草野 伸明(中体連) - 東京都バスケットボール協会

審判員名
大会名
期 間
平成26年度 第28回関東クラブバスケットボール選手権大会派遣報告書
草 野 伸 明
所 属 中体連
平成26年度 第28回関東クラブバスケットボール選手権大会派遣報告書
平成27年 1月30日(金)~ 2月 1日(日)
※ 1月30日(金)は審判会議、ミーティング
小田原市総合文化体育館(小田原アリーナ)
会場
スケジュール
期 日
内 容
場 所
1月30日(金)
18:00~ 審判会議、ミーティング
平塚商工会議所
1月31日(土)
10:00~ 1・2回戦
小田原市総合文化体育館
2月 1日(日)
9:10~ レクチャー、準決勝・決勝
小田原市総合文化体育館
審判会議 ミーティング内容
◆「信頼される審判を目指して」 指名審判員 東京都 伊 藤 亮 介 氏
初めにステップアップを目指してというテーマで伊藤氏の審判を始めるきっかけやステップアップのために取
り組んだことについての話がありました。ステップアップ=ランクアップではない。
○ステップアップのために取り組んだこと
①主審へのこだわり ②バスケットボールをコーチの立場で考え、心理を教わったこと
③体力アップ、筋トレ
○AA審査で精神的な弱さを感じ、改善するために取り組んだこと
①準備すること(掛けてやる)②出し切ること(全てやる)
③パートナーと一緒にやること(2 人で、3 人で)
○信頼される審判を目指すためには
①当たり前のことを当たり前のようにやる(ジェスチャー、4 原則、フィットネスなど)
②求められることとして(試合の勝ち負け、得失点、プレイヤーのスコアなど)
③見られていること(ON・OFFとも)
④時間を作る(家庭をコントロールし、会場に足を運ぶ、多くの試合を見るなど)
⑤仲間作り(審判だけでなく、チーム、プレイヤーと話せることなど)
◆「昇格にあたり感じること」 指名審判員 茨城県 稲 葉 威 氏
初めてのインターハイで 1 回戦のみの割り当てで終わり、悔しい思いをした。A級の最後のころには 3 回戦・4
回戦まで吹くことができた。A級になって数年とここ数年は違っている。
①何かを変える必要がある。
②審判だけではなく、大会運営等にも取り組む。審判がミーティングをやっている間に競技は片づけを
している。(審判は見られている)
③待っていても昇級できない。取りに行く意識をもつ。
◆「より良い判定のために その2」 関東協会審判長 安 西 郷 史 氏
良いスペースを求め続けるのは見極めるため、見極めるには危険を察知する努力・準備
→自分を出せたか?(バスケット感)
○4原則の考え方
オールウェイズ・ムービング:情報収集のために
ペネトレイト:説得力のために
ボクシング・イン:チームワークのレフェリングのために
スペース・ウォッチング:お互いのプレイヤーを感じるために
○リードレフリー
プレイを「受ける」「見に行く」「ずれる」意識
右にポストプレイがあるから必ず右に行くということではない。右に行く=左を捨てることになってはならない。
(例1)エリア4でのショットと同時に中に入ってしまうリードレフリー
違和感のある動き ショットのブロックの見極めは誰の責任?
○トレイルレフリー
リードレフリーはコートの中に入ることができないが、トレイルレフリーはコートの中に入ることができる。
リードが見ることのできない範囲は、すべてトレイルの責任範囲である(責任エリアが広い)
(例2)1対1のスペースを100%で見ている
一見悪くないような見方だが…、流れや予測ができない見方(次のプレイのやり取りを感じられ
ない)
(例3)エリア3の1対1を見に行く
大事なことだが体の向きが悪いとエリア1を見る責任を放棄している。リードレフリー同様、右
に行く=左を捨てることになってはならない。
(例4)エリア3を同じ距離で見ている状況
中途半端な動きで2人が同じところを見ている。トレイルの責任範囲である。トレイルがプレイに近づき、
自分が見ていることをリードに伝えることで、リードはペイント内のプレイに視野を当てるようになる。 =
協力
○2人で協力するために必要なこと
共通理解:プレ・ゲーム・カンファレンスの大切さ(マニュアルの確認)
○国際審判に一番大事にしていることを質問すると
コントロール。そのためにはフィール(コーチやプレイヤーの意図を先入観なしで感じる。)
感じたものをイン・プット⇔アウト・プットする。
明らかなものをこぼさない。白を黒と言わない。
○グレーゾーン→審判の出番。
基準作り→修正
経験値を上げる努力
ゲームを感じ考えることで正しい見極めに繋がる。
始めて → 進めて → 終わらせる これができれば“GOOD JOB!”
