「日本は5日間で中国に負ける」?!

2016.3
アメリカの軍事問題を研究するランド研究所が
≪日中5日間戦争≫をシミュレーション
「日本は5日間で中国に負ける」?!
軍事問題におけるリアリズムの観点からの分析で知られる米ランド研究所。彼らがシ
ミュレーションを実施したところ、日本は尖閣諸島をめぐる中国との戦いにおいて5日間
で敗北し、手も足も出なくなるというのです。そして、彼らの出した結論は、
「不毛の島」
を巡る日中の争いは最終的に米中戦争を引き起こす可能性が高いので、
「米国は無視する
べき」というものでした。
このシミュレーションを取り仕切ったの
は、ランド研究所の上級アナリスト、デヴ
ィッド・シラパク氏です。彼は中国の軍事
問題やウォーシミュレーションの権威とし
て知られている(?)そうです。
シラパク氏は30年以上も米国の将校
と外交官のために精緻なシミュレーショ
ンを作成してきました。昨年発表した、
「中
国のアジア各地の米空軍基地への攻撃能
力の増大」についての彼も関与した報告
書は、日本の安保研究者の間でも高い評
価を受けています。
(高い評価って正気
か?)
ランド研究所
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2016.3
【1日目】
【2日目】
日本の右翼活動家たちが、尖閣諸島
日本は周辺海域に護衛艦や戦闘機を
の魚釣島に上陸し、日本の国旗を掲揚し、
展開。中国側も海軍艦艇を展開し、一瞬
YouTube で中国を挑発。日本政府が対応
即発の状況になる。日本は、米国に防衛
に追われる間、中国はただちに海警を送
義務を果たすように要請し、米国は受諾。
り込み、全員を逮捕・拘束する。
日本側の要請に応じて、米駆逐艦を日本
海にも展開し、尖閣諸島周辺には米国の
攻撃型潜水艦を送り込む。
ただし、空母は横須賀から西太平洋に
避難させる。 米駆逐艦
尖閣に日の丸を掲げる
中国海警
米国の攻撃型潜水艦
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2016.3
中国のフリゲート艦
しかし米政府は、
『日本の要請にゼロ
【3日目】
回答だと他の同盟諸国が離反しかねない。
だが、要請に完全に応じれば、同盟諸国
中国の海警が尖閣諸島周辺の日本の漁
の不信よりも多くの国益を失う米中全面戦
船と衝突し、沈没させたことで事態はエ
争になりかねない』というジレンマに陥る。
スカレート。海上保安庁は、放水等で対
そこで、米兵のリスクが少ない、米潜
抗する。中国のフリゲート艦は30ミリ機
水艦による中国軍艦艇への魚雷攻撃を
関砲を空自機に対して発砲、これに日本
選択。これは中国への警告のためであり、
側も応戦。その結果、中国側が航空機と
米中戦争を引き起こすためではなかった。
対艦ミサイルで反撃し、2隻の日本側の
その結果、中国軍の駆逐艦2隻を撃沈し、
艦船が撃沈し、500人が戦死。 今度は中国軍の水兵数百人が戦死する。 もはや、日中間の外交チャンネルは一
切機能しなくなり、日本政府は米国に、よ
り多くの支援を要請。日中それぞれに存
在する米大使館は、現地の市民によって
包囲され、米国の保守メディアは自国政
府の弱腰を批判し、上院議員たちは激論
を交わす。
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中国の053H型フリゲート艦
2016.3
しかし米側は全てを拒否する。
【4日目】
その代わりに、米軍の潜水艦と航空機
を増派し、海自の撤退を支援。米中総力
