墨 田 区(報道) 平成28年2月24日 ∼日本でここにしかないかもしれない雛人形が見られるかも?∼ 特集展示「資料館で雛まつり」開催中 3月3日のひな祭りを前に、すみだ郷土文化資料館(向島二丁目3番5号)で、特集展示「資料館で雛 まつり」を開催している。これは、区民の方や墨田区にゆかりのある方から寄贈・寄託いただいた江戸時 代から現代までの雛人形を展示しており、それを通じて、各時代の文化がどのように育まれたかを紹介し ているもの。 特に珍しい展示物として、平成 27 年8月 20 日に墨田区登録有形文化財になったばかりの江戸時代後期 に制作された「次郎左衛門雛」 。丸い顔に引目鉤鼻風の面相で、まん丸な輪郭の中に小さく描かれた細い目 とおちょぼ口の顔が特徴。 「次郎左衛門雛」は、文献などから、町民たちの間でも一時流行していたとされ たが、旧大名家などに伝えられた実物しか確認されていなかった。しかし、顔の描き方や衣装から、町方 向けに制作されたものである「次郎左衛門雛」を発見。それを平成 18 年に同館が寄贈を受けて、今回展示 している。日本にはほとんど残っていない希少な佳品として、歴史的にも意味深い雛人形である。 ふみ さらに、墨田区登録有形文化財である作家・芥川龍之介の妻・文が所有していた雛人形も必見。小ぶり の雛人形だが、人形の表情は豊かで、味わいがある。文が芥川家に嫁入りする際に持って行った雛人形な ので、芥川龍之介もこれを見ていたと推測される。 その他、昔話や歴史上の物語を題材とした雛人形や昭和 20 年の東京空襲の戦火から逃れた雛人形など約 200 点を展示。価値ある資料が目白押しの本展示は、3月6日(日)まで開催。 【すみだ郷土資料館について】 区は区民の郷土文化に対する理解を深め、区内の歴史資料の収集、保存を行うため平成 10 年 4 月 12 日に すみだ郷土文化資料館を開館した。同館では、隅田川とその流域の歴史・文化に関わる様々な資料を紹介す る特集展や様々な角度からテーマを設定し、常設展のほか年に数回、企画展などを開催している。 所在地:墨田区向島2丁目3番5号 開館時間:午前9時∼午後5時(入館は午後4時 30 分まで) 休館日:毎週月曜(祝日の場合は翌日) ・第四火曜日 入館料:個人 100 円・団体(20 人以上)80 円 電話:03-5619-7034 ※ 次の(1)(2)の方は無料 (1) 中学生以下の方 (2) 身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方又はその 介護人 《資料》特集展示「資料館で雛まつり」のチラシ 《問合せ》すみだ郷土文化資料館 ℡5619-7034 特集展示の様子 次郎左衛門雛
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