
を開設し、研
究者の学術論文をはじめ、学生の学位論文や学校現場で作成された
指導案等の教育実践資料を公開しています。
▶ 教育実践資料
文部科学省指定の研究開発学校や兵庫県内の指定研究校など、
各地の学校現場で作成された教育実践の研究成果を広く収集・保存
しており、
自由に利用することができます。
附属図書館
附属幼稚園
68
▶ネッ
トワークを利用したサービス
●電子情報サービス
・海外の主要学術出版社2社の電子ジャーナル約4,000誌の
論文フルテキストを閲覧できます。
Elsevier(ScienceDirect)/約2,000誌
Springer(SpringerLink)/約2,000誌
・二次情報のオンラインデータベースを検索できます。
CiNii(国立情報学研究所の論文情報ナビゲータ)
Scopus(エルゼビア社が提供する世界最大規模の書誌・引用文献データベース)
医中誌Web(医学中央雑誌刊行会の医学文献情報データベース)
JDreamⅢ(科学技術振興機構の科学技術・医学文献情報データベース)
聞蔵Ⅱ(朝日新聞記事全文データベース)
●図書館間の相互利用サービス
・他館が所蔵する資料の貸借、複写物の取り寄せ
・他館に対する文献所在調査、事項調査などの依頼
教材文化資料館
附属小学校
附属中学校
国際交流センター
教材文化資料館
教育実践学の教育研究拠点をめざし、授業実践の改善につな
国際交流事業を担う中心組織として、学生交流や学術交流の推
がる教材文化資料の収集と展示、学校現場の役に立つ教育
進、教育研究面における国際活動の充実を図るとともに、兵庫教
実践資料の収集と発信を主な目的としています。本学が所有
育大学の特色と知見を生かした国際貢献を果たします。国際社
する教育実践資料や教材などを定期的に企画展として公開。
会に開かれた大学として、留学生や外国人研究者の積極的な受
また、教育現場の貴重な授業実践記録をアーカイブ化し、
イン
け入れや学生の海外派遣の支援、促進を行っています。
ターネットで発信することに取り組んでいます。
発達心理臨床研究センター
発達心理臨床に関する臨床的・実践的教育の研究を学内外の
附属学校・園
附属幼稚園・小学校・中学校は、加東キャンパスから西へ4キロ
の山国地区に集まっています。本学の幼児・児童・生徒の教育
に関する研究に協力し、学生の実地教育に当たります。また、
大学教員、附属学校教員、公・私立学校の教員が連携協力し
て学校教育に関する研究にも取り組んでいます。
関連諸機関とも連携を図りながら推進し、発達心理臨床の高度な
知識と技能を有する教員、指導者の養成を目的とします。
「発達障
害臨床研究」
「学校心理臨床研究」
「トラウマ回復支援研究」の
3つの研究分野を置いています。発達相談、心理相談、
「 心の教
育」
プログラム、被害相談などの教育相談にも取り組んでいます。
教育実習総合センター
情報処理センター
キャンパスネットワークや情報教育実習室、学術情報・教育情
報処理などの全学共同利用システムの運用を通して、研究・教
育の支援、電子メールやウェブなどのネットワークを活用したコ
ミュニケーションの支援を行っています。
大学院学校教育研究科と連携して教員養成の高度化に関す
る研究の推進や、大学院生の質保証のための修学支援、実習
校(連携協力校)等における実習を円滑かつ効果的に実施する
ための支援を行うとともに、学部生の教育実習等を支援するた
めの教育・研究を推進しています。
保健管理センター
社会連携センター
専任の教員(医師)
と看護師が常駐。学生と教職員の定期健
学校等への講師派遣や公開講座などの地域貢献事業、大学と
康診断や応急措置、健康相談、心理相談(カウンセリング)
に関
自治体等との包括連携協定に基づく連携事業のほか、現職教
する専門的な業務を行います。
員のための研修講座や免許状更新講習なども行っています。
情報処理センター
発達心理臨床研究センター
保健管理センター
国際交流センター
社会連携センター(公開講座「絵画制作」の様子)
69
入試ガイド
■募集方法
入学定員を8月選抜、11月選抜、3月選抜の3回に分けて募集します。
■平成28年度入試日程
出願期間
8月選抜
11月選抜
3月選抜
試験実施日(筆記・口述試験)
合格者発表
平成27年
平成27年
平成27年
平成27年
平成27年
平成27年
平成28年
平成28年
平成28年
7月16日(木)〜 24日(金)
(必着)
10月15日(木)〜 23日(金)