中国指導部は事態の展開に驚愕する。
戦を回避しつつ、日本の海自と経済の壊
ここで、中国側も米中の本格的な戦争
滅を回避できるという考えに基づく行動
を避けつつ、米国に痛みを与えることを
だった。この海自部隊の撤退を以てゲー
決断。今や中国には何億人ものネット市
ムは終了。中国は尖閣諸島を確保する。 民が存在し、彼らの報復を求める声を無
こうして中国は“短期的な” 勝利者と
視することはできないからである。
なる。ただし、日本やアジア諸国は中国
中国側は、米国の送電システムに埋め
に対抗するための軍拡と経済連携を加速
込まれている破壊工作ソフトウエアを起
させる公算が高く、
「割に合わない勝利」
動し、ロサンゼルスとサンフランシスコを
と評するべきかもしれない —。
停電に追い込む。そして、証券取引所の
自動取引システムを操作し、何百億ドル
もの損害を与える。極めつけは米国債の
売却をほのめかし、急激なドル安へと追
米国は尖閣諸島をめぐる
紛争を
「無視するべき」
い込む。
中国の弾道ミサイル攻撃により嘉手納
基地が壊滅し、米空母も対艦弾道ミサイ
【5日目】
ルによって撃沈し、死者は数千人単位に
及ぶことになる。米側はこれに対し、中国
中国軍は尖閣諸島周辺の海自艦艇に対
海軍の重要な基地を攻撃するか、中国軍
して、弾道・巡航ミサイル中心の攻撃を
唯一の空母を撃沈するか、中国経済を窒
継続する。そして、24時間で海上自衛
息させるために南シナ海の封鎖を継続す
隊は戦力の20%を喪失。同時に中国は
るか、のいずれかができる。しかし、米軍
日本経済への攻撃を開始する。日本の脆
は日本の島嶼や海自の防衛には協力しない。
弱な送電システムを作動不能に追い込み、
重要なジェット燃料の精製所を爆破する。
ここにきて、日本は再び米国に支援を嘆
願する。具体的には、西太平洋に展開す
る空母打撃群の参戦、中国軍艦艇へのさ
らなる攻撃、中国本土の対艦ミサイル基
地の破壊などである。
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の尖閣諸島をめぐる戦いに関与すること
は、 特大の戦略的な失敗でしかない。尖
閣諸島における危機管理の最高の手段は、
無視することなのかもしれない」と結論
します。 嘉手納基地に配備された米空軍機
その結果、 中国側は無制限の損害を日
本に与えることができることになる —。
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自衛隊の体制の
抜本的な改革を
そして、彼らは5つの結論を導き出し
以上の内容は日本にとってどのような意
ます。
味を持つのでしょうか。 第1に、同盟には「巻き込まれる」と
それは第1に、米国をどのように日本の
いう危険な面もある。
戦争に引きずり込むか、そのための軍事的、
第2に、対日防衛義務の多くは履行す
政治的、経済的、文化的な手段を組み立
るのは難しい。ミサイル防衛は不可能で
てておく必要があるということです。
はないが、中国の膨大なミサイル保有量
ランド研究所を代表するリアリストまで
を考えれば難しく、日本は脆弱である。
が、尖閣諸島問題に関わるべきではないと
第3に、中国の大軍拡および彼らの新し
公言する時代になってしまったのです。少
い戦争方法は全てを変えた。今の中国に
なくとも、平和安全法制のような、米国の
は現代的な海軍、多数の強力な弾道及び
善意に期待するもの“だけ”では不足で
巡航ミサイル、効果的な空軍、洗練され
しょう。
た無人機がある。
