2015 年 11 月 19 日 茨城の省庁交渉 「放射能被害への対策に関連して、子どもの健康調査の実施を求める」 質問と回答(録音データおこし) 要望書項目 北茨城市でも、放射能ブルームがながれました。市民の不安に応えるため、平成 24・25 年度には、 市独自で当時 18 歳以下の子どもたちを対象に「甲状腺超音波検査」を行いました。この検査費用 については、本年度になって復興特別交付税で国費を充てることができました。しかし、今後の保 障はありません。福島県での健康調査の結果からみても継続検査は必要であり、北茨城市当局も 実施の方向です。厚労省の疫学調査での指摘にもあるように、福島の隣県である茨城県でも国の 責任で健康調査を行う必要があると考えます。住民の不安も根強くあるなか、せめて実施する意向 のある自治体の今後の検査費用についても、国の支援を行うよう強く求めます。 回答 総務省自治財政局担当者 子どもに対する甲状腺超音波検査の関連でご要望をいただいております。これまでの対応ですけ れども、被災団体が実施されます甲状腺超音波検査、子どもの健康管理を支援するために行う放 射能測定の実施における経費等につきましては、これまでも震災復興特別交付税で措置をしてき たところでございます。今後の取り扱いについてでございますけれども、平成 28 年度以降の取り扱 いについては、6 月に会議が開催されまして、その場でこういった甲状腺超音波検査含めた事業を 実施する場合におきましても引き続き震災復興特別交付税を基本的に継続するとしたところでござ います。 質問 北茨城市議会議員 鈴木康子 お隣はすぐ福島県です。国が福島県以外はやらないということで、うちの市では専門家と市民代 表で協議会をつくって、健康調査をやるかどうか 2 回~3 回の会議をもって検討しました。やる、や らない、やるとしたらどういう方法かと侃侃諤諤やりました。行政の判断としては、市民の不安がとて も大きいということで、集団検診で、結果的には希望者ですけれども、18 歳以下の子を全員対象に して行いました。それは自治体の率先したやり方として、いくらかかってもいいからやるという行政の 判断がありました。本来だったら国がやるべきだと私も強く思います。30 キロ圏や一つの県で区切ら れる話ではありません。放射能プルームは県境で止まるわけではありませんから、さきほどの図の 通りです。 今回北茨城市がやって、震災復興特別交付金で結果的にはでました。でもうちの市の行政職員 も今回の場合はあたらないのではないかということでちょっと躊躇したようなんですが、県職員から のアドバイスもありまして、申請をしたところ、原発事故関係子どもの生活支援等ということで該当す るということで総務省から昨年度決定されて復興特別交付金で手当てされました。これ自体は結構 なことだと思います。さきほど、これについては継続も可だということで、お金が出ると理解してよろし いのですか。それで、他の県内自治体でもうちほどキッチリやったところは少ないかと思いますけれ ども、いくつかやっています。そしたらこの項目に該当するのかどうか。もし該当するなら、さかのぼ ってお金がでるのかどうか。この点をお伺いしたいと思います。 回答 総務省自治財政局担当者 震災復興特別交付税についてご質問がございました。これは平成 23 年度に創設されまして、 子どもの健康調査等に要する経費につきましては平成 24 年度から措置を講じてきているところでご ざいます。北茨城市さんからは甲状腺超音波検査につきまして、昨年度報告がありまして、それに ついては、震災復興特別交付税で措置をさせていただいております。また、どこの団体か即答する ことはできかねますが、他の団体からも、こういう超音波検査についてですね、あがってきておりまし て、それについても震災復興特別交付税措置をしているところでございます。今後の取り扱いにつ きましても、基本的に継続するという形にしてございますので、団体からのこういった申請があった 場合には、措置をすることになります。 質問 竹内哲郎・日本共産党茨城県副委員長 北茨城は何年分を交付税措置したのですか。 回答 総務省自治財政局担当者 私が把握している限りでは、平成 26 年度分でございます。平成 26 年度に申請があり、過年度の 分も含めてということでございます。 (北茨城市の場合、25 年度 11,290 千円。26 年度分 23,429 千円。平成 27 年度 3 月 2 日付で交付) 質問 竹内(交渉後、電話での問い合わせ) 基本的に継続するとは、何年続くのか。どこの市町村でも子どもの健康調査を実施すれば、交付 税措置されるのか。放射能濃度が関係するのか。 回答 総務省自治財政局担当者 復興特別交付税は、復興集中期間(23 年から 27 年)が終わり、現在延長期間(28 年から 32 年) になっています。延長期間中は基本的に継続されます。放射能濃度は関係ありません。特定被災 地方公共団体(茨城県内は、36 市町村)であれば対象になります。さかのぼることについては財政 との関係があります。 質問 竹内(交渉後、電話での問い合わせ) 「特定被災地方公共団体」の他に「特定被災区域」もあるが、こちらは交付税措置の対象になる のでしょうか。 回答 総務省自治財政局担当者 省令(「地方団体に対して交付すべき震災復興特別交付税の額の算定方法、決定時期及び決定 額並びに交付時期及び交付額等の特例に関する省令」)では、「特定被災地方公共団体」(9 県 178 市町村、茨城 36 市町村)だけでなく「特定被災区域」(全国 222 市町村、茨城 40 市町村)も交 付税措置の対象になります。 注 1)特定被災地方公共団体。災害救助法適用市町村等で①震度 6 弱以上②全壊戸数が一定規 模以上③津波が 2.4 メートル以上で浸水被害が確認されている④地元負担が標準税収割合が 5% 超。該当県内市町村―水戸市、日立市、土浦市、石岡市、結城市、下妻市、常総市、常陸太田市、 高萩市、北茨城市、笠間市、取手市、牛久市、つくば市、ひたちなか市、鹿嶋市、潮来市、常陸大 宮市、那珂市、筑西市、坂東市、稲敷市、かすみがうら市、桜川市、神栖市、行方市、鉾田市、つく ばみらい市、小美玉市、茨城町、大洗町、城里町、東海村、美浦村、河内町、利根町 注 2)特定被災区域。災害救助法またが被災者生活支援法の適用市町村 茨城の場合は、古河市、竜ケ崎市、阿見町、大子町の 4 市町が加わります。
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