千歳牧場便り 「雄牛の去勢」 ④ 牝 相 に変 化 す る と 骨格な ど が良くなる。 良くなり、輸入牛肉などに比 も細くなり、筋肉歩留まりが むと脂が溶けて口当たりが の4つです。 べて美味しく感じられるの その効果は大きく分けて次 試 練 で ある 去 勢 に つ いて お 話 ①牛の筋繊維には、赤色筋繊維 今回は、雄牛にとって最大の しします。 ことによって、生殖不能状態に 雌 だ と 卵巣 や 子宮 を 切除す る 去勢は、雄だと睾丸を切除、 くなる。 が増加するため、肉は軟らか ある。去勢すると白色筋繊維 く、少ないと柔らかい性質が 繊維の割合が多いと 肉は硬 養が可能となる。また、穏和 飼養管理がし易くなり、群飼 る。穏和になることにより、 へと変化し、性格が穏和とな 減退するため、牡相から牝相 ③ 去 勢 すると 雄性 ホ ルモン が です。 など、良いことずくめという事 くなり、飼養管理がし易くなる 得られることと、飼料効率が良 る柔らかさや、不飽和脂肪酸が 肉 の う まさ と 密 接 な 関 係 に あ 要するに、去勢することは、 高くなる。 します。 ②牛肉は結合組織が多いほど、 になれば過激なエネ ルギー です。 前 後 になる雄 牛を 去勢して い 肉は硬い性質があり、去勢す を消耗しないため、飼料効率 と白色筋繊維があり、赤色筋 ます。一般的にも生後3ヶ月以 ると同組織が肥大し 数量が 千歳牧場では、生後3ヶ月齢 降 に 実 施す る こと が 多 いよ う 減るために、肉は柔らかくな ※不飽和脂肪酸は、コレステロ (畜産課 高橋宏明) です。黒毛和種だと生後5~6 傷 口 が 細菌 感 染で 腫れ上が り ー ル 低下作 用や 発ガ ン抑 制 る。また、肥大した同組織に 発熱したりもします。除角の場 作用に関係しています。適度 ヶ月齢に実施するようです。去 合だと、焼かれても数時間経て な摂取は 高コ レステ ロール は、不飽和脂肪酸が蓄積しや ば元気を取り戻します。しかし 症やガン抑制に効果 があり 勢後は、元気もなくなり2~3 去勢の場合は、陰嚢を切りその ます。また、健康面だけでな すい。 中 か ら 睾丸 を 除去しているの く、不飽和脂肪酸は融点(脂 日は食欲も落ちます。中には、 で、相当なダメージが残るよう 肪が溶け出す温度)が飽和脂 肪酸より低く、従って口に含 です。 なぜ去勢をするのか? 5
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