第2に、このシミュレーションは自衛隊
10年前の日本ならば単独で尖閣諸島
の体制の抜本的な改革の必要性を示唆し
を防衛できただろうが、今や時代は変わ
ているということです。 った。
中国のサイバー攻撃および大量の弾道・
第4に、今や米空母は中国の対艦ミサ
巡航ミサイル等による奇襲能力、すなわち
イルに対して脆弱な存在である。
A2/AD戦力が、有事における米軍の活
第5に、日米中におけるナショナリズム
動および来援を困難にするレベルに達して
は事態を悪化させ、政策決定者の選択肢
いるというのは、米国の議論ではすでに前
を奪うという意味において非常に強力で
提となっています。米軍ですらそうなので
あり、致命的な存在である。
すから、自衛隊がより困難な状況にあるこ
そして、シラパク氏は 「米国が日中間
とは言うまでもありません。
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算です。海自の対潜能力は最高水準です
A2/AD戦略の用語解説
が、対ミサイルには関係なく、そもそもミ
《A2/ADは、Anti-Access/Area Denial
サイル保有数も限定的です。空自の基地
の略。接近阻止・領域拒否の意》
における戦闘機用の掩体壕(えんたいごう)
米国に敵対する国や勢力が用いる軍事
は少数であり、ミサイル弾薬のほとんどが
戦略で、自国や紛争 地域への米軍の接近
高蔵寺弾薬庫に集中しています。陸自はそ
や、そうした地域における米軍の自由な行
もそも輸送力が決定的に不足しており、国
動を阻害すること。
内の有事の輸送は日本通運、通信はNTT
が頼りです。 しかも、現在の自衛隊の戦力構成は、中
国の対地・対艦弾道ミサイル攻撃等、そし
て、サイバー攻撃やゲリラコマンド攻撃に
対して非常に脆弱と言わざるを得ません。 海自のいずも型ヘリ空母は弾道・巡航ミ
サイル攻撃の前には無力です。中国の対
艦弾道ミサイルDF-21は1ユニット6
対艦弾道ミサイルDF-21
~12億円、いずもは1隻1200億円であ
中国は、こうした自衛隊の脆弱な面に特
り、100発撃ち込んでもお釣りがくる計
化して軍拡をしてきたと言っても過言では
ありません。 どのようにすれば継戦能力を有事に維
持することができ、中国のA2/AD能力
を無効化・緩和できるのか、どうすればた
った5日間で尖閣諸島を奪われるという屈
辱的な事態に至らないで済むのか、自衛隊
いずも型ヘリ空母
のあるべき戦力構成や作戦構想について
真剣に議論すべき時が来ています。 13
2016.3
尖閣諸島
アナリスト、 デヴィッド・シラパク氏は中
ありがとう!
ランド研究所サマ
国の軍事問題やウォーシミュレーションの
◆「日米安保」はかくも値打ちを失った
しめるつもりなのでしょうか? いや、 す
のか。
でに買収されているのかもしれません。
権威として知られている、とのフレコミで
すが、 中国共産党から幾らか研究費をせ
よくもマア、勝手気ままなシナリオを
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展開したものだ。本気でこんなデマゴー
だいたい、アメリカという国は黒人の
グを流すのなら、日本政府はオバマ大統
オバマ大統領以前は世界中で戦争ばかり
領に徹底的に抗議をするべきだ。実際、
してきた国です。シンクタンクと言われ
本気で責任を追及すべきなのです。
る民間の軍事研究所も当然国家の予算を
実に、あきれ返った話ではないか?
使っています。軍の関与する調査、情報
アメリカは本当に同盟国なのか?