◆「よりよい判定とは?」 日本バスケットボール協会審判委員会副委員長 平 育 雄 氏
「より良い判定とは」コーチにとって? プレイヤーにとって? オフェンスの? ディフェンスの?
自分の「よりよい判定」をもつこと。
危機感をもつ(準備)ことは、今を見ること。
①見えることをしっかりと見る(パーソナル・コンタクト)
→見えないところを見る努力をする。
「自分の目の前を頑張ります」という言葉をよく耳にするが、相手審判のエリアから来るプレイヤー
は見なくていいのか? パートナーの位置は?時計は?
②心は見えない。
→見ようとする。(プレイヤー、コーチ、相手審判の心理)
③さらに見えないもの=ゲーム終盤(終わらせ方)
→審判が邪魔をしない。
※それぞれの段階で「見る」ということについて考える。
○自分を出す
先日、安富氏と一緒に吹いて「意思」を感じた。
→自分の等身大を出すこと。「パニクったら、パニクればいい!」
実 技
期 日
平成27年 1月31日(土)
男 子
1回戦
対戦カード FAKE(神奈川) VS 烏山 GREAT DIPPERS(栃木)
副 審
相手審判
安 藤 俊 明 氏(千葉県)
プレ・ゲーム・カンファレンス
①ゲームをスムーズに運営し終わらせること。
②ポストのポジション争いや手の使い方、守り方に注意し、最初に基準を示す。
③リバウンド争いに注意。
④お互いの位置を意識する。
審判主任 伊 藤 亮 介 氏
○2 人の協力について
2 人で同じところを見てしまうケース ・エリア5~6のポスト
・エリア3~4のプレイ
→より相手審判を意識する必要がある。途中から改善しようと工夫している点は良かった。
○笛のタイミング
取り上げているものは間違っていない。
・笛のタイミングが遅れたときにプレイヤーから言われてしまう。
→プレイに対し、早く良い位置取りをして、長くプレイを見ることで、タイミングの良い笛を吹くこと
ができる。
○昇格するにあたり
副審ではあったが、これから主審が増えてくる。相手審判やチーム、TOなど、知らない人とでも試合をスムーズ
に運営して終わらせる。
担当ゲーム
全体の感想
関東クラブ選手権は、昨年度に続き 2 年連続で派遣していただいた大会であった。所属が中体連ということも
あり、まだまだ他のカテゴリー、特に大人の試合に課題が多くあるという、久保東京都審判委員長の意図を感じ大
会に参加させていただきました。昨年度と違う点は、1つは、強い気持ちで試合に臨むことができたこと。試合では、
自分の感じたとおりに笛を鳴らすことはできましたが、ミーティングでも伊藤氏から指摘があったが、笛を鳴らすタ
イミングが少し遅れることで、プレイヤーが納得していない様子が伺えた。早くプレイを捉え、良い位置を取り、次に
起こることを予測すること。そのために、もっと多くの試合に足を運びバスケットボールを勉強する必要があると感
じました。また、相手審判の位置をもっと意識する必要があると感じた。自分の見るべきエリアやプレイをよりはっき
りさせ、より良い判定につなげていきたいと感じました。もう1つは、昨年度は、他県の他のカテゴリーの審判員と充
分に交流を図ることができませんでしたが、今大会では、多くの審判員と話し交流を図ることができました。レク
チャーや審判員の方々との交流をとおし、“自分を変える”ことの必要性を感じるとともに、“ステップ・アップしたい”
と強く決意しました。
最後に、お世話になりました開催県の清水幹治審判長をはじめ神奈川県の審判員の皆様、大会を運営してくだ
さった役員の皆様に感謝申し上げます。また、ご指導いただきました関東協会の安西郷史審判長をはじめ関東ブ
ロックの審判員の皆様に感謝申し上げます。