(必着)
2月 4日(木)〜 12日(金)
(必着)
8月22日(土)
11月21日(土)
3月 5日(土)
9月11日(金)
12月 4日(金)
3月17日(木)
※各選抜とも、出願状況によっては、上記試験日の翌日にも試験を行う場合があります
■大学院説明会日程
日 時
平成
年
27
平成
年
28
5 月 16 日(土)10:30 ~ 15:40
加東キャンパス
5 月 23 日(土)13:30 ~ 15:10
AP品川アネックス
(東京都港区)
5 月 30 日(土)13:30 ~ 15:30
神戸ハーバーランドキャンパス
6 月 13 日(土)13:30 ~ 15:30
グランフロント大阪タワーC(大阪市北区)
6 月 27 日(土)13:30 ~ 15:30
神戸ハーバーランドキャンパス
7 月 11 日(土)13:30 ~ 15:30
神戸ハーバーランドキャンパス
9 月 12 日(土)13:30 ~ 15:30
神戸ハーバーランドキャンパス
9 月 19 日(土)13:30 ~ 15:30
梅田スカイビル
(大阪市北区)
9 月 19 日(土)13:30 ~ 15:10
福岡朝日ビル
(福岡市博多区)
9 月 26 日(土)13:30 ~ 15:10
AP品川アネックス
(東京都港区)
9 月 26 日(土)13:30 ~ 15:30
神戸ハーバーランドキャンパス
10 月 10 日(土)10:30 ~ 15:40
加東キャンパス
1 月 9 日(土)13:30 ~ 15:30
神戸ハーバーランドキャンパス
1 月 23 日(土)13:30 ~ 15:30
梅田スカイビル
(大阪市北区)
1 月 30 日(土)13:30 ~ 15:30
神戸ハーバーランドキャンパス
全体説明会
(左)
と個別相談の様子
70
会 場
兵庫教育大学位置図・交通アクセス
A
姫路市
兵庫教育大学
路
料道
北有
六甲
号
高速 ンネル
阪神 戸ト
新神
32
阪神 高 速
白川
JCT
阪神高速
3号
神
戸線
5号
湾
岸
線
阪神高速
31号
神戸山手線
B
湊川JCT
神戸空港
きの
A 加東キャンパス周辺図た
▲西脇
やし
ろ
ちょ
う
IC
兵庫教育大学
嬉野台地区
社 PA
加東市役所
社
(営業所)
やまくにプラザ
兵庫教育大学
山国地区
兵庫教育大学前
IC
三木
▶
加東キャンパスへのアクセス
B 神戸ハーバーランドキャンパス周辺図
三宮・大阪▲
■車の場合
大阪国際空港から中国自動車道経由・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約 45 分
JR 新大阪駅から中国自動車道経由・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約 60 分
三宮(神戸市)
から新神戸トンネル、国道 428 号経由 ・・・・・・・・・約 60 分
■公共交通機関の場合
umie
モザイク
umie
JR 新大阪駅
ハイウェイバス
約 65 分
社(中国自動車道)
徒歩
約 25 分
大学
TEL
TEL 06-6392-5531
●西日本 JR バス 06-6371-0121
●神姫バス JR 三ノ宮駅
ハイウェイバス
約 55 分
社(中国自動車道)
徒歩
約 25 分
大学
TEL
TEL 06-6392-5531
●西日本 JR バス 06-6371-0121
●神姫バス 神戸ハーバーランドキャンパス
神戸情報文化ビル3階
▼明石
神戸ハーバーランドキャンパスへのアクセスは57 ページをご覧ください
JR 姫路駅
神姫バス
約 70 分
神姫バス約12分
社(神姫バス営業所) タクシー約10分 大学
TEL 079-285-2990
●神姫バス姫路バスターミナル 71
問い合わせ先
●入試に関する事項
入 試 課 TEL 0795-44-2067
●カリキュラムおよび教員免許状に関する事項
教育支援課 TEL 0795-44-2040
●奨学金制度に関する事項
学生支援課 TEL 0795-44-2378
●学生寄宿舎等に関する事項
学生支援課 TEL 0795-44-2052
兵庫教育大学大学院案内 2016
大学院学校教育研究科 修士課程 専門職学位課程
国立大学法人
兵庫教育大学
〒673-1494 兵庫県加東市下久米 942-1 TEL 0795-44-2067
http://www.hyogo-u.ac.jp/
平成 27年 4 月発行