機関も日本とは比較にならないほど大量
本当に同盟国なら「ランド研究所」に
にあります。
こんなデマゴーグを流布させることを恥
だから、とはいいませんが数が多いと
じるべきだろう。「ランド研究所」の上級
いうことは、競争が激しいということ。
2016.3
ましてや、アメリカは世界最大の武器
輸出国です。
新しい武器開発のために実験を兼ねて、
世界中で戦争をしてきたような国なのです。
「ランド研究所」
は中国の
軍事力を把握しているか
またアメリカ軍は古くなった武器を消
中国の空母『遼寧』 はくず鉄同様のシ
費しなければ新しい武器も導入しにくい
ロモノです。戦闘機はロシア製、 または
でしょう。
中国がロシアに内緒でコピーしたパチモ
そこでアメリカのシンクタンクの類は
ノです。中国で開発したエンジンは突如
自国の議会や軍需産業にむけてショック
『心不全』 を起こすので使えません。
を与える癖が身についています。
「軍需産
ロシアにエンジンだけ売ってくれとお
業」側、
「アメリカ軍」ともに予算獲得の
願いしても断られています。
ためにはアジテーターが必要なのでしょ
戦闘機ごと買わずに無断でコピーした
う。ランド研究所の上級アナリスト、デヴ
パチモノに載せるエンジンと言っては売
ィッド・シラパク氏もその一人と考えるべ
ってくれません。戦闘機ごと持ち込んで
きなのかもしれません。
エンジンを修理、メンテナンスする契約
なのですから当然です。
中国の空母『遼寧』
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笑えるのは、中国軍の戦闘機が日本の
領空侵犯をします。中国の領空侵犯機に
対し日本の航空自衛隊がスクランブル発
進をかけると「中国の戦闘機はエンジン
の消耗度合いが酷いので故障機が続出す
るのです」
。
困った中共国防省報道官はロイター通
信の記者会見で 「日本の自衛隊はスクラ
ンブル発進を控えろ!」と発言することに
「AL-31」の推力偏向ノズル
なります。
「なぜそんな発言になったのか」と言え
【追伸】
ば中共機は飛び立つ前に戦闘機のエンジ
中国の戦闘機のエンジンは2016年度
ンを暖機運転しますが、中共機は暖気運
もロシア製エンジンで行く計画です。
転をしている間にドンドン壊れていきスペ
中国はロシア製 の 「AL-31」を
アパーツの補給が必要となるのです。ま
2001年に勝手にコピーして 「 WS-
た、 エンジンの寿命も短く、 すぐにエン
10」というエンジンを造り、2004年
ジン交換期が来てしまうのです。
「WS-10」を「殲-11」戦闘機に搭載。
整備技術が世界ナンバー1の日本航空
中共空軍はその性能について誇大宣伝を
自衛隊に対して「身の程知らず」にも「領
したが、世界中の国にどうしようもないエ
空侵犯」で挑発するから「迎撃」
「スク
ンジンの戦闘機として知られています。
ランブル」に遭い、自国の虎の子の戦闘
機が次々に壊れて行くので、前代未聞の
「日本の自衛隊はスクランブル発進を控え
ろ!」発言となったわけです。
ランド研究所の上級アナリスト、 デヴ
ィッド・シラパク氏は中国の軍事問題やウ
「殲-11」戦闘機
ォーシミュレーションの権威として知られ
ている(?!)のなら、もっと中国軍の本質
2010年には中共軍は 「もうロシア製
(見掛け倒しの張子の虎)について語るべ
エンジンは要らなくなった」と吹聴する。
きというものです。
その舌の根も乾かぬうちに中共軍は 「A
L-31」系エンジンを123基発注しま
した。
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2016.3
どうです、この聞きしに勝る「張子の虎」
こちのパーツが壊れ、 エンジン全体の寿
の見栄っ張りぶりは・・・。
命が短くなってしまう。
中共海軍航空隊はカタパルトの無い航
だから、 当分、 中共軍はロシア製のエ
空母艦 「 遼寧 」 のために「WS-10」エ
ンジンを使うしかなく、 世界の専門家達
ンジンを強力にした 「 WS-10H」を
も2016年も中共軍の戦闘機エンジンは
開発するも、このエンジンも調子が悪い。
ロシア製といい切っている。つまり、日本
航空母艦に艦載する戦闘機はミサイルも
軍と中共軍が戦闘を始めれば、 中共軍の
積めなければ燃料も満足に積めません。
戦闘機のエンジンは瞬く間に故障続出で
機体が重すぎて離陸、もとい、 離艦でき
日本軍の圧倒的勝利となるはずなのです。
ないからです。
ロシアの 「AL-31」エンジンは約
900時間の寿命があります。ロシアは
「AL-31」エンジンを逐次改良して
2000時間に近付けようと努力をしてい
ますが中共にはロシアのまねは出来てい
ない。中共の工業力はエンジンを満足に
仕上げられないレベルなのです。
中共ではロシア製のエンジンでさえあち
世界ナンバー1の日本航空自衛隊
中国空軍の殲 -11 戦闘機編隊が珠穆朗瑪峰上空を飛行
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