食品成分表、15年ぶりの改訂 文部科学省は、昨年末に「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」を公表しました。今回の改定は、15年ぶりとなる収載食品の 拡充や、新たに炭水化物成分表を作成する等の大幅なものになっています。 改訂のポイント1 収載食品の充実 収載食品が約300食品増えました(2000年改訂では1882品 → 今回改定では2191品に)。 ① 天ぷらや刺身など、日本の伝統的な食品の収載。(例:まだい、ひらめ等の刺身、さつまいも、きす等の天ぷら) ② 健康志向を反映した食品の収載。(例:五穀、発芽玄米、亜麻仁油 等) ③ 子どものアレルギー増加に配慮した食品の収載。(例:米粉めん、米粉パン、玄米粉 等) ④ 栄養成分表示の義務化に対応した調理加工食品、そう菜などの収載。(例:鶏のからあげ、とんかつ、肉・魚等の焼き 等) 外食時の 日常的に食べる機会が 目安に! 増えた、ベーグルや黄色い キウイフルーツなども 新たに載りました 改訂のポイント2 社会のニーズや国際的視点に立った改訂 ① 成分表のデータファイルをインターネット上に公表(日本語版および英語版)。 文部科学省ウェブサイトに掲載 ② 市販されているそう菜類のうち、家庭や給食で常用されることが多いと考えられるそう菜41 食品(和風そう菜15 食品、 韓国そう菜1 食品、中華そう菜6 食品、洋風そう菜19 食品)を収載。 ポークカレー・チキンカレー・ビーフカレー マーボー豆腐 ぎょうざ きんぴらごぼう 青菜の白和え えびピラフ 豚汁 など 改訂のポイント3 炭水化物成分表の作成 ・ アミノ酸、脂肪酸成分表の充実 ① 炭水化物を構成するでんぷん、糖類などを直接分析し、炭水化物成分表(854品)を新たに作成。 ② 既存のアミノ酸成分表(337品→1558品)、脂肪酸成分表(1262品→1782品) 糖質の量を についても収載食品数を増加。 知りたい時に! 例えば・・・ いちごと椎茸は、ともに約8%が 炭水化物だが、いちごはショ糖や 果糖、椎茸は食物繊維が多い 炭水化物の内訳がわかれば、糖尿病や 肥満の人の糖分管理に役立ちます 鉄分の王様とも言われているひじき。100gあたり55mgあった鉄分が6.2mgと、9分の1になりました。 これは、ひじきの製造に使われる釜の主流が、鉄からステンレスに変わったためです。改訂版では釜の材質別 に掲載されていますが、市販のひじきがどちらで製造されたものなのかは表示されていないことが多いです。 切り干し大根も、ステンレス製包丁の普及を受け、鉄分が9.7mgから3.1mgに減っています。 鉄分が不足すると・・・ 貧血の中で最も多いのが鉄欠乏性貧血です。鉄分の多い食品を単品で補給するだけでなく、バランスのとれた食事で鉄分 などのミネラルを補給することが大切です。次のような症状があらわれたら、もしかしたら鉄欠乏性貧血かもしれません。 ○筋肉における貧血の症状・・・疲れやすい、体がだるい ○脳における貧血の症状・・・めまい、立ちくらみ、失神、頭痛 ○心臓における貧血の症状・・・動悸、息切れ ○その他の症状・・・イライラする、顔色が青白い、吐き気がする、食欲がない、まぶたの裏が白っぽい、爪が反り返る など
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